2026年10月1日木曜日

ディヴィッド・ホックニー&広中平祐&TABETE 上野公嗣

虫の声まぶた閉じれば気絶せり

虫の秋マウントとりて誇らしげ

風の色日々消え失せる記憶力

気持ちだけ弾むJiveや秋高し

秋の雨指折り始む待ち時間

 

■ディヴィッド・ホックニーの言葉

「春が来ることを忘れないで」

 

「私はいつもある種の探求をしていたと思います

 ある探求が別の探求につながっていく それは一貫していました」

 

「私の父は隣人に思われようと気にしないこと

 常に自分らしくいることを教えてくれた」

 

日本の人々へ 特に若い世代へのメッセージ

「私が伝えたい唯一のメッセージは❝Be Yourself❞「あなたらしくいなさい」です

 好きなことを見つけてください 心の底から愛せるものに

 いつか必ず巡りあうことができるでしょう

 ❝Be Yourself❞「あなたらしくいなさい」 これが私のアドバイスです

年齢に関係なく皆さんに向けて」

 

ディヴィッド・ホックニー氏の追悼「選」だったのですが

小野正嗣氏の司会、よかった…。最高でした。

やっぱり人間として小野正嗣氏のことが好きみたい…。

また、出演して欲しいなあ。

 

■あの人に会いたい 広中平祐(数学者)

1931-2026(令和8)年 94歳没

フィールズ賞受賞

 

その当時は「一つの定理の証明の長さとしては史上最長だ」

そういうふうに言われました

「算数オリンピック」を始める

まず勉強はおもしろいものだと知ってほしい

クリエイティブになれるんだ ただそれを本物にして

本当に世の中に役に立ったり 自分の人生として納得できるように

するためには 勉強しなくちゃいけない 

 

やっぱり数学はどちらかというと得意でしたね 他の教科と比べてね

アイデアみたいなことをパッと言って後はほったらかすとか

殆ど教えないで「考えろ」と 一度その先生からもらった問題

2週間から3週間考えて そればっかり考えて最後には

いろんなケースに分けて解きましたけど 

 

京都大学理学部数学科に進学

その後ハーバード大学に留学しますが壁にぶつかりました

 

なんというか世の中に頭のいいやつが多いから 一生懸命やって

相当のところまでいって しかも2年ぐらい打ち込んで頑張って

誰かがポーンと解いちゃって しかも解いたのがこちらが考えた以上

それ以上やっても何にも役に立たない そういうニュースが入ってくると

本当にガクッときます 近くの森の根っこに座って 

呆然としたことがありました

 

台数幾何学「特異点の解消」

 

この曲線をよく見ると交わったところがありますね

こう行って返ってきてここに交わる こういう交わった点を

特異点という 紙に広中とサインすれば 特異点がいろんなところにある

交わってとんがっているから広中と読める それに対して特異点のない

曲線を作ってちょうどそれが影になるというか 側面図になるように

作ろうと どういう手順でやれば それが自然に無くなっていくかという

そういう手順を決めておくと それが曲線の場合だけじゃなくて

曲面の場合でも 非常に曲がった立体でも 四次元五次元六次元何次元でも

一様に証明できる

ずっと考えてきて最後のところだけちょっと残っていた 

何か月か考えていたら ポッとできたから もうこれで全部できたって

人に言いましたけど 

 

代数多様体の特異点の解消

 

薄くても立派な論文もあれば 厚くても立派な論文もある 

この業績が認められ 1970年フィールズ賞を受賞

いま再評価されている

1975年 文化勲章受章(44歳)京都大学の教授に就任

 

台湾出身でアメリカで教授をやっている男と共同研究をやっているんだけど

いろんな式をたくさん並べて計算をして中々うまくいかない

僕は「方程式の地図を作れ」と方程式全体が太平洋だと思って 

いろんな島がある そこに特徴のある方程式を並べていって この島から

この島へ行くフェリーみたいなものを描く 大きな島もあるし 

小さな島もある そうすると分かってくるだろう それが上手いこと当たって

俄然理論が出てきた 

 

