2026年8月1日土曜日

あの本、読みました?原田マハ

暑き日よ時の記憶が蘇り

塞がれて生まれくる夏の空間

足元を垂直に掘り夏に合う

夏の空どの絵もみんな堀文子

縦列の旋律放つ夏の夜

 

■あの本、読みました?

世界を旅した気分に浸れる本~NY・パリ・スイス~原田マハ

原田マハ 鈴木保奈美 山本倖千恵

 

「本日は、お日柄もよく」原田マハ著/徳間文庫

OL二ノ宮こと葉が、伝説のスピーチライター

久遠久美の祝辞に感動し弟子入りする物語。

 

旅行中の保奈美にオススメした本 ボストンからニューヨーク

The Modern モダン」原田マハ著/文春文庫

本を読んで旅に深みが 保奈美

森川麻美の出勤を通して描かれたニューヨークの朝の風景

 

鈴木保奈美の新作エッセイ「中途半端な旅人は語る」

 

マハはニューヨーク近代美術館(The Museum of Modern Art、通称MoMA)に勤務 

森美術館からの派遣で半年間だった

 

The Modern モダン」の一文 原田マハ著/文春文庫

地下鉄Eラインに乗り、「五番街/五十三丁目」駅で降りる。

地上に出てすぐ目の前にあるドーナツスタンドで、

紙カップ入りの珈琲とドーナツを買う。

ドーナツをかじりながら、コーヒーで流し込んで、MoMAへと向かう。

スタッフ用入り口は六番街寄りにあるのだが、そこに到着するまでに

ドーナツとコーヒーの朝食は終わらせる。

スタッフ用入り口に設置してある大きなゴミ箱に、空になった紙カップを

投げこんで、エレベーターに乗り込む。

それが麻美のニューヨークでの朝食の「儀式」だった。

ニューヨーカーは、それが特権だとばかりに、朝、マンハッタンの

ストリートを早足で歩きながら紙カップのコーヒーを飲むのだ。

麻美も、意気揚々と真似をした。ドーナツスタンドやデリで売られている

コーヒーは、いったい誰がデザインしたものなのか、

皆同じ紙カップに入っていた。青地に白いギリシャの唐草模様と、

茶色の文字―We Are Happy To  Serve You.

喜んであなたにサービスいたします、と書かれたコーヒーカップで、

ミルクと砂糖のたっぷり入ったコーヒーを飲むのがニューヨーカーの

証しのように思われた。

ニューヨーク以外では見たことのない、決してうまいデザインとは

いえないこの紙カップが、麻美は好きだった。

最初は捨てるのに抵抗を感じたくらい、気に入っていた。

 

ニューヨークの朝のコーヒー

描写はリアル それをカッコ好いと思わせるニューヨーカー

 

「楽園のカンヴァス」の一文 原田マハ著/新潮文庫

車はやがてバーゼル市内に入った。バーゼルの市街地では

歴史的建造物が維持され、古いものは十四世紀から

そこにあるままだという。堅牢な石造りの建物の数々は、

町の風情を一層豊かなものにしている。

(中略)

夏の夕刻、バーゼル市街はまだ十分に明るい。徐々にオレンジ色が

増す空を映して、ライン川は滔々と流れている。

川岸にデッキチェアを出して、ワインを飲んで歓談する市民の

姿もちらほら見える。ティムと織絵を乗せたキャデラックが、

ライン川のほとりにたたずむ最高級ホテル「三人の王」の

正面入り口で停まった。ドアマンが後部座席のドアを開け、

ベルボーイがふたり、すっ飛んできた。入り口ではホテルの支配人、

ヨーゼフ・リヒャルがふたりを出迎えた。

(中略)

「夕食のご手配はいかがいたしましょう。当ホテルのレストランか、

あるいは市内のスイス料理店などのご予約も承りますが」

「私は何もいりません。今日はもう、休みたいので」

織絵が弱々しく笑って言った。

「私も…いや、私は、そうだな、橋の近く、ライン川沿いに魚料理の

店がありましたね。あそこで軽く食べようかな。

毎年、アートフェアの時期に立ち寄るんだ。

(中略)

「ああ『トロイメライ』ですね、あそこのフォレレ・ブラウは絶品ですよ。

お時間はいかがいたしましょう」「では八時に」

 

アートの街・バーゼル

最高級ホテルで破産宣告!?

