2026年9月21日月曜日

兼題「箸」&テーマ「選」

秋の朝(山口)馬木也に心盗まれた

秋の空どこをとっても男前

手の甲を屯(たむろ)する汗残暑かな

秋の雨見えぬ聞こえぬ老いの日々

秋の夜や本能抱え老いを生く

 

NHK俳句 兼題「箸」

選者:小川軽舟 ゲスト:小林聡美 司会:柴田英嗣

年間テーマ「暮らしを思い出す」

 

小林聡美の語る俳句の魅力とは

日常ちょっとした発見や感動を短い言葉で表現

そのときの気持ちが蘇る 景色が見える 不思議な装置

 

ぴったりの言葉をどうやって見つけるか いつも苦労する 

響き合います 小川

 

「箸」は日常生活で一番欠かせない道具 箸を使う場面を描くことで

食べ物に対する好み 食生活が現れる 家族の構成も見えてくる

生きている喜び 人生も見えてくる 小川

 

体に良いものをシンプルに食べる 美味しいものは外で食べる 小林

 

・兼題「箸」名句鑑賞

秋雨や夕餉()の箸の手くらがり   永井荷風

手くらがり:手が影になって暗くなる

わびしいですよね

永井荷風は2度結婚してすぐ離婚している あとはずっと独身で過ごした

しみじみとした人生観が表れている句

秋雨が寂しい雰囲気 小林 季語が良く効いている 小川

 

蛍とび疑ひぶかき親の箸   飯島晴子

親の知らないところで良くないことをしていると疑っている

遠回しに問い詰めている 親の箸の動きが疑い深い感じで疎(うと)ましい 

 

箸の動きを疑い深いと捉える 凄いですね 小林

 

季語の「蛍」はどう効いている?

田舎の旧家の感じがする 人目を気にしたり躾が厳しい 

親と子の心のすれ違いみたいな不安感

 

死ぬときは箸置くやうに草の花   小川軽舟

 

死にゆくときの理想の形 小林

「ごちそうさま」と箸を置くような感じで人生に感謝して死ぬ

そういう死に方ができたらいい 草の花:秋の季語

それぞれの草が花を咲かせるようにそれぞれの人生がある

人生を「ごちそうさま」と終えられたらいい 小川

満腹じゃない感じがいい 小林

死ぬ間際になって「ごちそうさま」と言うように死にたいと思うのでは遅い

真面目に人生を生きていないとそう死ねない 私の生き方を示している句 小川

 

・暮らしの中に俳句のタネを見つけよう!

江戸時代 金魚はたらいで飼って上から見ていた

上から見るのは懐かしい感じ 陰影が印象的

 

()を寄せて金魚泳がす盥(たらい)かな   小川軽舟

俳句を作ろうとしてうまくいかないのが読者も見たことがない

珍しいものを何とか詠もうとして 説明しようとして説明できなくて苦労する

珍しいものは詠めない と思った方がよい

読者がイメージできることを詠んであげる 読者と共有できるイメージを

描くことで俳句は成り立つ 

 

・特選三席 兼題「箸」

一席 卵溶く菜箸軽し休暇明   高良(こうら)千里

二席 蜩(ひぐらし)や箸置いて聞く子の話   太田雅人(まさひと)

三席 盆開けて夕餉しづかや箸二膳   鈴木蛍之(ほとゆき)

 

・特選句 兼題「箸」

新蕎麦やほのかに香る杉の箸   工藤悠久

踊唄(おどりうた)とほく聞きつつ箸洗ふ   大岩摩利

夫婦(めおと)箸買ふや九月の矯正展   星野芳美

割り箸が亀虫(かめむし)掴むまた逃げる   高橋公子

箸を手に電卓叩く夜食かな   真野充治(みつはる)

ひとりひとりの箸に新米輝けり   中西民子

 

