2026年10月15日木曜日

MIRII JAM Funwow 山口智己&「横這(よこばい)」

コウホネや水面水中葉を広げ

コウホネの黄花ちらちら秋の空

蝶のごと風に任せたガウラかな

山桃草淡きピンクの花ゆらり

(山桃草)夕映えやピンクは蕾花は白

 

■MIRAI JAM【佐々木蔵之介×口コミの体験が「現代アート」を身近にする!】

Funwow 代表取締役 山口智己(東京青山)

ASAC プロジェクト マネージャー 曾田幸男

難しいを楽しいに変える

現代アートを身近に!文化系スタートアップ

 

コメディアン マウリツィオ・カテラン(イタリア)

本物のバナナをテープで壁に貼り付けた作品が

約9億6000万円(624万ドル)で落札

18金で作った「黄金のトイレ」など 常識を覆す作品で知られる芸術家

安価なバナナが高額なアートに!芸術の価値を皮肉った作品

 

理解するのが難しい現代アート 現代アートを身近にするビジネスとは?

全国にある現代アートの展示会情報をスマホ1つで探せる

美術館 作品を収集・保存し展示

アートギャラリーは作品の展示や販売

Funwow.art 全国2000以上の会場の展覧会情報をスマホで検索

入りにくいイメージがあるアーチギャラリー

気軽に入れるし買わずに出て行くこともできる

良い作品を無料で鑑賞できる 一度入ってしまえば気軽に入れる場所

アートギャラリーを誰もが気軽に楽しめる場所に!

展覧会の細かい情報の検索だけではない

アートギャラリーツアーも開催されている

ギャラリーの担当者や作家本人に作品のコンセプトを聞けるのが魅力

不自由さの面白さを感じた 理解するのが難しい現代アート

作者の思いや作品が生まれた背景を知れば楽しみ方が広がる

自分が好きなものが見つかったりする

気になった作家を検索すれば過去の作品や今後の展示会の予定がわかる

参加者の感想は口コミとしてサイト上に蓄積される

アート界の食べログ

自分と趣味が近い感想の参加者の履歴をたどれば新たな展覧会や作家が見つかる

HAGIWARA PROJECTS アナ・ガスケル(アメリカ)女性作家

女性の生き方や社会の中での立場がテーマ

ギャラリーだけではリーチできない新しい顧客層にリーチできる

ギャラリーに来たことがない人たちが気軽に入ってきてくれる

 

現代アート鑑賞

アナ・ガスケル(アメリカ)

映画のワンシーンのような構図で女性の社会的立場を問う作品を制作

Aporia#1 菊池遼 近づくと見えにくく離れるとvoid(空虚)がはっきり見える

 

山口代表の金言

常識を壊す出会いが自分の常識を変えてくれた

社会人の第一歩は歴史ある老舗企業

枠組みの中で伝統を大事にやっていく事は凄く勉強にもなったが

枠組み自体を変える 

現代アートの可能性に魅せられ会社を退職

業界の大きな壁が!

退職後アートに口コミサービスを立ち上げようとしたんですけど…

誰からも賛同を得られず 美術業界はまだアナログな世界

一度は企業を断念 この挫折から生まれた金言!

否定されるのは新しいことをしている証拠 

その頃は時代が追い付いていなかった

いくつもの会社で経験を重ねた山口代表 コロナ禍で起きたある変化

アート業界もデジタルに!オンラインで作品購入

展覧会情報をYouTubeで配信 デジタルの波が来てるなと思った

 

2023年Funwowを起業

ASAC(青山スタートアップアクセラレーションセンター)

アクセラレーションプログラム第19期に採択された

 

一度は否定されたアイデアを新たなアートビジネスへと実現

最初は理解されなくても諦めなければ時代が追いつく

 

やる気★メシ

山口代表の❝至高の一品❞とは?

