2026年3月7日土曜日

あの本、読みました?真藤順丈&木内昇

寺山(修司)の嫌う表現春の鳩

宙に浮くピネレの城や春の謎

(寺山修司氏)春の風山高帽に別れ告ぐ

マグリットの洗礼受ける風光る

春怨や叫び続けた低い声

寺山の言葉は俳句いぬふぐり

 

■あの本、読みました?20251113日放送

真藤順丈 木内昇 鈴木保奈美 山本倖千恵 林祐輔P

 

・累計発行部数200万部突破

「国宝青春篇」吉田修一著/朝日文庫

物語の始まりは東京五輪開催の昭和39

 

池谷真吾

昭和の暗くて深い闇を背負うような部分は

確かに今の価値感からすれば信じがたいが

この小説を読んだ時に心を動かされることには理由があって

 

昭和を描いた小説 さまざまな顔を持つ昭和を描いた小説

戦後編

   「青い壷」有吉佐和子著/文春文庫

昭和100年激動の時代を描いた小説

 

   「国宝青春篇」吉田修一著/朝日文庫

物語の始まりは東京五輪開催の昭和39

池谷真吾

「国宝 下 花道篇」の一文 吉田修一著/朝日文庫

「…なんや、あんたのこと気に入ったわ。あんたの忠義心か親心か知らんけど、

それに免じて、あの娘のことは諦めたる。指つめて帰ったらええ」

組長の口からさらっと出た言葉にざわついたのは組員たちのほうで、

当の徳次はといえば「子故に捨つる親心」と口にしながら、すでに覚悟が

できていたような心持ち。もしかすると、事務所に連れて行ってくれ、

と頼んだときから、いや、ヤクザと関わりのある暴走族から綾乃を

連れ戻すと決めたときすでに、その覚悟はできていたのかもしれません。

その後、徳次のまえに用意されましたのは、白木のまな板と

良く磨かれた鑿(のみ)でございます。

袖をまくり、酒を口に含み、淡々と準備を進める徳次に、

「あんた、役者の付き人にしとくの惜しいわ」とは組長で、

「兄弟の盃交わしたんが、あいにくの色男。しゃーないですわ」

答えながら、小指の関節に鋭いを鑿を置きました徳次は、

その小さな鑿の上に自分の体をのせたのでございます。

 

昭和を描いた小説 戦後編

   「オリンピックの身代金()()」奥田英朗(ひでお)/講談社文庫

東京五輪前夜 

 

   「デモクラシーのいろは」森絵都(えと)/KADOKAWA

 

   「罪の声」塩田武士(たけし)/講談社文庫

モチーフ グリコ・森永事件 

 

   「宝島()()」真藤順丈著/講談社文庫

直木賞受賞作 返還前の沖縄が舞台 見逃されてきた真実にスポット

戦後日本の中でのヘビー時代なんで読み物として見せるときに

ウチナーンチュ(沖縄人)の受けてきた悲劇だけではない陽性の

逞しさとか

 

戦後の沖縄を描いた理由

オンちゃん(孤児)のモデル 孤児がどう生きていくか❓ 孤児=英雄

戦果アギヤー:米軍基地から物資を盗み出して人々に分け与える若者のこと。

物語でオンちゃん、グスク、レイは戦果アギヤーとして登場。

昭和100年の今年にスポットをあてる理由

刑務所でのレイとグスクの会話 

レイは仲間と脱走するため暴動を企んでいる

 

