2026年10月10日土曜日

草間彌生の名言&宇野千代の人生

デパウラの高きヒップが駆ける秋

秋の日を嚢中の錐(のうちゅうのきり)現れん

急ぐべき?落ち着くべきか?秋の朝

息を呑むテレビ観戦秋陽射

秋旻(しゅうびん)や上勝町と糸井さん

 

■草間彌生の名言

集積と稠密(ちゅうみつ)びっしりぎっしり20世紀芸術の一つの特徴

 

参照:https://soul-brighten.com/kusama-yayoi/ より

①   自分自身の信じるところを正直に生きればいい。

②   地球、月、太陽、そして人間も、全ては水玉で出来ているの。

③   いつの日も私はひたすら一生懸命新しい作品を作り続けているだけ。

④   子供の頃のみじめな思い、人生の苦しさ、足踏みをしていた時代を思うと、

私の芸術を評価し認めて下さることに感謝の気持ちでいっぱいです。

⑤   残された少ない時間の中から、ご飯を食べる時間も寝る時間も削って、

一生懸命絵を描き続けています。

⑥   求道の姿勢というのは多くの人の気持ちを動かすもの。

⑦   私は自己表現と自己消滅を求めることにエネルギーを注いできた。

⑧   餓えや犯罪が戦争につながるように、セックスの抑圧も

人間の本当の姿を押し曲げ、人間を戦争に駆り立てる遠因になっている。

⑨   一つのことを始めたら、生涯命がけでやらないと嘘だと思います。

⑩   自分の芸術の力を信じて何十年も闘ってきました。

⑪   手が先に動いていて、どういう風な絵をしようというようなことは一切考えず、

頭は後からついてくる感じです。

⑫   私の人生は芸術によって開かれました。私の芸術が評価され、

愛されることを願って、死にもの狂いで闘ってきました。

⑬   人生の闘いの中に芸術は存在してて、それを乗り越えてゆくことが、

人間としての存在感だと思ってる。

⑭   子供の頃から、自殺への憧れがすごくありました。家庭環境に悩んで、

幻聴や幻視にとらわれてものすごく恐ろしくて、毎日、自殺したいと

願うほど追いつめられて。自殺を思いとどまらせてくれたのは、

絵を描いたり、作品を創ったりすることだった。

⑮   私は、心に描いた社会のようなものを形成するために、

芸術を使って革命を始めたかったのです。

⑯   キャンバスと絵筆を前にして、私の手は考える前に動き始めます。

そして完成した作品を見て、その結果に驚かされる。——いつも。

⑰   作品を作るとき、特に水玉模様を強制的に持ってこようと

思っているわけではないのです。いつも自然に水玉模様ができるだけ。

⑱   最も激しい憎悪は、最高の美徳や最も危険な犬のように、この上もなく静かである。

⑲   日本は伝統の良さを失って、醜く近代化してしまった。

⑳   私は宇宙初の天才で星や太陽といつも一緒に住んでいます。

㉑ 私は、より有名に、さらに有名になりたい。

 

■宇野千代の人生

尾崎士郎 1923年同棲 1926年結婚 1930年離婚

東郷青児 1929年同棲 1934年離別

北原武夫 1937年同棲 1939年結婚 1964年離婚

 

「スタイル」創刊号(1936年)

表紙絵:藤田嗣治 題字:東郷青児

 

さて、男と女との間の生活で、一人がもう別れたいと思っているのに、

もう一人は決して別れたくないと思っている。

そういうものだと思われているのが常であるが、果たしてそうであろうか。

私の考えはこの反対である。

一人が別れたいと思っている頃には、片っ方のもう一人も、

やっぱり同じように別れたいと思っている。

別れたいと思っているのであるが、それを先に口に出すのを控えている。

或いは、口に出す勇気がない。思っているのと口に出すのでは、

まったく別のことだからである。

「生き行くより私」より

 

燕楽軒(えんらくえん)千代のアルバイト先の一つ

滝田樗陰 芥川龍之介 今東光 久米正雄など文豪が集っていた

 

1923(大正12)年 26歳 尾崎士郎と同棲

 

