天高しポライトネスで穏やかに
ドローンがいく大釜の滝九月
三人背継ぎ獅子舞(さんにんせつぎししまい)や祭
秋日和ふざける為の準備せり
秋麗写実を超えた幻想よ
■あの本、読みました?
【怖さ】さらに進化!?令和のホラー小説事情~国内1位作品は
上條一輝 朝宮運河 澤村伊智 鈴木保奈美 山本倖千恵
ホラー 怪談 ミステリーの違いは?
❝本当にあった❞ってつくのが怪談
怖さはよりリアルの進化する!令和ホラー小説最前線
「深淵のテレパス」の一文 上條一輝著/東京創元社
仕事にめどがつき、少し伸びをする。リビングの影掛け時計に目をやると、
既に、日付を超えてしまっていた。
そろそろ寝支度をしようかと席を立ったーその時だった。ばしゃり
それは、何か水分を含んだ重みのあるものを、
硬い表面に叩きつけるような音だった。
水に濡らした雑巾を床に落としたら鳴るような音。
それが、どこかすぐ近くで聞こえた。
ばしゃり もう一度音がした。寝室の方からだ。いま私がいるのは、
1LDKのマンションのLDKにあたる部分だ。
(中略)
私が知る限り、寝室にそのような音を発するものは置いていないはずだが。
耳を澄ましてみるが、もう音は聞こえてこない。
執筆で必ず心がけること
必ず❝新しいこと❞を入れる
意識的に執筆したシーン
「深淵のテレパス」の一文 上條一輝著/東京創元社
「テレビじゃないんだぞ。全部直せ」記念すべき一本目の動画の
編集が終わり、晴子さんに見せた際に言われた一言だった。
収録できたと思われる超常現象があまり地味だったため、
成功している投稿者を真似して、おどおどろしいBGMや、
禍々(まがまが)しい世帯のテロップなどを入れて見たのだが、
それらは全部却下された。
「怖がらせようとするな。目的が曇る」最終的に出来上がったのは
企業の教育ビデオのように淡々としたシンプルなもので、
投稿しても瞬く間にインターネットの海に埋もれてしまった。
最近では継続の成果か、ようやく登録者数も四桁に達したが、
広告収入で会社を辞められるレベルには程遠かった。
文字で怖がらせるテクニック
上條流ホラー表現
「深淵のテレパス」の一文 上條一輝著/東京創元社
「…散らかってる。とかではないんです」どういう意味だろう、
という疑問は玄関ドアを開けてすぐに解決した。
それは、異様な光景だった。煌々(こうこう)と明かりの点いた
玄関の三和土(たたき)には、スタンドライトが二客置かれていて、
開け放ったままになっている靴箱の中を照らしている。
靴箱のドアは閉まらないように重りですべて、同様の状態だった。
戸棚の中、机の下、テレビの裏など、影という影を
照らすように照明機材が置かれている。
キッチンなど、戸棚を照らすためのライトで、足の踏み場がない状態だ。
寝室のクローゼットには三台も照明器具が向いていて、
内部をくまなく照らしている。
そしてそのクローゼットのドアを含め、あらゆる扉には重りが置かれて、
閉まらない状態になっていた。「こうしていれば、音がしないんです」
そう言ってはにかんだように笑うカレンさんに、少し背筋が寒くなった。
直接的に書かず読者に想像させる
シリーズ2作目「ポルターガイストの囚人」
ホラー Horror が定着したのは1980年代半ば
ホラー用語の違いを解説
怪談はお化けの話 ホラーは実話っぽくなっている話
稲川淳二さんが怪談で 上條&朝宮がホラー
「ホラー」と「ミステリー」との違い
怪しい謎が解き明かされるされるのがミステリー
最後まで謎が残ってしまうのがホラー
日本ホラー進化の歴史
①
江戸川乱歩×「怪談入門」(1948年)
②
日本ホラー小説の始まり 鈴木光司「リング」1991年
③
怪談とホラーを融合 小野不由美×「残穢(ざんえ)」2012年 モキュメンタリー
④
令和ホラーブームのきっかけ 「ぼぎわんが、来る」澤村伊智
残穢
モキュメンタリー:「mock(偽物の)+documentayy(ドキュメンタリー)」
ドキュメンタリー風に作られたフィクションのホラー作品
