2024年4月17日水曜日

あの本、読みました?万城目学

情報に日々踊らされ花の冷え
深蒼の鳴門若布やぬしぬしと
赤貝と春菊の香をききながら
百千鳥波のうねりと競ふ声
木蓮や母と別れた時を咲く

■あの本、読みました?~祝!本屋大賞「成瀬は天下を…」秘話&直木賞・万城目学
▪小説単行本 売り上げランキング 6位
構想・執筆に10年かけた大作
spring 恩田陸
「俺は世界を戦慄せしめているか?」
十五歳のバレエダンサー・春
情熱がぶつかりあい それぞれの人生が交錯する中で
彼の肖像が浮かび上がっていく

▪ここはすべての夜明けまえ 間宮改衣 著
「じぶんをゆるさないことでしか、
ほんとうのいみで じぶんをゆるせない」
「このよでわたしだけは、わたしがやったことを、
きちんとみつけなければ いけないとおもう」

▪小説単行本 売り上げランキング 2位
成瀬は天下を取りにいく 宮島未奈 著
「島崎、わたしはこの夏を 西武に捧げようと思う」
(中略)
「成瀬がまた変なことを言いだした。」
2023年Debutで16万部突破の快挙
M-1に挑戦したり 実権のために坊主になったり
どこまでも自由奔放な女子中学生の成瀬から目が離せない
「こんな行動に意味があるんだろうか」
ネガティブな考えが吹き飛ぶ青春小説

「成瀬さんもご飯好きなの❓」
「大好きだ」
成瀬さんの言い方は清々しくて、ご飯じゃなくて
俺に向けられたものだったら どんなに良かったかと思う。
「わたしのおすすめは 近江牛コロッケ定食だ」
地元に愛される成瀬

▪万城目学(まきめ)
1976年大阪府生まれ
京都大学法学部卒業
会社員として勤めながら執筆
2006年「鴨川ホルモー」でデビュー
日常の中に奇想天外な非日常性を持ち込むファンタジー小説で
「万城目ワールド」と呼ばれる作風で人気

鴨川ホルモー
京都を舞台にした万城目学のデビュー作
2浪して京都大学に入学した安倍は謎の部活動
「ホルモー」に誘えわれる それは鬼や式神を使って争う競技だった

八月の御所グラウンド 2024年直木賞受賞作
真夏の草野球大会に渋々参加するポンコツ大学生
女子全国高校駅伝で走る方向音痴の補欠選手
京都だからこそ生まれた幻のような
出会いが起こす優しい奇跡とはー

鴨川ホルモー
俺はページに顔を近づけて、しげしげと式神を観察した。
松明を揚げ、両膝をつき、清明公の手前に控えるその顔は、
いかにも妖怪めいたおっさん造り。
背丈はおそらく、大人の腰あたりまでしかないだろう。

とっぴんぱらりの風太郎 
職を失った忍者の元へひょうたんから奇妙な人物が現れる
「ニート忍者」風太郎の運命はひょうたんのみぞ知る

「お前は…、何者なんだ?」と声をひそめて訊ねた。
「風太郎よ、ようやく儂のことを認めたか。
そうじゃ、わしは決して 幻術遣いなどではないぞ。」
(中略)
「ひょうたんじゃよ」
(中略)
と一方的なあいさつが闇から届いたとき、
俺は唐突に元のあばらやに戻っていた。

現実社会の舞台に妖しい存在や不思議な生き物が入り込んでくる
「万城目ワールド」と呼ばれる独特の世界観

八月の御所グラウンド
焦げ跡たっぷりのピーマンを「マズい」と 顔をしかめながら
食べ終えると、「お前に三万円貸していたよな」と
またもや話の矛先を変えてきた。
ほほう、思わず おちょぼ口になる俺の前で、
多聞は座禅中の坊さんのような凪の表情を浮かべ、
「人間、借りた金は忘れるが、貸した金は忘れない」と
穏やかに世の真理を説いた。

森見登美彦氏と友だち付き合い 
デビュー作「太陽の塔」で日本ファンタジーノベル大賞受賞
「夜は短し歩けよ乙女」「ペンギン・ハイウェイ」など映画化作品も多数
京都で忘年会をしている。
確定申告、腰痛に良い椅子とかの話をしている。
仕事をする上での環境面の有益な情報を有している
お互いの作品の感想も言い合うが、「ありがとう」で終わっている
適度な距離感を持ってやっている

万城目学のオススメの本は❓
豊臣家の人々 司馬遼太郎 著
農民から関白に上りつめた 豊臣秀吉の奇跡を
身内の話から描く
豊臣家の衰亡を浮き彫りにする歴史小説にする
歴史小説の名作

注目の次回作は6月に発売

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