2026年6月25日木曜日

篠原勝之&竹中半兵衛&タゴールの死生観

大山賢二容疑者を詠む

夏の草気持ち話せる人をらず

夏の雨誰も信じてくれもせず

話しても言葉通じず雲の峰

夏の川「しねん」と最後呟いて

メモした最後の言葉夏の家

 

■篠原勝之 人生漂えど沈まず

甲斐駒ヶ岳

山梨県北杜市武川

「風弦」(1994)風のオブジェ 

大武川 北杜市武川山高 山房「放屁庵」 

盧舎那池(るしゃないけ)東大寺貫主より茎根を譲り受けた

華厳唯心偈(けごんゆいしんげ)華厳経の世界観を表す経文

一即一切(ひとつが一切であり小は大である)

「ひかり繭」(2004) 「天外天風」(1993) 「風の樹」(1998) 「うつろう」(1996)

 

17歳の時 製鉄の町 室蘭から上京した

「骨風(こっぷう)」「戯れの魔王」自伝的小説

粘土をこねるのも焼くのも言葉を書くのも同じ

「蚕(かいこ)をひらう」小さな命の躍動感

 

生まれて間もなくしてジフテリアを患い、左耳の聴覚と嗅覚を失った

不機嫌な父の暴力におびえた日々だった 身体だけは無駄に大きかった 

いつも父の暴力から逃げることばかり考えていた 高校時代美術部に入部(1959)

17歳の時 家出して東京へ 赦すけど忘れねえ

自費出版した絵本「珍海魚」(1972)

状況劇場紅テント公演「風の又三郎」(1974)

 

Fluctuat nec mergitur(漂えど沈まず) ラテン語

掌の宇宙 小さな一個の茶碗を焼く

 

2015年泉鏡花賞受賞「骨風」

「今日は はればれ」(2015)母裕さんの最晩年を描いた作品

「悲しくなったら手を動かすんだよ」裕(ひろ)さんの言葉

「天気は晴々 今日ははればれ」裕さん肉筆のメモが残されていた

 

「蓮葬(おく)り」(2017) 死にゆく者の踊りに見えた≒ふんころがし

20年前サハラ砂漠で鉄のオブジェを制作した

砂漠の民はフンコロガシは天の川を感知するという

長い息を吐き終わると裕さんは旅だった

「大きな月が出た今宵 唯一持っている瀬戸黒茶碗で

 おっかさんに抹茶を点てて供えた。

 父親の死後、母さんは骨壺に入りきらなかった骨を

 新聞紙に挟んで木槌(きづち)で叩き砕いた。

 飛び出した骨風を唾をつけた指先で集めて舐めたが

 なんの味もしないと笑っていた。俺はおっかさんのかけらを

 口の含んでみた。口ちつがいつまでもじゃりじゃりして

砂嵐になっただけだった。おっかさんへの顕著で思い出した。

翌朝は4時半ごろに東の空が明るくなりだし大きく膨らんだ

白い蕾の先端が開き始めた。日の出と同じ速度だった。

1時間ばかり開くと徐々に閉じ始め昼前には蕾に戻ってしまった。

花びらの動きは美しい舞踏そのものだった。」

 

「ゆら水」(2009)

甲斐駒ヶ岳に柏手を送る

水の揺らぎがいい音なのよ みんな忘れちゃってるのよ

甲斐駒には龍神が棲んでいてオレを守ってくれる

よって出来上がった茶碗の銘は「龍神さま」

これからの人生も漂っていくだろうな

漂いながら軽薄なほどふわふわ浮いてるという沈まず

ふわふわ漂っているけど沈まねえってことだなあ

茶碗にまでそれが出て来ちゃった

あの窯で百個焼こうと思っている 百個焼けるかなあ

 

私感

焼いて欲しかった…。

くまさんの茶碗で点てたお抹茶を頂きたかった。

 

■竹中半兵衛 三木城攻めの際に逝去 豊臣秀吉の心境

秀吉限りなくかなしひ劉備孔明を失ひしに

竹中重門「豊鑑」より

 

