2026年10月22日木曜日

MIRAIJAM 福代孝良

秋の風通す筋よりしなやかに

衰えた秋の陽射しよ縁側よ

ウイルスを運ぶ鴉(からす)や秋の空

地虫鳴くそろそろ醴酒不設(れいしゅふせつ)かな

身に入(し)むや蹂躙されず壊されず

 

■MIRAI JAM 日本のものづくり×人工衛星

佐々木蔵之介

アークエッジ・スペース 代表取締役CEO 福代孝良&川勝貴之

創業 2018年 従業員数 約2000人

スタートアップ×人工衛星 気象情報 GPS

人工衛星の開発~運用を手掛ける

最大の特徴は超小型の衛星が主軸

一般的な人工衛星 打ち上げまで5年かかるケースも 

アークエッジ・スペースは驚異の開発スピード

スペースX 民間企業初の有人宇宙船を国際宇宙ステーションに到達

ダビデとゴリアテの伝説 巨大な戦士ゴリアテを少年ダビデが打ち破る物語

日本ならではの戦い方はある

日本のスタートアップがスペースXに勝つ方法

車もフォード(アメリカ)が最初に量産を始めて牛耳ろうとした

トヨタや日本の日本の自動車メーカーが出てきて日本車が世界を席巻した

宇宙でも日本のものづくりに可能性あり

福代孝良氏はForbes JAPAN「日本の起業家ランキング2026」1位に輝いた

日本経済を牽引するleaderとして注目されている

スガシカオが頭に流れています 福代孝良氏は音楽が好きらしい

大学落ちたらミュージシャンになろうと思っていた

宇宙業界のニュータイプ

6U衛星 折りたたんだ状態で宇宙へ行く 数千万円~数億円

大型衛星 数十億円~100億円

安い理由は他にも小さいので宇宙に届ける値段も安い

相乗りで宇宙への運搬費用を抑える

1年に9機!驚異の開発スピードは何?

世界が注目する理由①

驚異の開発スピードを支える格安部品

開発現場の中枢へ 人工衛星は自社でつくる!

部品はネットで買える数十円の部品を使用

車載用の部品を使っていたり高いものは使われていない

秋葉原の電子工作パーツも使われる

専用部品⇨時間・コスト大 既製品で課題解決 国産部品も使用

ものづくり Made in JAPAN 

 

世界が注目する理由②

知識ゼロでも使える宇宙サービス

人工衛星の仕事は?

毎日大型衛星のデータ入手は困難 非常に高い

毎日知りたいなら小型衛星で安く

超小型衛星 定点観測・データ蓄積などの用途向き

データを溜めて自然を管理するアプリ

携帯のGPS情報を人工衛星から取得

電波の届かない登山道で危険個所を共有

人工衛星で自然と観光客を守る

専門的な知識がなくても利用できるアプリ

超小型探査機 彗星や天体を直接探査する世界初のプロジェクト

宇宙の成り立ちがわかるのではないか?

2029年打ち上げ予定 従来比 約3倍大きい

JAXAから受託 JAXA×スタートアップ

福代孝良氏は元々は宇宙エンジニアではない 森林を専攻

ブラジルに約12年住んでいたので 意外過ぎる経歴

福代孝良氏が大学に行ったのは阪神・淡路大震災があって

学校も行かずボランティア 人の役に立つ仕事をしたいと思って

アマゾンに行った 森林の計測 南米の奥地×人工衛星

伊能忠敬みたいに歩いた 衛星で画像を見ることを知り

世の中にこんなに便利なモノがあるんだと

衛星が役立つのはインフラが乏しい地域であることを実感した

超小型衛星は宇宙業界を変える?

パーツを作る会社が日本は多い 宇宙の産業はできてくる

宇宙産業でもう一度高度経済成長できるんじゃないか!?