「宝島()()」の一文 真藤順丈著/講談社文庫

「おまえは来ないのか、相棒(グー)。ここには兄貴(ヤッチー)はいないぞ」

「玉砕しない。死んだらオンちゃんも捜せなくなる」

「だろうな、おまえは来ない。おれは行くからさ」

「待たんね、おまえは自分の言葉(ドゥー・ヌ・クトゥバ)を見つけたのかよ」

「ああ、なんだって?」

「お前が言ったことやさ、どんなやつが英雄なのかって」

「ああそれな、そうだねえ」レイは少し間を置いて、

「虐げられた人たちを解放できるのが英雄さぁね。そのために戦える“力”を

そなえるのが英雄さぁね。

おれたちが追いかけてきたのは そういう男だったさ、おまえも知ってるよな」

ああ、そうだな。コザでいちばんの戦果アギヤーはそういう男だった。

だけどおれはこう思う。グスクはようやく見つけた自分の言葉

(ワー・ヌ・クトゥバ)を口にしたのさ。

「この世界には、いったん転がりはじめたら止められないものがあるのさ。

貧乏とか病気とか、暴動とか戦争とかさ。そういうだれにも

止められないものに、待ったをかけるのが英雄よ。

この世の法則にあらがえるのが英雄よ」

 

❝英雄の不在❞があぶり出すもの

沖縄の方言を多用した意図

 

「畦(あぜ)と銃」真藤順丈著/講談社文庫

真藤順丈の描くもの 骨格の書ける人 天性を持った人 

中上健次もそう 最初っから「この人凄い」と思っていた 木内昇

 

最新作「英雄の輪」真藤順丈著/講談社

 

昭和を描いた小説 戦前・戦中編

   「地図と拳()()」小川哲(さとし)/集英社文庫

直木賞受賞作 山田風太郎賞受賞作

石本とは東横線の代官山駅で待ち合わせた。

(中略)

四辺を坂道で区切られた区画のちょうど中心に目的のアパートがあった。

同潤会が設計したという重ね建て四戸は、鉄筋コンクリート造りで、

下階は東西が出入り口となっており、上階には北側の階段から

上るようである。大震災の後に建てられたことは間違いないようだが、

モダンというよりは紋切り型の建築だった。

二階の手前が中川の部屋だった。

(中略)

明男はあわてて立ち上がった。尻の下にはフランス語の論文が置かれていた。

「ル・コルビュジェ」石本がそう口にした。

中川が「知ってるのか?」と聞き返した。

 

   「かたばみ」木内昇著/KADOKAWA

戦争を描くときも「戦争の中に人生がある」というよりは

「人生の中に戦争があった」という視線で描きたい

生き抜く人たちの日常を描いた家族小説

 

執筆のきっかけ

激動の時代昭和を描いた小説特集

《読む朝ドラ》戦時下の日常を描いた「かたばみ」

ステップファミリー:血縁のない家族関係 が書きたかった

戦死した球児たちを描きたかった 美化してはいけない リアルに

神代神:出征した早稲田大学野球部のエース 神代清一のニックネーム

執筆する上で気をつけたこと 逞しい感じを描きたかった

生き抜く人を描きたかった

 

「かたばみ」の一文 木内昇著/KADOKAWA

「この校庭のどこでもいいですから、

みなさん好きな場所に寝っ転がってください。

そうして、よくよく空を見てください」

雲間から太陽が少し覗いている。わたる風が頬や首筋を励ますように

さすっていく。生徒たちは梯子の言葉に顔を見合わせている。

「さ、早く寝転んで。しばらく空を眺めたら、ご自身が戦争が

終わってあとにやりたいことを大きな声で言ってみましょう。

寝転んだままでいいですからね」

(中略)

ことに今は戦時下で、子供たちは我慢を強いられている。

思考まで統制されている。思ったことを思ったままに

口にすることさえ、慣れていないのだ。

(中略)

しばらく静かな時間が流れた。やがて、最初に寝転がった幸子が、

「髪飾りをつけて、赤いスカートをはいて、銀座の街にお買い物に行きたい」

と、小さな声で発した。そこから、「父さんと海釣りに出掛けたい」

「とびきり甘い飴を三十個なめる」控えめながら声が連なっていく。

「もっと大きな声で。空に届きませんよ」悌子は明るくうながした。

「父さんと母さんとまた一緒に住む」

「兄ちゃんと腹一杯文字焼きを食べる」大声で叫ぶうちおかしく

なってきたのか、生徒たちは空を向いたままケラケラ笑いはじめた。

 

時代の空気感を描くために参考にしたもの

 