鮨一喜(すしいっき)東京・渋谷

コース(18種類)14,000円

店主 喜代永隆文

アート作品のような一貫

 

似ている所で言えばアートギャラリーも入りにくいけれども

入ったら楽しかったり 作品を買ったら新しい経験になったり

寿司店も普通だったら入りにくいけど 入って特別な体験が

できたときに新しい感覚が目覚める 

一歩入れば居心地のいい空間が…

勇気を出して訪れると知らなかった世界が広がっている

 

金言REPLAY 蔵之介に一番刺さった社長の言葉

「常識を壊す出会いが自分の常識も変えてくれた」

 

■夏井いつきのおウチde俳句

一分季語ウンチク「 横這(よこばい)」

 

文字通り横に這うっていう動きって一瞬困惑をいたします

この「横這」というのは虫の名前になってくるのです

浮塵子(うんか)とかと似た姿をしているようで

蟹みたいに横に向けて歩くことからこの名前がついているようです

灯に吸い寄せられて来てしかも小さい2~10ミリ位の

本当に小さな虫ですから網戸などを擦り抜けて

家の中に入ってきてしまうと そんなことも詠まれている句は沢山あります

鋭い口ばしを持っておりまして それを色んな作物に刺すことで

樹液を吸います それによって作物に病害をもたらすということで

かなり厄介な虫として 現在もいろんな駆除方法が考えられているようです

歳時記としては稲の病害ということも書かれているんですけれど

それ以外にも柑橘類とか林檎とかジャガイモとか

色んなものに害をもたらすようです 恐ろしいですね「横這」

2026年10月14日水曜日

あの本、読みました?辻村深月&岡野弘彦

耳元の品なき言葉秋黴雨(ついり)

誤った言葉遣い秋曇

秋の海生きる悲しみ深き青

秋の蝿料理に屯(たむろ)してござる

秋高し綢繆未雨(ちゅうびゅうみう)を旨として

 

■あの本、読みました?

大ヒット「ファイア・ドーム」解剖~作者を変えた3大スター

辻村深月 諏訪部順一 まちもとせろ里 鈴木保奈美 山本倖千恵

 

2026年を代表する1冊 7年の歳月をかけて執筆 

噂に翻弄された人間模様を描いた現代ミステリー

「ファイア・ドーム」の執筆秘話 

編集者の無理難題とは? 傍らに何か謎を作ってください

この本はミステリーの新しいものになる

辻村深月に影響を与えた2人の作家と国民的キャラクターとは?

上下巻合わせて約900ページにもなる大作「ファイア・ドーム」(小学館)

しかし一気読みしてしまう

 

「かがみの孤城」辻村深月著/ポプラ社

「傲慢と善良」辻村深月著/朝日文庫

 

「ファイア・ドーム」執筆のきっかけ 小説家と編集者の関係から

 

「ファイア・ドーム」の一文 辻村深月著/小学館

バカバカしい話は、誰も真剣にはもう話さない。

だけど、「こういう説もあるらしいね」

「当時、こういう考え方もあったらしいね」と

人々の口を通じて、軽薄に語り継がれた。

 

25年が経過。被害に遭った新沼家が再び事件に巻き込まれる。

25年前の現代が交錯する展開 構成について

タイトルを「ファイア・ドーム」にした理由

スノードームの雪が火の粉だったら 閉ざされた山間の町に広がる噂を

舞い上がる火の粉に例え「ファイア・ドーム」

噂が蔓延するシーン

 

「ファイア・ドーム」の一文 辻村深月著/小学館

つきあいの長い美冬を心配する気持ちは、おそらく本心だ。

だけど、それでも、仲間内でしゃべってしまう。

あの事件の関係者が自分の知り合いで、親しい、

ということを平気でしゃべってしまう。

自分は、知っている、という その優越感を隠しておけない。

あのね、私のところのお客さん、今起きてるあの事件の関係者でー。

あまりに想像がついてしまう。

だってこれまで似たようなことは美冬もたくさん、聞いたから。

 

事実と違う「噂」が広まる原因

作中の新聞記事について 新聞記事は事実しか書けない

二人の勇気によって面会が叶った⇨感想が入っている

面会が持たれた。忠治さんさんは言う。向こうも勇気がいったと思う⇨事実

下巻に記された真相を伝える桜木透真の記事

 