 

福代孝良代表の金言

最大の苦難を支えたのはマイケル・ジャクソン

最初はアフリカ ルワンダの人工衛星

ルワンダの人たちも私もお金がない なんとか一生懸命つくった

20人くらいインターンを日本に連れてきた

騙されたと思った人もたくさんいた 大変な苦労をした

人材・資金が乏しい ルワンダ初の人工衛星

福代孝良代表を支えたのが 悩むと聞く曲がある

マイケル・ジャクソンの「Man in the Mirror」

僕は鏡の中の男から始めるよ

I’m starting with the man in the mirror

生き方を変えないかと問いかける

I’m asking him to change his ways

こんなメッセージはないはず

And no massage could have been any clearer

もし世界を良くしたいなら

If you wanna make the world a better place

自分を見つけて変えるんだ

Take a look at yourself and then make the change

 

鏡の中の自分自身から始めていく 世界を良くしたいなら

まず 自分が変わるべき まさにこのメッセージが好き

 

ルワンダの衛星は成功した

自分で衛星を作って未来を切り開く 一番頑張っていた彼は

ルワンダの宇宙庁長官になり活躍している

 

支えてくれるのはいつも仲間

福代孝良代表はエンジニアでもないので衛星を作れない

一緒にやっていく仲間がいる 

「秋葉原の部品で衛星なんてできてない」と言われたりした 

そういったときにも支えてくれるのが音楽

学生時代からバンドをやって 

東京スカパラダイスオーケストラが好き

「Pride of Lions」という曲があって 

難しい課題でも夢を信じて戦うという歌

Positiveなメッセージで勇気づけられる

金言がすべて歌詞 

 

・やる気★メシ

アークエッジ・スペース 代表取締役CEO 福代孝良の❝至高の一品❞

人と来るのが多い 宇宙の経営者仲間と

「くわっち~家」東京・日本橋

海ぶどう あぐー豚 あぐー豚ステーキ1,880円

沖縄 住みます芸人が来たと思っている

顔が濃いから沖縄出身と思われることがあって

昔から沖縄に親近感を持っている

沖縄とか海の安全を守る中で 我々が守るのは人

単に衛星で守るんじゃなくて そこに暮らす人が

より良い日々を送れるか 宇宙からバーレーン ネバダを撮影

地域の文化に寄り添う 三線(さんしん)を弾き続けている

ソーキそば 1,000円

ソーキは蕩けて食べられる ソーキ:豚の骨付きあばら肉

沖縄料理がヘルシー 食べても罪悪感がない

こういうの食べていると長生きできるんだろうな

食べて歌うが仕事の活力

 

・金言REPLAY ―蔵之介に一番刺さった社長の言葉―

世界を良くしたいなら まず自分が変わるべき

2026年10月21日水曜日

あの本、読みました?小砂川(おさがわ)チト 額賀澪

秋の蝿竜頭蛇尾(りゅうとうだび)へ旅立たん

鶏頭や今年も子規を口ずさみ

この花も父の愛した秋の草

熱々の飯に自然薯すりおろし

味噌の香の箸の止まらぬ衣被ぎ(きぬかつぎ)

 

■あの本、読みました?【仕事】テーマの人気小説一挙紹介~職場舞台の本なぜ面白い

小砂川チト 額賀澪 鈴木保奈美 山本倖千恵

 

第175回芥川賞受賞 小砂川(おさがわ)チト 「ゾンビ回収婦」

教育現場の過酷な現実 額賀澪 「先生が終わらない」

 

企業小説の旗手 池井戸潤

オレたちバブル入行組 花咲舞が黙っていない 下町ロケット ブティック

 

作家 小川哲

地図と拳 上下 君のクイズ オルロージュ

 

作家 早見和真 

ザ・ロイヤルファミリー 店長がバカすぎて 春までのセンセイ

 

「先生が終わらない」の一文 額賀澪著/集英社

「南中の皆さん、四月よりこの学校の校長に就任しました、宇佐崎栄一と申します」

カメラを気にすることなく、宇佐崎は生徒たちを見回した。

(中略)