権蔵:悌子の下宿先の家主の義兄 六助:権蔵の仕事仲間

「かたばみ」の一文 木内昇著/KADOKAWA

「六さんは、生きてて楽しいですか?」思わず訊くと、急になんだね、

と六助は眉をひそめたが、やがて揚々と答えた。

「楽しいもなにも、生まれてきたんだから生きるんだよ。

それが生命っていうもんだよ。あのね、よくあるだろ、

「人はなぜ生きるのか」ってな問答が。不毛だよー、ありゃ。

ごちゃごちゃ考えてねぇで、どんどん生きりゃいいんだよ。七面倒くせぇ」

 

戦争の中に人生がある。のではなく、人生の中に戦争があった。という視点。

 

   「普天を我が手に 第一部」奥田英朗/講談社 担当編集者 伊藤蓮矢

昭和元年に生まれた4人の人生を描く

「普天を我が手に 第二部」奥田英朗/講談社

「普天を我が手に 第三部」1217日発売予定

 

奥田英朗がこだわった点

竹田耕三:日米開戦に反対する陸軍の少佐

清濁併せ持つ時代 

紡績工場で起こったストライキ。

矢野一家の親分 矢野辰一がストライキをたき付けた男女を監禁する。

「誰だ、貴様たちは!大方湯川紡績に金で雇われたやくざだろう!

早く解放しろ!自分のやってることがわかってるのか!」

男は大声で言い返した。ただし膝が震えているので虚勢だろう。

「女はどや。二度とせんと言うなら、勘弁したってもええけどな」

「誰が勘弁してくれって言った。わたしは最後まで闘うぞ!」

女も降参しなかった。

辰一はいくつか組合潰しをするうちに、彼らの扱いがわかってきた。

みなが揃って同じような決め口上を言うのは、何かに洗脳されている

からである。従って手打ちはない。「そうか。ほなら覚悟せえ」

辰一はそう言うと、貞夫から日本刀を受け取り、抜いた。顎で子分たちに

指示を出す。子分たちは男の縄をほどき、左腕を真横に伸ばした。

二の腕にさらしを巻いてきつく縛り、二人がかりで抑え込んだ。

「な、何をするか」男が動揺した声を発する。

「おのれ、右利きか」「そうだ」「ならええ」

次の瞬間、辰一は日本刀を力一杯振り下ろした。

男の左腕が、肘から切断された。ポトリと土間に落ちる。

「うわーっ!うわーっ」男は数回絶叫したのち、気を失った。

 

昭和初期の空気感

 

福澤徹三:ホラー 怪談実話 クライムノベル 警察小説など

幅広いジャンルの作品を手掛ける小説家

 

今回取り上げた作品を読むと

 

竹田志郎:軍人・竹田耕三の息子 アメリカの捕虜となり

帰国後は日本の捕虜収容所の通訳に 

2026年3月6日金曜日

幼少期の写真で一句

春の風物に宿らん記憶かな

春の空家に託した思い出よ

不自由に慣れていくしか春薄暮

またひとつできなきことが春心

何ゆえに生かされるのかうららけし

 

■プレバト纏め 202635

幼少期の写真で一句

 

俳句史に残る句集作り 千原ジュニア

(あぜ)焼く火操れり祖父閻魔様

添削(ギクシャクしている 畦焼【春の季語】害虫の駆除や焼いた灰を

   肥料として利用するため 春先に田畑の畔に火をつけて焼く

   情報量が入れてある 「祖父閻魔様」調べがプツプツ切れた感じ 

畦火が季語)

閻魔の如し畦火を操れる祖父

 

永世名人への道 森口瑤子

おしめ干す母の背伸びや昭和の日

添削(もっとやれる!「や」はすぐ上の言葉を強調

   母への想い 心の軸足がある 語順を変える 

「は」で余韻を作る)

おしめ干す背伸び昭和の日の母は

 

1位 さや香・新山

春雷の素振り松井(ゴジラ)が恋敵(がたき)

(中七の句またがり ちゃんと学ぶ男)

 

