秋の日や強き生きざま見せられて
ボリュームをいくら上げても残る蝉
ストーカー?遠慮知らない秋の蝿
秋の月心通じぬ人のをり
「阿片(あへん)」を隠し「龍掛香(りゅうかっこう)」は夜長
■わたしの日々が、言葉になるまで
オノマトペ知ってあなたの言語化アップ!
西加奈子 高橋久美子 莉子 劇団ひとり 桐山照史
その数4500以上
意味と音の橋渡ししてくれているので頼っている 高橋
オノマトペ研究の第一人者 明治大学 小野正弘教授によると
・具体的な手触り感
・その場に立ち会っているかのような臨場感を表現できる
「古事記」にも「こをろこをろ」という表現ですでに載っており
その頃から日本語の表現を支えてきた
「をろこをろ」塩(海水)をかき鳴らす音。
今で言う「カラカラ」というニュアンス。
オノマトペを究めて表現力を上げよう!
「キュン」「ドキドキ」だけじゃないオノマトペで表す恋心
恋愛のオノマトペ キュン ドキドキ
人の数だけ気持ちの形がある!
マジ ぎゅんぎゅんぎゅん 好きすぎて滅!
-M!LK「好きすぎて滅!」
君のことを想う度 胸チュンちょっと痛くなる
-=LOVE「ラブソングに襲われる」
わたしのハートはチュクチュクしちゃうの
-クロードQ「キューティーハニー」
恋に落ちた胸の高まりを「ドキドキ」以外で表したこんな表現も!
「彼が触れてくれた時、ことんって鍵が外れたような感じがしたわ。」
-小川洋子「冷めない紅茶」「完璧な病室」所収
胸がごっとんごっとんと高鳴るのを、どうしたら押し殺せるか、
そのことばかりに気を取られていた。
-井伏鱒二「かきつばた・無心状」
恋心を超えた愛情が伝わるこんなオノマトペも
ふわりとした重み からだのあちらこちらに刻されるあなたのしるし
-茨木のり子「歳月」
恋⇨心の鍵⇨ことん
ごっとんごっとん 一瞬のことより重さがあった 西加奈子
ごおとかどうの方が思い浮かぶ 西加奈子 井伏鱒二
ふわりとした重み 組み合わせは自由でいい! 高橋久美子 莉子 茨後のり子
「日々のあわあわ」寺井奈緒美著
オノマトペに寄せて日常と短歌を綴ったエッセイ集
もちゃもちゃ:もやもやとぐちゃぐちゃの合体
恋って楽しい瞬間だけじゃない なんかもちゃもちゃするんだよね
小野正弘教授
ランダムな言葉のかけ合わせに見えるオノマトペも実は一定の法則がある
代表的なパターンは4つ
ドキッ:その瞬間を表現
ドキン:余韻を表現
ドキリ:落ち着きを表現
ドキドキ:今まさに続いている
西加奈子がつづる 小説世界でのオノマトペ
「漁港の肉子ちゃん」西加奈子著
宙ぶらりんだ。何にもふわふわとうなずく、私の状態が、そうだった。
そんな生活が、2年も続くと、自分の体のどこかが、
ふるふると麻痺して、決してその麻痺は、決して引かなくなった。
二宮が尖った舌をしまうと、私のほっぺたは、しくしくと冷たかった。
(恋?信頼?友情?キクコの気持ちが解らないので、
急になめられてびっくりしている)
オノマトペ 言語化のヒント
「ドキッ」など既存の表現以外を使う
主人公だったらどう思うだろう?その人の気持ちに寄り添って言葉を作る
実際に足を運びリアルな音を聞いて固定概念にとらわれないよう確認する
既存の言葉を疑う
オノマトペは普遍的ではないどんどん変化する
「こくとう ぴょ~」高橋久美子著
こくとう うまい! ぴょ~!
【ぱ行】明るいニュアンス
ぴょんぴょん
ぱたぱた
ぷかぷか
ペコペコ
ぽこぽこ
ぺろり
【な行】なめらか ねっとり系?
にょきにょき ぬるぬる
なみなみ ねとねと
のびのび ねちねち
【さ行】軽やかさ
サクサク スッキリ
【が・だ行】重量感
がりがり ごしごし ガサゴソ ギラギラ どんより ドカン
マンガの世界を演出する独自のオノマトペ
シーンは手塚治虫が取り入れた
ウオオオオ ドタッ ドン キャーッ
臨場感リアリティの日本漫画界の礎を築いた
マンガはオノマトペの宝庫
ゴキッ ボン バン ボキッ ザッ グシャァ
作品の世界を盛り上げる独特のオノマトペを生み出す
「カイジ」福本伸行著 ざわ…ざわ 張り詰める瞬間の心理描写
作品を知らない人にも認知される言葉に!
「北斗の拳」原作・武論尊 原画・原哲夫
おおおえ ベキ ベキメキ あわびゅ
独特過ぎる敵の断末魔 ボッ バッ ひっ
ひでぶっ!=いてえ!=ひで+デブ 本当に痛い時は痛いとは言わない
あべし たわば オリジナル断末魔を創り出した
外国でもオノマトペが理解され始めている
北斗の拳 漫画の原哲夫先生は「あべし!」:「アーッ!」+「ベシッ!」
「たわば!」:「たすけてくれ」+「バーッ」
「あべし!」は憧れの最期に言いたい言葉 ひとり
宮沢賢治が表現する不思議なオノマトペの世界
かぷかぷ グララアガア、グララアガア、
こぼんこぼん ケホン、ケホン、すぱすぱ
「宮沢賢治特集」約300ページ中に1600ものオノマトペが
超・個性的な賢治流オノマトペはどんな風に考えられている?
「オツベルと象」宮沢賢治・作
稲こき器械の六台もすえつけて、のんのんのんのんのんのんと、
大そろしない音をたててやっている。
賢治流オノマトペのポイント①
「のんのん」は東北の方言で「重く上下にゆれるさま」
岩手生まれの賢治は方言をオノマトペに活用した
「貝の火」宮沢賢治・作
風が来たので鈴蘭は、葉や花を互いにぶっつけて、
しゃりんしゃりんと鳴りました。
賢治流オノマトペのポイント②
「鈴蘭」の「鈴」という言葉と見た目からあえて音で表現する
「風の又三郎」宮沢賢治の代表作
どっどど どどうど どどうど どどう、
青いくるみを吹きとばせ
すっぱいかりんもふきとばせ
どっどど どどうど どどうど どどう
風の音を表現 音楽を愛し 作曲もしていた
賢治流オノマトペのポイント③
音楽的感性を活かし オノマトペにリズムを取り入れた
その土地ならではの音が存在する 体感したからこそかけた音 高橋
新しいオノマトペを作るには現象をしっかり観察する
「せろひきのゴーシュ」クラシック音楽を愛した賢治は
チェロを親しみ自ら作詞作曲を行っていた
イギリス海岸の歌 月夜のでんしんばしらの軍歌
星めぐりの歌 剣舞の歌
見つめて観察して分析して そこから音を取り入れて
それが音楽になった 高橋
リズムが良くないと読み継がれない
リズムは句読点になる 西
小野正弘教授
PositiveなオノマトペはNegativeなオノマトペより数が少ない
桐山照史 ふにゃにーふにゃにー (重力を感じない)
莉子 ぐいんぐいん⤴⤴
高橋 るっきら もっきら るっきら もっきら(作業が上手くいっている時)
西 ふぬふぬふぬふぬ…(猫ちゃんに顔をうずめる)
ひとり ほぬす(靴下がとれた程度の達成感)