「部活の顧問は、そもそも教師のすべき仕事には含まれません。

 これまで皆さんの部活を先生達が指導していたのは、ボランティアというわけです。

 自分の意志でボランティアをやる分にはもちろん問題ないですが、

 このボランティアがほぼ強制であったこと、拒否しようとすると

 『無責任だ』『教師失格だ』などと 他の先生や保護者から言われてしまう。

 南中ではまず、この〈強制〉をきっぱりやめることにしました」

生徒たちは押し黙ったままだ。言われていることはなんとなくわかるけれど、

それが実施されたらどうなるかイメージできない。そんな顔がほとんどだった。

 「つまり、皆さんの所属する部活動も、今後は顧問の先生の判断で

練習日数が減ったり、活動休止になることがあるかもしれない、ということです」

活動休止という明確な言葉が出て、どこかから「えーっ!」という甲多い声が飛んだ。

 

執筆のきっかけ 部活動の思い出

 

「先生が終わらない」の一文 額賀澪著/集英社

「七原さんは、どうして勝ちたいって思うの?」藤木先生の問いに、すぐさま

「そんなの決まってます」と顔を上げた。

「自分だってやればできるんだって思いたいから。

 好きなスポーツでくらい、誰かに勝てる自分でいたいから」

一花の言葉に、先生は「そうだよね」と小さく頷く。

「あなたがそう思っちゃうのは、勝つことは素晴らしいことで、何かに打ち込むなら

 勝ちを目指さないといけないんだって、

過剰に教えこんでしまった大人のせいなのかもね」

「なんですか、それ」

まるで、育て方を間違えてしまったみたいな、そんな言い方で。

「学校の部活なんて、本当なら勝っても勝たなくてもいいんだよ。

 なのに、教師も保護者も地域の大人も、全国大会に出場したら大騒ぎして、

 負けたら『努力は無駄にならない』なんて歯の浮くような慰めしか言わなくて。

 そんな環境じゃ、あなた達が勝つことにこだわって当然なんだ。

 勝つことでしか得られないものがあると思って当然なんだ」

自嘲気味に笑いながら、先生は「大事なことを部活を通して教えて

あげられなくてごめん」と頭を下げた。

大人が子供にたいしてするとは思えない、深い深い一礼だった。

 

勝ち負けは大切? 物語の作り方 校長先生は安部寛? 理想は小日向文世!

「エンタメ」にはしない 教員たちからの反応

 

専門的な職業を取り上げた作品

咲良は上手に説明したい! 滝沢志郎著

 

凪良ゆうおすすめのお仕事小説

「汝、星のごとく」「多類婚姻譚」

 

香りを調合・創作する職業「調香師」

「燻る骨の香り」千早茜著

 

VRの世界でゾンビを回収する仕事

「ゾンビ回収婦」の一文 小砂川チト著 

それが天命であるかのように、わたしはあなたたちの残骸を掃除した。

深い血だまりのなかから、ジャム以上の固さのものならあまさずすべて、

ていねいにサルベージした。昼とも夜ともなく、わたしは溶け崩れた

あなたたちを取り戻しつづけた。取り戻したそばからあなたは

また屋敷のどこかでぐちゃぐちゃのペースト状になり、わたしは駆けつけ、

あなたもいつしか多少の決まり悪さをペースとなりのやり方で

示すようになってゆき、それでもやはりまたあなたは、木っ端微塵になって

壁や天井まで飛び散ることをやめようとはしなかった。

途方もない回数、わたしとあなたはそれを繰り返した。

ただわたしとあなたきりで。なにものかの足音がこちらに近づいてくるとき、

わたしの奥歯はカチカチ鳴った。わたしはけっして、けっしてそのだれかに

すがたを見られてはならなかったから。そのことを初日からずっと、

本能的に知っていて、焦りのあまり涙目になりながらわたしは、

それでも自分ひとりでこの場に収集をつけることを、あきらめたことは

一度もなかった。そんなのは、そんな情熱を持てたのは、

わたしの人生のうちでこの仕事きりなのだ。

 

なぜVRの世界を舞台に?