心打たれたシーンを読む テーマは❝噂❞「ファイア・ドーム」グッときた一文。

「ファイア・ドーム」の一文 辻村深月著/小学館

噂が広まるその過程には明確な「悪意」と呼べるものがない。

だからこそ、質(たち)が悪い。

透真の父が週刊誌を買ってきたのはなぜなのか。

自分でたまたま記事を見つけたとは思えない。

友人か職場の誰かに聞いたに違いない。

あの噂について被害者の父親のインタビューが出ているらしい。

そして、自分もその噂を言い立てていた。一人だという自覚もなく、

ああ、噂はデマだったのか、と記事を読んで、ただおしまいになる。

噂を広めた責任を取ることも、最悪観を持つこともなく。悪意ではない。

そこにはただ、信じられないほどの軽薄さがあるだけだ。

 

「ファイア・ドーム」の一文 辻村深月著/小学館

新沼紗英が職場を後にした時のことを、ある人は「楽しそうだった」と言い、

ある人は「不安そうだった」と言う。「期待に満ちた目でうきうきしていた」と

言う人もいれば、「心細そうで、どうして上司は彼女を一人で

行かせるのだろうと思った」と言った人もいる。

 

作家・辻村深月に影響を与えた2人の作家と国民的キャラクター

●宮部みやこの作品の魅力を語る 「模倣犯」

 

「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」辻村深月著/講談社文庫

胸に突き刺さった宮部みゆきの言葉

 

「ソロモンの偽証-第1部 事件-上巻」宮部みゆき著/新潮文庫

 

●「ドラえもん1」藤子・F・不二雄著/小学館

 

「かがみの孤城」辻村深月著/ポプラ社

 

脚本を担当した「映画ドラえもん のび太の月面探査機」

ドラえもんから学んだこと 不思議なことにもリアリティーがある

ドラえもん愛に満ちた小説

「凍りのくじら」辻村深月著/講談社文庫 ドラえもんへのラブレター

 

●辻村深月 名前の由来にもなった 綾辻行人から受けた影響とは

新本格派ミステリー 綾辻行人

大学院在学中の執筆したデビュー作「十角館の殺人」

小説でしかできない魅力を熱弁

 

「アナザー Another」綾辻行人著

「十角館の殺人」から「アナザー Another」へNo.1を更新

 

■あの人に会いたい 岡野弘彦(歌人)

1924-2026(令和8)年 101歳没

 

歌というものは まず祈りの言葉の凝縮した形であり

動揺しやすい魂の鎮(しず)めの言葉でもあった

 

「若水を谷川で汲みに行くように」と言われるわけですね

母親が(水を汲む時に)唱える言葉を教えてくれましてね

「今朝汲む水は 福汲む 水汲む 宝汲む 命長くの 水を汲むかな」

これを三遍唱えましてね 日常会話の言葉とは 次元の違う言葉

 

源氏の研究の入門書のような「むらさき」という雑誌があり

折口信夫 ペンネーム 釈迢空の短歌や俳句 詩が載っている

そういうのを見て「この先生の学問と文学に深く触れてみたい」と

中学の4年5年の頃から思いはじめましてね

 国文学者 歌人 折口信夫(釈迢空)1887-1953

 

「短歌 ことばのちから」(2011年)

花盛りの桜が熱風で枝もしなって虐げられているわけですね

満開の桜がだんだん熱気が上がっていってパッと炎に包まれる

それはすさまじい光景でした

人間の黒焦げになっていく状態と同じように

桜も花の咲いたまま炎に包まれていくんだ

 

ほろびゆく炎中(ほなか)の桜見てしより、われの心の修羅しづまらず

「一生桜を美しいと思うまい」「思わないだろう」と そのとき思った

 

時々 私がこのシイの木に登って枝を下ろしましてね

2時間ぐらい枝を下ろしていますとね 

2階の窓から先生が菓子を袋に入れましてね

「もう降りておいでよ もう休みなさいよ」と言うんですよね

 

私が苦しんでいるのを見て「万葉集の東歌を全部暗記してごらん」

「古代の人の自然な心がいちばんにじみ出ているのが東歌だよ」

 

防人 恋の歌

 

わが妻はいたく恋ひらし飲む水に影さへ見えて世に忘られず

万葉集 若倭部身麻呂

 

飲む水に家に残してきた自分のことをひたすら安泰を願ってくれる

妻の面影が幻に見えるわけです

彼らは都の人たち 都の教養のある知識人と違いますからね

一字も読めなかった 一字も書けなかった しかし 美しい

力ある古代大和言葉は こんなふうに豊かに持っていた

 昭和28年 折口信夫 逝去

 昭和29年 洋子さんと結婚

 昭和42年 歌集「冬の家族」出版 43歳

 翌年 現代歌人協会賞 受賞

 