2位 石田健

小三の春源流辿る二十㌔

(俳句としては情報量が多すぎる 全部入れて成立させている

 大したもの さすがですね やってくれるじゃないですか

 成長株の一人として脳に刻みました と夏井先生)

 

3位 近藤千尋

春ゆうべ祖母の手縫ひのドレスかな

添削(意味が曖昧 私のドレスであるという情報の方が大事)

祖母の縫ふ私のドレス春ゆうべ

 

4位 陣内貴美子

こどもの日優勝カップは重かった

添削(凡人中の凡人) 

どもの日のシャトル優勝カップは重

 

5位 杉浦太陽

箸初めや祖の釣りし鯛春の潮

添削(バラバラ感が問題 座敷の光景になっていない 

   花鯛【春の季語】春先桜が咲く頃のピンク色の鯛

   簡単な型からコツコツ練習)

の釣りし食い初めの鯛

 

・清水麻椰アナチャレンジ

春の雲ピースの出来ない女の子

2026年3月5日木曜日

世界遺産ワーカー ワルシャワ&木原龍一君&中山卓也君

春光や傘とミシンの出会いめく

馬上から薔薇の芽見つむ春の風

春の怪絵画の中の絵画かな

鳥の巣の卵の脅威春を生く

よっこいしょ巣から飛び立つ春の鳥

 

■世界遺産ワーカー ワルシャワ歴史地図

ワルシャワ工科大学教授 ヤン・ザフファトヴィチ

「失われたのものの復興は未来への責任である」

 

ショパンが「革命」を作ったのは21歳の時―

当時ポーランドはロシアの支配下に置かれていた

作曲のきっかけは自由と独立を求めた「11月蜂起」(1830)

善戦するもロシア軍に鎮圧され祖国独立は夢と消えた

ショパンはその時の心境を日記に綴っている

「シュトゥットガルトの日記」より

❝僕はここにいる無力だ!手には武器もなくここにいる!❞

❝ときどき嘆き苦しみ絶望をピアノに吐き出すことしかできない❞

 

「革命」は自由と独立の象徴となり ワルシャワ蜂起の最中も

戦後がれきと格闘する復興の日々もワルシャワ市民を鼓舞し続けた

 

ワルシャワ工科大学教授 ヤン・ザフファトヴィチ

「旧市街は復元されたからこそ登録に値する

もし破壊と復興の歴史がなければ登録しようとも思わない」

 

ワルシャワ工科大学 准教授 ピオトル・キラノフスキ

「長い議論の末 最終的に建物の歴史的価値ではなく

人々の手によって優れた再建がなされた点が高く評価されました

これは非常に特別な事です 当時の記憶をひも解くと

市民がボランティアで石を積み上げ街を再生しました

すべての人の心に「街をよみがえらせたい」という思いがありました

これはかけがえのないことです 

 

1980

ワルシャワ歴史地区 世界遺産(文化遺産)登録

 

エヴェリナ・ディモフスカ

爆弾が旧王宮に落ちて時計が止まりました1115分でした

戦後 旧王宮は再建され時計は再び時を刻み始めました

その時刻も1115分でした 旧市街を訪れて少し立ち止まり

自由のために命を落とした人々について考えてみてはいかがでしょうか

 

 

■さとうの芸能雑学@sato_zatsugaku

227IN POST より

小学生で全国優勝。

高校生で全国2位。

 

将来を嘱望されたシングル選手

木原龍一。

 

だが大人の大会では

3年連続12位。

 

20歳で告げられた

「ペア転向」という選択。

 

「五輪を目指せるのは今しかない」

 

覚悟を決めた。

 

相方を変えながら五輪に2度出場。

しかし、どちらも予選敗退。

 

さらに脳震盪、肩の限界。

「次の相手を危険にさらしていいのか」

 

26歳のとき

彼は名古屋のリンクで

貸靴の受付をしていた。

 

3日のアルバイト。

時給は大学生と同じ。

夜は宿泊施設のフロント業務。

 

五輪に2度出ても、

特別扱いはない。

 

それでも子どもには優しかった。

しゃがんで目線を合わせ、靴を渡し、

練習後にはリフトしてあげる。

 