絶品フォレレ・ブラウ

 

「ジヴェルニーの食卓」原田マハ著/集英社文庫

モネ・マティス・ドガ・セザンヌ。4人の印象派の巨匠たちの、

創作の秘密と人生を鮮やかに切り取った短編集。

ジヴェルニーに移り住み、青空の下で庭の風景を描き続けた

クロード・モネ。その傍には義理の娘、ブランシュがいた。

制作を続けた彼の眼には何が映っていたのか。

 

「ジヴェルニーの食卓」の一文 原田マハ著/集英社文庫

高さ五メートルほどの天井にはめこまれたガラスの窓からは

早春の淡い陽光が降り注ぎ、室内を白々と照らしている。

アトリエの壁三面には横三、四メートルもあるカンヴァスを

複数枚連ねて描かれた作品が二点、設置されていた。

いま、まさにモネが描き進めている「装飾壁画」、

睡蓮の池を描いた連作である。ひとつの作品は、真昼の池。

鏡のように青く澄み渡り、さかさまの白い雲を映して静まり返る水面。

ところどころにぽつぽつと浮かぶ水連は、空のただなかに花開き、

かすかに呼吸しているかのようだ。もうひとつは、二本のしだれ柳が

並ぶ池のほとり。ごくささやかな風が、長く伸びた柳の枝葉を

揺らして、いましも通り過ぎていくようだ。睡蓮の花々も、

微風を受けようと可憐な白い顔を上げている。

湿気を帯びたやわらかな空気と水のにおい。

漣の上でぴちぴちとはねる光。遠く草原を渡って、

たったいまこの池にたどりついた六月の風。

 

クロード・モネは父親? ファンからの反響 情景描写で意識している事

メモは書き留めない

 

アコヤ貝の外套膜と貝殻を丸く削って作った「核」を

アコヤ貝の体内に移植する作業

「全てが円くなるように」の一文 原田マハ著/幻冬舎
リタと私は海咲さんの肩越しに、その神秘的な作業をじっくりと見た。

作業台の上にあるスタンドにアコヤ貝が固定されている。

少し広げられた口に編針のようなスティックで慎重にピースを載せた

核を入れる。
(
中略)

核入れを完了した貝は湾に戻され、それから二年ほどかけて貝の内部で

真珠が作られる。―ということだった。

作業の様子は「移植手術」そのもので手先の勘も重要なのだろうとわかった。

(中略)

しかしながら海の中で育てられ、貝自体が自発的に真珠を作るのだから、

養殖ではあっても天然の真珠と科学的には変わりはない。

ここへ来るまでに、リタも私も関連書類やネットで調べて、

真珠の形成についてはひと通り頭に入れてきたつもりだったが、

実際に養殖の現場に立ち会ってみると、何か神聖な場面を

目撃したような心持ちになった。

パソコンもスマホもいかなる電子機器もこの場所にはなかった。

青い海と小高い丘と清々しい青空を背景に、素朴な学び舎の

ごとき建屋で、職人たちがひとつひとつていねいに貝を取り上げ、

黙々と手を動かしている。自然の営みと人の手仕事がひとつになって、

あの美しい真珠をこの世にもたらしているのだ。

 

神秘の作業 真珠養殖

作中に海女さんが登場

 

「全てが円くなるように」の一文 原田マハ著/幻冬舎

海の申し子のごとき女性たちと、思いがけずににぎやかな女子会となった。

波留子さんはアワビや岩牡蠣、市場で予約して買ってきたという

伊勢海老までをクーラーボックスから取り出して、私たちの歓声を誘った。

渚さんと海咲さんがそちらを炭火コンロで焼いて、忙しくビールを注いだり

日本酒を開栓したり、精一杯私たちをもてなしてくれた。

パチパチはぜる炭火の上で、アワビと牡蠣がジュージューと音を立てる。

香ばしい磯の香りが部屋いっぱいに漂う。

リタは牡蠣の殻に溜まった焼き汁を吸い上げて、「ほんっとに、最高!」

と何度も口にした。「わたしはなあ、アワビでも牡蠣でもアコヤ貝でも、

貝がかわゆうてかわゆうて。貝はなあ、海からの贈りものなんよ」

ほんのり酔いの回った目をして、波留子さんが言った。

「貝は、私らの人生の一部なんや」「もう。お母さん、大げさやで」

渚さんが笑った。それから、言い添えた。

「人生の一部とちゃうやん。人生の全部やに」

 