昭和六十二年 「歌会始」歌稿

「わが国のたちなほり来し年々にあけぼのすぎの木はのびにけり」

 

これは敗戦まもなく アメリカの植物学者が陛下に差し上げて

宮中に植えられたメタセコイヤを年々ご覧になりお歌いになっている

 

代表作「バクダッド燃ゆ」岡野弘彦歌集

特攻機つらねゆきたるわが友のまぼろし見ゆる。天(あめ)のたづむら(鶴群)

 

古代から、戦によって生じる不幸な未完成霊の鎮めを歌った

和歌の伝統が、私の胸の中で作品となって燃えあがりました。

詩歌文学館賞 受賞のことば より

 

私の体験してきたあの長いむごい戦 その記憶がいつまでもやっぱり

死者たちへの魂の鎮めの歌を詠まないではいられない

それがイラク戦争の上にダブってくる

 

2011年東日本大震災の時に詠んだ歌 101歳

美しくかなしき日本。さが胸のほむら鎮めて雪降りしきる

 

人間が長く とにかく いろんな体験を経て 生きなければならない

深い喜びや悲しみを耐えて生きなきゃならない

本当の深い自分の心の支えになるものが 欲しいと思うときがある

僕の場合はそれを短歌によって表現し

短歌によって追及していこうとすることなんですね

2026年10月13日火曜日

あの人の本棚 京極夏彦&鈴木敏夫

声を上げ汀に集う秋の鳥

秋湿り言葉足らずの誤解かな

赤き空夕べにたまる秋の虫

秋暮れて忘れられない思い出と

星月夜私のために乾杯を

 

■あの人の本棚 京極夏彦

本棚は持ち主の人生を映し出す

60年間、家族に迷惑をかけないよう、本に失礼にならないようにしてきた

一度買った本は手放さない

背表紙の見えない本は一冊もない

この本と一緒にいたいと思うと奇跡を生む

1994年小説家デビュー 水木しげるの弟子を自認

書籍はインテリアじゃない 

取りやすく並べやすく整理整頓されていることが一番大事

(資料にする)「ため」にする読書はできない

お化けとか妖怪は「ドーナツの穴」みたいなもの

小学生で読んだ本 定本「柳田國男集」第四巻

本からくみ取れることは情報だけじゃない

中学生で読んだ本 「日本民族学研究」

上京後の思い出の本 日本名所風俗図会 全19巻 池田弥三郎 他

40年前、人生で一度だけ本を売ったことがあった⇧後で買い戻した。

なぜ本をとっておくのか? なぜ本を捨てるのか?

本が増えすぎて捨てるという選択肢はない 努力工夫で持っていられる

分類して並べている 組み合わせは無限にある

分類 組み合わせ 整理整頓 グループにあわない本を見つける

新しい本と入れ替える グループをぴったりの棚に移動する

1㎜の隙間も20個集めれば2㎝!

背表紙を必ず見せる 

本の平積みをしない 

上の本は飛んできて頭にあたる 本は崩れると踏んだ時に滑る

和綴じの本は立てては置けない 平積みとする

水木楼 読みたいから買う コレクションすることはない

水木しげるマンガ大全集 別巻など含め全114巻 責任監修 京極夏彦

水木庵 おまえが持っていればどこにもいかないだろう 

という理不尽な理由で持ってこられた 

ソフトビニール製の人形が好きな友人が持ってくる

テーマパークか駄菓子屋か状態になっている 

書庫 半年に一度は総入れ替えしている 

連載中で巻数が増えていく漫画がある どこで終わりになるかわからない

余裕を持って入れる 詰めて入れてはいけない 余裕必要な遊びは大事

整理整頓して隙間を作る きちんと生活することで余裕を作る

 

■あの人の本棚 鈴木敏夫(映画プロデューサー)

「風の谷のナウシカ」

木々を愛で虫と語り風をまねく鳥の人…

「となりのトトロ」

こんなへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん。

 

「読書道楽」鈴木敏夫著

中学時代の愛読書は「赤毛のアン」モンゴメリ著 村岡花子訳

映画を見たときの感想 僕が思っていたアンと違っていた

アニメの監督をした高畑勲さんに会った時それを言ったら怒られちゃった

アンって嫌な子ですよね おしゃべりでああいう子でしょ

 

