2026年7月3日金曜日

あの本、読みました?瀬尾まいこ

金糸梅(きんしばい)武相荘にて煌めかん

貴賓という優しさを持ち風薫る

夏空よ粘土と言葉同じかも

人間と鉄は一緒夏柳

壮絶な生い立ちを知る蓮の花

 

■あの本、読みました?本屋に行くと良いことは?~本屋大賞作家・瀬尾まいこに聞く

瀬尾まいこ 鈴木保奈美 山本倖千恵

 

書店愛が伝わる本

今年5月刊行「本屋さんのある街で」

書店好きな5人の作家 本屋さんをテーマに短編を寄稿

閉店間際の書店を舞台にした理由

 

「本屋さんのある街で」

凪良ゆう 瀬尾まいこ 坂本司 一穂ミチ 三浦しをん著/文春文庫

「あ、お客さんのとこに行ってよ。私、これを買っていくし」

私は新たに入店した女性を見かけて、菅原君に告げた。

これ以上しゃべっていたら、もう一冊くらい買ってしまいそうだ。

「いえ、あの人は静かに本を探したそうですから」

「お客様を選んで声をかけてるの?」

「最初は、来る人来る人に声をかけて店長に注意されたんです。

本はゆっくり買うものだ。お前は本を買ったことがないのかって

怒られて。だから今は控えめにしてます」

「そうだよね」

私も静かに選びたかった。いや、でも、菅原君のおかげで

この本をもう読みたくなってるから、勧めてもらって良かったのかもしれない。

「ありがとう、じゃあ」

レジを済ませて店を出る私の背中に、

「またお越しくださいませ」という元気な声が響いた。

 

一日店長をした書店員体験をもとに描写

 

エッセイ「そんなときは書店にどうぞ」瀬尾まいこ著/水鈴社

表紙の裏 *この本の印税と収益は、

全国の書店さんの応援のために使わせていただきます。

通常は定価の20%が書店に分配されるが

本書は印税を含め50%が書店に還元される

 

水鈴社代表 篠原一朗さん 曰く

「瀬尾さん 本当に書店のことを考えるなら

良い小説を書く それ以上のものはないですよ」

 

「そんなときは書店にどうぞ」の一文 瀬尾まいこ著/水鈴社

まずは店頭で、「本、たくさんありますよ」

「どうぞ見て行ってくださいね」と呼び込みをしたのですが、

K店長に、「店の外、ショッピングセンターの敷地になるんですよ。

ここまでがギリです」と言われ店内にすっこむことに。

それでは中でと、お客様に「その本、いいですよね」と

お声がけをしたのですが、静かに去られてしまいました。

お声がけのタイミングって難しいですよね。

(中略)

唯一、書店員らしいことができたのは、マジックを探されているお客様に

「この辺りです」とお教えしたこと。でもその方、後で私の本を買って

そのマジックと一緒に「サインください」と差し出されました。

私、マジックは持参してたんです。サインに使いはるんやったら、

「マジックなんぞこの店では一切取り扱っておりません」と言うたのに。

すみません。

 

1日店長で経験した書店員の苦労と努力

 

本屋大賞作家 瀬尾まいこ推薦 「行くだけで楽しい本屋さん」

「子どもが楽しい本屋さん」

   未来屋書店四条畷店(大阪)

「○○の神様が在籍」

   水嶋書房 KUZUHA MALL(大阪)

七つの会議 虚栄の繫栄か、真実の清貧か

Special Message 水嶋書房 KAZUHA MALL店 桝田愛さん

瀬尾さんってどんな人?

とにかく書店さんが大好きで「書店さんのためなら!」って言って

しょっちゅう来てくれる 急遽ミニサイン会になっても

嫌な顔一つせずやってくださる(書店へ)呼び込みまでしてくれる

こちらとしてはとてもとても 楽しく嬉しく売り上げも上がり

本当にあたたかい とても素敵な方ですね

忘れられない思い出

務めていた書店が閉店になった 店が閉まる時に瀬尾さんが

作ってきてくれた 「本」なんですけど みんなに作ってきてくれて

AI()」って名前が入っていて 瀬尾さんは針と糸ができない方なので

全部これ接着剤で付けていたんですね 23日で爆発してしまって

上から綿がブワーって出て「爆発したー!!!」

仕方ないから私が縫いました… でもこれ大事にしててみんなまだ

エプロンとかに付けてるんですよ 本当に本屋さんのことを

すごい考えてくださる方なので 本屋としてはありがたい作家さんですね

いろんな本を出していってほしい 私は必ず応援します!