引退を考えていたその時、

相方を失った三浦璃来が声をかける。

 

「一緒に滑ってみませんか」

 

初めてのリフト。

お互いに確信した。

 

「この人だ」

 

しかし試練は続く。

コロナで大会消滅。

璃来は左肩脱臼。

龍一は腰の骨折。

 

それでも積み上げた。

 

結成3か月で国際大会5位。

3年目、北京五輪7位入賞。

4年目、主要大会制覇。

 

そして挑んだミラノ五輪。

 

初日、痛恨のミスで5位。

龍一の涙が止まらない。

心が折れかけた。

 

だがフリーで世界最高158.13点。

合計231.24点。

 

6.9点差を逆転し、金メダル。

 

日本史上初、ペアでの金。

 

受付で貸靴を渡していた青年が、

世界の頂点に立った。

 

あの日リンクでしゃがんでいた彼は

まだ諦めていなかったのだ。


■普通が奇跡 中山卓也君



2026年3月4日水曜日

村雨さんと日本庭園たしなみ巡り 兼六園

長閑なり街から消えた中国語

頑なに力は正義春の闇

偏屈な強き信念春愁う

春の空強き力と美は正義

春の雲汚点遺して春を逝く

 

■村雨さんと日本庭園たしなみ巡り 兼六園

村雨辰剛 金沢城・兼六園管理事務所元所長 加藤力

兼六園作業長 庭園歴38年 志々目均(ひとし)

石川県金沢市 加賀百万石の文化を映す名園 気品と歴史を感じる

ある六つの要素を兼ね備える庭園 ことじ灯籠 兼六園最大の謎 雪吊り 

日本三名園とは 水戸の偕楽園 岡山後楽園 兼六園

特別名勝

堀の跡 蓮池門(れんちもん)

兼六園:加賀藩5代藩主 前田綱紀が1676年に建てた別荘の庭が始まり

藩主の別荘が向こう側にあった 一緒にこの辺り一帯がつくられた

 

たしなみポイント 

加賀藩11代藩主 前田治脩(はるなが)が音 水の量にこだわって

何度も何度もつくり変えた 音を響かせる工夫

滝つぼはなくして音を大きく響かせる

 

日本で一番古い噴水と言われている

1861年につくられたと伝えられる 現存する日本最古の噴水

自然の力だけで噴き上がっている

 

霞ヶ池 市街地よりも約50m高い 

水は高い山間部から低い所へ流れていく そうなると眺望がきかなくなる

水泉(すいせん)と眺望が共存 

宏大(こうだい)明るく広い景観

幽邃(ゆうすい)人里離れた静かな場所

人力(じんりょく)人の手が加わること

蒼古(そうこ)昔からの自然 人力と蒼古が調和

これらを兼ね備えていることから 兼六園と名付けられた

奇跡の庭園と呼ばれている

 

なぜ高台に豊富な水が?

犀川(さいがわ)の水の上流部から人間の力で持ってきた 

辰巳ダムから引いてきた

400年前金沢城に水を引くためトンネルを掘り用水路を造成

上流が兼六園より約100m高いため自然に水が流れる

 

たしなみポイント

日本最古の噴水は当時の最先端技術を使った実験!

 

兼六園で最も人気の高いビュースポット 視点場

 

兼六園最大のミステリー ことじ灯籠 琴柱(ことじ)

折れている その理由はいまだ謎 

最近は意図的に切断したのではないか?が有力説

加賀藩13代藩主 前田斉泰(なりやす) 可能性大

兼六園を現在の姿に仕上げた人物

お気に入りの場所を絵師に描かせた

ここが描かれていない 反対側を描かせている

虹橋 卯辰山(うたつやま) 視点場がここじゃなかった

他にことじ灯籠を見る視点場があったんじゃないか

 

たしなみポイント

ことじ灯籠を見る視点場は反対側だった

 

12代藩主の隠居の館があった 館から池を見ていた

明治5年に描かれた絵 両脚が同じ長さ

明治27年に描かれた絵 片方の足が短い

この間に折られた 明治11年 明治天皇北陸巡幸

美しく見える方向にするため脚を折ったのではないか?!