■タゴールの生と死

アジア人初のノーベル文学賞を受賞したインドの詩人タゴールは、

死を忌避すべきものではなく、「生の完成」や「自然なサイクルの一部」として

捉える深い死生観を数多くの名言や詩に残しています。

 

代表的な死生観の名言

「生は夏の花のように美しく、死は秋の葉のように静かであれ」

『迷える鳥たち』より。

命ある限り鮮やかに精一杯生き、最期の時は逆らうことなく

自然に受け入れる美しさを表現しています。

 

「死は決して生を滅ぼすものではない。

ただ、私たちがこれまで見てきた光のベールを取り除くだけなのだ」

死は終わりではなく、姿を変えて永遠に続くものだ

というタゴールの思想を象徴する言葉です。

 

「死は生に属する、生誕がそうであるように。

歩みは足を上げることにある、足を下げることでもあるように」

誕生と死は対極のものではなく、一つの連続した

「命の営み」の一部であると説いています。

 

「死は生を最後に、完成させるもの」

死があるからこそ、今この瞬間をどう生きるか、

そして命そのものが美しい形にまとまるのだという深い洞察です。

2026年6月24日水曜日

わたしの日々が、言葉になるまで 金原ひとみ 松居大悟

生きる為ひたすら前へ慰霊の日

夜露落つ木々の暗がり音と消ゆ

空が闇拒むかのよう夏の朝

丁寧に護花鈴(ごかれい)描いた紫紅かな

川沿いを赤紫へ小町草(こまちそう)

 

■わたしの日々が、言葉になるまで レモンの表す心情とは?

劇団ひとり 金原ひとみ 久保史緒里 松居大悟 桐山照史

高校1年生 春 呪いが解ける そのレモンソーダで

村田真優「ハニーレモンソーダ1巻」(集英社)

 

胸に残り離れない苦いレモンの匂い

雨が降り止むまでは帰れない

米津玄師「Lemon

 

俺と秋本の間に、本物のレモンよりゆるくて甘い、

つくりもののレモンの香りが漂っていた。

豊島ミホ「檸檬のころ」

 

甘酸っぱさ 苦しみ 

様々な感情を込められる不思議な果物

なぜレモンは多くの作り手の心を引き付けてきたのだろう?

 

「カルテット」坂本裕二著/河出書房新社

2017年放送「カルテット」

から揚げにレモンをかけるかけないで揉める男女4人の食事シーンが話題に

人間性が立ち現れている

 

豊島ミホ「檸檬のころ」幻冬舎

ルパンとレモン

秋元はいつだって綺麗でーそれはもう、耳たぶや膝頭や爪の先まで綺麗でー

そうして、すれ違うとレモンの香りがするのだ。

秋元が使っているリップクリームの香り。

それは鼻先でぱちんとはじけて、一瞬にしてあの日の空気で俺を包んでしまう。

 

レモン=青春

 

米津玄師「Lemon

あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ

そのすべてを愛していた あなたとともに

胸に残り離れない 苦いレモンの匂い

雨が降り止むまで帰れない

 

レモン 苦い存在 わたしの光 久保

苦いレモンはむいてない状態 皮の香り 切り分けた時に果実がはねたり

Freshなものが出てきて そこには希望が抱ける 金原

最後の二行で執着のようなものレモンって苦いけどずっと鼻の奥に残っている

青いレモンとかまだ熟していないレモンの感覚が浮かんだ 松居

 

レモンはネガとポジ 両方併せ持つ

米津玄師が最初につけたタイトルは「形見」=「メメント」

作っている途中で「死への直接的な表現が鼻につきすぎる」

との思いから「Lemon」に変更

 

メメントだったら親和性の高い曲にならなかったんじゃないか 金原

敷居が高い曲になったんじゃないか

レモンが一度も入っていなかったら息苦しい曲になっていた 金原

レモンが耐え難い息苦しさを解放 金原

 

林檎

「妻はりんごを食べない」「林檎の国のじょな」

「林檎殺人事件」「林檎の樹」「臨穂の殺意」

 

1983年放送連続ドラマ

「ふぞろいの林檎たち」山田太一脚本

 

「苺をつぶしながら」「ストロベリーライフ」「いちご100%」

ドラマ・映画化もされ大人気警察小説

「ストロベリーナイト」誉田哲也著

 

オレンジ

「オレンジデイズ」「ママレード・ボーイ」「きまぐれオレンジ☆ロード」

 

さくらんぼ

「さくらんぼ」「CHE.R.RY

 

舞城王太郎著「私なあなたの瞳の林檎」講談社

舞城王太郎著「されど私の可愛い檸檬」講談社

心を射抜かれました 金原

 

「高嶺の林檎」NMB48

手の届く 枝になった林檎は 君じゃない 誰かも手を伸ばす

みんなが あきらめてるような 高い木の上 探さないのか?