 

瀬尾さんが思う書店に行くべき理由

 

・本好きさんと本屋さんぽ

テーマ POPで一番刺さった本

「月がきれいな夜に、誰かに思い出してほしかった」川代紗生著/サンマーク出版

忘れられない恋の記憶を抱えた人々の再出発を描く 川代紗生が紡ぐ連載小説

POP タイトルが刺さる 刺さりすぎる…!

さみしさをそっているあなたに見つけてもらうために

この本はここにあるんだと思います。

 

「鴉は硝子のフリルで踊る」 梅﨑実奈編/河出書房新社

POP 私は本書を通して選ばれた歌のすばらしさもさることながら

改めて「編む」という行為の尊さに思いを馳せる。

ひとりの女性が愛し、慈しみ、真綿でくるむように あたためてきた

歌のひとつひとつが織りなす調べは彼女のこれまでの歩みの分だけ

清く高らかに響き渡っている。そして、ふと思い至るのだ。

あゝこれこそ私の見たかった「幻想」なのだと。 by 竹田さん

紀伊國屋書店 短歌担当 梅﨑実奈さんが編集

現代短歌147首を収録した短歌アンソロジー

 

「つくりたくなる日々のレシピ」長谷川あかり著/扶桑社

SNS総フォロワー数は145万人超の人気料理家 長谷川あかりのレシピ集

POP 長谷川あかりを信じろ‼

 

10本のぷりぷりソーセージ」ミシェル・ロビンソン文

トール・フリーマン絵 もとしたいずみ訳/ほるぷ出版

フライパンの上で焼かれるソーセージたちの運命を描く

ちょっぴりこわいユーモア絵本

POP にげきれるソーセージはいるのか!?

さいごまでハラハラドキドキな絵本!

 

本棚は人生の縮図である

 

「巨匠とマルガリータ」ミハイル・ブルガーコフ著 石井信介訳/新潮文庫

悪魔が現れたモスクワを舞台に愛と芸術を描く幻想文学の傑作

POP 暗い小説が好きです

 

「余命3000文字」村崎羯諦著/小学館文庫

人生の残り時間が❝文字数❞で決まる世界を描く

村崎羯諦の発想力あふれる短編集

POP 余命3000文字 

「文字数で余命を宣告された男」の数奇な運命から始まる、

ちょっぴり不思議な26の物語 村崎羯諦著 小学館文庫

 

「ありか」瀬尾まいこ著

POP ありか 家族という愛憎のグラデーションが最も濃くなる存在を

絶妙なコントラストで描き出す瀬尾さんの真骨頂とも言える物語。

当たり前の関係性なんてどこにもないのに親、子供、夫、妻、立場が

象っていく何かに息が詰まるような心地を覚えたことは何度もあるし、

自分自身もまた❝毒❞何とかになっていないか 急に怖くなって

ケーキを買って帰ったのは内緒だ。それを思いやりというのは

おこがましいけれど それでも些細な体温の交換が続く日常を

幸せのありかにしていけたらと願わずにはいられない by 竹田さん

 

POPで一番刺さった本

鈴木保奈美女史は「鴉は硝子のフリルで踊る」

瀬尾まいこ女史は「10本のぷりぷりソーセージ」

 

2019年本屋大賞受賞「そして、バトンは渡された」

2026年本屋大賞7位「ありか」

 

これまでの人生全てを込めた作品

今作のテーマについて 水鈴社代表 篠原一朗さん

僕は一度 瀬尾さんと娘さんの物語が読みたいな

この作品はヘビーでシビアな部分も描いた 母娘の危うさ

読み手によって異なる読後感

 

「ありか」の一文 瀬尾まいこ著/水鈴社

「あ、ママの足冷たい」ひかりが私の足に足を絡ませる。

「じゃあ、ひかんぽつけようっと」

私はひかりのおでこを人差し指でピッと押した。

「ひかんぽ、起動しました。温かくなりました。五十度です」

ひかりは、ロボットのまねをしてそう言うと、さらに私にくっついてきた。

冬の間、ひかりは自分のことをゆたんぽ改めひかんぽと名付け、

密着してくる。ひかりいわく、身体を温めてくれる代物らしい。

(中略)