きっかけは「バイオハザード」

1996年発売 ゾンビや異形生物と戦うサバイバルホラーゲーム

 

NPC(ノンプレイヤーキャラクター)

ゲームなどで人間のプレイヤーが操作しない

コンピューターのプログラムやAIによって動くキャラクター

 

NPC的な生き方・働き方 現代は都合よく使われている

否定したり肯定したり時々で評価が変わっている

 

「ゾンビ回収婦」の一文 小砂川チト著 

だいたいにして、いまさらなんだっていうんでしょう。

急げ、急げ、結果だせ。急げ、急げ、ミスすんな。

改善しろ向上しろ発展しろ進歩しろ、死んでもミスすんな、進化しろ。

そういってさんざいい機械みたいにあくせく働かせておいて、今度は、

「ミスすることこそ人間固有の愛らしさ」ですって。

そういうことになったんですって。

 

AIと仕事

直ぐにできてしまうAIには経験がない ストーリーがない 歴史がない

 

「ゾンビ回収婦」の一文 小砂川チト著 

ゴールデン・レトリバーのように、ハカハカとわたしは笑いだしている。

男は白樺の木々のあいだをモッツモッツと踏みしめて歩く。

 

オノマトペが独特 最高に面白かった

比喩表現がぴたっとはまっている それが気持ちいい

2026年10月20日火曜日

知恵泉 宇野千代

村芝居那賀の宝ぞ秋の晴

秋高し伝統繋ぐ北川座

秋日和小集落を脈々と

青き空阿波路疾走秋の風

炭水化物食べて激走小春

 

■知恵泉 宇野千代(1897-1996)

ゲスト 綿矢りさ 篠原ともえ 金井景子

 

恋して咲かせた幸せの花

 

人間なにかすがりつくものが一つあると生きていられるものですね

私が小説を書かなかったら ただの不良少女でしかありません

 

「私あなたが好きです」って言うの百発百中うれしそうな顔をします

 

心から愛した男

作家・尾崎士郎 画家・東郷青児 新聞記者・北原武夫

 

大正10年(1921)「脂粉の顔」新聞の懸賞小説一等入選

二等が尾崎士郎だった

 

大正15年(1926)尾崎士郎と結婚

 

とことん尽くすんですよね お料理でもあの人こんなものが

好きそうだなと思うと それをこさえるし 相手を愛しているから

尽くすように見えますけども 尽くすのがおもしろいの

自分にとって愉快でおもしろい 

 

作家生活の基盤を築くために、最も重要な時期であった。(中略)
私に文学眼をひらいてくれたものは宇野千代女史であった。

尾崎士郎「小説四十六年」より

 

川端康成 梶井基次郎 萩原朔太郎と知り合い刺激を受けた

千代と梶井基次郎との仲を噂される

昭和5年(1930)尾崎士郎と離婚

 

千代4歳の時、心中事件間もない東郷青児と出会う

出会ったその日に一夜を共にする

 

夜が更けて、さあ寝よう、と言うときになって、

「こんな布団しかないが」と言って、押し入れから出してきた布団には、

血痕がこびりついて、がりがりになっていた。

二人の男女の頸(くび)から流れ出した夥(おびただ)しい血のかたまった

ものだと分かったとき、私はそれを気味が悪いと思っただろうか。

そうは思わなかった、と言ったら、人は信じるだろうか。

私と東郷青児とは、その夜から一緒になった。

宇野千代「生きて行く私」より

 

昭和5年(1930)東郷青児と同棲開始

 

東郷青児が画を描きさえすれば、金は湯水のように湧いて出る。

そう思っていたのに、そうは行かなかった。東郷青児は毎日毎日、

贗札(にせさつ)を作るように画を描き、私はそれを風呂敷に包んで売り歩く。

宇野千代「生きて行く私」より

 

昭和10年(1935)「色ざんげ」刊行

 

恋をするなんて、俺は全くそんな柄じゃないからな。

恋をするような振りをすることの巧い

西洋仕込みのただのならず者なのだからな。

宇野千代「色ざんげ」より

 

昭和11年(1936)ファッション誌の編集長に就任

昭和14年(1939)北原武夫と結婚

昭和16年(1941)太平洋戦争勃発

昭和20年(1945)終戦

倒産

 

昭和32年(1957)「おはん」刊行

昭和39年(1964)北原武夫と離婚

 