タイトルに込めた思い

 

原作・脚本・監督 映画を作った

「無用の人」

50歳の美術館学芸員・聡美の物語。

亡き父から誕生日に届いた荷物をきっかけに父の晩年の姿や

自身への深い愛情を知る。

 

「キネマの神様」原田マハ著/文春文庫

お蔵入りになっていた脚本の発見をきっかけに、ギャンブル漬けの

ダメ親父が映画への情熱を取り戻し、家族と共に再生していく物語。

 

映画の原体験は「男はつらいよ」

文章と映像の違い 原田マハさんは展開型

2026年7月31日金曜日

田中真紀子&「俳句ラボ」&カレーライスで一句

分裂なき社会を望む遠雷

戦争犯罪人跋扈する夏

ネタニヤフ逮捕させない夏芝居

トランプの虐殺主導土用波

思い通りにこと進まぬとごねる夏

 

■鶴瓶ちゃんとサワコちゃん 

ゲストは田中真紀子元外務大臣。

表舞台に出てきてほしいと思っていた矢先の事でした。

高倉健氏の電話の話は眞紀子女史に喝

健氏が角栄氏を尊敬されていた事を知り嬉しかった。

直紀氏のお話をされる時だけはめっちゃCharmingでした。

またのご出演を期待しています。




 






■夏井いつき俳句チャンネル

「俳句ラボ」ってなに?【おウチde俳句くらぶ】

 

白梅や擦れば香る名刺らし   蜘蛛野澄香

背表紙に棚主の名や梅の花   よはく

名刺入れに名刺やまとのくにに梅   いかちゃん

梅の香に応え骸なる企画   そよかぜシュレディンガー

梅一輪つぎにアダムとイヴと云ふ   繁茂おじ

 

夏井いつきのおウチde俳句くらぶ

「楽しくなくちゃ俳句じゃない!」コンセプトに

様々なコンテンツをお届けするWEBサイト

利用料:700(税込)/月払い

 

■プレバト纏め 2026730

「カレーライス」で一句

特別永世名人締めの一句 梅沢富美男

七月や福神漬けの日のカレー

添削(福神漬けの日729日 729しちふくの語呂に因んで制定

   雑学を教えていただいて「それがどうした?」

ほのぼのとした可笑しみもある 新しい季語を考えるか?

まったく関係のない言葉を持ってくるか?)

妻おらぬ福神漬けの日のカレー

妻逃げて福神漬けの日のカレー

 

河合ゆずるの昇格試験

路地裏のビストロ胡瓜のアチャール

(胡瓜:夏の季語 アチャール:インドやネパールなどの漬物ピクルス

 中七で意味が切れる 対句表現をマスターした)

 

1位 谷まりあ

白服の母と恋バナクミンの香

(白服:夏の季語 クミンの香でカレーと分かる 「と」女子の使い方もよい)

 

2位 岩田絵里奈

辛き香や酢の輪をほどく夏浅し

添削(カレーを入れていないことは問題点 酢の輪:かけ方・量の想像がつく

   助詞の使い方「や」ではなく「を」辛さを酢で和らげたい 

「を」は「に」、「く」は「き」にするとよい)

辛き香酢の輪ほど夏浅し

 

3位 後藤威尊

無水カレー夏の減量口ゆるむ

添削(口ゆるむ:説明の言い方 季語を主役にする)

無水カレー減量の乗り切らん

 

4位 若村麻由美

飯盒の蓋を溢るる夏カレー

添削(「夏○○」季語の使い方が雑) 

飯盒の蓋にキャンプのカレー盛る

 