8800冊もの蔵書 本のための部屋 本の管理人さん

Room1 通称「れんが屋」リフォームするのが隠れた趣味

DVDは1万枚以上所有 部屋ごとに区分けすれば何とかなる

8部屋所有

 

Room2 歴代の本が並ぶ部屋

ウィリアム・モリス(1834-96)イギリスの工芸家・詩人

手塚治虫さんの漫画が全部置いてある

出版社勤務している時、手塚さんの担当をやった

手塚さんは簡単に言うと自己中だそうです それが楽しくて…

1948年愛知県名古屋市生まれ

世界名作全集「少女ポリアンナ」E・ポーター/作

 

考え方を学んだ本

堀田善衛(1918-98)さんと加藤周一(1919-2008)さん 好きになっちゃった

堀田善衛の代表作「広場の孤独」 第三の立場がある

ことの本質はどこにあるのか?

評論家の加藤周一も同じ

 

1967年慶応義塾大学 入学

 

青春の思い出の本たち

谷川俊太郎詩集 日本の詩人17 谷川俊太郎著

詩のブームを作った本

「二十億光年の孤独に僕は思わずくしゃみをした」

 

大学時代に作っていた同人誌

大和の仏像たちが 消えゆく永(とお)い空にのびのびと 

熱い悲しみにそしらぬ顔で ゆっくりと顔をもたげて休息をとるのは、

それは愛し続けねばならないものが 遥かどこかの海へ逝く時。

夜になった時仏像たちは深い深い欠伸に吾を忘れた。

鈴木敏夫

 

欠伸(あくび)とくしゃみ似てますね

 

石坂洋次郎(1900-86)

古色蒼然(くしょくそうぜん)とした日本人の若者像を変えようとした

「日本文学全集 石坂洋次郎集」

映画「陽の当たる坂道」石原裕次郎主演 1968年公開

宮崎駿監督も大好き

「人生劇場」尾崎士郎著

 

なぜあんなに本を読んだのか?そこに未来があった 

まだ見ぬ未来が本の中にある 「過去」は振り返らない

 

8つの本の部屋

Room3 茶室 不倚庵(ふきあん)

「倚りかからず」茨木のり子著

 

さくらふぶきの下を、ふららと歩けば 

一瞬 名僧のごとくにわかるのです

死こそ常態 生はいとしき蜃気楼と

「さくら」茨木のり子「茨木のり子集言の葉3」より

 

Room4 作家・堀田善衛の部屋 代表作「海鳴りの底から」「ゴヤ」

 

Room5 永六輔の部屋 遺族から蔵書を譲り受けた

 

Room6 映画の部屋 映画の本やDVDがたくさん

 

これからはどうやって減らしていくか 何が大事で何が大事じゃないかで

自分というものが見えてくる 

 

1972年 出版社に入社 後に直木賞をとる人がごろごろいた

それを最初に見るのが勉強になった

29歳 アニメ雑誌の立ち上げに関わる 「アニメージュ」

そこで出会ったのが宮崎駿 高畑勲

プロデューサーとして多くのスタジオジブリの作品に関わることとなった

 

宮崎監督から教えられた本

「忘れられた日本人」宮本常一著

読んでないというと監督に「教養がない」同様の酷いことを言われた

頭にきてすぐに読んだ 否定が肯定で描かれていた Communication

同じBaseがなかったら話が成立しない 

 

Room7 執務室

お守りみたいに置いてある

「大菩薩峠」中里介山著

悪のヒーロー 机龍之介 殺人を大乗仏教の教えであると説いてある

 

Room8 老後のための部屋

囲炉裏 書をするスペース 

宮崎駿監督のイラスト「養老院のふたり」が飾ってある

 

これから読みたい本

「新潮日本古典集成」全82巻

今はなるたけ読まないようにしている

日本人は何を書いてきたか知りたかった

一番楽しみにしているのは「平家物語」

「盛者必衰(じょうしゃひっすい)」ってどういうことかな

 

鈴木さんにとって読書とは?