「数理の翼」セミナー

 

分からないことが世の中に存在することを自覚することが非常に重要

分からないものに挑戦している人たち しかも情熱を持って

挑戦している人がいることを見るだけで僕は価値があると思う

 

1996年 山口大学学長 就任

 

僕は学問とが芸術というものは 真っ先にグローバルになるべきだと思う

グローバルな形 それが大学の姿だと 例えば1人の先生が10ぐらいの

大学の先生をやっていてもいい その教授についていくアシスタントが

4,5人いて そのうちの1人か2人が帰ってきて生徒指導をする

その教授がパリで講義をしていても通信でこちらで授業を受ける

日本の学生とパリの学生とが同じ試験で同じ採点をやってみよう

どちらがどれだけいい点が取れるか そうしたほうが学生もおもしろいし

非常にいい刺激になる 

 

数学をこよなく愛し考えることの面白さや大切さを多くの人々に伝えた

94年の生涯でした。

 

非常識な独創というのは やがて消えてしまう

本当の独創というのは 将来確実に常識になるものが

本当の素晴らしい独創 10年かあるいは100年

後になって考えてみたら 何でこんなものを見つけなかったのか

明らかに当然のことじゃないか こういう発見を

誰も気がつかないときにやるのが 大切なんですね

 

■MIRAI JAM 魔法の言葉が成功を生む!キャッチコピー最前線⑤

上野公嗣 佐々木蔵之介

TABETE 登録者数120万人以上

廃棄される前の食品を購入し食品ロス削減!

Q.お得に食品ロスをレスキュー

値引き商品を買う後ろめたさをなくすため「レスキュー」と表現

累計200万食をレスキュー

 

キャニコム草刈機

世界57か国 年商100億円突破 

テニスコート(約260㎡)を約10分で草刈り

Q.草刈機まさお

山でもっともっと働いてほしい 山もっともっと

型番は無機質になるので

傾斜角35度~40℃の斜面の草刈機 アラフォー傾子

愛される・呼びやすいネーミングをつけることで魂を吹き込んだ

 

言葉一つで世界が変わる ヒット商品を生み出す 魔法の言葉

 

BABY JOB 上野公嗣代表 

おむつ定額制使い放題サービス「手ぶら登園」を展開

2024年東京証券取引所に上場

 

👑カレンダーシェアアプリ TimeTree

190か国以上 登録者数 7500万人突破

カレンダーに予定を登録すると共有相手にもすぐに見えるようになっている

コメントすることでコミュニケーションができる

Q.誰もが、自分の時間を選べる世界

時間に追われる毎日を時間を選ぶ毎日へ

AIが予定を提案 知らなかった時間の過ごし方に出合える

自分の時間を積み重ねて人生を豊かに

 

👑HIKKY 東京・恵比寿

エントランスに等身大パネル 社員の名刺にもキャラクター 受賞歴多数

ギネス世界記録保持

(過去にHIKKYが主宰したイベントに出展したブースの数が世界一

さらに今年はイベント来場者数150万人)

英語で会議 アバターで会議するため同じ会社なのに顔を知らない人がいる

社員の年齢層が広い

遊ぼう!次元を超えて

メタバース空間で世界最大級のバーチャルマーケットを主催

メタバース:インターネット上に広がる仮想空間

      自分の分身「アバター」で世界中の人と交流できる

バーチャルマーケット:世界中からアバターで参加できるメタバースイベント

           企業やクリエイターが出展し様々な体験が楽しめる

150万人が来場しても同時に遊べる=企業としては宣伝効果が高い

メタバースで活躍するスタートアップ企業

 