・はみだせ!教室俳句

埼玉県 鴻巣市立 鴻巣北小学校 深谷健(ふかやけん)先生

喧嘩してみんなイライラ夏の朝   小五

ソーダ水二人の秘密の放課後   クラスの子のお姉さん

ポイント 日記は「十二音の発見」の宝庫

 

・俳優 小林聡美の一句

円卓に箸の喜ぶ秋の菜   小林聡美

箸の賑やかな動きが出てくるところがとても良い

「秋の菜」は言わなくてもいい 箸が喜んでいれば料理は見えるので

「菜」はなくてもいい 読者に想像させるように作るといい

添削⇩

円卓に箸の喜ぶ秋の

円卓が照らされていることが想像できる 料理の彩りもきれいに見えてくる

 

NHK短歌 テーマ「選」

選者:大辻󠄀隆弘 ゲスト:村治佳織 司会:尾崎世界観

年間テーマ「伝統的なことばを生かして」

 

村治佳織 心に残るフレーズ 明治神宮にて掲示されていた

人めにはみえぬものからかがやくはこころの底の光なりけり

 

短歌は人生の伴侶になり得る 大辻󠄀

 

今月のポイント

「動詞~魅惑の文語動詞たち~」

 

きみは野の鳥ならねども足音のしづけき靴を()て会ひにゆく

()原奈美「声影記(せいえいき)

野鳥はすごく人の足音を気にする 繊細な心を持っているのが野鳥

君は野鳥ではないが野鳥と同じような繊細な心を持っている

だから君に会いに行く時には足音が静かな靴を選ぶ

 

文語 選()る 口語 選ぶ

選ぶだとはっきりした意志で選んでいる感じがする

選るだと あえかな 戸惑いみたいなものが入ってくる

選ぶではなく選るという動詞を使っている所がこの歌でよく効いている 大辻󠄀

 

ギターでも音色は弾き手が選べる 

繊細な音色の変化に敏感であることは凄く大事 村治

 

短歌もたくさん言葉を知っていればベストな選択ができる 

現代語だけでは表せないニュアンスも文語を知っていると世界が広がる 大辻󠄀

 

なづさふ:水面に浮かび漂う 揺れる

さしぐむ :涙がわいてくる

はららぐ:はらはらものが落ちる

 

・入選九首 題「選」

この空をここにとどめておきたくてバーミリオンの絵の具を選ぶ

長谷井慶子

二席 選んだというのは不遜(ふそん)木を離()れしリンゴのように君に惹かれき

大津穂波

選んではいけないものが蜂蜜のぬめりに満ちて手招きをする

坂浦洋一

一席 半休の午後に選んだ花束を抱えて座る窓側の席

中村うおなみ

真剣な眼差しをして特売のレタスを選ぶ君と生きてく

富尾なつ

甲子園の元選手いふ「まるでもう絶壁つすよ。あの観客席(スタンド)は」

板坂壽一(いたさかじゅいち)

三席 制服で投票所まで自転車を漕げばいつもと少し違う道

奥井丈太郎

なつかしいきみの笑顔はすこしだけきみの選んだなにかを含む

小倉弓

受験日の父の車の選曲はいつもと同じ無伴奏チェロ

丹羽祥子(にわしょうこ)

 

・短歌 魔改造ラボ

雪の予想空を見上げて椅子を出しガテマラを挽くカップを選ぶ

遠藤愛子

コーヒーを淹れるまでの時間を楽しんでいつ歌

雪が降る前の静かな時間が漂っている

⇩魔改造

ガテマラのためのカップ選(えら)みたり来るといふ空を見上げて

見上げる 出す 挽く 選ぶ 動詞が4つ入っている

作者の動作が4つ歌に入ると印象が散漫になってしまう

動詞を2つ減らした 短歌は引くことが大事 

いっぱい言いたいことがある その中で何を選ぶか

31音の中で選んだものをゆったりと歌い上げるのが短歌ではとても大事

 

・謡とギターのための「ムラサキ・ジャーナル」からⅢ.初雪

作曲:馬場法子 謡:青木涼子 ギター:村治佳織

 

こひわびてありふるほどの初雪は消えぬるかとぞ疑はれける

 

短歌は元々は歌だった 野原で恋人同士が声を出して

五七五七七でラブコールをし合った

そうして短歌が長い時間を経て生まれてくる

3つの時代が重なり合う重層的な世界 大辻󠄀

 

短歌とギター似ている部分は?