「ママはすごくいいものを見つけたよね」ひかりが言う。

「ひかんぽ?」「そう。どこにも売ってないもん」

「じゃあ大事にしないと」「そうそう。故障したらね修理できないから」

「えーたいへんだ。しっかり野菜を食べさせないとダメってことだね」

「違う!ひかんぽはお菓子で動くんだよ」

(中略)

「もう、夜でしょ。ママ。ちゃんと寝ないと」とひかりに注意された。

「そうだそうだ。明日から新学期だもんね。おやすみ。

ひかり、ひかんぽちゃん」「うん。おやすみ。ママとママんぽちゃん」

いつの間にか私も湯たんぽの一種にされてる。

しかも美空をもじってみそんぽじゃないんだ、と笑いたくなったけど、

また注意されかねない。ひかんぽで温められた私はそっと目を閉じた。

2026年7月2日木曜日

深大寺&黒田家文書

夏空よ低血圧の幼子よ

夏の雲余裕の時間があったなら

丁寧に生きていきたく夏座敷

年に二度友と会う日や風薫る

単物(ひとえもの)日ごと突き出す下っ腹

 

■新美の巨人たち 深大寺

浮岳山 昌楽院 深大寺(733年創建)

江戸時代 2度の大火により建物や記録を焼失

本堂 1918年 再建

深大寺 第八十九世住職 張堂興昭

宝冠阿弥陀如来像 鎌倉時代前期 木造/漆箔

孔雀

「男女の恋物語といいましょうか 恋愛譚の中で重視された神様なんです」

「深大寺縁起絵巻」1722

深沙大王堂 1968年再建 深大寺の由来

秘仏

河鍋暁斎「釈迦三尊十六善神図」1866年 深沙大王

❝縁結び❞ 亀の絵馬

元三大師堂 1867年再建

元三大師 良源(912-985)延暦寺の高僧

元三大師像の次のご開帳は2034年の予定 50年に一度の秘仏

奇跡を起こす巨大な像

元三大師像 鎌倉時代 木造(寄木造り)2m

奈良にある美術院で3年に及ぶ大修理を実施

❝厄除け❞日本最大の肖像彫刻 実在した人物の彫刻

六波羅密寺「空也上人立像」117.6cm

唐招堤寺「鑑真和上坐像」80.1cm

等身を超えるものは一切ない 

立ち上がると4mを想定して鎌倉時代に作られている

 

武蔵野美術大学教授 奥健夫

例えば元寇 文永・弘安の役 鎌倉時代中期モンゴル帝国による2度の日本侵攻

 

厄除大師として作られた

鎌倉幕府を開いた初代将軍源頼朝の兄弟がいまして源範頼

 

幕府なども祈祷した可能性は大いにある 肖像とは言いながら

仏様としての性格を付与しようということ 大きさによる力

人々に共有される存在として ああいう大きな像がつくられたのではないか

 

角大師 豆大師 鬼大師 元三大師は「おみくじの祖」としても知られている

 

名物は深大寺蕎麦 現在深大寺周辺には18件の蕎麦屋が軒を連ねている

そばごちそう門前 昭和30年創業 4代目主人 浅田修平

江戸時代 特に盛んになって江戸の人たちが参詣に来られて

お寺さんでそばを振る舞ったのが始まり 距離的に日帰りができた

 

武蔵野にもたらされた奇跡の仏

釈迦堂 1976

「銅造釈迦如来倚像」飛鳥時代後期(白鳳期) 銅造・金色仕上げ 

国宝仏 白鳳仏

倚像 椅子に腰をかけているのは珍しい

法隆寺「釈迦三尊像」623

武蔵国司 高麗福信(709-789)⇨満功上人

1909年 元三大師堂の須弥檀下から発見される

 

出来栄えの優れたお像でしかも大きい金銅仏 

そこまで大きい像は近畿地方以外にはない

 

法隆寺「夢違観音像」御身代わり 香薬師像

そっくり 成分も似ている

1903年「銅造釈迦如来倚像」が旧国宝に指定

 

武州深大寺 文永四年丁卯(1267)

善勝寺から里帰り

善勝寺 住職 川久保禪龍 ⇨ 深大寺 住職 張堂興昭

国指定の重要文化財にするようにと答申が出たので驚いている

深大寺で今秋公開予定

 

