島四国ここまで生きてきたけれど
善根宿夢に破れて逝った人
吾を探し探しきれずに大窪寺(無季句)
遍路杖最後のお経すらすらと
答えなき人生を生く遍路道
■プレバト纏め 2025年3月13日
2025春光戦
ついつい買ってしまう人気フードで一句
決勝戦
優勝 梅沢富美男 歌舞伎揚で一句
歌舞伎揚げの家紋三枡や竜天に
(竜天に:春の季語 「春分に竜が天にのぼる」中国の伝説に由来
春になると潜んでいた竜も天にのぼる の後余白を残すことで
隆盛を祈るご挨拶句 いかにも粋である)
藤本敏史 カップヌードルシーフードヌードル
シーフードヌードル春夜の反航
(反航とは反対方向から来る船とすれ違うこと
旅のオタク 面白い取り合わせ)
犬山紙子 フエラムネ
花曇ため息代わりフエラムネ
添削(切れた調べで損をしている)
花の日のため息代わりフエラムネ
花曇ため息めけるフエラムネ
1位 藤本敏史 マーブルチョコで一句
春風を入れてマーブルチョコに蓋
(マーブルチョコの特徴を上手に使った カラフルな色円筒
季語が立っている 入れ替えることはできない)
2位 梅沢富美男 チキンラーメンで一句
ケトルの湯春日のタマゴポケットに
(効率のいい書き方 正しくは昔が2分今は3分です)
3位 犬山紙子 ミニボーロで一句
朧夜や薬の横のミニボーロ
(読んだ瞬間に光景が立ち上がる 季語が病気の状況を包み込む
季語とも付かず離れずものになっていく 上質な出来)
4位 千原ジュニア チキンラーメンで一句
チキンラーメン兄と割る四畳半の春
(盛り込んでいる情報が多い)
5位 本上まなみ 築地「銀だこ」で一句
おみやげの銀だこ熱し春の雪
(意味情報の重なりがなくてそれぞれ意図をもって選ばれている
銀と雪の白いう色の印象)
6位 森口瑤子 まい泉「ヒレかつサンド」で一句
かつサンドつまむ日永のロケ現場
(映像を持たない時候の季語「日永」いい位置に入れた 確かな一句)
7位 蓮見翔 コーラグミで一句
コーラグミ3回嚙んで春一番
(関係のないものを関係のあるかのように取り合わせる 詩が生まれる
嚙んだ時の強い弾力 酸味甘味複雑な感じ 春が来た喜び 若い方の一句)
8位 村上健志 ビッグマックで一句
夏近しビッグマックの箱に鉤(かぎ)
添削(ポンチ節 勿体ない 鉤に焦点を当てるのであれば
プツンと終わっては違和感が残る わるまでに時間がかかる
紙という質感を補強することで鉤の箱を開けると
夏がやってくるという期待を入れると良かったのに)
ビッグマックの紙箱に鉤夏近し
9位 内藤剛志 ぼんち揚で一句
ぼんち揚割れば春陽の実家かな
添削(季語としては春日 うららかな陽差し 割ればで感触が最後に残る)
ふるさとや春日にぼんち揚割れば
10位 三宅香帆 Pino(森永乳業)で一句
ピノ溶ける春暁や「山月記」閉づ
添削(短編小説「山月記」詩人となる望みに敗れ虎になった男の物語
取り合わせが意外なのに惹かれあってる 溶けても形を保つPinoは重要)
ピノ溶け果て春暁の「山月記」
Tverより 1stステージ
11位 春風亭昇吉 ポッキーで一句
ポッキーも春もボートと浮いている
添削(発想が面白い 助詞の使い方がこれで良いのか❓
全て「と」で繋いで恋の気分を入れてはどうか❓)
ポッキーと恋とボートと春と雲
12位 立川志らく グリコのキャラメルで一句
モノクロの桜にグリコの赤い箱
添削(追憶の光景 「に」はいらない)
モノクロの桜グリコの赤い箱
13位 皆藤愛子 エクレアで一句
馬連かワイドかエクレア喰む春夜
添削(喰むという動詞は要らない)
馬連かワイドか春の夜のエクレア
14位 森迫永依 ビックリマンチョコで一句
たんぽぽやヘッドロココと通学帽
(言葉の取り合わせは楽しい ヘッドロココが子どもであることは
分かるので通学帽はない方が良かった)
15位 中田喜子 ポッキーで一句
ポッキーポリポリ受験子スパークす
(意図は意欲的 ポリポリは安易工夫をして欲しい)
16位 的場浩司 親子丼で一句
飛花の夜や鴇(とき)羽ひとひら親子丼
添削(飛花:季語 入れたい言葉が多すぎる
夜を諦める 調べと内容を工夫する)
親子丼に飛花ひとひらの鴇羽色
17位 馬場典子 フルーチェで一句
フルーチェのミルク増し増し草萌や
添削(最後に「や」をいれると俳句の型が不安定になる
バランスがとりにくくなる 「や」にしない
増し増しは借り物の感じがする ひと工夫の余地がある)
フルーチェのミルク増し増し草萌ゆる
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