どちらも全てを表現しない 村瀬

余白が大事 余白が読者の想像力を豊かにする 大辻󠄀

音と言葉の違いがあるとしたら音は1音だけで何かを表現できる時がある 村治

ひとことで読者の心が動くような余白に満ちた表現が短歌の理想 大辻󠄀

 

・いちご摘み

そののはじまりの名はおしよせる潮のひびきのただそれだけの

佐々木朔(さく)(好きな歌人 山中智恵子)

サーフィンにガチる未来もあるんかな、の五年目の 登山もいいね

井口寿則(好きな歌人 東直子)

 

摘んだのは「街」短歌が拓く明日

 

短歌をやっている人がおもしろいと僕は思ったんですよね

ただ目の前の文字に向き合うことが好きな人たちが多い

この世界の違う価値観に気づかされた

 

300歌人に選ばれた(短歌研究)

アイカツ!松田聖子のオマージュがあること、それはパサールでござーる

短歌を通じて音楽の友だちができて音楽に活動が広がって

新しい世界の遊び方が1つ増えて2つ増えていろんなことをやるようになった

2026年9月20日日曜日

100分de名著 ハクスリー❝素晴らしい新世界❞①

オープンが待ちきれなくて秋晴る

秋の老いリュック背たろいチャリンコを

総量減価格増とは秋風

九月ゆえ?くせ毛益々好き勝手

草の香(こう)窓開け放し胸反らん

 

100de名著 

ハクスリー❝素晴らしい新世界❞①完璧な管理社会幸福か

堤未果 伊集院光 阿部みちこ

 

「一九八四」「華氏451度」と並んで

三代ディストピア小説にあげられることが多い

 

ジョージ・オーウェルの学生時代 フランス語の教師がハクスリー

「一九八四年」が出版された1949年 

作者オーウェルにハクスリーは感想を書き送った

今の現代の私たちにとってぞくぞくするほどリアル

 

「素晴らしい世界」基本情報(1932年出版)

作者 オルダス・ハクスリー(18941963 イギリス)

内容 世界戦争を経て統一国家が誕生 

科学技術により管理された未来社会を描く小説

 

第一次世界大戦のトラウマ 平和と安定が望まれた時代

産業革命のピーク 科学技術が発展 

「一九八四年」のような「監視」ではなく

科学で完璧に「管理」したらどうなるか

 

ハクスリーの家系は学者を多く輩出 兄や祖父は著名な生物学者

 

小説の時代設定 フォード紀元632年 After Ford 元年=西暦1908

1908年 フォード・モーター社 T型フォード発売

自動車の大量生産を実現

キリスト教の十字架の頭が削られてTの字❞に❝Oh my god❞⇨❝Oh my Ford

 

中央ロンドン 孵化・条件づけセンター

作業員のつなぎの服は白く、ゴム手袋は蒼白い死体色をしていた。

陽射しは凍りつき、死んでいて、幽霊のようだった。

ただ顕微鏡の黄色い鏡筒にあたった部分だけが豊かで生き生きとした

光らしさを感じさせた。

「さあ、ここが受精室だ!」所長がドアを開いて言った。

5つの階級に分けられます。

アルファ ベータ ガンマ デルタ エプシロン

支配階級はアルファとデータ 

労働者階級のガンマとデルタとエプシロン

数百万人の一卵性多胎児。

大量生産の原理がとうとう生物学に完全に応用されるのだ。

「条件づけ」

「それこそが」と所長がもったいぶった口調で言う。

「幸福な人生を送る秘訣なのだよー自分がやらなければ

ならないことを好むということが。()