その身態での引け目を、顔ででも償いたいつもりのお化粧が、

だいぶ薬が利きすぎて、濃い脂粉の牡丹の花の様な顔が、

首から上で戸惑っていた。

その上に一遍ぐしゃっと潰された気持は、

容易にほぐれて来そうにもなかった。

夕方、また速達で、予期していたが、

あまりにも早過ぎるフバーからの絶好状が来た。

「脂粉の顔」より

 

1922(大正11)年「墓を発く」「巷の雑音」を発表

 

尾崎士郎 萩原朔太郎 川端康成 宇野千代(馬込のモガ) サロン状態となる

二人の魅力が文士たちの虜に

 

東郷青児(心中未遂を起こしたばかりの人)と出会ったばかりの日に同棲

濃密な4年間 1930年発表「色ざんげ」

東郷青児から心中未遂事件の経緯を徹底的に聞き出した

 

自暴自棄というよりももう少し積極的な、或いは廃頽(たい)的な気持である。

とにかく僕は変わっていた。

法律とか道徳とか人の世の約束とかの 遠く届きそうもないこの世界で、

僕は何でも出来るような気がする。

僕は不安の中に喜悦を感じる。

この自由な世界でつゆ子は完全に僕のものであった。

「色ざんげ」より

 

聞書の手法は「人形師天狗屋久吉」や「日露の戦聞書」など

ノンフィクションに用いられた

 

千代は42歳で10歳年下の作家・北原武夫と結婚

経営に失敗して大きな借金を抱え倒産

 

1957(昭和32)年「おはん」刊行 野間文芸賞を受賞

1984年 映画化・舞台化される!10年の推敲を重ねた!

 

思えばこの私ほど、

仕合せのよいものはないやろうと思うてるのでございます。

あなたさまと一つ家の中に暮しはいたしませなんでも、

言うたら夫婦になって、あなたさまにいとしいと思われてたのやはいかと

思いましてなぁ。

「おはん」より

 

おはんを演じた吉永小百合女史は静かな微笑みを男への復讐として演じた

 

宇野千代自身は後に、「おはん」のモデルは私(千代)自身かもしれないと…。

 

尾形明子(文芸評論家)は語る

宇野千代はクールでハンサム!

尾崎士郎も東郷青児も北原武夫も育て上げた

生涯で13軒家を建てた

千代は生涯 子どもに恵まれることはなかった

読者への励ましや応援歌になった!

 

宇野千代「雨の音」北原武夫との日々を見つめた作品

寵(ちょう)子がこの世に生きていたのは、たった三時間であった。

私の眼に、とめどもなく涙が流れた。

私はいつだって仕合わせ

2026年10月9日金曜日

わたしの日々が、言葉になるまで 最終回

 

青き目の庭師の腕の秋日和

半纏(はんてん)の襟を正して秋の庭

露地分ける橋を渡りて蹲踞(つくばい)へ

柔らかな秋の陽射しや障子越し

赤と黒枝絡ませた秋の松

 

■わたしの日々が、言葉になるまで 最終回 

島本理生 清原果耶 阿部真央 劇団ひとり 桐山照史

 

●恋はときめき 愛はぬくもり それって本当?

清原 憧れの作家に対面!清原は島本のどこが好き?

「誰の人生に対しても否定的じゃない 許される感覚」

 

愛にまつわる名言

「恋」とはさように、自己本位なものです。

(中略)

見返りを求めず、相手本意なのが「愛」です。

美輪明宏「美輪明宏のごきげんレッスン」

 

愛は忍耐を伴う 向き合い続ける意思がないと愛って大変 恋は執着 

自分自身に不足感があると恋になりやすい ❝恋は埋めるもの❞

自分の欠けを埋めるために相手を搾取してしまう 阿部真央

 

手に入らないから自分の想像力で相手の知らない部分を埋める

恋は想像 愛は生身 島本理生 

 

あぁ こんなのダメだって分かってはいるけど 

心が「貴方しかいないんだ」と叫んでうるさいよ

あぁ 恋はいつだって甘い鎖だね

息も出来ぬほど縛られてるの まだこの手だけは離さないで

阿部真央「今夜は眠るまで」

 