■「黒田家文書」より

其方(そなた)のき()

我らおとと()

小一郎めとうせん(同然)

こころやすく存候

 

(あなたのことは、我が弟の小一郎と同然に心から信頼しているよ)

これは、天正6(1578)に羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)が、

播磨の国侍で後に天下統一の軍師となる黒田官兵衛(孝高)

宛てて送った書状に記された有名な言葉。

 

「小一郎」とは秀吉の異母弟であり、生涯にわたって

彼の天下取りを支え続けた名補佐役・豊臣秀長の若い頃の呼び名。

2026年7月1日水曜日

私とルオー2026

(かな)しみ美(かな)しみ哀しみを持ちて夏

走馬灯生れた日から嘘つかれ

騙されてまた騙されて夏の波

夏の月嘘の世界を生き続け

笑顔まで嘘にまみれた夏の星

 

■日曜美術館 私とルオー2026福岡伸一

20世紀最大の宗教画家と呼ばれるジョルジュ・ルオー(1871-1958)

敬虔なカトリック教徒だったルオーは、

深い信仰を背景に人間の苦悩や慈悲など普遍的な魂のあり方を描いた。

日曜美術館では「わたしとルオー」と題して過去何度もルオーを特集、

その孤高の生きざまと作品の魅力を多くのゲストが語ってきた。

今回「わたしとルオー」を語るのは生物学者の福岡伸一さん。

科学の視点からルオーの描く「光」の秘密に迫る。

 

聖顔1939

福岡伸一

科学も美術も人間の営みとしては志は一緒

科学にとって美術は友達

殆どの画家はものを見て反射光を見て絵を描こうとしている

ルオーは透過光でものを見たら どういう風にみえるかに

だんだん到達していった

 

反射光 

光源(太陽や照明など)から発せられた光が、

物体(水面、壁、地面など)の表面に当たり、

はね返る現象や、そのはね返ってきた光のこと。

 

透過光

光源からの光が物質を通過して反対側へ抜けてくる光のこと。

物体そのものが発光しているように鮮やかに見え、

ステンドグラスやレントゲン写真、お札の透かし、

水面越しの景色などがその代表例。

 

モルフォ蝶

北アメリカ南部から南アメリカにかけて80種ほどが生息する大型のチョウの仲間。

"Morpho" は、ギリシャ語で「形態」を意味し、

アプロディーテーおよびウェヌスの形容語句でもある。

Wikipediaより

 

1871年パリ 貧しい家具職人の家に生まれた

生活苦のため14歳で職人の道へ 

弟子入りしたのはステンドグラスの工房 

ルオーにとっての原風景となる

画家への道を諦めきれず19歳でパリ国立高等美術学校に入学

そこで ギュスターヴ・モロー(1826-1898)に指示する

ルオー27歳の時 モローが病で亡くなる

ルオーの深い愛情と後押しをよりどころを失ったルオー

自分の進むべき道を見失い以降長らく絵筆をとることができなくなる

5年後 再び筆を持って描いたのは❝サーカス❞(1905)

愁いを秘めた表情❝娼婦❞(1906)には暗い影が落ちていました

ルオーは社会の終焉に追いやられた現実の人々へ

真っ直ぐなまなざしを向け人間の心の奥底にある何かを描き出そうとした

 

奈良岡朋子

道化師(1925-29)

目が道化師 人に笑いを売る風には見えない

良いものと悪いものを見極めようとする鋭さを感じる

 

蜷川幸雄

宗教画のような聖なる輝き 卑俗な人々が結果として聖なる輝きを帯びてくる

聖なる輝きという部分を拡大して描いている

 

聖顔(1933)(1937)(1939)(1946)

 

福岡伸一

公平な光で照らし出されるとあらゆるものが平等

 

遠藤周作

キリスト教の信者で小説書いたりする 矛盾したとこがある

ルオーの絵を見ていて同じ問題が隠れているような気がした

 

鹿島田真希

「聖顔」を描くってある意味受け身な作業だと思う

自分の描きたいディテールを描けない

ただ顔を描くというシンプルな作業

シンプルだけど難しいことをしている

 

山本容子

人の顔とサイズが同じ 神様が人と同じでここにいる

絵を描くことが祈であって そこで信じていることを描いている

 