共同性(コミュニティ) 同一性(アイデンティティ) 安定性(スタビリティ)

 

人間が工場で大量生産される時代

J.B.S.ホールデン イギリスの生物学者

1924年の著書「ダイダロス、あるいは科学と未来」で

体外受精 人工子宮で人間が生まれる未来を予測

 

優生学で格差を固定 

ディストピアは誰かにとってユートピアに閉じ込められている状態

生物学的な意味では優生学の肯定 文学には人間的なものが入る

ハクスリーも二人いる

 

どの枕の下からもささやきが聴こえている。

❝デルタの子はみんなカーキ色の服を着ている。

ああ、嫌だ、デルタの子たちとは遊びたくない。

エプシロンなんてもっとひどい。ものすごく頭が悪くて

読み書きもできない。おまけに服の色は黒で、ほんとに嫌な色だ。

わたしはベータでほんとうによかった❞」

❝アルファの子は灰色の服。わたしよりうんと勉強をする。

頭がものすごくいいからだ。

わたしは自分がベータでほんとうによかった。

なぜならそんなにたくさん勉強しなくていいから。

そしてガンマやデルタよりずっといい。()❞」

 

❝誰もがみんなのもの❞フリーセックスの価値感

❝父親❞❝母親❞

「やがて子供の心はこうした暗示の言葉そのものとなり、

暗示の言葉の総体が子供の心となる。子供のうちだけでなく、

大人になってからもそうでー一生の間これが続く。判断し欲求し、

決意する心―それがこうした暗示の言葉から成り立っている。()

 

睡眠教育のスローガン

誰もがみんなのもの

❝継ぎはぎするより次々捨てよう❞

❝鬱かなと思ったら早めのソーマ❞ソーマという合法麻薬が処方される

❝今は誰もが幸せだ❞

❝今日愉しめることを明日に伸ばすな❞

 

寝ている間に洗脳 睡眠教育

 

この世界で否定されているもの

女性の出産 家族 結婚 恋愛

徹底的に激しい感情を排除するのが「効率化」

幸せになれる合法麻薬「ソーマ」

現在に相当するのはスマホから出てくるショート動画・ドパガキ

 

アウトサイダーの視点

バーナード・マルクス(アルファ階級) レーニナ(ベータ階級)

マルクスとレーニンのパロディ

 

「静かに海を眺めたいんだ。あんな雑音があるんじゃ

 落ち着いて見ていられない」

「でも、素適な歌じゃない。それにわたし海なんか見たくないし」

「僕は見たい。海を見ているとまるで…」

バーナードはそこで間を置いて、

自分の気持ちを表すのにぴったりな言葉を探した。

「もっと自分らしくなれるようなきがする。

言っている意味が分かるかな。

ほかのものの一部になりきっているんじゃなくて、

独立独歩でいられるというか。

社会という身体の一細胞にすぎないのじゃなくてね()

だが、レーニナは泣いていた。

「そんなの嫌よ。そんなの嫌」そうくり返した。

「それに社会という身体の一細胞でいたくないなんて

 どうして言えるの。誰もがみんなのために働くんでしょ()

「かりに僕が条件づけの奴隷でなくなって自由になれたら

 どんなふうだろうという」

「ねえ、バーナード、あなた とんでもないこと言ってるわよ」

「きみは自由になりたくないか、レーニナ」

「言ってる意味がわからない。わたしは自由だもの。

 自由にすばらしい時間が過ごせるもの。今は誰もが幸せなのよ」

「そう、❝今は誰もが幸せだ❞。これは五歳のときから教えはじめる。

 でもきみはもっとほかのやり方で幸せになりたいと思わないか、

レーニナ。

たとえば、ほかのみんなと同じじゃない、きみ自身のやり方で」

「言ってる意味がわからない」

 

ハクスリーは病気のために医学の道を断念 文学の道へ進んだ

名門理系一家の❝アウトサイダー❞

 

