2024年5月1日水曜日

あの本、読みました?~平野啓一郎&ミリオンセラーの作り方

山笑う何かをしない自由とは
役割と必然性を持ちて春
石鹸玉(しゃぼんだま)現在だけに集中す
現在を完全燃焼晩春
(福田)恆在(つねあり)に見る強き信念穀雨

■あの本、読みました?~平野啓一郎&ミリオンセラーの作り方
鈴木保奈美女史 角谷焼子さん

▪編集者だけが知っている内部事情 ミリオンセラーの作り方
石原正康氏 土江英明氏 三木一馬氏

ビッグファットキャットの世界一簡単な英語の本
13歳のハローワーク 村上龍

▪芥川賞作家で選考委員も務める平野啓一郎が語る&受賞の裏側
1998年京都大学法学部在学中に「日蝕」で第120回芥川賞を受賞

東京都同情塔 九段理江著 新潮社 芥川賞受賞
母子家庭の母親=シングルマザー
配偶者=パートナー
第三の性=ノンバイナリー
外国人労働者=フォーリンワーカーズ
障害者=ディファレントリー・エイブルド
(中略)
…ずさんなプレハブ小屋みたいな その文字たちを
冷やしたミネラルウォーターに浮かべて 口の中で転がしてみる

生成AIと小説の関係

2030年の東京 人間のように会話ができる
生成AIの存在登場人物のように喋る

九段理江「全体の5%くらいは生成AIの文章をそのまま使っている」

印象に残っている芥川賞作品は❓
破局 遠野遥 河出書房新社
ラグビー、筋トレ、恋とセックス。
ふたりの女を行き来するいびつなキャンパスライフを描いた問題作

ハンチバック 市川沙央著 文藝春秋
重度障害者の主人公が、グループホームの一室から言葉を
送り出す様を、ユーモアを交えながらも鋭い言葉で描く

日蝕・一月物語 平野啓一郎 新潮社
15世紀末 ペストによって 荒廃した南仏の小さな村を舞台に
旅の途上の若き学僧の聖性体験を漢語を多用した華麗で清新な文体で描く
「三島由紀夫の再来」と文壇に衝撃を与えたデビュー作

大学生で芥川賞を受賞
受賞後は取材が楽になった
親が喜んでくれた

マチネの終わりに 平野啓一郎 著 文春文庫
たった三度出会った人が誰よりも深く愛した人だった
天才ギタリスト・薪野聡史
国際ジャーナリスト・小峰洋子
四十代という「人生の暗い森」を前に
出会った二人の切なすぎる恋の行方を軸に
芸術と生活 父と娘 グローバリズム
生と死など 現代的テーマが重層的に描かれる

金閣寺 三島由紀夫 新潮文庫
吃音の悩み、身も心の奪われた金閣の美しさ-
昭和25年の金閣寺焼失事件を題材として、放火犯である
若い学僧の破滅に至る過程を抉(えぐ)る問題作

ポケットをさぐると、小刀と手巾(はんかち)に包んだ
カルモチンの瓶とが出て来た。それを谷底めがけて投げ捨てた。
別のポケットの煙草が手に触れた。私は煙草を喫(の)んだ。
一ト(ひと)仕事終えて一服している人が良くそう思うように、
生きようと私は思った。

平野啓一郎氏も「金閣寺」を14才の時に読んで作家になった。

ある男 平野啓一郎 著 文春文庫

この物語の主人公は、私がここしばらく、親しみを込めて
「城戸さん」と呼んできた人物である。
苗字に「さん」をつけただけなので、親しみも何も、
一般的な呼び方だが、私の引っかかりは、
すぐに理解してもらえると思う。

認知科学や文化人類学を参考にする
夢日記から情景描写を考えた

本心 平野啓一郎 著 文春文庫
「母を作って欲しいんです」
AIで、急逝した最愛の母を蘇らせた朔也
孤独で純粋な少年は幸福の最中で〈自由死〉を
願った母の「本心」を探ろうとAIの〈母〉との対話を重ね
やがて思いがけない事実に直面する

誰もが、なにがしかの欠落を、それと
「実質的に同じ」もので埋め合わせながら生きている。
その時にどうして、それはニセモノなんだ、などと
傲慢にも言うべきだろうか。

次回作の構想は❓
2024年秋に短編集を出す予定
最後の一編を書いている途中

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