福岡伸一

それぞれのものの内側にあるものをつかみ取っていく

そのための力を信仰が与えてくれる それが求道

それを続けていったのがルオー

空からの光によって照らし出される内面を見るとすべて人は平等な人間 

透過光で見るとすべてのモチーフがキリストに近づいていく

 

福島慶子

❝おしぼり❞だけは日本語を覚えまして「おしぼりシルブプレ」

クリスマスで大事件が起こっちゃった 火事を起こした

自分の絵を見ると気に入らないところを自分で直したい衝動に駆られる

 

福島葉子(慶子さんの娘)

8つか9つの時にルオーに描かれたのは「裁判所のキリスト」(1935)

 

野見山暁治

ルオーの生き方に共感

(描きたい形が)あるんだけど 描くとうそなんですよ

こういうものという願いがあって 形がかなり明確に出ているけど

描いたらうそになる

 

動的平衡

生命の核心を解くキーワードです。

私たちの体は常に分子や細胞を分解・合成し続けており、

一見同じ姿を保っているように見えて、

実態は絶えず入れ替わる「淀み」のようなものであるという生命観を指す。

 

2026年6月30日火曜日

わたしの日々が、言葉になるまで 金原ひとみ&松居大悟

雲の峰言葉にできぬ感情よ

二日目の喧嘩の事情明易し

それぞれのイマージュ見つむ風薫る

髙瀬川茂みの乱舞初蛍

母川の川面に映る夕蛍

 

■わたしの日々が、言葉になるまで「気まずい」を打開する言葉とは?

劇団ひとり 金原ひとみ 久保史緒里 松居大悟 桐山照史

 

言葉にできない気持ちを言葉に

❝気まずい駅までの帰り道❞どう打開する?

桐山照史

先輩の私の年ぐらいの時ってどんなんでしたか?

久保史緒里

Aさんすっごく楽しそうでしたね

松居大悟

今日の飲み会いつが気まずかった?

金原ひとみ

推しっていますか?

劇団ひとり

最近なんかおいしいもん食べた?

 

「気まずい」という感情はZ世代が感じがちというデータがある

「不安」「緊張」「申し訳ない」という意味でも「気まず~」が使われ

「ヤバい」に次ぐ便利ワードとして使われている

 

申し訳ない=気まずい

 

❝名前を間違えられ気まずい❞どう打開する?

久保史緒里

今日からハギワラにします

言い方は大事 

桐山照史

逆にすいません!よくまちがえられるんですよ~ちなみに自分の

下の名前○○なんですけどそっちで読んでもらえますか?()

論点を違うところに持っていく

松居大悟

でも、今日からオギワラとハギワラの両方でいきます!

金原ひとみ

名前なんて記号なんで、どうでもいいんですけどね。

劇団ひとり

いや、よくあるんですよ オギワラって言われて いやハギワラですって

あっじゃなくてオギ、ん?ハギ?えっ私どっちでしたっけ?

 

なぜ❝気まずい❞感情が沸き起こる?

久保史緒里

常に自分が悪いと思い込むから気まずいになる

自責の念から気まずいが生れる 

桐山照史

気まずさを感じる人は優しい

松居大悟

相手と自分に期待するとギャップを埋めようとする

期待しすぎが気まずさを生む 

いい時間を過ごしたいから空回りして気まずいが生れる

正体発見 どうでもいい人とは気まずくならない

❝気まずい❞前向きな感情

 

語彙力の欲しい方にピッタリな企画

明日使える語彙を増やす新コーナー

語彙力クイズ 削り友だち=酒飲みの友達

江戸時代 大工さんが使っていた言葉 

「削る」に酒を飲むという意味があった

明治時代以降ほとんど使われなくなり 

「酒を飲んで財産を失うから『削る』と言う」と説明する辞書もある

昔は ちょっと飲みに行こう⇨ちょっと削ろう

例「今日はみんなのために削らせていただきます」桐山照史

「頑張って削ります」桐山照史

 

NEXT語彙力クイズ 

しおしお=気落ちして元気のないさま しょんぼりすること

鎌倉時代から使われ出した言葉

慰めワードとして使える 

「何そんなにしおしおしちゃって」金原ひとみ

しおしお 明日から使える言葉認定 

 

語彙力を増やすためにやっていることは?