天皇の「すばらしいね」という一言が欲しかった

 

たしなみポイント

脚が折れているのは天皇に美しい景色をアピールするため?

天皇は馬車移動に変更 ことじ灯籠はチラ見だった?

 

唐崎松(からさきまつ)

琵琶湖に見た見立てている 唐崎の松 種を取り寄せて育てた

樹齢約190

雪吊り 雪の重みから枝を守る 

毎年11月から1か月半かけて約800か所の樹木延べ500人以上で雪吊り

究極の機能美

 

村雨さんが挑戦するのはドウダンツツジ

芯柱(じんばしら)を立てて固定 中縄:中の枝を吊る 外縄:外の枝を吊る

雪も重みを想定し枝を上げて吊る 兼六園独特の吊り方で吊っている

上下に揺れても外れない 外す時も楽 丁寧に綺麗に早くと親方

唐崎松の雪吊りは職人延べ35人 4日間かけて約800本の縄で吊る

 

根上松(ねあがりのまつ):土を盛って松を植える

根を張り成長してから土を取り除く

 

たしなみポイント

根上松は人が自然から学んだ芸術

 

加賀藩13代藩主 前田斉泰(なりやす)お気に入りの場所

成巽閣(せいそんかく) 13代藩主斉泰の母の隠居の館

成巽閣の2階が視点場 成巽閣が建てられた約160年前の景色

 

施主や家族と一緒に育んでいくもの

前田氏が何代にもわたって共に成長してきた庭

これこそが庭の在り方 村雨

2026年3月3日火曜日

前田利家&「寒明」&松山市消防局杯結果発表①②&せんだみつお

春の空重さ半分価格倍

冤罪だ!無罪信じて麦青む

蜜蜂が握る地球の未来かな

河原鶸(カワラヒワ)翼の黄色自慢げに

陽だまりや春告鳥に脅かされ

 

■知恵泉 前田利家 秀吉の盟友・どん底からの復活劇

とかく金もてば 人も世上も おそろしく思はぬ物也

(金を持てば 人も世も 恐ろしくは思わない)

すりきれば 世上もおそろしく候物也

(金がなければ 世の中が 恐ろしくなる)

「亜相公御夜話」より

 

大納言殿(利家)は【中略】律儀ご存じなされ候

「豊臣秀吉遺言覚書」より

 

位も石高も利家は家康より低いけれども

五倍も人望があり(中略)人々に敬われている

「亜相公御夜話」より

 

■夏井いつきのおウチde俳句

一分季語ウンチク「 寒明(かんあけ)

「寒明」は春の時候の季語になります

一年を24個の区分に分けた呼び方を二十四節季と呼ぶのですが

その冬の間の特に寒さが厳しい期間である寒 小寒、大寒そして

節分までを経てようやく春になりましたよと

立春の候を迎えることを「寒明」と言います

タイミングとしては「立春」でありますとか「春来る」と

いったようなものと同じタイミングにはなるのですが

「寒明」という言い方をすることのちょっとした表現の

ニュアンスの違いに気をつけて使いたい季語です

ようやく厳しい冷たさが明ける その冷たさの方に

軸足をおいた そういう季語になっています

 

■夏井いつきのおウチde俳句

【コラボ投句企画】松山市消防局杯結果発表!【入選句紹介♪】

 

三秒も要らぬ点呼や冬の空   猫屋たま猫

出動のなき日はよき日空高し   ゆうすい

彼岸花トラッキングに思わぬ火   ぶそんまくわうり

冬晴れやステップ小さきレスキュー車   朝日雫

復唱の鎮圧時間冬の空   辰巳電柱

進入の三角シール寒夕焼   東京堕天使

消防車洗ひて黒き滂沱(ぼうだ)かな   彼方ひらく

 