5位 水田信二

窓開けて青唐のカレーさらり汗

添削(青唐と汗:季重なり 中七字余り 

青唐のスパイスカレー風さらり

 

・清水麻椰チャレンジ

レジ横のフェンネル食みて夏暖簾

2026年7月30日木曜日

安田章大 あさイチ

4キロをバスと並走夏の朝

また昼寝まぶた閉じれば即気絶

カーテンを揺らす夏風ひと休み

辛い時我慢した時ハンモック

山百合や木漏れ日の中かぐわしき

 

■あさイチ 安田章大

 

ノン

物事の辛辣な部分も美しい部分も全部捉えて抱きしめている感じがする 

私には計り知れないくらい偉大です 安田さんの全貌が私には見えない

神の使い 偉大な心を持った方

 

2017年 髄膜種(ずいまくしゅ)と診断される

2018年 後遺症からてんかん発作が起き 全治3か月の骨折(背中と腰)

今も後遺症と闘いながら「病気は授かり物」と語れるようになりました

 

大切にしている時間は朝一番に生きているということを実感する時間

朝起きて深呼吸できることが「今日も命が繋がってる」と感じられる時間

目が覚めたらベッドでゴロゴロしない 起きた状況を自分にインプットする

鳥の声に耳を預けたり、街や風の音に、自然と同化するようにしている

 

朝一番に自分のマインドをどう設定するか 

今日一日を生きるのかが設定される

明日はないと考えて生きている 今を生きている

 

動脈点滴が痛い 精神的につらくなる

大変だった事を忘れないように 向き合いながら自分が世の中に伝える必要がある

しんどい思いが励みに変わっていく アイドルという職業が一番良い

人間は忘れていく生き物なので 忘れない為にも 悲しみを覚えておく

そして戻って来て やるべきことは何だろう 感じることは何だろう

残すこと 戻ってくることの反復行動することによって 今を大切にできる

そして多くの人に発信する 

 

良いこともあるという事実はあるという所に

フォーカスしながら向き合って生きていきましょう

 

術後てんかん 背中と腰を圧迫骨折 全治3か月 

2回命を落としかけた 生かされている理由 自分の思いだけではない

他者のために生きる 他人の幸せが自分の幸せが座右の名だった

 

母親曰く「あなたの考えていることが全て正解ではないからね。

自分の思っていることを疑いなさい。他人の言っていることに耳を傾ける。

サードライフ ボーナスライフとして大切にしよう。

 

自然に流れる涙は流せばいい。複雑な感情を覚えていることなんだなと思う。

これが健康に生きるための秘訣。

 

父親がやるんだったらやれ。やるんだったら男らしく最後までやる必要があるよ。

22年間ファンでいてくださっていることに深く感謝している 重い…。

メンバーが僕をいろんな面でフォローしてくれていた

 

事故後5,6年はつらかった。絶望のどん底に落ち込んだり、

立ち上がれない状態が続いた。新しい価値観を持ってここまで作り上げてこれた。

ネアカに何ものにも動じず、真っ直ぐに生きればいいんだと思えるようになった。

 

「平行と垂直」企画:安田章大

 

悪気はないのに何かを傷つけてしまう

知識や経験 学ぼうとする事だったり 向き合おうとする意識だったり

解決していくかもしれない 行動を起こしてみよう

のん

「おあいこ」と台詞を言われた時、感動的瞬間だった

安田

謎の相乗効果になっていた 過去が全て見えるシーンだった

 

「演技を作るってこと自体が間違っている。

 

古田新太氏

一般的に感じるヤスのイメージって 結構まんまです ウソがない

「平行と垂直」はヤスの人柄っていうか 優しい映画になっていて

ちゃんと取材してお芝居しているのが見える 形から入る

素晴らしいことだと思う 自分に近づけるんじゃなくて

その役に近づけていく 俳優として素晴らしいことだと思うし

僕もそれを心がけている 取材しない勝手な芝居する奴

嫌いなんで 僕 

舞台を一緒にやっていたら 2か月とか一緒にいることになるから

みんなに気を使わせるようなやつではない 

Q.体調が悪い時は? 