私は別れた人を「あの人は憎らしい」とか

「あの人は私にこんなことをした」とか

そういう感情は皆無なんです 未練もあるしもっと追いかけたくてもね

私は追いかけるのをやめるの それが恋愛の武士道だな

 

篠原ともえの知恵

恋愛に限らず出会いが人を変える

「自分の心が動く」っていうことが次の創作に間違いなくつながる

 

発掘お宝映像!千代90歳の「初挑戦」

恋愛という行為はもうしませんけど 毎日の行動が恋愛と同じみたい

退屈イチバン嫌いです 何もしないというのがイチバンいけない

何にもしないと ろくでもないこと考えます

 

夏も冬も秋も桜を平気で使っている

 

美しく咲き 潔く散る そしてまた咲く 千代は何度でも人生を

やり直した自身と桜を重ね合わせて愛しました

71歳の時 気になる話を聞きました

「樹齢1200年を誇る桜の老木が岐阜にある」

昭和45年(1970)淡墨桜を見にいく 先頭に立って保護活動を始める

枯れかけていた桜は復活

昭和60年(1985)復活した桜を再訪した千代

 

見るたびに思いが深くなりますね 圧倒されるようだな

 

昭和58年(1983)「生きて行く私」刊行

花咲婆さんになりたい

 

幸福も不幸も、ひょっとしたら、その人自身が作るものではないのか。

そして、その上に、人の心に忽(たちま)ち伝染するものではないのか。

とすると、自分にも他人にも、幸福だけを伝染させて、生きて行こう。

宇野千代「生きて行く私」より

 

みなさんの中に私は運がとても悪いって思う人はありますか?

そんな人はダメですよ 私は運がとてもいいと思ってお暮しになってください

こんなに運のいい女があるだろうか 思っているんです

 

今日のすべての経験が生まれて初めてのことばかりでございました

あともう10年で100歳でございますが 100歳になって

こんなものを書いたというね 後世の人に吃驚させるような

仕事を残したい 

 

陽気は美徳 陰気は悪徳 人には陽気だけを移しましょうね

 

好きだと思うことでなければしなかった

 

平成8年(1996) 宇野千代死去98歳

 

篠原ともえさんの知恵

生き方は作品に映る華やかな部分も隠している部分も

しおらしい部分も 作るものに全部表れる

赤裸々で素直であること 作品に嘘をつかないこと

自分の人生に嘘をつかないこと

 

宇野千代さんの好物は「かにかま」だった

偽物だっていいじゃない 美味しければ

2026年10月19日月曜日

兼題「夜寒」&題「置」

秋の声附和雷同(ふわらいどう)の輩ども

放蕩無頼(ほうとうぶらい)秋の陽を背に受けて

秋の空盛者必衰あらわす理

台風の予報当たらず秋日和

秋渇き空気を読まぬ無敵をり

 

■NHK俳句 兼題「夜寒」

選者:小川軽舟 ゲスト:野口絵子 司会:柴田英嗣

年間テーマ「暮らしを思い出す」

 

野口絵子さんは登山家・野口健さんのお嬢さま

15歳でアフリカ大陸最高峰 キリマンジャロ(5895m)登頂

一方、今年2026ミスグランプリ&ミス日本「海の日」W受賞

昨年はヒマラヤ メラ・ピーク(6476m)登頂

 

俳句も先入観を破る発想が大事 小川

日本語は主語や助詞を省略しても成り立つ 余白を読者が考えて想像する 野口

余白は何もないことではない 読者の想像力を呼び込む 小川

 

兼題「夜寒」秋の季語 秋が深まった頃に感じる夜の寒さ 

心細さもある寒さ 小川

 

山に行くと夜は冷え込むのが早いので 気温の違いは体で感じる 野口

 

名句鑑賞

母と二人いもうとを待つ夜寒かな   正岡子規

「夜寒」がすごく効いている 心配でしーんとした静けさ

 

女将われ客に夜寒の靴揃へ   鈴木真砂女

小料理屋を後にする客との会話が聞こえるような夜寒の句

「夜寒」が入っていることで女将と客の心の通い合いが出ている

 

経木(きょうぎ)より焼餅はがす夜寒かな   小川軽舟

高野山の宿坊に泊まった時に詠んだ句 経木:薄い木の板

人恋しい気分になった 「夜寒」は人恋しさにつながる 小川

6000mを超えると氷河の世界 寝ていると聞こえてくる音は

風と自分の呼吸しかない 土が無い場所なので匂いがない

「人間だ」と感じる匂いが温まる 野口

人恋しさは突き詰めると自分が愛おしい 小川

 

暮しの中に俳句のネタを見つけよう!