 

言語化のヒント

みんなが持っているイメージを使うことも裏切ることもできる

果物をタイトルにすると不意を衝く効果がある

 

なぜ選ばれるのか?

レモンは存在がエクストリーム 金原

名監督によってレモンはベンチ入りできた ひとり

 

梶井基次郎著「檸檬」新潮社 昭和の文豪

米津玄師に少なからず影響を与えている

結核 借金 憂鬱な気持ちで生きる「私」レモンを購入し書店に置いて帰る

 

梶井基次郎「檸檬」

一体私はあの檸檬が好きだ。レモンエロウの絵具をチューブから搾り出して

固めたようなあの単純な色も、それからあの丈の詰まった紡錘形の格好も。

あの檸檬の冷たさはたとえようもなくよかった。

(中略)

握っている掌から身内に浸み透ってゆくようなその冷たさは快いものだった。

(後半では)

そしてふかぶかと胸一杯に匂(にお)やかな空気を吸い込めば、

ついぞ胸一杯に呼吸したことのなかった私の身体や顔には

温かい血のほとぼりが昇って来てなんだか身内に

元気が目覚めて来たのだった。…

 

レモンは五感を刺激する 久保

レモンを爆弾だと思っている 病弱で借金があって弱々しい主人公

病弱だからこそひかれたレモンの存在の強さ 金原

人を死に至らしめたり破壊したりする力のある者の象徴 金原

 

悲しみ終わり始まり ひとつの物語にするとレモンと結びつきやすい 松居

亡くなったと思っていた父親が生きていると

わかって会いに行ったところがレモン畑 松居

 

愛しい妻に捧げる「生」の象徴としてのレモン

詩人・彫刻家 高村光太郎 が 亡き妻 智恵子との最後を綴った詩集

妻が亡くなる直前 最期にレモンを求めた様子が描かれている

高村光太郎著「智恵子抄」新潮文庫

 

高村光太郎「レモン哀歌」

そんなにもあなたはレモンを待つてゐた

かなしく白くあかるい死の床で

わたしの手からとつた一つのレモンを

あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ

トパアズいろの香気が立つ

その数滴の天のものなるレモンの汁は

ぱっとあなたの意識を正常にした

 

妻・智恵子に死が訪れ作品はこう結ばれる

 

それからひと時

昔山巓(さんてん)でしたやうな深呼吸を一つして

あなたの機関はそれなり止まつた

写真の前に挿した桜の花かげに

すずしく光るレモンを今日も置かう

 

山巓(さんてん)=山頂

 

爆弾 詩の象徴 生の象徴

どうしてレモンはこんなにモチーフとして使われる?

レモンは余白でストーリーに寄り添う果物

 

レモンを使って今の気持ちを表現

「レモンのような大人」になりたい。 桐山

青いレモンのまま。きっと色づいても酸っぱいレモンのまま。 久保

この中のレモンになれただろうか。 松居

あの日から私は勝手にレモンをかけなくなりました。

あなたの言葉が私の中に生き続けていることに

レモンをかけないたび気づかされます。金原

レモン黄色は注意 ひとり 意味は後付け?