あまり発信しない

気を遣っているのもあるんだろうけど みんなに気を遣わせない

それも彼の性格上いいいところ

Q.プライベートでは? 

お酒が好き この間まで一緒に

舞台をやっていたんで 終わってから缶ビールで乾杯して

その後 ヤスはワイン オレは焼酎っていう流れ

Q.お酒の席ではどんな話を?

人の悪口とかですね 一番盛り上がるのは人の悪口

Q.安田さんも?

俺が言っているだけ ヤスは人の悪口とか言わない いやいやとか言いながら

この間会ったら また舞台何か企んでください

もうちょい古田さんと遊びたいですなんて言われたので

何か考えようかなと思っているんで お待ちください

 

マニキュアがはがれていく過程も好き

 

虚像ではなく実像としてのアイドル

病人は医師に身を任せるという行動がとれます 後遺症が出たときはつらいと

自分に伝えてあげてください 出ないこと手術の成功を祈っています

 

フランス映画が好き

人とのご縁 大切に…。

生きていく上で隠す事は殆どない

 

私感

安田章大さま 大ファンになってしまいました。

今日初めてあなたの存在を知りました。

いつかあなたの舞台を拝見したいです。

あなたの思考経路は最高でした。

私も今後、安田章大さまみたく思考していきたいと思います。

感動をありがとうございました。

優しく柔らかい気持ちに🍻

2026年7月29日水曜日

西加奈子 あさイチ

人生もあと少し夏の暁

百合の花強き香りの立ち込めん

夏の日や餃子の羽とパンの羽

残された者に勇気を雲の峰

愚痴こぼし弱音を吐かん夏の月

 

■あさイチ 西加奈子の乳がん経験に生きるヒント

 

乳がん宣告されるも、コロナの為、カナダで自分の体と向き合うことになった

「女性って何だろう」乳房がないから女性ではないのか

自分が何であるか 自分で決める 言うこと聞かない体

その体をいちばん愛しているのは自分 いちばん分かってあげられるのも自分

 

読者の声

弱さも強さもまとめて自分で愛す、ここから先を生きるための指標です。

お守りのように、何度も大切に読み続けます。

 

めっちゃ幸せな気持ちで寝るけど起きたらすごく怖い 寂しい 不安

(不安を)とにかく見つめる 乗り越えない 

 

カナダで新たな挑戦をしています それが柔術

私が賞を取っているかどうか知らない 

その人たちとマットでボコボコにされたら すがすがしいくらい何者でもない

わ~私って何でもないんや~

 

東京の自宅に飾ってあるのは クリムトの「接吻」凄く好き

レプリカをこの大きさで飾るのもどうかなと

自分で描いてみようと思ってダンボールを足して描いた

この家を買って最初にこれを飾った

著書の表紙は殆ど、西さんご自身が描かれたとか…。

 

私と同じ大きさ 子どもに縁どってもらった 人間を裏返したら

例えばこれは膵臓で あらゆる人間がいてみんな違う 

ひとりひとり違うけれど 「せやな一回ひっくり返してみよう」

そうしたら誰か分からない みたいにしたかった

 

27歳でデビューし 2015年直木賞受賞

これまで一貫して伝えてきた事は 

「自分がどうありたいかは自分が決める」

 

代表作「サラバ」より

「あなたが信じるものを 誰かに決めさせてはいけない」

女性だから おじさんだから おばさんだから お母さんだから

何とかだから 社会の役割に右往左往させられていた

「あなたはこうあるべき」を一回取って「ごめん返して私だからそれ」

私がちゃんと私になりたい 

「もちろん。決めるのはカナコやで。」

サラは、わたしの目をまっすぐ見つめていた。

「あなたの体のボスは、あなたやねんから。」

当たり前すぎて僕ら忘れがちだけれども

人生は一回 たった一回しかないんだ

 

医者がいちばん 自分のことを考えてくれている

自分は体だけ見せたらいいと思っていたけれど

主体的に「私はこの体のボス」「私が決める」

すごく責任を感じるようになった

両乳房を切除した後胸を再建しないことを決めました

その過程で考えたのが「女性とは何か」「胸とは何か」

(女性の胸は)体の一部に過ぎないけれどすごく大切なもの

特に性的なものとして扱われてきた 他者からの矢印(評価)