至福の時。読んでる時間が好き。

最近読みながら寝ちゃうという特徴ががある。

あの世に行く時の気分に似ているのではないかと思っている。

 

「あの人の本棚」鈴木敏夫氏と京極夏彦氏最高でした。

永久保存版にさせて貰います。

2026年10月12日月曜日

兼題「秋の暮」&テーマ「読書」

赤い羽根つけたキャスター読むニュース

音外す人間国宝地虫鳴く

口籠る三代目秋の夕焼け

いるいる油腔滑調(ゆうこうこっちょう)秋あわれ

会えました嚢中の錐(のうちゅうのきり)秋の夜に

 

■NHK俳句 兼題「秋の暮」

選者:星野高士 レギュラー:松井玲奈 司会:柴田英嗣

年間テーマ「虚子の近代俳句」

 

花鳥諷詠はミステリアス

流れ行く大根の葉の早さかな   高浜虚子

大根:冬の季語

大根の葉が川に流れている

花鳥諷詠とは天然界の現象並びにそれに伴ふ人事界の現象を諷詠する

高浜虚子(1874-1959) 「ホトトギス」昭和4年2月号

東京世田谷の九品仏(くほんぶつ)を流れている川に大根の葉が流れてきた

生活感

花鳥諷詠は春夏秋冬の移り変わりと詠う 人の営みや生活も含まれている

 

溶岩の上を跣足(はだし)の島男   高浜虚子

桜島を旅した時に詠んだ句 旅の句だけど地元の人と同化 跣足:夏の季語

自然界 人の世界 生活感 精神性 全部入っている

島男はその土地にずっといる 冬になれば冬の生活がある

それが花鳥諷詠

 

岩ころも露けきものの一つかな   高浜虚子

露:秋の季語 はかないもの 無常感

「露けき」の中に人間のことが表現されている

虚子が小石の中に人生観を見いだした はかないものだな

俳句を作るために花や山や海は目につく この句は石を見ている

誰も目をつけないところを虚子は見た 石も人間に何かを語りかけてくる

 

花鳥諷詠は奥が深い 精神的なもの 

 

・今週の兼題「秋の暮」暮の秋:秋が終わる 秋の暮:秋の夕暮れ

 

・特選三句 兼題「秋の暮」

一席 雨上がりの赤信号や秋の暮   余田酒梨(よでんさませ)

二席 畦道の電柱太し秋の暮   樹海ソース

三席 一本の松の枝ぶり秋の暮   赤間学

 

・特選句 兼題「秋の暮」

引く波の砂に侵(し)む音秋の暮   山口誠

父と吞む父のボトルや秋の暮   堀雄貴(ゆたか)

町の灯の呼び合ふやうに秋の暮   兵藤康行

まつ毛まで真白き神馬(しんめ)秋の暮   野地垂木(のじたるき)

宿帳に一名と書く秋の暮   弘法小子(こうぼうしょうじ)

秋の暮しみじみと雲美しき   佐藤敦子

 

・はみだせ!教室俳句

埼玉県鴻巣市立 鴻巣北小学校 深谷健先生

夏の季語での俳句作り

STEP1 日記からタネを探す 「自分しか知らない○○」オリジナルのタネ

STEP2 季語を選ぶ 

STEP3 ディスカッション 本当に伝えたいことは何?

 

サングラスうみのりょこうでひと休み

南風自てん車こいで音が鳴る

 

意外と伝わらないことを学ぶ

表現を工夫する楽しさ

昔の句を読みだけではなくて 今自分たちが作っている句を大切にしていく

今⇔昔 書く⇔読む 行ったり来たりが大切!

 

・松井玲奈 今月の一句

秋の暮器の底に空残る   松井玲奈

秋の暮まだ手のひらに土の熱   松井玲奈

 

陶芸のことを詠んだと一句だけでは伝わらない

面白い素材が分散してしまった

添削

土器の熱残る手のひら秋の暮

 

今月のポイント

俳句は「焦点を絞る」

 

■NHK短歌 テーマ「読書」

選者:千葉聡 ゲスト:佐藤多佳子 司会:ヒコロヒー

年間テーマ「きょうの放課後 いつかの放課後」

 

佐藤多佳子著「一瞬の風になれ」

佐藤多佳子女史の放課後はフィクションの中に埋没していた

読む・書くということが中心の放課後

何かができなかったというマイナスも財産

 