苔は森のなかに広がる小さな森 野口

読者もそこに居る臨場感を持てるか 小川

 

森の中に苔の森あり秋の朝   小川軽舟

朝の太陽は爽快で明るい色 1日が始まる嬉しさもあって好き 野口

いろんな事を読者が連想してくれる 小川

 

・特選三席 兼題「夜寒」

一席 散らかりし絵本かさねる夜寒かな   高原晴子

二席 夜勤へと渡る夜寒の跨線橋(こせんきょう)   端(はた)あつ子

(跨線橋:線路をまたぐ橋)

三席 逝く父の耳にものいふ夜寒かな   伊藤映雪

 

・特選六句 兼題「夜寒」

観客は五人夜寒の映画館   山田由美子

ページ繰る夜寒の指のもどかしく   紗羅ささら

味噌汁の卵の煮立つ夜寒かな   道脇長二郎(ちょうじろう)

夜寒さの誰か蹴りたる缶の音   大和田博道(はくどう)

我を見る夜寒の監視カメラかな   慈雨

球切れに脚立を運ぶ夜寒かな   神谷(かみや)優

 

・はみだせ!教室俳句

埼玉県 鴻巣市立 鴻巣北小学校 深谷健先生

 

句会に挑戦 入賞句

①   くものみねなんだかくもがグミみたい

②   自分しかしらないきもち夏の雲

③   夏の昼やねうらべやでおままごと

④   👑ようちえんいくすぐあそぶ夏の朝

⑤   ぬいぐるみ三十八こ夏休み

⑥   サッカーの試合の合図炎天下

 

登山家/ミス日本 野口絵子の一句

夜寒かな岩に腰かけ日を送る   野口絵子

 

山で経験する日が落ちた後の寒さを夜寒と捉えたところが新鮮

五七五の言葉だけだと山の上だと分からない

言葉だけで山だと分かると良い

添削

岩稜(がんりょう)に日を送りたる夜寒かな

(岩稜:岩が連なってできた細い尾根

日を送った後の夜寒 後ろの方が夜寒がどっしり感じられる

「かな」という切れ字を使って 余韻が残る)

 

来週は兼題「飛ぶ・跳ぶ」選者:高野ムツオ 司会:柴田英嗣

出演者 今橋眞理子 曾根毅 古坂大魔王 関取花

 

■NHK短歌 題「置」

選者:大辻隆弘 ゲスト:一龍齋貞友 司会:尾崎世界観

年間テーマ「伝統的なことばを生かして」

 

ついちょっと置いたつもりが今いづこうちにはあるのブラックホール

一龍齋貞友

(弾むようなリズムがある歌で良い 大辻隆弘)

 

今月のポイント「助詞~「の」の力~」

私の本 所有格 君の行く道 主語 

同格の「の」:「の」の上の部分と下の部分がイコールであることを表す

小さき鳥の白き 小さい鳥で かつ 白い鳥

今とちょっと違う使い方の「の」が 凄く魅力的に感じられる時がある

 

ただひとつ惜(お)しみて置きし白桃のゆたけきを吾は食ひをはりけり

斎藤茂吉「白桃」

(たった1つの追熟を待って置いておいた白桃がいよいよ食べごろのなった

  斎藤茂吉は今日こそ食べごろだと思って その桃をたっぷりとした汁を

感じながらうっとりとして食べ終わったという歌

 「の」が同格の「の」「やたけき」という形容詞が下に来るので 

  たっぷりとした豊かさそのものみたいなものが胸の中に響いてくる感じがする)

 

改作

ただひとつ惜しみて置きし豊かなる白桃を吾は食ひをはりけり

 