あってこその私になっていた気がして 治療して

体の中も外も変わったけれど 自分は何も変わっていない

乳房に感謝している 愛着もあったけれど なくなったからって

私じゃなくなった瞬間は一回もない ず~っと私 私のまま死ぬ

自分自身が自分をどう認めるか という答えにたどり着いた

 

もしかしたら私は、他の人から見れば

「かわいそうな女性」なのかもしれない

でも私は、自分のこの体を、心から誇りに思っていた。

人生で一番自分の体を好きになった瞬間かもしれなかった。

生物学的には女性の特徴である臓器を失ったとしても

(ちなみに今私は坊主頭だが)、それでも私は女性だ。

それはどうしてか。私が、そう思うからだ。

西加奈子著「くもをさがす」

 

読者から届いた手紙

「自分もがんです」「いついつ手術です」できるかぎり返事を書いている。

この時代に手紙を書くのは大変 手書きで それをしてくれて

むちゃくちゃうれしい 返事を書いたら「(手術が)無事終わりました」

そういうのを聞くとすごくうれしい お会いしたことはないけれど

ひとりひとり恐怖は違うけれど 少しでも何かできることはないか

(私も)本当に力をいただいている 

 

再発を恐れ、卵巣を切除 体調不良 急な不安 に襲われることも

それは更年期なのか?がん治療の後遺症なのか?年齢なのか分からない

本当に急に不安になる 幸せな気持ちで寝るけど

起きたらすごく怖い寂しい不安 説明できない

 

とにかく見つめる 乗り越えない 何かがあったら

これは「何だろう」ってずっと見る作業 それが私の場合 恐怖が多い

奥に行ったら怖かった 「あ 怖いんか 怖いんやな」

「そっかこ怖かったな」「大丈夫 大丈夫 大丈夫」

自分を抱きしめている

 

いま夢中になっているものが柔術です

カナダで始めたときは英語もままならない マジで弱い

みんな屈強で 私は本当にガリガリ 彼らは私が賞を

取っているとか知らない  彼らからしたら英語がままならない

細いアジア人女性でしかない その人たちにマットでやって

ボコボコにされたら すがすがしいくらい何者でもない

「わ~私ってな何でもないんや~」

本当に人間としてゼロの所にいることは凄い大切

私は本当に弱かった 

 

自分が自分を認めるのは いちばん難しい 無料なんですよね

賞をもらったら うれしい 何かを達成したら うれしいけれど

それがなくなっても 自分を愛せるか 今 体力を使っている

もう書けなくなっても自分を愛せるか 

その日を愛せても 翌日愛せない 一生かかる修行

今そっちにシフトしてます

何もなくなっても自分を愛せるか 一生懸命やっています

2026年7月28日火曜日

英語de茶の湯 裏千家②

視界遮るサイドバングや暑し

強請(ねだる)るよに口ぱくぱくと目高来し

繁殖期日に日に増える目高かな

短夜をついに実感雨あがる

梅雨明けや就寝前に開ける窓

 

■心おどる 

英語de茶の湯 裏千家②Tea utensils(茶道具あれこれ)

裏千家今日庵業躰 鈴木宗慶

 

お点前頂戴いたします

掛軸 茶花 花入 茶碗 薄茶器・棗(なつめ) 

床の間 淡々斎筆苦船画讃「心與水月涼」

茶花と花入

籠花入「唐物手付籠」

竹花入「庭前竹一重切(いちじゅうぎり)

景色

焼物花入「美濃伊賀」

 

Review おさらい

 

点前の道具

薄茶器・棗

「黒中棗」中村宗哲造 漆

 

坐忘斉家元好「菱波蒔絵(ひしなみまきえ)」中村宗哲造 蒔絵

 

一閑張「福平棗」飛来一閑造

 

茶杓(ちゃしゃく) 

竹茶杓 坐忘斉家元作 銘「四季の友」剣先型(けんさきがた)