・今月のテーマ「読書」

いけないことはみんな本から教わったひとつの書架(しょか)として君を抱く

松野志保

 

・入選九首 テーマ「読書」

さよならを告げるページに青空の栞をはさみ本を返しき

加藤マスミ

ある一点越えて読書は内側に重りを垂らす棺(ひつぎ)の如く

樋口淳一郎

一席 何度でも栞をはさみ閉じていい君はここから続く長編

立田渓(けい)

絵本には夜が閉じ込められていて開ければ一面が夜になる

友常甘酢

(佐藤多佳子「おやすみなさい おつきさま」マーガレット・ワイズ・ブラウン作)

少年に希望を呉れた圧巻の本は「あたらしい憲法のはなし」

大村森美(もりよし)

本棚があけばすぐさま本が来る無限に生える乳歯みたいに

石川真琴

イランにて少年兵を募る記事ツァラトゥストラはかく語れども

椿泰文

(「ツァラトゥストラかく語りき」フリードリヒ・ニーチェ著)

三席 本を閉じまた開けるまで人々は中でダンスをしているのです

夏野ネコ

二席 友だちの自転車漕いで取りにゆくバスに忘れた「嵐が丘」を

笠原明子(めいこ)

(「嵐が丘」エミリー・ブロンテ著)

 

・ちばさとの放課後 短歌部

今回は佐藤多佳子女史の「読書」の思い出

「わたしたちの島で」リンドグレーン(1907-2002)著

「長くつ下のピッピ」「やかまし村の子どもたち」など

3つ下の従妹が大阪にいた 従妹のほうが先にこの本を読んで

「面白い本があるよ」と渡してくれた ひと夏はずっと2人で

この本の話ばっかりして 自分と従妹と この話の中に混ぜて

お話を作ったら ずっと この本の世界にいられるんじゃないか

 

まためくるページは陽のひかりたたえた白き海原のように

千葉聡

 

光がさすようなものが書けたらいいなと思う 佐藤多佳子

 

ちばさと 短歌づくりのポイント

比喩をブラッシュアップする!

比喩を種類の違うものに置き換えてみる工夫も必要

共通点を無くして読者に委ねる戦略もある

短歌づくりのヒント

比喩は1つ得た着想からさらに深掘りし独自の表現へ磨いていくと歌が輝く

 

・人物をリアルに描くコツ

高校1年生を担当する時 必ず「一瞬の風になれ」を朗読している

高校生の主人公 新二の語り口調が見事で 

高校生らしいリアルな人物が描かれている

 

「新二?」「うるせえっ」俺は拳で涙をぬぐって怒鳴った。

ガサガサと音がして連が近づいてきた。俺は泣き顔を見られなくなくて

顔を膝につけた。連は黙っていた。すぐそばにいて、あいつが

ただ困っているのがわかった。口なんてきいてやらねえ、もう一生。

「俺は、おまえがみっともないのはイヤなんだっ!」

自分の股間に向かって叫んでいた。

「そう言うのは絶対イヤなんだ。俺がみっともないより、もっとイヤなんだっ」

こんな泣き声でしゃべりたくない。「逃げるな。一番みっともねえ」

連は何も言わなかった。

 

小説の中でいろんな人物になりきって書くコツは?

登場人物を動かしてみないとできてこない 話の中で彼らがどういうふうに

動いていくかを手探りでいく方がステレオタイプにならない

外見のイメージは固めておく 外見をあいまいにすると描写ができていかない

 

・いちご摘み 一語つむ

ぬいぐるみはきみとちぎれて駅前のたくさんの靴たちとたたかう

新上(しんじょう)達也(好きな歌人 平岡直子)

⇩

駅前であなたを探す星を待つ占星術者たちの視線で

眞鍋せいら(好きな歌人 笠木拓)

摘んだのは「駅前」

一人の人を探している時のちょっとしんとした一瞬

占星術者が星を待つような静かな夜の時間

映像の中の私だけの静寂

うつ病と戦っている時 この苦しさをどうやったら表したり

外に出したりしていいのか分からなかったので

希望というか安心を感じました

 

ときどきは花の降る日もあるでしょうわたしたちみんな遺されたもの

眞鍋セイラ著「人魚と林檎」港の人より

言葉にすればちょっと置いておける 自分の外に置いて眺められる