2026年6月23日火曜日

心おどる 歌舞伎女形①②③④

明易し石から歴史読み解かん

夏の日よ畑の想いチョコに載せ

夏邸(なつやしき)伝統繋ぐ一字崩し

(萬翠楼)福住の真綿くるまる夏の夜よ

暗黙の帳(とばり)下ろさん夏の月

 

■心おどる 歌舞伎女形①はなやか姫姿

中村米吉

 

義経千本桜 吉野山 2009年ユネスコ無形文化遺産に登録

 

立役(たちやく) 

女形:女性を男性が演じる

黒御簾(くろみす)

鬢付油(びんつけあぶら) 白粉(おしろい)をぬる前に目元に紅をいれる

白粉 眉毛をひく(笹眉) 目張りをいれる 口に紅をいれる 自分の唇より小さく

眉は唾で伸ばす

 

美しくみせる基本姿勢

足を「入」の字になるように

腰を少し落とす(膝はくっつけておく)

肩を後ろへ引き 肩を落とす

こうすることで華奢に見える

親指を隠す

 

恋に生きる姫 三姫

時姫 八重垣姫 雪姫

片貝姫 木挽の闇爭(こびきのだんまり)

見取り 時代物 世話物 

片貝姫の衣装 襦袢は上下に分かれている 

片貝姫のかつら 姫ジケ 耳の後ろからたれる髪

吹輪(ふきわ)

 

心おどる 歌舞伎女形②つややか町の女

中村米吉(五代目中村歌六 2023年人間国宝 重要無形文化財保持者)

歌舞伎の基本

歌舞伎のジャンル

時代物:傾城(けいせい花魁おいらん) 町娘 芸者 既婚女性

世話物

舞踊

新作

 

女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく) 生世話物(きぜわもの)

与兵衛 お吉

 

お吉の化粧

お歯黒(おはぐろ) 既婚女性は眉をそり落とす

白粉に「砥の粉(とのこ)」を混ぜる

羽二重(はぶたえ 絹布の一種) リフトアップ

目頭には黒を入れる

上唇も大きく描きます

 

*当時のお歯黒:焼いた鉄くずなどをつけた酢や酒・茶と タンニンが

豊富な五倍白粉(ふしこ)を歯に塗った 虫歯防止効果があったと言われる

 

お歯黒体験

 

お吉の所作

ゲスト実演

歌舞伎 殺しの美学 海老ぞり 美しくなくてはならない

 

■心おどる 歌舞伎女形③職人と作る美

中村米吉

 

歌舞伎を支える職人たち

大道具 小道具 衣装 床山 かつら

 

絢爛豪華な衣装

傾城けいせい(花魁おいらん)の衣装 俎(まないた)

梅が咲くのに紅葉が散る 日本刺繍

三姫とは 時姫 八重垣姫 雪姫

引抜(ひきぬき) 「京鹿子娘道成寺」「藤娘」糸に蝋を塗る

縫製(ほうせい) 襦袢

 

床山 美しきかつら

元結(もとゆい) 和紙製の紐 ヤク:アジア中央部の高原地帯に生息


■心おどる 歌舞伎女形④伝統と現代 進化する姫

中村米吉(父は人間国宝五代目中村歌六) 白石隼也 宮崎美子

 

歌舞伎のジャンル 

時代物

世話物

舞踊

新作

 

新作歌舞伎 

あらしのよるに ともだちなのにおいしそう

狼と山羊の友情を描いている

米吉が演じたのは山羊のみい姫 毛縫(けぬい)から着想を得て衣装が造られた

 

風の谷のナウシカ 米吉が演じたのはナウシカ

流白浪燦星(ルパン三世) 白浪=泥棒・盗賊(中国の故事より)

キャスト

銭形刑部:市川中車 寛永通宝が描かれている着物を着用

流白浪燦星:片岡愛之助 石川五ェ門:片岡愛之助

瀬織姫:中村米吉 峰不二子:市川笑也 次元大介:市川笑三郎

 

背織姫登場 正体を現す流白浪燦星 石川五ェ門おなじみのセリフ

流白浪燦星と銭形刑部 船上の攻防(古典歌舞伎で使われる演出)

 

製作の舞台裏

衣装を変えることで表現 奥行きと拘りを作っていく

4通りの衣装を着用 赤 浅葱色 ピンク色 白

衣装屋さんかつら屋さんとは知識比べ

上演中に三度の着替え 

新作歌舞伎の稽古 読み合わせ

「この翡翠(ひすい)の勾玉(まがたま)こそ

 宝の秘密を明かす鍵

 これを見知るとあるからは

 やっぱりあなたは かの白浪

 どうぞその名を お聞かせください」

「そこまで言われちゃあ断れねぇ

 俺の名は流白浪燦星 泥棒さ」

 