斎藤茂吉の原作はゆたけきというところがすごく胸に響いてくる

 

改作は白桃がポツンと机の上に置いてあるだけの感じがする

 

・入選九首 題「置」

歯ブラシもそのまま置いて旅にでもフラっと出るように結婚していった息子

瓦井(かわらい)美智子

二席 傷ついたことを誇っている君の延命装置のような長雨

小松百合華

「さくぶんがへたでごめん」の置手紙ありてお母さんがへたでごめん

白波はるよ

艦艇用推進装置の実験をしてゐる時の夢を今朝見ぬ

長谷川文彦

白鷺の白を際立たせる秋の左岸の夜に匙を投げ置く

相内あみ

一席 牛の糞丸めてあまた干して置くバングラデッシュの野の道涼し

山上(がみ)ふみ子

三席 天元にまず石を置き呉清源(ごせいげん)真中をひろく制して勝てり

緑川智

(呉清源:独創的な新布石を生み出し 昭和の囲碁界に君臨した天才棋士)

誰ひとり置き去りにしないスローガン置いてけぼりの安堵もありて

塩田陽子

学ランのホックを留めて初めての岩波文庫レジに置きたり

吉行直人

 

・短歌魔改造ラボ

愛用の文鎮を置き集中し「馬」とふ字をば一気に書きぬ

坂東紘子

魔改造

愛用の文鎮を置きみなぎらふ「馬」といふ字を一気に書きぬ

 

文鎮を置く 集中する 字を書く 動作が3つ出てくる

時間のスパンを短く切って一瞬を立ち上げたい

第3句の集中しを切ってみた

文語のみなぎらふという言葉を入れてみた

「みなぎらふ」は「ちからがみなぎっている」こと

筆の動きも力がみなぎっている

 

・伝統的な言葉の魅力とは?

講談は時代物が多いので言葉の表現もクラシカルな言い方が多い

聞いてくださる方は難しいと感じる 気にしないで わからない

表現があったらスルーしてください それにこだわっていると

話の流れが途切れてしまう 前後の流れから判断してください 貞友

 

文語は意味を考え出すと難しい 歌の持っている言葉の響きや

詩の精神の一番大事なところが意味に遮られて全部飛んでしまう 大辻

 

子供の頃大人が読むような小説で意味がわからない言葉があって

3つぐらい言葉の意味の候補が出てくる 難しそうだった物語が

柔らかくなって 意味ははっきりくみ取れていないかもしれないが

読みやすくなった わからないことがあっても自分のものになっていく 尾崎

 

解釈も折々変わっていって良い 貞友

 

言葉とリズムの関係をどう考えている? 尾崎

 

講談師は最初に修羅場という武将が戦う話を必ずやる

特に「三方ヶ原軍記」はどの流派も必ずやらなければいけない登竜門 貞友

 

後ろに引っ張っていくようなリズムの取り方 尾崎

 

リズムの高揚感が気持ちの一体感を作り出す

感情が言葉のリズムによって醸し出されて

読者も作者も情緒の共同体に入っていった

 

・いちご摘み 一語つむ

駅前であなたを探す星を待つ占星術者たちの視線で

眞鍋せいら(好きな歌人 笠木拓)

⇩

昨日食べたカルボナーラがもう恋しい星月夜 そんな日記をつける

長谷川麟(好きな歌人 石川啄木)

 

摘んだのは星 ほの明るい夜空 美味しい黄色

 

短歌の捉え方が全然変わるタイミングだったと思いますね

第10回現代短歌社賞 受賞

3年前 第一歌集を出版「延長戦」

笹船だ 川の流れははやくって悲しいと言えばなんだってそう

「延長戦」現代短歌社より

 

一首一首で見ると良くなかったなってことも全体でまとまってみると

すごいいい思い出だったなとか すごく貴重な経験だったなとか

立ちあがってくるものが変わってきて 300首と言う連作・歌集に

取り組んだことが良かったのかなという…。

 

ゴッホ「星月夜」の黄色が好きだとか…。

アメリカへ行って太ったのだとか…。下半身が…。