島本理生が描く切ない❝愛❞の定義

原点に立ち戻って書いた「ノスタルジア」

「自分にとっての愛とは、指先が触れたと思った瞬間にはもう離れていて」

「はい」

「なにか、一瞬の点滅のような、常に失われていく、ノスタルジア

みたいなものかもしれません」

島本理生「ノスタルジア」

 

幻想や想像力に助けてもらうのが❝恋❞

現実を見る勇気を持つのが❝愛❞ 島本理生

 

思いやるからこそ手放す強さ 愛とは手放すもの 

まだそばにいたい さみしい 子育てで知った愛 愛は離れていく強さ 

自分の中で完結させようとする強さ 阿部真央

 

どんな人でもエキスパートになれないのが恋愛 劇団ひとり

 

恋愛作品を書く人は恋多き人? 恋をしている人の話を聞き続けても書ける

 

●本音が言えない時うまい返しの言葉

本音が言えないときのうまい返し シチュエーション

 

●「謝罪の名文」から気持ちが伝わる言葉を考える!

今月お返しできなくなりました。大変悲しくなりましたが、

どうぞかんべんして下さい。と思つてゐます。

坂口安吾から隠岐和一への手紙

 

君はとるようにとってくれればいい。君は君らしくこの事実を

とってくれるだろう。

自分の方は勿論君を尊敬し君に対して友情を失いはしない。

武者小路実篤「友情」

 

謝らなくていいので繰り返さないでほしい 島本理生

 

大人気マンガで描かれたライバルからの謝罪

思い通りに行く事なんか一つもなかった

てめェの強さと自分の弱さを理解してく日々だった

言ってどうにかなるもんじゃねェけど

本音だ 出久(いずく) 今までごめん

堀越耕平「僕のヒーローアカデミア」

 

文豪が送った謝罪の手紙

泣きごとに似て、けふの太宰はあまり立派でもございませんが、

何卒、叱らないで下さい。この二、三日、とても苦しいのです。

太宰から井伏への手紙

 

貴兄から借りたお金返さねばならないと思つて要心してゐたのですが、

ゆうべ原稿料を受取ると友達と会ひみんな呑んでしまひ、

今月お返しできなくなりました。大変悲しくなりましたが

どうぞかんべんして下さい。小生こんど競馬をやろうかと

思つてゐますよ。近況御知らせまで。

坂口安吾から隠岐和一への手紙

 

謝罪の評価基準

大きくわけるとこの様に

 心から申しわけない度

 なんでオレがあやまるんだよ ふざけるな度

 形式的に頭下げとくか度

 いやだけど会社の為だ度

 あやまってこの場をのがれたい度

「こち亀」

 

謝罪は保身を孕む 劇団ひとり

土下座は効果があるのか?

やってみたら大したことではなかった 

次から毎回約束を守る方が100倍大変 島本理生

 

▲大好きで楽しみな番組だったのに終わっちゃうとか…。

残念でなりません。

2026年10月8日木曜日

あの本、読みました? 中野信子

秋の水落ちて溜まりて流れ来る

色変える露地の飛び石秋の雨

飛濤亭(ひとうてい)貴人口(きにんぐち)より秋の風

貴人口屈むことなく秋日和

肩寄せて土足で茶の湯秋日和

 

■あの本、読みました?今こそ読むべし【脳に良い本】脳科学者・中野信子が熱弁披露

中野信子 鈴木保奈美、山本倖千恵

 

脳に良い本って?

TOM(Theory of Mind) 相手の考え・感情などを推測し理解する能力

脳に悪影響をもたらす本の読み方

「空気」をテーマに中野信子おすすめ本を伺う

テーマは「空気」

・空気を読むのに疲れたら読む本

「翻訳できない世界の言葉」の一文

エラ・フランシス・サンダース著前田まゆみ訳/創元社

PALEGG(ポーレック):パンののせて食べるもの、なんでも全部。

この言葉は、炭水化物の万能選手、つまり「パン」にのせたりはさんだりして

食べるものをなんでもさします。

そう考えると、ノルウェー語は(サンドイッチに関しては)

かなり曖昧で、同時に寛大だと思います。

チーズ、肉、ピーナッツ、バター、レタス、

なんでも、みんなpaleggなのですから。

 