バーチャルマーケットで4つのギネス世界記録

最多出展ブース数 1,104

1時間のアバター写真投稿数

1時間のアバターダンス動画投稿数

1時間のアバター乾杯写真投稿数

 

リアルとバーチャルの次元を超えて新たな体験を提供

VRで❝次元超え❞がさらに加速!現実の4倍速!VRジェットコースター

普通を少し超えた技術には新しい表現方法が詰まっている

一般の生活・仕事にもその技術を役立てたい

遊びから新たな価値を創出

 

👑2025年鈴木三郎助全広連地域広告大賞 プリント部門賞

冬の牡蠣休暇いただきます。

かき小町(5月~11月)夏でも肉厚で旨味成分が豊富な広島のブランド牡蠣

広島空港を起点に広島の魅力をもっと広く

広報の「ら抜き言葉」「語尾を長く伸ばした発音」が最悪だった

 

👑協同乳業 ホームランバー

2026年のキャンペーン広告

野球ファンなら思わず食べたくなるキャッチコピー

セーフティに生きる時代に、フルスイングを見せてくれ。

代打が、ヒーローになった。

9回裏、3点差。それでもまだ、何か起きると信じている。

勝てなくても、その一本に救われる日がある。

自分が打ったわけじゃないのに、どうして誇らしいんだろう。

ホームランを、アイスる人へ。

1960年誕生 ホームランバー 

2026年9月30日水曜日

草間彌生の言葉&江本孟紀&「げげん」&兼題「新米」

猪や雑食なのか美食家か

生きる術学ぶ瓜坊多摩川を

落ち鮎を狙う人をり背なを鳥

飯谷を黄色味帯びた鮎急ぐ

膨らんだ黄色きお腹下り鮎

 

■草間彌生女史の言葉

私の富士山~浮世絵版画への挑戦~より

 

富士山を見て

「やっぱりみんなが騒ぐだけのことはありますね すばらしいです

 私は長野生まれだけど山に囲まれた所で暮らしてきました 

 子どもの時 でも こういった… 完全な姿の孤立した高い山って

 いうのは ここで初めて見ました」

 

「点々ボチボチと目玉は私のトレードマークを描きました

 前衛的な仕事と伝統とふたつが重なることは非常に面白いものが

 出来るかもしれないですね それを見てみたいと思っております」

 

「死の瞬間」

「自分はどうしても死んでももっと絵を描きたいと思ってますから

 だけど そう思いながらね 生きてきてもう何十年もたったら

 振り返ってみたら 美術しかなかったのね 私にとって…

 だからこれから先ね もっと元気出してね 私自身も歳をとったらから

 一日も惜しくてね だから 死にたくないんです もっともっと

絵を描いて それで死んだ後も もっと絵を描いて… 自分の生命の限り

絵を描いていきたいと思っています」

 

「でも富士山って 好きになったよ 私描いていて それまでは

 富士山ってわかんなかったもん 行ったこともなかったしさ

 富士山に興味を持つようになりました そのかわり私の富士山ですよ

 私の作った富士山 威厳があってさ 堂々としててさ 

永遠だって感じがするの 心身ともに疲れちゃった」

 

28歳の時 草間はアートの中心地 ニューヨークに渡る

そして独自の表現を生み出す 

小さな網の目が無限に広がる「無限の網」

 

身体の中に水玉を付けて周りの環境も全て水玉模様にしていく

すると自分自身の存在がその表現のなかに埋没してしまう

それが自己消滅なのである

「水玉による自己消滅」(1968)

 

水玉はあらゆる作品に展開され草間彌生の代名詞となっていく

 

「ミラー・ルーム生命の輝きに満ちて」(2011)

 

「自分が死んでお墓に行って そこから見上げた富士山

 そういった感じなの 黒いところが見えて

 自分があの世へ行った時に見た富士山

 これ(黄色い富士山)生命感にあふれた富士で生き生きと語りかけてくる」

 