蒔絵茶杓 淡々斎好「草花蒔絵」兎巾形(ときんがた)

茶杓 淡々斎作「金閣寺古材」

 

道具拝見の作法

お先に 手に取り低い位置で拝見します

 

Tea Journey

裏千家茶道専任講師 マイケル・ハーディ宗月

石川県指定文化財 無限庵

蒔絵 蒔絵は漆の表面を装飾する日本の漆芸で金や銀の粉を蒔いて装飾します

山中塗漆工家 前端春斉

筆の材質 フナネズミ(クマネズミ)

前端雅峯造「菊桐蒔絵棗」

研ぎ出し蒔絵

 

裏千家 今日庵

釜 水指(みずさし) 茶筅(ちゃせん) 茶杓(ちゃしゃく) 棗

茶碗

黒樂(くろらく)茶碗 銘「今昔」 十四代 樂覚入(らくかくにゅう)

高麗茶碗 井戸脇

銀継ぎ

色絵茶碗 青楓絵 永樂即全造 

平茶碗(夏用 早く冷めるように平たい)

 

ナゼナニチャノユ

なぜ銘があるの? Why is it given a poetic name

その形や「景色」と呼ばれる表情に合わせ 

一つひとつに「銘」がつけられています

Each is given a poetic name that reflects its syape or

The impression it conveys-what is known as its scenery.

 

小春日和 朧月夜 十六夜 朝霞 春告草 若水 慶雲 苔清水 薫風

 

茶会で道具にどのような銘がついているのか

想像を膨らませるだけでワクワクするものです

Just imagining what names the utensils at a tea gathering

might have been given is enough to fill one with excitement.

 

See you next time.

 

盆略点前 参照:https://www.youtube.com/watch?v=zinHduNbqKw

参照:https://www.youtube.com/watch?v=n6uNT8wzUfw

2026年7月27日月曜日

兼題「七夕」&テーマ「月」

幼気(いたいけ)な子に吐く言葉くされ潮

逆境を力に変えた熱き日よ

赤珊瑚光求めて夏を行く

赤珊瑚膨らみしぼみ歩く夏

珊瑚礁人の手借りて生きる夏

 

NHK俳句 兼題「七夕」

年間テーマ「語ろう!俳句」

選者:高野ムツオ ゲスト:小坂大魔王 かわにしなつき 

ゲスト 加藤右馬 片山由美子 司会:柴田英嗣

 

   七夕や蝙蝠(こおもり)傘が立っている   高野ムツオ

   風のたび靴を揃へる七夕夜()   小坂大魔王

   七夕や隣の部屋の鍵の音   加藤右馬

   七夕竹風の中より伐()ってくる   片山由美子

   七夕や願い彩れば叶ふかも   かわにしなつき

 

七夕というのは和歌の時代から前提になるのは恋

それからもう一つは夜 それが前提なので③は恋の句だと思う 片山

七夕竹:「七夕」に付随した季語の一つ

願ひ-叶ふ(旧仮名遣い) 願い-叶う(新仮名遣い) 新旧を混ぜない⑤

「かも」を取って 「七夕や願を彩れば叶う」片山⑤

俳句では「や」「かな」などの切れ字は一句に2つ以上使わないのが原則

「七夕や玄関に靴揃え置き」片山②

「七夕や靴を揃える風のたび」高野②

 

・特選三席発表 兼題「七夕」

一席 始まらぬ恋こそ楽し星祭   穐山(あきやま)やよい

二席 七夕や妻はいつもの寝息立て   品川雅史

三席 撤去待つ公衆電話星祭   佐藤茂之

 

兼題「七夕」特選

配膳ワゴン七夕竹をくぐりゆく   大岩摩利

七夕や君の自転車押しながら   三村文利

園長もひらがなで書く星祭   中島正則

七夕の雨ハチ公を打ち続け   多々良海月

ゆさゆさと七夕竹の下校中   角田球

七夕の低き短冊緩き紐   長谷川量可

 

 

NHK短歌 テーマ「月」

年間テーマ「わたしの宮沢賢治」

選者:平岡直子 ゲスト:柴田聡子 司会:尾崎世界観

 