・時代の空気を変えた本

「窓際のトットちゃん 新組版」黒柳徹子著/講談社文庫

例えば、朝礼で行進をするときに、頭の毛を二本のおさげにして、

それぞれの尻っぽを、後ろから、両方の、わきの下から出し、

腕で、はさんで、見せびらかして歩いてみたり、

(中略)

また、ある日は、誰かから、牛肉は大きな肉の固まりが、

鈎(かぎ)からぶら下がってると聞くと、朝から一番たかい鉄棒に

片手だけで、ぶら下がって、いつまでも、そのままでいる。

(中略)

でも校長先生は、そういう事件が起きたときに、

絶対に、パパやママを呼び出すことはなかった。

(中略)

トットちゃんに機会あるごとに、

「君は本当は、いい子なんだよ」といった。

 

・「最高に空気をよまない主人公」がいる本

森博嗣の連作ミステリー「Vシリーズ」探偵役・瀬在丸紅子

刑事から殺人事件の進捗を聞くため皆が集まったシーンで…

「それでは、まず、乾杯いたしましょう」

紅子はグラスにビールを注ぎ入れてから言う。

「皆さん、よろしくて?誰のためでもなく、なんのためでもなく、

誰にも願わず、何も祈らず、乾杯!」

全員がグラスを持ち上げ、口に運ぶ。

 

●本好きさんと本屋さんぽ

「月の影 影の海〔上〕十二国記」小野不由美著/新潮文庫

 

「幸福人生まっしぐら」宇野千代著/大和文庫

宇野千代は執着を手放す「メタ認知」の天才である!中野信子

 

「100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集」福井県立図書館著・編/講談社

図書館利用者さんの「覚え違いタイトル」の実例を集めた作品

「衝撃の巨人」「下町のロボット」「とんでもなくクリスタル」

「昔からあるハムスターみたいな本」「なんかが強く吹きすぎてる本」

 

「神々の沈黙―意識の誕生と文明の興亡」

ジュリアン・ジェインズ著 柴田裕之訳/紀伊国屋書店

単文:主語と述語のペアが1つの文

複文:1つの単文の中に単文が組み込まれている文

 

「黒猫の三角」森博嗣著/講談社文庫

一年に一度決まったルールのもとで殺人事件が発生 Vシリーズ1作目の作品

本のタイトルは数学用語「クロネッカーのデルタ」をもじったもの

 

「万葉集 全訳注原文付(一)」中西進著/講談社文庫

万葉研究の第一人者による全訳

 

「らせん」鈴木光司著/角川ホラー文庫

 

理工書・コンピュータ書コーナー

鈴木保奈美選

「世界史は数学でできている」横山明日希著/SBクリエイティブ

 

中野信子選

「金融数学入門」冨島佑允著/講談社

金融に使われる数学をわかりやすく紹介

 

中野信子女史 今年5月に新刊「新版 空気を読む脳」を出版

「空気」の正体に迫る!

空気とは集団の意思を個人の意思よりも優先させられる圧力

お互いが空気を読むとポテンヒットとなる

 

「新版 空気を読む脳」の一文 中野信子著/講談社

私たちの社会では「空気を読めないやつを攻撃してもよい」という

論理が罷り通ることがあります。

(中略)

「空気」が決定をくだすとき、そこには個人の責任が存在が存在しません。

「空気がそうさせた」という状態です。しかし、空気を読まない者が

現れると、周囲は「自分で判断し、責任をとらなければならない状況」

に引きずり出されます。

この不快感と恐怖が、逸脱者への攻撃(制裁)というかたちに変換されます。

「空気を読まないやつ=ルールを破ったやつ」

というレッテルが貼られると、攻撃する側は「自分たちは秩序を守っている」

という正義感を得ます。ここにおいて、

いじめや排斥は「正当な防衛」へとすり替わります。

空気に支配される日本

脳内のある物質が深く関わる

セロトニントランスポーター:セロトニンを回収・リサイクルする

多い⇨楽観的 少ない⇨悲観的 と夏特徴がある

セロトニントランスポーターが日本人は極めて少ない

 

セロトニン:別名「幸せホルモン」とも呼ばれ 不安やイライラを押さえ

精神の安定や安心感の源となる脳内の物質

 

空気は幻想 幻想に対しておびえている状態

 

私感

「空気」を読めるのは適応している証拠

中野さんと保奈美さんは適応しておられないのですね。

保奈美さんは若い頃、空気を読んでいたと思っていたとか…。

歳を重ね新しい戦略で人間関係を構築しておられるとか…。

 

中野さんは「空気を読めない」と感じて生きてきたらしい。

自分の脳の事が知りたくて脳科学者になったとか…。

 

空気を読むことを強いられる日本 空気とどう向き合う?