よく使う言葉を言い換える 疲れた⇨体が鉄のように重い

 

言語化のヒント

松居大悟

日頃から言葉の言いかえを常に考え別の表現を出せる練習する

言葉の引き出しが増えてくる 

金原ひとみ

「しっくりこない」「リズムが悪い時」は

類語辞典で同じニュアンスの違う言葉を探す

 

語彙力クイズ もだす=沈黙する 口をつぐんで見過ごす 黙す(もだす)

「もだ」⇨黙っていること それに動詞を表す「す」がついて

「もだす」=「沈黙する」となった

 

黙る(だまる)と黙す(もだす)の違い

黙る(だまる)はもともと話していた状態から言葉を発さなくなる

黙す(もだす)はそもそも話しておらず静かにすること

 

現在すでに「まじ」は若い人は使っていない 金原ひとみ

2026年6月29日月曜日

第27回NHK全国俳句大会④&第27回全国短歌大会④

熱き日よしがみつくでは反発が

陶枕(とうちん)や神に試され見放され

夏の風音色違えてサヌカイト

サヌカイト金属音を奏でけり

サヌカイトカンカン石と呼ばれをり

 

NHK俳句 第27NHK全国俳句大会④

大会選者 西村和子 星野高士 夏井いつき 

大会リポート:庄司浩平 司会:小林千恵

 

選者 夏井いつき 星野高士 西村和子 堀田季何 小川軽舟 

井上弘美 小澤實 岸本尚毅 神野紗希 阪西敦子 和田華凜 高野ムツオ

龍太賞 選考委員 髙柳克弘

 

題詠 自由題 龍太賞

 

自由題

岸本尚毅選

三十の牛へ十五の扇風機   高尾一叶(いちか)

(季語は扇風機 新しい季語ができて古い季語がなくなるということで

 「牛馬冷やす」ということで夏の季語があるので この句を歳時記に

入れる時に「扇風機」に入れるのが素直だがもしかすると「牛馬を冷やす」

の例句で入れてもいい 岸本)

 

坂西敦子選

芹ぬきし砂のひとすぢ流れけり   坂本たか子

(そこにずっとあるのに自分が今気づいた時の詠嘆が「けり」「あっ流れた」

という瞬間の感動を「けり」ですくい取っている 夏井)

 

神野紗季選

蝶生まる万の複眼万の日矢   葦屋蛙城(けいじょう)

 

和田華凛選

万緑の中に緑の勢力図   宮尚(みやなお)

 

星野高士選

ゆつくりと夜をまはしてゐる金魚   可笑式

(時の巡りもまんじられる 西村)

 

当日句 テーマ詠「坂」 選者 木暮陶句郎

油照の坂やマイケルの余裕   庄司浩平

 

特選

花時やむかし渋谷に富士見坂   

https://www.youtube.com/watch?v=Uvh2s2AX8VI

 

龍太賞 

選者 岩岡中正 宇多喜代子 片山由美子 高柳克弘

 

「晴を待つ」会田繭

https://www.n-gaku.jp/public/life/zenkokutaikai_27th_haiku

 

連作を鑑賞するポイントは?

お互いの句がもたれ合ってないのが良い 

一句一句が独立しているそれが重なっている 底辺にあるものは一緒 星野

同じような地域で作った句を季節の移り行きに従って纏めている 西村

一句目の世界が脳の中 眼球の中に残っていることを踏まえて

次どの句を持ってくるとどちらも得する世界を紡いでいけるかが

基本の考え方だと思う 夏井

 

大会大賞

大口の真神の息や月氷る   清正風葉

ゆつくりと夜をまはしてゐる金魚   可笑式

三十の牛へ十五の扇風機   高尾一叶

 

次回の題「間」

 

NHK短歌 第27 NHK全国短歌大会④

俵万智 荻原裕幸 寺井龍哉 司会:石井かおる

 

選者 

永田和宏 俵万智 山崎聡子 荻原裕幸 小島ゆかり 小池光 

木下龍也 佐佐木頼綱 永田紅 松村正直 米川千嘉子 寺井龍哉

 

自由題

荻原裕幸選

躾けられ覚えし箸の持ち方で小さき母の骨を拾ひぬ

森田文康(人生の短さと残していくものの長さが交錯している

     躾けていた時の母は大きな存在だった 

絶対的な存在が小さくなっている 寺井

     一場面だけれど長い時間が表現されている 俵)

俵万智選

対岸の母は手を振る父の撮る動画にゆれて残る二人は

水の眠り

 

動詞の使い方についてのアドバイスは?