普段は読み合わせはない

附立(立ち稽古)

 

音楽担当

「宙乗り」はコミカルに

 

米吉さんの家紋(播磨屋 蝶々)

 

第一回 笹眉(ささまゆ) 吹輪(ふきわ)

第二回 女殺油地獄お吉 お歯黒

第三回 雪姫の衣装 


2026年6月22日月曜日

第27回NHK全国俳句大会③&第27回全国短歌大会③

夏空へ我が子誕生祝福打

デイゲーム川に飛び込むホームラン

唾吐いてバットを折って夏野かな

夏の陽よ勝利投手の権利消ゆ

米の夏あっという間の負け試合

 

NHK俳句 第27NHK全国俳句大会③

大会選者 西村和子 星野高士 夏井いつき 

大会リポート:庄司浩平 司会:小林千恵

 

選者 夏井いつき 星野高士 西村和子 堀田季何 小川軽舟 

井上弘美 小澤實 岸本尚毅 神野紗希 阪西敦子 和田華凜 高野ムツオ

龍太賞 選考委員 髙柳克弘

 

題詠 自由題 龍太賞

 

自由題 特選

小沢實選

帰省子()の庭にぬうっと現るる   森秀子

帰省子:夏の季語 実感のある句 西村 

「むうっと」意外性リアルな感じ 星野

評価が高い句は文字面に書いていないことが瞬時に伝わる

 

西村和子選

ぎしぎしや長子泣くなと育てられ   中村かよ

ぎしぎしという季語が良い 夏井 

 

小川軽舟選

芙蓉咲く再出発の新居かな   米一和美

花の場合「咲く」が難しい 下の内容が薄いものにする

「再出発の新居」は心情的に濃い場面 「咲く」で内容が入り混じっている

「花芙蓉」と置いてもいいかな 星野

だめ 西村

「花芙蓉」は「咲く」を使いたくない時によく使うが それは安易 西村

「芙蓉」はいいと思う 星野

あえて「咲く」を使うときとは? 庄司

「咲く」という動詞が残りの言葉に影響を及ぼしたるするときには

捨て石みたいな働きをする 意味としてはいらないけれどあったほうが

意味が広がったりイメージが広がったりする 夏井

向こう側に行くための飛び石みたいな働きをする場合もある 夏井

花によって違う 

「梅咲くや」とは言う 「牡丹咲く」とは言わない「牡丹くずれ」とは言う

俳句の内容も伴いながら的確に使うことも文学 

俳句の伝え方の一つだと思う 星野

 

・テーマ詠「坂」選者 木暮陶句郎(大会アンバサダー)

油照の坂やマイケルの余裕   庄司浩平

油照:夏の季語

結果は来週

 

高野ムツオ選

ねぶた来る空も地べたも踊り出す   坂崎守寿

踊り出すは読みすぎではないかと思った 

高野さんは特選に取るだろうなと思った みちのく代表ですし 西村

祭り 行事は繰り返しの文学 星野

 

夏井いつき選

水掛けて裸祭蒸しあげる   竹縄誠之

言葉が見つかっていない時に奥さまの一言で完成した 夏井

自分の表現したいことに一番合致する言葉を

見つけた瞬間の喜びがコメントにあった 夏井

「蒸しあがる」という自動詞

「水掛けて裸祭蒸しあがる」という手もありましたよね 西村

参加している人の視線と水をかけられている人の視線

作者が言いたかったのは「を」ではないか 夏井

 

井上弘美選

天高しこの空だけを共有す   坂本梨帆

直接手を携えることのできない人への思い 

せめてこの青空を共有したいという祈り

その祈りを最低限自分のできることで発想していった時

俳句という文芸がこのような形で詠むことを教えてくれた

季語は変えた方が良い 3人とも 歳時記をめくることを薦めていた

10年ごとにこのフレーズを思い出し今の自分としての季語はこれだという

成長の記録 世界の変化を記録できる句になっていくかもしれない

 