「こういう絵の具 色ってあるの?」調合するんです

「これは私こういったとき使えないの?だってこんなに綺麗なのに

 あのピンクの色も素敵ね」

 

生命の根源

 

■鶴瓶ちゃんとサワコちゃん

ゲストは江本孟紀さんでした。

❝エモやん❞でお馴染みの元プロ野球選手。

甲子園に行けなかった理由、プロ野球選手になるまでの経緯。

恩師・野村克也氏、張本勲氏、田淵幸一氏とのエピソード。

政治家の時のお話は面白かった。

現在スキルス性の胃癌に罹患されていることは

ネタにしておられました。

大物は違いますね…。




 






■夏井いつきのおウチde俳句

一分季語ウンチク「げげん」

 

ひらがなでげげんとだけ書かれても 

一瞬何のことだろうって感じがいたしますね

虫か何かだろうかなんて考える人もいるかもしれませんが

これは「月」の傍題になるんですね

日本の三大季語として「雪」「月」「花」と言いますけれども

その内の一つ「月」の傍題として「けげん」

これは下弦の月のことをこう言うわけなんです

「月」はその満ち欠けによって様々な描き方ができる

その出の早い遅いだとか そして映像として

その「月」の欠け具合みたいなものを表現することもできる

様々な表情がつけられるわけです

「げげん」という使い方をした場合 

その月の大きさはどれくらいか 何時位に出ているのか

そしてこのひらがな表記の「げげん」

この面白みをどう活かすか

案外挑むと大変な季語かもしれませんね

 

■ギュッと四国 家藤正人の俳句道場 

兼題「新米」秋の季語 傍題 今年米 早稲の飯など

 

ギュッと!特選

新米を研いでわたしの手がやさしい   慈雨

選句のポイント 新米への期待感

 

放送で紹介された句

佳作 新米や水がいいけん美味いんぞ   城の桜

新米のふわふわかおるいい匂い   愛里

佳作 新米を送る品名は愛とす   つしまの珠紋

佳作 新米の粥ひと椀の豊かさよ   孫の手観音

秀作 こんな日に新米となる嗚呼(ああ)甘い   しみずこころ

新米を湯気まっすぐ立つ幸せの白   みずきんぐ

(添削 幸せの白新米の湯気ますぐ)

広告の新米求め店梯子   日野典文

秀作 新米やもまれなくともよい時世   正念亭若知古

秀作 合といふひかりの単位今年米   伊藤映雪

 

秀作への道 「類想からの脱却」

新米で作るおにぎり最高だ   レモン

新米をにぎり結びて具は秘密   お白い花

⇕

秀作 新米を100gほど手に湿す   かいみきまる

 

現在募集中 太刀魚 秋の季語 締め切り 明日

次の兼題 冬の朝 冬の季語 募集期間 9/21~10/18 

2026年9月29日火曜日

100分de名著 ハクスリー❝すばらしい世界❞②

猪やせっせと蒐場(ぬたば)造りをり

猪は蒐場(ぬたば)好き好きこすりつけ

河川敷胡桃を食す猪よ

多摩川の裁縫上手雪加(セッカ)かな

筍の下だけ食す猪よ

 

■100分de名著 ハクスリー❝すばらしい新世界❞②文明社会が捨て去ったもの

堤未果 伊集院光 阿部みちこ

野蛮人居留地

バーナード・マルクス(アルファ階級)

レーニナ(ベータ階級)

ジョンにはリンダという母親がいます

 