「空気」を❝読む❞のではなく❝作る❞

「空気」を作るために❝ぬるま湯❞を差す こういう人が日本では勝ち組

中野さんは⇧の行為に夢中だとか…。

確かに中野さんは聞こえない振りとか、聞いてない振りをよくされていますよね。

 

「空気」を読むのに疲れたあなたへ

同調圧力に負けそうな人へひと言「負けるが勝ち」中野さん

 

2026年10月7日水曜日

真相の館 国防

糸撚鯛(いとよりだい)の水揚げ始む午前2時

津田港を糸撚鯛が踊り出す

疎ましき親の視線や草の花

従兄から留守に届いた今年米

新米へ舌鼓打つ夕餉かな

 

■真相の館 国防の真相

2022年に始まったロシアによるウクライナ侵攻は

5年以上続いている

ウクライナは自国の領土と主権を守るために抵抗

ロシアは西側諸国の脅威から国を守るためとしているが

多くの国が侵略だと非難している

 

世界にはおよそ200の国がありますがそのほとんどが国を守るために軍隊を保有

 

奥山真司

どの国も世界平和が欲しい 問題は価値感が違う 

世界平和のイメージがみんな違う 現実には侵略が起きている

やっぱり軍事力が必要 

 

民主主義:国民主権の考えのもと国民が選挙などを通じて

政治に参加して国の意思決定をする

民主主義をキーワードに国防・自衛について見ていく

 

国防と民主主義のつながりが強い国 スイス 永世中立国

ドイツ・イタリア・フランスに囲まれている

200年に渡って平和を維持 国防に力を入れている

スイス軍:兵士 約15万人(予備役含む) 徴兵制(女性は志願制)

国土の7割の山岳地形をいかして国を守っている

ヨーロッパの中で中立を保つのは覚悟がいる

他国の戦争に巻き込まれず自分たちの国をしっかり守る

自分たちで全てやらなくてはいけない 実力を訓練で見せつけている

その制度を支えているのが徴兵制度

スイスの徴兵制度は

対象:18歳以上の男性 4カ月の基礎訓練・10年間試練を継続

貸与された銃は各家庭で保管 

男性は日常生活を続けながら兵士として国を守る

市民生活の延長線上に軍事がある 社会と軍の垣根がない

国民投票で直接民主制をとっていて軍隊に関することも国民投票で決めている

1989年 軍隊を廃止するかどうか 結果64%が反対 36%が賛成

よって軍隊の存続が決定しました

2013年 徴兵制を廃止するかどうか 結果73%が反対 27%が賛成

軍隊の装備も国民投票で決める 1993年戦闘機F/A-18を導入するかどうか

⇨国民投票により導入が決まった

 

国防と民主主義のつながりがどのように生まれたのか

自分たちの国は自分たちで守る

フランス革命 1789年 それまで政治は王や貴族が行っていたが

⇨市民が行うようになった 軍隊の持ち主が変わった

軍隊が王や貴族のもの⇨自分たち市民のものになった

戦争をするかどうか 話し合いをしないといけない

戦争や軍事と民主主義の関係は深い 戦争のあり方が変化

戦争に動員される人数が劇的に変わる 

 

国民総動員令 1793年 発令 18歳~25歳の未婚男性が軍隊に動員された

多くの犠牲者 社会全体を巻き込む戦争になっていく 戦争の大規模化

 

アメリカ軍と民主主義の関係 

アメリカ軍 兵士約210万人(予備兵・州兵含む/志願制)

