2024年4月27日土曜日

100分de名著 フロイト「夢判断」(4)無意識の彼岸へ&交通事故

風光る遊び心を伴いて
春を織るハタオリドリの巣組みかな
草を編む無心にセッカ設えん
春の堤日本イタチ反撃へ
子育ては蛇(じゃ)かごの奥で春の川

■100分de名著 フロイト「夢判断」(4)無意識の彼岸へ
ジークムント・フロイト(1856~1939)
とにかく夢はある意味ではわれわれを未来の中へと導いてゆく。
立木(ついき)康介

夢判断の三層構造
3階 夢事象の心理学(第7章)
2階 分析によって裏付けられる「夢作業」を詳論(第6章)
1階 夢分析の実例とその方法を提示(第2章~第5章)

人間の心を「装置」と見立てる
無意識を中心とする心の仕組み・成り立ちを考える心理学
のちにフロイトは「メタ心理学」と呼んだ
メタ(ギリシャ語に由来)背後にある、後に続く、超え出る
意識の背後に通じる心理学
意識の背後に無意識の広大なスペースが広がっている

われわれが夢をみるさいの心的諸過程の中へ
次第に深く入ってゆこうとする瞬間から、
すべての途(みち)は暗黒へ通ずるであろう。
そういった心理学的知識は今のところまだ存在しないからである。
逆にわれわれは新しい仮説をいくつかたてなくてはならないであろう。
心的装置
第一次過程 快原理が支配するプロセス
表象(記憶像/イメージ)

〔満足経験の知覚と、それによって満たされた欲求の刺激との間に〕
確立されたリンクのおかげで、その次にこの欲求が現れるやいなや、
あの〔満足体験の〕知覚の記憶像を再び備給し、
当の知覚そのものを再び呼び起こそうとする。
だから要するに、最初の満足の状況を再確立しようとする、
一つの心的な動きが生じるだろう。そのような動きこそが、
我々が願望と呼んでいるものにほかならない。
知覚の再出現こそが願望充足なのである。
幻覚が満足をもたらす?
記憶像を呼び出して満足しようとする。
第一次過程を修正するシステムが必要になる

心的装置における2つの基本的プロセス
① 「快原理」が支配する第1次過程
② 「現実原理」にコントロールされる第2次過程

満足の記憶に対応する対象が現実の中に存在しているか確認
現実検討

人生の経過とともに快原理よりも現実原理の方が優勢になっていく
これが「心の成長」

抑圧 表象や記憶を意識の外(無意識)に押し出すこと

快原理が現実原理に乗り越えられるプロセスが
自分が生み出した抑圧という概念の根拠

「子どもが火に焼かれる夢」
第7章に登場する息子を亡くした父親が見た夢

父親は二、三時間眠ったのちにこんな夢をみる、
《子どもが自分のベッドの横に立っていて、
彼の腕をつかみ、非難の意をこめて彼に呟きかける、
「お父さん、お父さんには僕が火に焼かれているのがわからないの?」》
父親は目を覚ます。隣室から明るい光がこっちの方へながれてくる。
急いで隣室へいってみると、老人の番人はねむりこんで、
燃えた蝋燭が棺の上に倒れ落ちたために、
経かたびらと片方の腕とが焼けていた。

もしも父親がまず覚めて、亡骸が安置されている部屋へと
実際に彼を赴かせた結論をそのあとに引き出していたとしたら、
彼は子どもの命を、このわずかな時間の分だけ
縮めてしまったことになるだろう。

なぜ父親は夢を見続けたのか❓

父親が夢を見続けた理由
① 息子の姿を見たいという願望
② 眠り続けたい
便宜の夢
目覚めに関わる部分でフロイトの説明には「余白」がある
その余白に踏み込んだのがジャック・ラカン

夢というものが、結局のところ、そのきっかけとなった現実に
これほど近づくことができるのだとすれば、
その現実に応えるために眠りの外へ出る必要などそもそもないではないかー
夢遊病的な行動をとるというやり方もあるのだから。
「精神分析の四基本概念」より 精神分析家ジャック・ラカン(仏1901~1981)

「どうして目覚めたのか」というのがラカンの問い

ラカンが問う眼ざめの理由
フロイトは「その状況の中では夢を見続けたのか」と問いを立てた
「第三の現実」が目覚めさせた

現実界、我々はそれを、夢の彼岸に求めなければならない。
つまり、〔夢の表象〕の背後に、夢が抱き込み、
包み込み、我々に隠してしまったもののなかに求めなければならない。
「精神分析の四基本概念」より 精神分析家ジャック・ラカン(仏1901~1981)

現実界【Le reel(仏語) The real(英語)】
心のメカニズムでは捉えることが不可能な現実

繰り返しぶつかるのでそこに何かがあることは分かるけれど
それが何であるか分からないし乗り越えることもできない
それ(現実界)から逃れるために最後の手段が目覚めだった

フロイトが論じなかった夢
潜在思考のない夢 
プリミティブな情動(不安・恐怖)を発散するためだけに形成される夢
フラッシュバック的な夢
PTSD(心的外傷後ストレス障害)のケースに多い夢
心的装置が掴み損ねた強いエネルギーを
受け止め直そうという試みがフラッシュバック

自分の夢理論にとっては例外

1920年「快原理の彼岸」刊行
1933年の焚書(ふんしょ)でフロイトの著作は焼き捨てられた
(たいした人類の進歩だ これが中世だったら私自身が焼かれていただろう)
1938年(最晩年)ナチスドイツによるオーストリア併合
(ジャン=クロード・ミルネール(1941~)仏の哲学者・言語学者曰く
自分がウィーンを去ってしまったら精神分析の母語が失われると思っていた
精神分析の第一言語がドイツ語じゃなくなってしまう
フロイトがロンドンに亡命した後精神分析の第一言語が英語になった)
1938年6月娘アンナとロンドンに亡命
自由の身で死ぬことがフロイトの夢だった
1939年9月ロンドンで死去

とにかく夢は願望を充たされたものとしてわれわれに示すことによって、
ある意味ではわれわれを未来の中へと導いてゆく。
しかし夢を見ている人間が現在だと思っている未来は、
不壊(ふえ)の願望によって、かの過去の模像として
作りあげられているものなのである。

夢は「過去の模造」なのか❓

夢は見ただけでは過去にしか通じていないが
分析すると未来につながる
精神分析は何のためにするのか
今日までとは違う明日を手に入れにいく

■2024年4月26日
佐古四番町7 ファミリーマート交差点で事故に遭う 
アルファロメオ ジュリエッタにあてられる
三井住友海上火災の担当者やドラレコや東洋自動車さんには感謝!
また、イーデザイン損保の方にも…。
ドラレコが物凄く心強かった。
ドラレコをつけておいて良かった。
事故の画像は衝撃が強かったので即、保存してくれていたらしい。
至れり尽くせりとはまさにこのことだと思った。

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