「どうしてこんな生活ができるのかしら」

信じられない気持ちを憤慨とともに声に出した。

「❝清潔こそフォード的生き方❞なのに」

「でも、ここの人たちはわれらがフォード様のことを

聴いたことがないし、文明化されていないからね。(略)」

「ね!あれ見て」レーニナが腕をつかむ。

顔は白くて皺が深く刻まれ、黒曜石の仮面をかぶっているようだ。

(略)背中は曲がり、ほとんど肉のない骨と皮ばかりの痩せた身体をしていた。

「年をとっているだけだよ」バーナードはできるだけさらりと言った。

「年をとってる?でも、センターの所長だって年をとってるじゃない。

 高齢者は大勢いるけど、あんな人は一人もいないわ」

「僕たちの方じゃ高齢者があんなふうになるのを許さないからだよ。

 病気を予防する。内分泌物のバランスを若いときの状態に人工的に保つ。

 若い血を輸血する。新陳代謝をつねに促進する。

だからあの年寄りのようにはならない。(略)」

「ああ、嫌だ」レーニナが小声で言った。不快な現実は次々に襲ってきた。

二人の若い女が乳房を赤ん坊に含ませているのを

見たときには赤面して目をそむけた。

そんな破廉恥なことは見たことがなかった。

ああいう親密な関係っていいね」と

バーナードはわざと良識に反することを言った。

「きっと強烈な感情が湧いてくるんだろうなあ!よく思うんだよね。

 人は母親を持たないことで何かを手に入れ損ねているのかもしれないって(略)」

「もう行きましょうよ」レーニナは懇願した。「ここは嫌」

「すばらしい新世界」黒原敏行訳より

 

文明社会とは真逆!居留地の生活

    文明社会 野蛮人居留地

清潔さ  〇     ×

老い   ×     〇

母親   ×     〇

 

文明社会が捨てたものがそのまま残っている

土着の宗教とキリスト教が融合 本物の宗教

若者が生贄(いけにえ)として鞭打ちを受ける

 

「あなたたちは文明人でしょう?居留地の外の、別世界から来たんでしょう?」

「きみはいったい…?」バーナードは驚いて訊き返した。

若い男はため息をつきながら首を振った。「僕はとても不幸な男です」

 

ジョンとリンダ

「馬鹿!」リンダは叫び、急にジョンをぶちはじめた。何度も、何度も…。

「リンダ、お母さん、ぶたないで!」「わたしはお母さんなんかじゃない。」

「野蛮人になりさがって、動物みたいに子を産んで… あんたさえいなければ、

 わたしは監督官のところへ行って、帰らせてくれるよう頼んだのに。(略)」

 

母親になったリンダの苦悩

ジョンが喜びを感じること

 

「なぜ僕を生贄にしてくれないんだろう。僕ならあの二倍の血を流しましたよ。

 ❝見わたすかぎり波また波の大海原を朱(あけ)に染め❞て」

(マクベスの一説)

「でもやらせてくれない。僕は❝個の顔色で❞嫌われているんです。(略)」

(ベニスの商人)

❝人は、ほほえみ、ほほえみ、しかも悪党たりうる❞。

❝情け知らずの、恩知らずの、女たらしの、人でなしの、大悪党め!❞

こういう言葉は正確にはどういう意味だろう。なんとなくしかわからない。

それでも魔法は強力で頭の中でごろごろ鳴りつづけた。

前は本当にはポペがを憎んでいなかったかのように思えた。

どれほど憎んでいるかを言い表せなかったから、

結局それほど憎んでいなかったのだ。

だが、今ではあの本の言葉を知っている。

それらはポペを憎み理由を与えてくれた。

 

それ以降ジョンはシェークスピアの言葉を口にするようになったのです。

 

「僕はいつも独りぼっちでした」とジョンは言った。その言葉は

バーナードの胸に悲し共鳴を生んだ。いつも独りぼった…。

「僕もそうだよ」と思わず真情を吐露した。「ものすごく独りぼっちだ」

「そうなんですか?」ジョンは驚いた顔をした。

ジョンは大きく息を吸った。「ああ、これが本当のことになるなんてー

僕はずっとこのことを夢見てたんです。」「❝ああ、すばらしい新世界、

こういう人たちがいるとは!❞。すぐ出発しましょう」(テンペスト)

 