虚構と現実の境が解からなくなる作品
令和ホラーブームの火付け役が登場
現代ホラーの新しい波 「ぼぎわんが、来る」澤村伊智 2015年
映像で怖い表現を巧みに言葉で表願されている 絵を想像してぞくっとする
澤村伊智の登場で日本ホラー小説が変化した
現代人が抱える問題や悩みを巧みに描く作品
現代ホラーの新しい波 澤村伊智が登場
デビュー作「ぼぎわんが、来る」ホラーの表現
澤村伊智氏の言葉⇩
ホラーそのものには必要なないけどやろうと思ったことは
お化けはめっちゃ強くしようとおもいました。
ストレートに凶暴で凶悪なお化けが来る
❝お化けの危なさ❞書けたらいいなと思った
周辺を書いていくお化けそのものではなくて
怖がらせ自体はそんなに変わるものではない
お化けそのものは見せずにお化けに怖がっている人
お化けの痕跡を見つける過程をちゃんと書けば怖くなるかな
「ぼぎわんが、来る」の一文 澤村伊智著/角川ホラー文庫
ピピピピピ、と私のスマホが鳴り出した。手の中で震えている。
(中略)
「もう家を出られていたら、どうしようかと思っていました」と言った。
「それはーどういう意味でしょうか」私が訊くと、
彼女は「端的に申しますと」と前置きし、
「田原さんがご家族と合流すると、
あれに居場所を察知されてしまいます。
なぜなら、あれは田原さん、あなたを追いかけているからです。
そして既にあなたのことは完全に知覚しています。
二十余年かけてあなたを見つけたのです。絶対に逃げられない」
と、一息で説明した。腕と背中に鳥肌が立つ。
(中略)
「「家に着いたら教えてください。結界の張り方を指示します。
焦る必要はありません。あれが来るのには、
もう少しかかるでしょうから」
ハザードランプをチカチカ点滅させながら、
タクシーはゆっくり減速しはじめた。
ホラーが苦手な人へ 澤村伊智がオススメの本
「大長編ドラえもん」の前半だって結構怖いでしょ?
明らかに藤子・F・不二雄先生も怖がらせようと思って描いている
「ホラー」というラベリングじゃないから楽しく観る
「ホラー」もラベリング関係なしに観たら
「ドラえもん」ぐらい面白い作品はいっぱいあるよ
💮「作者不詳 ミステリ作家の読む本 上・下」三津田信三著/講談社文庫
自分の小説を書く上で常に一つの指標にしている小説
初めて読んだとき寝食を忘れて読んだ記憶がある
ぜひとも読んでいただければと思います!
怖いのは好きで読んでいてお化け屋敷とかあんまり行きたくない…
怖いので…怖くて行きたくないレベル 後学のために
「旋律迷宮」(富士急ハイランドの名物お化け屋敷)に行ったりするけど
こんなに歳を取ってからあんなに全力疾走するのか
嫌でしょうがない 怖くてしょうがない…でも行く
上條さんとの初対面
もっとチャラい人かと思ったけど
意外と落ち着いた方でビックリしましたね
僕よりも全然落ち着いている方で… すみませんでした
怖い人だと思ったらそんなことなかったです!
多分SNSで結構トゲのあることを言っていたから…?
ちょっと嫌味とか言ったりするんで…
後に「深淵のテレパス」というタイトルで世に出る小説の応募原稿を
読んだときに「お化けなんていないよ」「人間が一番怖いんだよ」
怪奇現象を認めざるを得なくなっていくプロセスが本当に丁寧に
書かれていて「(大賞は)もうこれだな!」って感じでしたよ
「上條さんの作品だけを推します」読んで即決めました
(応募の時は)「パラ・サイコ」凄いぼんやりした単語
パラサイコロジー:超常現象を研究する学問
もちろんそれをタイトルにした意図もあると思う
実際問題「作品のタイトルとしてありなの?」
ちょっと弱いんじゃないですかね…という話は選考会で出た
タイトル変わってよかったぁ 僕が師匠面するようなこともないし
ちゃんと面白いものを書いていただければ これからも
どんどん怖くて面白い小説を書いてください
ホラー作家オススメの小説 鈴木保奈美さまはカバーを変えて読まれるとか
令和のホラーブーム次は何がくる?未来のホラーは?