2026年9月19日土曜日

村雨さんと日本庭園たしなみ巡り 荏原 畠山美術館

風爽(さや)か朝食済ませ眠りこけ

秋興(しゅうきょう)や方向フィガー伝えろよ

秋の夜や社交と競技大違い

日々疲れ蓄積されていく夜長

失せる執着増す忘却や良夜

 

■村雨さんと日本庭園たしなみ巡り 荏原 畠山美術館

村雨辰剛

東京港区白金台 美術館でありながら庭園

新旧が融合した日本庭園

荏原 畠山美術館は茶の湯の世界を味わえる

本館が大きな茶室 庭園が露地 5つの茶室 夫婦(めおと)

 

荏原 畠山美術館 学芸部長 水田至摩子(すいたしまこ)

 

1964年開館 国宝 重要文化財等 約1300件の茶道具や美術品

茶人・実業家 畠山一清(いっせい) が住んでいた場所

お屋敷に隣接した美術館 茶の湯好きから美術館を開館

 

荏原 畠山美術館:実業家・畠山一清が1964年の

東京オリンピックに合わせて開館

茶の湯を庭園の魅力を世界に届けたい 高松宮宣仁親王

 

畠山一清 こだわりの仕掛け

江戸時代に武家屋敷だったところを一括で購入したので歴史ある木がたくさんある

 

水盤の設計者 建築家チーム Kunst-Wet 矢後亮介

薄いことで周りをより鏡面のように映す効果がある 元々は池があった

井戸があった 元々あるものを生かしながら新しいものを設計できたらと思った

 

畠山一清:日本の文化を大切にしながら未来に発信 

一方で実業家として新しいものを発明 それを世界に発信していった方だった

そのような畠山一清さんの思いを表現できたらなあと思った

 

機械工業で成功した実業家 

渦巻きポンプ:畠山一清が開発し今も水道など幅広い分野で使用されている

関東大震災では消火活動を支えた

1949年 発明協会会長に就任 技術革新に情熱を注いだ

 

矢後さんは畠山一清の姿勢を表現しようと革新的な工夫を加えた

水盤と反射板

たしなみポイント 

元々壁があったせいで庭園が狭く感じられた

そこで 自然光や木々をうつすことで庭園を広く見せる効果を考えた

 

美術館本館を大きな茶室というイメージで考えていた

庭園も茶室へと導く露地に見立てて整備した

 

露地:茶室へ向かうために用意された心を整える庭

正門から入ってすぐ本館があるのではなくて

まず心を落ち着かせる程よい距離

たしなみポイント

ゆっくり歩くことで日常から茶の湯の世界へ

 

水田さんのお薦めの季節は新緑の頃

春の桜 秋の紅葉 冬の雪景色も楽しめる

樹齢300年の黒松

クロマツをいかして美術館の場所 露地のカーブを畠山自身が設計した

神様が降りてくる依り代(よりしろ)

訪れる人の心身を清める役割

たしなみポイント

黒松を主役に据えた庭園設計

建物に穴を開けて松を通していた 松のために屋根に穴

 

美術館の館内に茶室ならではの工夫

畠山一清には日本文化の保存に強い思いがあった

1964年以前より日本が世界に向けて発信 力をつけていく時期

日本の伝統文化が守られていくのかという心配も出てきた

1958年 東京タワー完成 1962年 首都高速道路開通(京橋~芝浦間)

1964年 東海道新幹線開通 日本文化が失われる危機感があった

日本美術が海外に流出する危機があった 実業家の先輩たちが収集して

守ろうということをされていて そういう思いに畠山さんもつながって

ご自身もやろうと思われた

国宝6件などの美術品を収集 日本文化を後世に残すために尽力

展示室の茶室を設えた 

茶室への道しるべ 飛び石 手や口を清める 蹲踞(つくばい)