堀田季何選

羽抜鶏(はぬけどり)山頭火かく歩みしか   大島幸男

羽抜鶏と山頭火が近いという評価と近いからいいという評価に等分される句

作者として己を貫いた方がいいと思う 夏井

 

NHK短歌 第27 NHK全国短歌大会③

俵万智 荻原裕幸 寺井龍哉 司会:石井かおる

 

選者 

永田和宏 俵万智 山崎聡子 荻原裕幸 小島ゆかり 小池光 

木下龍也 佐佐木頼綱 永田紅 松村正直 米川千嘉子 寺井龍哉

 

自由題 特選

小池光選

笠智衆が洗濯物を干してゐるラストシーンのやうな秋の日

荻原信子

笠智衆:「東京物語」「秋刀魚の味」など小津安二郎の映画にかかせぬ存在

比喩にかけた一首 残像を楽しむ歌

 

佐佐木頼綱選

万緑の高速路行くトラックの囲いの隙にのぞく牛の眼

石橋康徳

 

米川千嘉子選

「ママ、ぜったいしなないようにきをつけて」メロンゼリーの匂いのあなた

菊池くもえ

子どもの言葉を生け捕りにして効果をあげている 俵

幼年時代の匂いや色様々なものを呼び起こしてくれる 佐佐木

人間の感覚に着地させてくれる非常にいい名詞「メロンゼリー」 佐佐木

 

どうすれば名詞を溶け込ませられる?

名詞の辞書的な意味を超えて言葉が持っているイメージや色あいは

読者に与えるものはある 敏感になるのは重要なこと 寺井

 

永田和宏選

命取りとなりたる酒と思ひつつ夫へ供(つま)へる結婚記念日

景山武子

結婚記念日という言葉は動かない この歌の❝らしさ❞魅力 俵

結婚記念日だからこそ夫の矛盾を引受ける強さにつながっている 佐佐木

 

Q.歌を作るうえで大切にしていることは?

歌人 馬場あき子女史の言葉

松尾芭蕉は「松のことは松に習え 竹のことは竹に習え」と言った

私は竹を1日見ていたって歌なんかでない 竹のお話をする

竹の話しているうちに竹の今の生活が見えてくる

いろんなことを思い出すと竹の周辺が広がっていく

その次に縦の時間 題材は縦横に広がるもの

歌を作るうえでも いつも縦横を考えて題材一つを一生懸命に

見ていてもだめ 

 

松村正直選

手を合わす老婆もとんと来なくなり石の頭に蜻蛉のとまる

松本進

「とんと」が効いている 歌にされなかったら

消えて行くような確かな時間が歌いとどめられている 俵

作者ひとりの人間ではないような浮遊感 寺井

 

小島ゆかり選

はじめての鋏を握りみどりごは夕焼け空をちょんと切りたり

那須桃子

「ちょんと」が効いている 俵

幼い子どもが大きな世界と対峙するような感じで

初めていろんなものに触れていく 寺井

 

寺井龍哉選

野菜室の奥のおくから一本のぼんやりとした茄子が出て来ぬ

松浦冨美子

「ぼんやりとした茄子が出て来ぬ」という擬人法が絶妙

「茄子」以外での野菜だとだめだと思う 

そこかしこに味わいのポイントがある 寺井

茄子はある意味自画像 親しみと共感を持って向かい入れている感じ 俵

 

歌を作る時の修飾する時の言葉の探し方 選び方

定型詩で文字数音数が決まっているので その中で入れ替えるというのは

みんな考える たくさんの候補を出しいいものを選ぶことが大事

意味も大事だが短歌は「歌」でもあるので音のことも考える必要がある 寺井

定型に無理してでも合わせて考えてみると

面白い言葉が出てくるきっかけになると思う 荻原

自分の気持ちを言語化することに心を砕く 俵

 

・いちご摘み

にんげんの吹き過ぐるまでしろたへの降る街に麒麟たちをり

渡邊新月

地に落ちて蜂の棲まない蜂の巣に染みこんでいく早春の

武田歩(好きな歌人 中津昌子)