(動詞は)3つまでとよく言われるが歴史的名歌でも破っている歌もたくさんある

大海の磯もとどろによする波われてくだけてさけて散るかも 源実朝

散々動詞を重ねてそれによって迫力が出ている

セオリー 作法はいろいろあるかもしれないがあえて破ることにも可能性がある

動詞は強いので1つ入れるだけで歌の方向性が決まってしまうところもあるので

選ぶのが難しい 寺井

佐佐木幸綱先生が「現代は短歌が運動不足だ」もので語ることは割とあるが 

動きで語ることは中々難しい それができた時の躍動感 

すごく作り甲斐のある事 俵

動詞の数を常に数えるくらい慎重な感覚でやった方が良い 荻原

 

永田紅選

紙の辞書引いて寄り道右左そして私が編まれていった 永田加代

(三浦しをん著「舟を編む」が選者のく力出てこなかったことに吃驚…。

以外でしかなかった…。)

 

近藤芳美賞(151組での作品として審査)

選者 大辻隆弘 栗木京子 小島なお

受賞作「しずくを進む」鈴木ベルキ

https://www.n-gaku.jp/public/life/zenkokutaikai_27th_tanka

 

3首目 

父の手の皮膚は冷たくやわらかい和菓子のようだ薬を塗れば

6首目

楽器屋の前を通ればいつだってちょっと無敵な自分を思う

10首目

言い訳をいくつかほかに用意して父の両手に塗りこむニベア

13首目

銀色のしずくを進むかたつむり明日のことはひとまず置いて

 

連作を作る時のポイントは?

歌を置く場所によって歌の見え方や輝き方がよりよくなる場所を探す

足し算ではなく掛け算になる並べ方が出来たらベスト

ストーリーがあると読みやすいがつきすぎるとつまらなくなる

歌と歌の間のジャンプの加減もあった方がより良い 俵

連作の場面とか状況を説明するためにあった方が良い歌もある

それをどう配合配列するか 寺井

あまり良くない歌があると読んで楽しい気分にならなくなっちゃう 荻原

説明のために作りました という歌はやめておいた方が良い 俵

 

木下龍也選

一枚の紙が手紙になるようにあなたに会って人間になる

中戸えさう(心憎い大きな言葉の発見 普遍的なことを表現しているうまい歌 俵

      助詞の「に」が結構多い歌 「に」の粘着性があってこそ つないで

      最終的に「人間になる」に着地できるから必然性のある助詞 木下

      この歌の「に」は「と」に置き換えられる

      「に」自然な流れを表す「と」意外性結果を強調したい時人為的な時 俵

      同じ音が積み重なることによってリズムを持って突飛にも思えるような

比喩が「に」の繰り返しによってすんなり受け止められる)

 

山崎聡子選

あなたから届いた文の束副葬品の箱に入れたり

屋敷和賀子(「手紙」ではなく「文」

      「副葬品」という言葉も古代の埋葬を想像させる

      名詞の斡旋でこの人が「あなた」の死を凄く尊く思っている

      「入れたり」の「たり」も効いている 

      文語で収めたところも生き届いた表現だと思った)

 

大会大賞

笠智衆が洗濯物を干してゐるラストシーンのやうな秋の日

荻原信子

野菜室の奥のおくから一本のぼんやりとした茄子が出で来ぬ

松浦富美子

出席簿の欠席理由に「あわび口開け」の文字あり水産高校

髙鳥ふさ子

 

・いちご摘み

地に落ちて蜂の棲まない蜂の巣に染みこんでいく早春の雪

武田歩

たましいを祈りを時を託さんとトックリキワタの白が舞い落つ

屋良健一郎(好きな歌人 佐々木幸綱)大学教授

トックリキワタの木が白く綿を揚げているという姿を見て

(木が聞いてきたこの土地の時間 人々の祈りみたいなものを

託されているような気がした 自分も受け継いでいけたらなと…。)

和歌を通じた日本と琉球の交流史

26回現代短歌新人賞

どれくらい食べれば傷を癒せるか「食べなさい(かめー)

食べなさい(かめー)と迫る嫗(おばあ)

屋良健一郎歌集「KOZA(ながみ書房)より

摘んだのは「落ち」平和への祈りが聞こえます

 

次回の題「間」