体をかがめて入る 躙(にじ)り口 

茶室は実際にも使うことができる

茶室・省(せい)庵 一般公開されているため中に入り当時の雰囲気を体験できる

この日の掛け軸は畠山一清即翁の直筆「波和遊」(Haw are you)

外国の方をお茶にお招きした時に楽しんでいただきたいとの思いで

書かれた84歳の時の筆 おもてなしの精神 あふれる一幅

 

昭和4年建築 翠菴(すいあん) 懐石用の茶室 淨楽亭

お客を招くこともある現役の茶室 翠菴

翠菴 淨楽亭 明月軒 沙那庵 毘沙門堂 5つの茶室がある

旧畠山一清邸と呼ぶのが正確かもしれない場所

住まいとして活用していた明月軒 十畳の茶室 欄間が立派

横向きにした扇子をモチーフにしている 末広です

お茶の世界 能楽の世界 扇子は欠かせないもの

日本の伝統的な縁起物「扇子」

リニューアルで欄間の意匠を本館の受付に採用

生活の一部にお茶があった畠山一清ならではのお庭

赤松と黒松 種類が異なる2本の松が寄り添っている

黒松:黒っぽい樹皮が亀甲状に割れ雄()松と呼ばれる

赤松:樹皮が赤っぽく雌()松と呼ばれる

畠山一清が眺めていた景色かも知れない

 

沙那(しゃな)庵:般若苑という私邸を建てる際の監督小屋として建てられた

靴を脱がずに土足でお入りいただける茶室

 

山越造園 庭師 山越喜久夫

30年前から管理 3040年同じ状態で高さ・幅・厚みを維持している

松の剪定は今の時期はもみあげ 

もみあげ剪定:古い葉を取り除き松の健康と美しい樹形を保つ作業

枯れるのを防ぐ冬ならではの剪定 枯れた葉や密集した葉をむしる

余計な葉をとると光が入るようになる 春になったら新芽が伸びていく

ほったらかすと中から枯れていく 光がないと枯れ枝になる

そのために必要 

手をかければかけるほど時間が経てば経つほど良くなる木

経年美化が分かりやすい木 

「日本ならではのものは僕は大好き」村雨辰剛 

2026年9月18日金曜日

わたしの言葉が、言葉になるまで 島本理生 清原果耶

ホルムアルデヒド混入?白菜に?(中国)

秋さびし日に日に増える皺としみ

枯滝を落ちる水の音秋の庭

見聞が記憶力へと星流る

表裏着間違える釣瓶落し

 

■わたしの日々が、言葉になるまで

島本理生 阿部真央 清原果耶 劇団ひとり 桐山照史

 

恋と愛の本当の姿

 

島本理生を好きな理由

誰の人生に対しても否定的でない 許される感覚 清原

 

恋愛の格言

愛という字は真心で恋という字にゃ下心

桑田佳祐「SERSIDE WOMAN BLUES

 

「試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。」

恋は奇跡。愛は意思。

尾形真理子

 

恋とはさように、自己本位なものです。

(中略)見返りを求めず、相手本意なのが愛です。

美輪明宏「美輪明宏のごきげんレッスン」

 

恋は受け身 愛は自己決定 ひとり

 

愛は忍耐を伴う 向き合い続ける意志がないと大変 

愛は忍耐 恋は執着

自分自身に不足感があると恋になりやすい

自分の欠けを埋めるために相手を搾取してしまう 阿部

 

【埋める】という表現がしっくりきた

自分の想像力で相手の知らない部分を埋める

恋は想像 愛は生身 島本

 

「でも恋に落ちるというのは あくまで理不尽なものだよ。

それはなにもないところから突然やってきて、

君をとらえてしまうかもしれない。明日にでも」

「スプートニクの恋人」 村上春樹著

 

こんな人に恋させて理不尽だわ by 劇団ひとり

 

村上春樹短編集「女のいない男たち」

人妻への恋わずらいから食べ物がのどを通らなくなり死に至る

美容整形外科医の男性を描いた短編「独立器官」

彼女は「総合的な存在である」

 