京都大学短歌会に在籍 今年で6年目

倒れてもしばらく水を通す木を動かすたびに軍手が濡れる

(誰も気づいていない自然の美しさを短歌にして伝えたい気持ちはあります

生命の力強さみたいなものを短歌を通して見せられればいいな)

摘んだのは「雪」自然はゆっくりと繰り返し

生命の循環と季節の循環を表現できたらいいなという意図でつくりました 

2026年6月21日日曜日

アンドリュー・ワイエス&川合玉堂

夏の朝三重菱(さんじゅうびし)へ願い込め 

和の美学陰翳礼讃風薫る

夏点前組子障子の伝統美

柔らかな光を受くる夏の銀 

アンティーク燻す輝き夏の夜よ

 

■新美の巨人たち アメリカの国民的画家 アンドリュー・ワイエス

恐ろしさのないものは何にせよ本当に魅力はないと思う

すばらしいものすべて恐ろしく、そして悲しい。

 

私があの窓を開けると、海から風がカーテンの吹き上げた。

それはすごい瞬間だった。私は興奮して卒倒してしまうところだった。

 

アンナ・クリスティーナ・オルソン

 

彼女のような何か巨大なもののそばにいると、

薄汚い取るに足らないものは消さってしまう。

クリスティーナは私にとってすばらしい人だ。

下がってひざまずくしかない。

 

1892年スウェーデンの船乗りジョン・オルソンが

クッシングの農場の娘ケイトと結婚

1893年 クリスティーナ誕生

若い時は健康でしたが、彼女は年を重ねるごとに

体の自由がきかなくなり進行性の神経疾患で歩けなくなりました

クリスティーナが家事 弟のアルヴァロが農場で働く

 

私の庭はとてもきれいです。百日草とキンセンカは特に美しい。

種子から育てたダリアも少しあります。

来年はもっと大きい花の種子を買うつもりです。

それを咲かせるのがとても楽しみです。

 

クリスティーナ46歳の時にワイエスと出会いました。

1947年クリスティーナ・オルソンを描きました。

 

戦後アメリカが世界の中心になって発展していく中で

取りこぼされていった人たちをワイエスは描いた

国民的画家といわれるほどに人気を博した

 

今日の一枚はクリスティーナ・オルソン54歳の時の横顔

オルソン嬢 1962年 59歳 生れたばかりの子猫を抱いています

〈アンナ・クリスティーナ〉習作 1967年 74

ドアが開いて誰かを待っているような横顔

 

196712月 アリヴァロ・オルソン死去(弟 病死)姉に尽くした人生

19681月 クリスティーナ・オルソン死去

 

生前最後に遺した言葉

「私は絵の中にいるんです」

 

それでもワイエスはオルソンハウスを描き続けました

やがて消えて行く記憶の悲しみ アルヴァロとクリスティーナ 1968

オルソン家の終焉 1969

 

女が一人遠くを見つめています 激しく変わり続ける時代からも

華やかな文明社会からも 遠く離れて強さも儚さも絶たれた命が

海からの風に吹かれて今のアメリカが失ったもののように

アンドリュー・ワイエス作「クリスティーナ・オルソン」

私はここにいます

 

■日曜美術館境界に寄せるまなざし アンドリュー・ワイエス

アンドリュー・ワイエス(1917-2009)

91歳のアンドリュー・ワイエスの言葉

「ここを自分の家だと思っていいわよ」って言ってくれたんだ

 

孫ヴィクトリア・ワイエス

いまも毎日描き続けるそのエネルギーはどこからくるんですか

アンドリュー・ワイエス

生きていることで受ける刺激からさ

朝起きた時は死にそうなほど疲れていても

何かの拍子でスイッチが入る 窓の外に何かを見つけて

イマジネーションが働いて 魂のエネルギーが生れるんだ

 

1917年生まれ ペンシルベニア州チャッズフォードで育つ

5人兄弟の末っ子 著名な挿絵画家N.C.ワイエスから影響を受ける

 

アンドリュー・ワイエス

クリスティーナは妻ベッツィの親しい友人で

妻はよく彼女の髪をとかしてあげていたよ

ベッツィとの長い付き合いもあって初対面の時から

あたたかく受け入れてくれた

「ここを自分の家だと思っていいわよ」って言ってくれたんだ

 