テンペストの中で

父と怪物以外を孤島で育った娘ミランダが

 

人間の一行を初めて見て言う言葉

 

「もやもや」しているだけでは感情として体にないってこない

言語化して初めて意識される 

国家は幼児の時に本に近づくと電気ショックを与えて本を嫌いにさせる

感情を言語化したときに初めて私たちは自由意志を持つ

古い時代の人が同じ感情を持っていた

自分の感情を確かめられるのが古典を読む大切さ

 

バーナードの計略

ジョンとリンダを文明社会に連れていく バーナードの目的は「保身」

ジョンの父親は孵化センターの所長であることをバーナードが気付く

いい場面にしてくれないのがハクスリー

 

バーナードは成功に心地よく酔い

(良質の陶酔作用を持つ物質を摂取した時と同じだ)、

これまで強い不満を抱いていた世界と完全に和解した。

こちらを重要人物と認識してくれる限り、

この世界の秩序もいいものだった。

もっとも成功によって和解したとはいえ、

秩序を批判する権利は手放したくない。

なぜなら批判という行為によって、自尊感情が強まり、

自分をより大きな存在だと感じることができるからだ。

(と同時に、成功したことと、女の子たちと好きなだけ

セックスできることを本心から歓んでもいたが)

バーナードは自分を巨人のように感じ、

しかも高揚感で空気より軽くなった気分を味わった。

 

満たされたバーナードの心

承認欲求の罠

2026年9月28日月曜日

兼題「枝豆」&テーマ「方言」

青き空墓地に似合わぬ彼岸花

彼岸花すまして守る農地かな

堂々と公金横領秋あわれ

好かれる人になる努力残る蠅

風と戯るパンパスグラス夜長

 

■NHK俳句 兼題「枝豆」

選者:高野ムツオ ゲスト:池田瑠那、佐怒賀正美、サンキュータツオ、かわにしなつき

司会:柴田英嗣

年間テーマ「語ろう!俳句」

 

枝豆:秋の季語 旧暦では秋に収穫の時期を迎え十五夜や十三夜のお供えに使われた

 

①   枝豆の産毛に溶くる藻塩かな   池田瑠那

②   吾輩は枝豆捜査隊である   サンキュータツオ

③   枝豆や胡坐(あぐら)の中に胡坐掻(か)き   高野ムツオ

④   枝豆をつまみ成行きのため口   佐怒賀正美

⑤   枝豆やおもてかうらか天まかせ   かわにしなつき

枝豆の(の子季語)は月見豆だから十三夜の月見にお月様を拝むわけだから

天井に全て自分の運命は任せましょう という気持ちは伝わってくる

 

・特選三席発表 兼題「枝豆」

一席 枝豆や君を千里に置いて酌(く)む   神田央子(なかこ)

二席 潮風はわだつみの息月見豆   翡翠工房

三席 ふたたびの夫婦ふたりや月見豆   鈴木朗

 

・特選

歯につまる枝豆胸にくる言葉   小手川とし

菜園の枝豆を茹で妻を待つ   有本泉水

枝豆も毛ガニのような茹で上がり   久保廣高

なほ匂ひたる枝豆の殻の山   吉田貴蘭

枝豆とAIあれば一人飲み   長谷川淑子

枝豆の殻を積みつつ夢語る   碓氷茜

 

■NHK短歌 テーマ「方言」

選者:梶原さい子、ゲスト:高橋源一郎、司会:尾崎世界観

年間テーマ「私の宮沢賢治」

 

高橋源一郎著「ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ」

一応タイトルどおりなっているが中身は全部現代の風俗

宮沢賢治がA面だとしたらB面

 

賢治の作品には岩手の方言をいかしたものがたくさんある

いっしょけめにちゃがちゃがうまこはせでげば

夜明げの為が泣くだぁいよな気もす   宮沢賢治

 

