2025年3月19日水曜日

「垣繕う」&「蛙」&火恋し&黒田官兵衛&田沼意次

春の月心開いたこともなく
朧月前だけ見つめ歩き出す
ひきこもる四人の遍路焼山寺
吾を探す二百万歩や遍路道
青き空染みる優しさ島四国

■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク「垣繕(かきつくろ)う」

垣とは垣根とかの垣になるわけです
北国で見られる季語のようです
特に雪深い地域ですと冬の間に沢山雪が降るものですから
その重みにやられたりそして風の勢いによって家の間の
仕切っている垣が崩れることがあるそうなんです
それを春になって雪も少なくなり繕っていくという
そういう季語なわけです 南国に住んでいる人間からすると
壊れたものを補修する作業というのはマイナスイメージで
見がちな季語なんですけれども 歳時記の解説によりますと
春が訪れた喜び これからその気持ちのいい季節に向かって
進んでいくための前向きなものとして捉えられている側面が
大きいようです。日本列島も細長いですからね
所変われば言葉の捉え方も違う そんな実感を与えてくれます

■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク「蛙」

「蛙」この漢字一文字で
「かわず」とも「かえる」とも読めます
どちらの読み方も正解ではあるのですが 
春の季語としては「かわず」として扱うことが多いようです
結構この「蛙(かわず)」という季語は歴史がありまして
万葉集の時代には河鹿(かじか)のことを「かはづ」と
言っていたのではないかというような説もあります
そうするとこの「蛙(かわず)」といった場合には
鳴き声そういう音の要素も多く含むのではないか
という考え方もあるようです この「蛙」に付随する季語は
様々ありまして中には夏の季語になっている蛙の仲間と
いうのもあるのですね 例えば「雨蛙」「青蛙」などは
夏の季語として分類されています 単純に「蛙(かわず)」
とだけいった場合は春の季語になること覚えておきましょう

■夏井いつき俳句チャンネル
【一句一遊】お便り紹介11【「火恋し」の音数の話】

火恋し(ひこいし)
「晩秋、秋冷えの日が続く頃、日が恋しくなってくること」(秋、人事)
俳句は韻文

火恋し祖母が歩きし遍路道   古賀まり子
1拍分は空ける、または、助詞を補って5音を整えている
散らばれるものをまたぎて日短か   冨安風生
(日短し、温かしが終止形)

■偉人・敗北からの教訓 
第83回「黒田官兵衛・名軍師の糧となった若き日の失敗」
官兵衛が大出世できた理由
一優秀 二先見の明 三判断力 信の置ける人物であった

黒田官兵衛 敗北の伏線
主君を超え独自の人脈を築いた
自信を持ちすぎるのは要注意

認められなかった
信長に嫌気がさした
将軍・足利義昭による調略
大阪本願寺との密約など

一織田政権と接近し過ぎ 二過度な自負心 三人間洞察の甘さ

黒田官兵衛 敗北の瞬間
「当たって砕けろ」の考え方は危険
あらゆる可能性を考える

黒田官兵衛の敗北から学ぶ教訓
人間洞察力を磨く

■偉人・敗北からの教訓
第84回「田沼意次・商業重視の経済政策の果て」

田沼意次の敗北の伏線
物事がうまくいっている時は自制心や警戒心を緩めることのないように

田沼意次 敗北の瞬間
周囲の笑顔の裏には成功を妬む思いがあることも忘れぬよう

江戸の狂歌で歌われた
白河の清きに魚も棲みかねてもとの濁りの田沼恋しき

田沼意次の敗北から学ぶ教訓
行き過ぎは禁物

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