アメリカ軍の苦い経験 ベトナム戦争1965~1975年

❝共産主義勢力の拡大を防ぎ 自由主義を守るため❞

ジャングルの枯葉剤を散布 ナパーム弾による空爆

ベトナム人の死者 300万人以上

アメリカ兵の死者も5万人以上

実態が報道されると市民から疑問の声が巻き起こり始めた

❝自由の守り抜く戦いなのか?❞国民の支持を失いベトナムから撤退

❝アメリカの価値感じゃない❞❝単なる虐殺じゃないか❞

戦い方を変化させていった 精密誘導兵器に注力し始めた

人道的に戦わなくてはならない 戦いを❝なるべくクリーン❞に

社会の価値感が軍事行動に影響を及ぼす 

 

日本の事情

日本には自衛隊がある その自衛隊について

日本政府の見解 自衛隊:自衛のための必要最小限の実力組織

自衛隊:自衛官約30万人(予備軍含む/志願制)

専守防衛が基本 自衛隊の誕生した経緯

太平洋戦争終結 1945年8月15日 アメリカは軍隊を解体

日本国憲法 公布 1946年11月3日 国民主権が実現

戦争の放棄 戦力の不保持 を憲法に定めた

朝鮮戦争 勃発 1950年 アメリカ軍が朝鮮半島へ

警察予備隊 設立 1950年 保安隊に再編 1952年

自衛隊発足 1954年 

日本の民主化は戦後に始まった 

軍事・戦争と民主主義の関係を自分ごととして考える時間がなかった

自分たちだけで決められる状況でもなかった

自衛隊は❝話し合い❞の上にある

 

国防についての意見

・防衛力を強化すべき

・外交に力を入れるべき

・武力に頼るべきではない 等

 

話し合いを行う上で何が大切か

❝民主主義や社会❞と❝軍事❞を結びつけて考える経験が薄い

❝私たちがどうする❞という話をしてこなかった

みんなで決めるしかない 誰かが命令して決める事じゃない

ひとつの正解があるわけがない 意見の対立があるのは正常なこと

分断を起こして対話をやめてはいけない

民主主義 みんなで行う歴史的な決断を最初から最後まで自分ごとにする 

2026年10月6日火曜日

100分de名著 ハクスリー❝素晴らしい新世界❞③

秋の暮回避可能か?水破産

秋の原水に生かされ破壊され

釣瓶落し(つるべおとし)躙口と貴人口(きにんぐち)

秋陽射し敷いた白砂反射せり

秋澄むや暮らしの中の滝の音

 

■100分de名著 ハクスリー❝素晴らしい新世界❞③言葉が共有できなくなる時

堤未果 伊集院光 阿部みちこ

バーナード レーニナ ジョン リンダ

 

ジョンとレーニナが見に行った映画は触感映画 Feelie

「きみはああいうものは観るべきじゃないと思う」(略)

「ああいうものって?」

「ああいうおぞましい映画だよ」

「おぞましい?」レーニナは心底驚いた。

「だって素敵だったじゃない」

「あれは下等なものだ」ジョンは憤慨した。「下劣なものだ」

「どういう意味かわからない」

「この質問に答えて。あなたは本当にわたしが好きなの、どうなの」

ジョンはちょっと黙りこんだ。それからごく低い声で答えた。

「きみを世界の誰よりも愛している」

「じゃ、なぜ そう言ってくれなかったのよ」

「“写真の誘惑も、私の純潔な胸を溶かして情欲の渦と化し、

婚礼の日の喜びを鈍らせるまねはさせません”。絶対に!絶対に!」と

ジョンは決意を叫びあげた。

「もう、お馬鹿さん!」とレーニナは言った。

「あなたが欲しくてたまらなかったのよ。(略)」

ジョンはレーニナの両手首をつかみ、自分の肩から引きはがした。

それから腕をぐんと伸ばしてレーニナを乱暴に突き離した。

「いったいなんなの」レーニナの声は悲鳴に近かった。

その悲鳴で目が醒めたというように、

ジョンはレーニナの両肩を掴んで揺さぶった。

「淫売め!」と叫んだ。「淫売め!“恥知らずの淫売め!”」

「ああ、やめて。やめて」

ジョンが力いっぱい突き放したので、レーニナはよろめいて倒れた。

「行け」ジョンは威嚇するようにレーニナを見おろした。

「僕の目の前から消えろ。さもないと、殺す」

「すばらしい新世界」黒原敏行訳

 