まるで屋根裏部屋でひび割れた骸骨が

かたかた音を立てているような印象がある

Two Worlds of Andrew Wyeth

 

196712月 弟 アルヴァロ死去

19681月 姉 クリスティーナ死去

 

正直に言うが私は自分のことを抽象画家だと思っているんだ

「アンドリュー・ワイエスへのインタビュー」リチャード・メリマン1965

 

■日曜美術館 アートシーン「川合玉堂-なつかしい日本の風景-

川合玉堂(1873-1957)の言葉

大自然に接してその感じをしばしば受けておくと

描く時には自分の主観でもって そこへ表現するというのでしょうか

色はそうでなくても 自然そのままじゃなくても

見る人がその人その人の経験から 自分の想像を引き起こして

楽しんでもらえるということがあるようですね

 

能阿弥

あけぬ暮れぬ 願うはちすの花のみを

まづあらわせる一筆ぞこれ

老能七十五歳 

2026年6月20日土曜日

ゴジカル&舟木一夫

ウチノ海深紅の花やブラシノキ

東福寺皐月の古木艶やかに

小学生十六人の田植えかな

カレー自販機四十年の夏に幕

目を閉じた瞬間気絶夏の朝

 

■鶴瓶ちゃんとサワコちゃん

ゲストは舟木一夫さん。「母親と呼ぶ人が9人」

「兄弟は全員異母」という環境で育ったとか…。

奥さまとの馴れ初めや今を語る時の幸せそうなお顔が印象的でした。

素敵な奥様と巡り合えて本当に良かった。

番組中の広告に吃驚。

舟木さんのコンサートやDVDCMがずっと流れていました。

益々お元気でご活躍くださいね。

色紙の言葉は「迎え手より送り手 舟木一夫」でした。



 





■ゴジカル!

「今日という日は、残りの人生の最初の一日」byオードリー・ヘプバーン

 

ゴリさんこと筒井則行の「今日が一番若い日」

黒川麗海アナウンサー KINDAI GIRLSに大学時代所属していた

今回の舞台は新野ダンス・クリエイト 徳島市東新町

新野祥司先生(53) 田中真理子先生(51)

 

基本の姿勢

骨盤の位置をできるだけ高く上げる




 





前にグッと上げて








胸を上げて

首を長く アゴを上げずに首の後ろを上げる

 

ペアで踊るためのホールド

男性の三角筋に女性の左手を乗せる

男性の右手は肩甲骨のあたりに

女性 首の右側をななめに

肩はおさえるけれどひじは上に

 

ワルツのステップ

男性 右足が相手の足の間に入る

慣れることが一番

右回転(ReverseTurn)になると難易度が上がる

女性 キック⇨背中をそってポーズ

足の甲を伸ばす このまま左に向く

黒川曰く「男性がリードしてくれるので自我は捨てよう

     自我は必要ないと思いました」(大きな間違いです)

ゴリ曰く「真理子先生めちゃかっこよくて怖がらずに

     私が連れて行ってあげるから真っ直ぐ来なさい

     すごいんですよLeadが 足ぶつかってもいいからって

     ちょっと泣きそうになった」

 

猛特訓すること3時間

 

ゴリ曰く「やっぱりワルツって3拍子 3ステップなわけですよ

     最初の一歩を勇気を出して相手に踏み出さなければ

     あとの2ステップ・3ステップはない 学んだ気がする」

黒川アナ「シンデレラになりきって踊っていた みんな見て~💗

     自己主張強めなシンデレラで踊っていました

     12時になったらこの衣装もメイクもすべて落として

     黒川麗海に戻る ほらぴったり🎵

12時まであと10時間あるけど」

 

コメンテーターの加渡いづみ先生 Dance&Fitness Passionの発表会でお話したことが…。

もう止めちゃっていたんですね。またお会いできるかと思っていたのに…。

コロナがありましたものね…。

 

新野祥司先生とのツーショット写真、いまだに我が家には飾ってあります。

 

SHINNO DANCE CREATE(新野DANCE・クリエイト)

徳島市東新町2-9-1()090-5271-7515