岩手の伝統行事 チャグチャグ馬コを詠んだもの

馬が一生懸命走ってきた それを見ていたら泣きたくなってきた

実際の方言の混沌とした部分を書きあらわそうとした部分 梶原

方言の達者な人が読んだようには頭の中で鳴っていない 高橋

方言は文字と音と言う二重性を持っているのかもしれない 梶原

 

・入選九首 テーマ「方言」

金沢の犀川縁(さいがわべり)の喫茶店冬の光の「ほんなごめんね」

益田信行

もも組のさきちゃんゆうくんだいちゃんが関西弁で迫りくる朝

吉野夏美

けったマシーン自転車よりも速いねぇすべての風を味方につけて

つきひざ

三席 私 「あいつでしょ」と多分言われた青森の下風呂温泉共同浴場

川合梅子

一席 かなんなあ、ほんまになあと暑さごと紙風船に乗せるやりとり

久藤さえ

ふくしまの上に薄手の東京を羽織ってわたし生き抜いていく

吉田敦史

二席 電話鳴り店を出て行く友だちが花びらみたいにこぼす方言

大岩摩利

方言を持たない者の正月に雪は静かに積もっていって

小川拓馬

使ひ来しアクセント達を捨ててゐる四月の学食ひかりのなかで

浅見邦恵(縦の方言 高橋 これは鋭いご指摘)

 

・わたしの宮沢賢治

方言を歌に持ち込んで新しさ 

国全体として方言は使わないようにという方向性があった 梶原

樋口一葉なんか完全に古い言葉で書いている

宮沢賢治はちょっと格別 高橋

 

「何の用だ。」「酒の伝票。」「誰だ。名は。」

「高橋茂吉(きづ)。」「よし。少(ぴゃ)こ、待で。」 宮沢賢治

岩手の言葉響きいかしたいという意思を感じる

日本語の近代化の中であえて方言を使っている 高橋

 

鹿踊りのはじまり 人間も鹿も全部方言

ぎんがぎがの

すすぎの底でそっこりと

咲(さ)ぐうめばぢの

愛(え)どしおえどし。

 

嘉十(かじゅう)っていう農夫なんですけど 聞こえるのがすごい

その鹿の声は土地の声 人の声でもあるという循環

人と土地の精と鹿が全部一体化している

それを全部つなげているのが言葉

歴史はその土地によって全部違う

それが方言という音になって全部違う

それが方言という音になって聞こえてくる

土地が発する音楽をずっと聞きとってきたのが 賢治という人の特殊性

 

ただ一人生き残れるを語る子の訛りを追うて白き字幕は

梶原さい子

 

この子の訛りはいなくなってしまった家族の中で育まれたもの

これからこの子は自分の本当の言葉が通じない世界で

生きていかなければならない

 

これから宮沢賢治の重要性がすごく増えてくる 高橋

自然主義のようなフラットな小説はあまり僕らのためにならなかった

 

・いちご摘み

サーフィンにガチる未来もあるんかな、の五年目の街 登山もいいね

井口寿則(好きな歌人 東直子)

⇩

背泳の腕に重たくみづ分けて触れ得ぬものを未来と呼べり

上川涼子(好きな歌人 大手拓次)

 

未来を概念じゃなくて自分の身体に引き寄せて考えよう

空を見上げて薄くずっと光を感じている感覚を

思い出したんだと思います

摘んだのは「未来」

 

昨年発表した「水と自由」で 第51回現代歌人集会賞 を受賞

芬蘭(ふんらん)は如何なる花と思ふときはるかにめぐらせる植物誌

「水と自由」現代短歌社より

 

私がこうやって詩歌を書いたりしているのは

私に言葉を教えてくれた人がいるっていうこと

自然を歌うことについても 自然がそこにあるという恵みを

受取っているから 自然の歌が作れる その贈りものへの

返礼として私が持っている詩歌的な技術をすべて注ぎ込もうと

試みたのが 「水と自由」という一冊です