2024年5月25日土曜日

よみ旅!in大阪&「花守会」&俵万智女史短歌&竹久夢二展

フジコ・ヘミングに捧ぐ
一音に魂込めて夏の風
老いてなおショパン奏でん夏の空
逞しくなぞる鍵盤夏の月
確かめるごと鍵盤押さえ夏の星
夏を弾く死する時まで進化せり

■夏井いつきのよみ旅!in大阪 前編
With ROLAND

快復の義母(はは)の便りの若ごぼう   大畑美紀
若ごぼう(葉ごぼう)大阪では2月から4月に収穫される
一般的には夏の季語 大阪では春の季語となる

蛇穴を出でてレシピは抽斗(ひきだし)へ   坂根渉(あゆむ)
季語 蛇穴を出づ

ネクタイの締め方教え春支度   白川圭介

雨あがり道頓堀に花筏   一本松榮(さかえ)

春雨の激しきことも面白き   夏井いつき

末っ子の入学保証人は次女   筒井深雪
季語 入学

癒えし君と観るで奇跡の春の踊り   山本英夫

■夏井いつき俳句チャンネル
【花守会】優秀句を発表!【誰が作った句かな?】
自己紹介で一句企画 優秀作品9句発表

春愁を拾い集めているやうな   きとうじん
魚みづより上がれば花に濡れてゐる   平本魚水
さくらさくら貝殻が好き海が好き   なぎさ
山雀(やまがら)は心配症でおせっかい   瑞木(みずき)
貝殻でできたチョークや春の雲   高尾里甫(りほ)
茶筅(せん)持つ関節太し若桜   山城道霞(どうが)
てふてふやをとこぞろぞろしたがへる   川又夕
ひなたぼここそあど言葉増えてよし   妹のりこ
春愁や星のインキで刷る便箋   座花酔月(ざかすいげつ)

■俵万智女史のXより
言葉から言葉つむがずテーブルにアボカドの種芽吹くのを待つ
(「言葉から言葉をつむぐことならAIにもできるが、
ゼロから言葉を生み出すことは人間にしかできない。
心から言葉をつむぐ時、歌は命を持つ」との思いも込めた一首。)

白い娘と黒い娘がおりましてどちらが出るか日替わりランチ

切り札のように出される死のカード 私も一枚持っているけど
(「黒い歌にも人を励ます力があるのだと気づいたことは大きかった」)

父に出す食後の白湯をかき混ぜて味見してから持ってゆく母

放射線からだに降らすこの春の白湯と桜の日々いつくしむ
(悪性リンパ腫の治療をしていた頃につくった一首。)

牛丼の日にお粥(かゆ)から米飯へ変わる喜び主治医に話す
(「還暦で恋の歌?と意外に思われるかもしれないけれど、
その年齢でしか見えない景色がある。
昔好きだった人に30年ぶりに会った時の気持ちは、
20代では決して味わいようのない感情」)

シャルドネの味を教えてくれたひと今も私はシャルドネが好き

不純物沈殿したるビーカーの上澄みの恋、六十代は

性と愛 分けられなくて青春は飲み干していた朝のスムージー

我が部屋に銀杏は降らず小さめのゴミ箱さがす東急ハンズ

言の葉をついと咥(くわ)えて飛んでゆく小さき青き鳥を忘れず

このままでいいのに異論は届かないマスクの下に唇を嚙む

希土類元素(レアアース)とともに息して来し父はモジリアーニの女を愛す

優しさにひとつ気がつく ✕でなく○で必ず終わる日本語

■5月24日 日記
相生森林美術館「生誕140年 竹久夢二展」へ
ナビにとんでもない道に誘われ行く途中
心臓が止まりそうになりましたが無事辿り着けました。
素晴らしい美術館に感動しました。
また、祖父が大好きだった世界を堪能!
帰路は幹線で帰宅できほっとしました。
道中の景色の美しかったこと…。
次回はゆっくり散策せねば…。
























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