“恥知らずの淫売め!” シェイクスピアの「オセロー」

妻デジデモーナの浮気を疑い 主人公オセローが言う言葉

実は妻は無実 オセローの部下の陰謀 思い込みで妻を罵倒する台詞を

ジョンに言わせている レーニナが暮らす社会には貞操という概念がない

「すぐに性愛」が推奨 共通の言葉がないことは「対話」がなくなる

言葉が共有されないときに起こること 「会話」はしているが「対話」は

していない 正しさをぶつけあっているだけ 

 

バーナード ヘルムホルツ ジョン リンダ

 

ヘルムホルツ「ほら、俺はフレーズを創り出すのが得意だろう-

画鋲の上に座ったみたいに、聞いたとたん飛びあがりそうになる言葉、

睡眠教育で教えこまれる文句みたいに、当たり前のことなのに

斬新で刺激的に思える言葉を創るのがさ。

でも、それだけじゃ充分じゃない気がするんだよ。(略)」

「何か重みがない。もっと重みがあることを言える気がするんだ。

重みがあって、張りつめていて、激しいこと。言葉というものは、

うまく使えばX線のようになれるーなんでも透かして見ることができる。

でも、共同体合唱や嗅覚器官研究の最新成果について読者の心を透かし

見るような記事を書いて、それが何になる。空疎なことについて

いいものが書けるんだろうか。」

 

ジョンと意気投合 

 

「あの大昔の作者シェイクスピアはなぜあんな見事なプロパガンダが書けたのか。

きっともう堪らないようないかれた状況をたくさん経験したからだろうな。

やっぱり傷ついたり、混乱したりということは必要なんだよ。

そうでなきゃ、本当に優れた、X線みたいに本質を突き通すフレーズは

思いつけるものじゃない。でもさ、お父様、お母様というのがなあ!」

ヘルムホルツは首を振った。

「もうその言葉だけで笑っちゃうものな。それに若い男と女がくっつく、

くっつかないで大騒ぎするやつなんかいるわけないんだし」

「やっぱりあれはだめだな。俺たちは別の種類の狂気と暴力を題材にしないと。

でも、それはどういうものだろう。何かあるだろうどこで見つかるだろう」

しばらく黙っていたがやがて首を振った。

「わからない。俺にはわからないよ」

 

言葉のプロに芽生える疑問

エドワード・バーネイズ:広報・宣伝活動の専門家 精神分析医フロイトのおい

著書「プロパガンダ」(1928)

 

レーニナとジョンは完全に分断

ヘルムホルトとジョンは半分だけ共感 半分は分かり合えない

ヘルムホルツとバーナードが感じているもの 孤独

二人の孤独は質が違う 

ヘルムホルツの場合は詩を書く

自分の孤独な感情をヘルムホルツは詩を書いた

自分が教える学生の教材に紛れ込ませた

人間には「問い」が芽生える 社会への「問い」はタブー

問いを持つことは管理する側から危険分子

自主規制している

 

死を悲しまない社会

リンダは現実逃避で麻薬ソーマを濫用

終末医療病院 

 

悲鳴を聞きつけて看護師長が救助にやってきた。

「いったい何をしてるんです」激しい語気で詰問する。

「子供を殴るなんて承知しませんよ」

「こいつらをベッドに近づけるな」ジョンの声は憤慨のために震えていた。

「この汚いガキどもはここで何してるんだ。まったくひどいじゃないか!」

「ひどいですって?どういう意味ですか。死に慣れる条件づけ教育を

受けているんですよ。いいですか」喧嘩腰の口調で通告する。

「これ以上教育の邪魔をするなら、警備員さんたちに放り出して

もらいますからね」

 

「あの人死んだの?」「死んだの?」

子どもたちは死が怖くなくなる条件づけ教育を受ける

死を悲しまない社会はとりかえのきかない人がいなくなる社会

私たちが思い込んでることって どこまでが私たちが感じたもので

どこまでが刷り込まれたものか これがわかりにくくなっている

問いを続けること