〇初恋 ×初愛 〇愛と誓う ×恋を誓う 〇恋敵 ×愛敵 

〇愛欲 ×恋欲 〇恋に落ちる ×愛に落ちる 〇愛憎 ×恋憎

恋には偶然性がある 愛には持続性がある

 

阿部真央「今夜は眠るまで」

あぁ こんなのダメだって分かってはいるけど

心が「貴方しかいないんだ」と叫んでうるさいよ

あぁ 恋はいつだって甘い鎖だね

息も出来ぬほど縛られてるの まだこの手だけは離さないで

 

甘いは怖い ひとり

ラブソングの余韻 島本昔の恋を思い出せないのは今が充実している証拠 

忘れられないものもある 阿部

 

言語化のヒント

シチュエーションはフィクションを交えながら

過去に自分がかみ砕いた感情を曲に投影する

 

有島武郎 自らも女性記者との禁断の恋 恋と愛に生きた文豪

「惜しみなく愛は奪う」有島武郎著 愛のイメージを裏切る独自の表現

私の経験が私に告げるところによれば、愛は与える本能である代わりに

奪う本能であり、放射するエネルギーである代わりに吸引するエネルギーである。

 

クリエイター恋愛あるある 

人に届けるものをつくるには自分ももらわないといけない 

悪気はないけどとっている 

若い頃に結婚して離婚して同じ人ともう一回結婚した 島本

島本理生 

17歳のデビュー作「シルエット」では女子高生の不器用な恋

代表作「ナラタージュ」では忘れられない恋

21回島清恋愛文学賞受賞「Red」では主婦の禁断の愛

なぜ島本は恋愛を見つめ続けてきたのか その原点の迫る!

恋愛は作家にとして大きなテーマなのでしょうか?

人に見せない顔だったり 意外な一面や過去 立ち現れてくるのが恋愛

恋愛小説でしか見えない人間の本質 人前に見せられない姿

恋愛小説なら描ける 

 

どんな人でもエキスパートになれないのが恋愛 

恋愛作品を書く人は恋多き人? ひとり

 

一人のイメージを追い続けるタイプの人もいる

初恋や最初の恋人を創作の源にする人 シビアに観察して上書きする人 島本

 

「書くことないわ」って時に「恋しなきゃ」思っちゃいませんか ひとり

 

書くために恋したら不純 越えちゃいけない一線 

小説のネタ探しはバーで聞き込み 

飲みに行ってたまたま居合わせた常連さんお話を聞く 

婚活の話を聞いたり フラれた話を聞いたり 恋愛相談聞いたり

インスピレーションをえたりしている 島本

 

島本理生が描く切ない❝愛❞の定義

原点に立ち戻って闍いた「ノスタルジア」

「自分にとっての愛とは、指先が触れたと思った瞬間にはもう離れていて」

「はい」「なにか、一瞬の点滅のような、常に失われていく、ノスタルジア

みたいなものかもしれません」

 

清原

「優しいな」島本さんが 正解ではなく ゆとりを設けてもらっている

 

島本理生がたどりついた愛とは決めないようにしようと思っている

自分の幻想を外した現実をその都度見ていく 島本

幻想を抱いている段階だとまだ恋? ひとり

幻想や想像力に助けてもらうのが恋 島本

現実を見る勇気を持つのが愛 島本

愛までいっちゃうと相手の弱点も受け入れられる 愛おしさに変わる ひとり

手放せる強さ 愛とは手放すもの 愛は離れていく強さ 

自分の中で完結させようとする強さ 阿部

恋は相手に向かう 愛は自分の中にある 

 

恋 愛 自分なりの言葉にしてみよう

桐山照史 恋は「自分が」愛は「ゆるせるか」

清原果耶 恋な導き 愛は余白

阿部真央 恋は相手に向かい 愛は己の中に

島本理生 恋は想像力を育てて、愛は現実を育てる。

劇団ひとり 恋は花束を購入し愛は保険に加入する