■夏井いつき俳句チャンネル

【コラボ投句企画】松山市消防局杯結果発表②【優秀句はどんな句!】

初桜じぶんの力でするひなん   かくれが

春雷や園児にじぷた読み聞かす   石塚壜太呂

洗濯物ストーブ避けて干して星   沢胡桃

椿咲く城下に水と火を背負ふ   繁茂おじ

安堵する「もう向かってます」の声ぬくし   soil

 

■鶴瓶ちゃんとサワコちゃん より

ゲストはせんだみつおさん。

長嶋茂雄氏や丹波哲郎氏との裏話…。最高でした。

昔より数百倍面白くなっていらっしゃいました。

お嬢さまはるかさまは山本浩二氏のご子息崇文氏(プロゴルファー)とご結婚。

ご子息雄太氏は千葉県いすみ市議会議員。

色紙の言葉は「ナハナハ NTXT ONE せんだみつお」

抱腹絶倒の番組でした。



2026年3月2日月曜日

100分de名著 ヤンパース❝哲学入門❞④

コバシチドリを詠む 

山笑ふ雌から雄へプロポーズ

鳥雲に入る卵産むだけの雌

卵抱くのは雄の役割雪間

春嵐生まれ落ちたら餌探し

春の山相手求めて忙しなく

 

100de名著 ヤンパース❝哲学入門❞④ 包括者とは何か?

戸谷洋志 伊集院光 阿部みちこ

 

哲学的「対話」が必要 包括者という概念を考えた

 

それは哲学の根本思想の中でもっともむつかしいものの一つであります。

しかし私たちはそれに触れないでおくわけにはいかないのです。

 

哲学的「交わり」を続けていくのは苦行

包括者 カール・ヤスパースの根底にあるもの

「私」が「何か」を考え思考する

【私=考える主体】【何か=考えられる対象】

 

このおのおのの瞬間に現われる 

主観=客観の分裂の秘密は何を意味するのでしょうか。

しかし存在は全体としては客観であることも、主観であることも

できないで、むしろ《包括者》であらなければならないということ、

そしてこの包括者が分裂して現象となって

現れるということは明瞭であります。

草薙正夫・訳

 

「哲学する」ときに生じる問題とは?

問題は私が含まれる「何か」について考えるとき

「私の幸せ」を「私」が考えるとき

本当の善人は考えずに行動する人 考えるな感じろ ブルースリー

言葉で考えてしまうと「考えていること」と「自分」が分裂してしまう

「私」と「考えられている対象」をつなぐ何かが必要

それが「包括者」という概念

 

包括者について哲学すること、このことは存在そのものの中へ

進入することを意味するでしょう。

山と人間は同じ包括者に包み込まれているのです

自分を超えたものの中にいる感覚

「包括者」は言葉で説明できなくてもそれに包まれる感覚は感じられる

そこには言葉にできないものがある

「包括者」は様々なカタチで感じられる

 

生涯のうちに起るいろいろな決定を要する問題に関して 永い間

疑い迷ったあとで、突然確信が生れるということは、

いろいろな自叙伝の中で報告されています。このような確実性は

途方に暮れるような動揺のあとに起ったところの行動能力の

自由であります。数ある選択肢から選ぶこと

 

やめる時はね、そういう風が吹くんですよ。

神様が背中を押す風を吹かせてくれるはずなんです。

プロ野球選手 桑田真澄

 

❝理屈の限界❞で本能が目覚めてくる感じ 伊集院

人生を選択したのは「包括者」か?「自由」な自分か?

「包括者」に促されたとしても選んだのは「私」

 

現実世界で自分は自由である けれど 

生まれてくることは自由に選んでいない

人は「包括者」によって自由に授けられている

「失敗したのはだ」と引き受けないといけない

 

自由 責任 ナチスへのレジスタンス運動 

レジスタンスに参加しなかった「自由」

二度と戦争を繰り返さない「責任」

 

ヤスパースが受け取った「責任」

私たちは「包括者」の中にいることでは同じ

価値観の多様性をつなぐ基礎を「包括者」の中に求めていた

 

挫折=断絶 ではない 交わって新しい所へ一緒に行こう 伊集院