宮沢賢治は国民的作家であると同時に異端の作家 平岡

「銀河鉄道の夜」で賢治の魅力に浸かった

この世の中苦しいこと悲しいことがいっぱいある

作ること 働くこと 信じること 

笑うことで立ち向かっていった人 柴田

 

「月」は宮沢賢治の凄く大事なモチーフ

月は見る人によって姿が変わるものだから歌の題材として面白い

 

いざよひの月はつめたきくだものの匂をはなちあらはれにけり

宮沢賢治

どこかちょっと怖いところがある 

月を近くに感知していて距離が近いから

月がありえない距離まで迫ってきている

 

・入選九首 テーマ「月」

月に行ってみたいと思う、若いから無理だと思う、浅くて、夜が

菊池茎

医師たちがギターとピアノを弾いている月に一度の院内広場

中路修平

止めないで助手席にいる私が素手で二月を掴んだとして

青木日向子

二席 でもやっぱ白いワンピが着たいのね月面に旗突き立てる日は

中村うおなみ

君の打つ月の絵文字に顔がある 別れた後で怖くなりそう

富尾大地

真夜中に父が観ていた白黒の画面に映る月に人間

廣瀬明子

晴れた日の何でもできる感じとか月に帰っても忘れないでね

つきこ

三席 体脂肪も教えてくれる体重計 月で好きって言ったら死ぬの?

大森豊寛

(月の重力(表面引力)は、地球の約6分の1(正確には約0.166倍、約 1.62 m/s²)

一席 ただ単に量をこなしただけなのに皆才能だって言う半月よ

大野美波

 

・私の宮沢賢治

空を見上げている人だという印象 空を近くに引き寄せる感覚

空との距離感が歪むことによって 現実というものの縮尺も歪む

ちばしれるゆみはりの月わが窓にまよなかきたりて口をゆがむる

宮沢賢治

 

月が真夜中に自分の窓を訪れてきて口を歪めて見せている

賢治は月に自分を投影していたのかなと思った 柴田

窓が何か反射するものだということを考えると

自分の顔を見ているのかもというのは凄く説得力がある 平岡

 

よるのそらひとあらはれてかなしきはとこやのみせのだんだらの棒

宮沢賢治

 

だんだらの棒:サインポール=人体の象徴 赤と青が動脈と静脈 白が包帯

 

賢治は生命を物事に見出す人 平岡

命は賢治にとってのキーワード 柴田

 

あかるくて冷たいの裏側よ冷蔵庫でもは腐る

平岡直子

 

最初にご紹介した賢治の月の歌と原材料がほとんど一緒

 

いざよひのつめたきくだものの匂をはなちあらはれにけり

宮沢賢治

 

柴田

賢治の地下さよりもっと近くした感じ 

私たちが見てる面と変わらずに冷たいのだよ

夢からも一回醒めさせられてもう一回物凄い近い家の冷蔵庫まで来る

そこで腐った苺まで来る 近さのズームイン

逆方向の展開がされていて面白い

 

・いちご摘み

回りつつ日焼けする月アルバムのあなたはらしくなく笑ってる

丸田洋渡

見えざりし利手(ききて)が地球回しおり梅雨の国に指湿りつつ

廣野翔一(好きな歌人 佐藤弓生)

 

いろんなところで少しずつ短歌の歴史って更新されていると思うんです

僕はそういうところに居続けたい 短歌史の証人になりたいと思っています

 

カティサークの瓶に挿したる花は部屋を、この玄冬の日々を変えざりき

「短歌研究」20225月業より

 

短歌なしの人生をやってたかもしれないんですけど

今の10倍くらいはつまらなくなっていたんじゃないかと思います

 

前回の短歌は2つの時間とそれぞれのディテールが

奥行きを作っている歌なのかなと思いました

 

もしもこの世に神がいるんだったら この地球も回していると思うんです

雨の時期の日本列島に触れた時に神って この日本列島という国が

梅雨の国だと思うんじゃないかな 利き手がちゃんと地球を回してる

手触りみたいなものを感じさせたいところはありました

 

摘んだのは「回す」見えない手の持ち主は?