2024年5月29日水曜日

あの本、読みました?~お金の本・故山崎元の感動の一冊&近藤サト・宇垣おすすめ

迎へ梅雨台無しとなる脚本が
痛みなき未来を信じ夏を行く
夏の空課題の分離できぬ人
薔薇の園見頃迎えん五百本
夏来たる自慢の庭を開放す

■あの本、読みました?
~お金の本・故山崎元の感動の一冊&近藤サト・宇垣おすすめ

▪お金に関するビジネス書 売り上げランキング 3位
経済評論家の父から息子への手紙
お金と人生と幸せについて 
山崎元 GAKKEN

山崎元が残した最後のメッセージ
今年1月に亡くなられた経済評論家・山崎元さんが
お金と人生 幸せについて一番大事なことを
渾身を込めて書き下ろした最後の一冊

▪お金に関するビジネス書 売り上げランキング 2位
転換の時代を生き抜く投資の教科書
後藤達也 日経BP

Xフォロワー68万人を誇る元日経新聞記者・後藤達也
投資を通じて得られたのはお金だけではない
株価は景気や企業だけてなく世界情勢や金融政策
テクノロジーあるいは社会の変化など様々な要素を映し出す鏡

▪お金のプロが教える今読むべき本は?
田内学 作家 
きみのお金は誰のため
田内学 東洋経済新報社
今更聞けない「お金の不安や疑問」を物語で楽しく解説
中学2年生の優斗は女性銀行員の七海と謎めいた屋敷へと入っていく
そこにはボスと呼ばれる大富豪が住んでおり
「この建物の本当の価値がわかる人に屋敷をわたす」と告げる

ボスが最後の1つを山のてっぺんに置いた。
「これで1億や。この屋敷は立てられへんけど、この辺やったら
そこそこの豪邸は建てられるやろな。
この大金を見ると、みんな心拍数が上がるもんや」
彼の言うとおりだった。
自分の鼓動が速くなっているのを優斗は感じていた。
(中略)
「お金の正体…ですか?」七海が整った眉をひそめた。
「簡単なことや。たったの3つの真実や」
ボスが小さな指を立てながら、数え上げる。
「一、お金自体には価値がない。
二、お金で解決できる問題はない。
三、みんなでお金を貯めても意味がない」
(中略)
優斗は両腕をテーブルに乗せて、前のめりになっていた。
お金の正体も気になったし、お金の奴隷にもなりたくないと思った。

▪友沢和子
経済評論家の父から息子への手紙 山崎元 Gakken

大学に入学した息子へ 実際に送った手紙をもとに
闘病の中で新たに書き下ろし書籍化
株式市場との付き合い方 最初の仕事の選び方
リスクとサンクコスト(埋没費用)について自分の人材価値とは
山崎元が考える「小さな幸福論」が満載

息子よ。君に宛てた手紙の中では、
「『自分を磨き、リスクを抑えて、確実に稼ぐ』
ことを目指す古いパターンよりも、
『自分に投資することは同じだが、
失敗しても致命的でない程度のリスクを積極的にとって、
リスクの対価も受け取る』のが、新しい時代の稼ぎ方のコツだ。
リスクに対する働きかけ方が逆方向に変わった」と書いた。
(中略)
さて、新しい働き方の、具体的な手段の要点は
「株式とうまく関わることだ。これに尽きる。

FIRE
「Financil Independence,Retire Early」の頭文字を取った略語
資産運用による経済的自立と早期リタイアを意味する

巻末に掲載されている実際に息子へ送った手紙
貴君はこれからどうしたらいいのか。
こちらから指示したり頼んだりしたいことは何もない。
好きなようになってくれていい。
それがいいと思えば大学を中退してもいいし、
学生結婚して孫でも連れてくるなら大変面白いし、
才能があるかどうかに疑問があるけど詩人だの
アーティストだの目指してもいい。
革命でもいい。かりにやったことが違法でも、
その意図が理解できれば、私は息子の味方だ。

▪お金の超基本(朝日新聞出版刊)
お金って何だろう?から年金・納税・仮想通貨まで
寿命100年時代に対応するお金の教科書最新版

▪田内学 お薦め本
LIFE SHIFT(ライフ・シフト)
100年時代の人生戦略

▪友澤和子のお薦め本
「まんがで読破 資本論」
Teamバンミカス/漫画 マルクス&エンゲルス/原作 Gakken
作品解説は山崎元

▪日本語のプロアナウンサーの「あの本、読みました?」
近藤サト 宇垣美里

私のペンは鳥の翼の一文
イマームが他界したのは、腰の高さまで雪が積もった冬の嵐の日だった。
このときアジャには、自分がこれから悲しみを抱いて生きていくことが、
そして無言で喪失の痛みに耐えていかなければならないことがわかった。
彼女はイマームを愛していた。イマームは孤児になった彼女を救い出し、
結核で亡くなった彼女の両親を埋葬するときにも
かまわず手を貸してくれた、村でたった一人の人物だった。
「おまえは私が持てなかった娘なのだよ」とかつてイマームは言った
「神さまは妻と私に子どもを授けてはくださらなかった」

夜と霧 
わたしたちは、おそらくこれまで、
どの時代の人間もしらなかった「人間」を知った。
では、この人間とがなにものか。
人間とは、人間とはなにかをつねに決定する存在だ。
人間とはガス室を発明した存在だ。
しかし同時に、ガス室に入っても毅然として
祈りのことばを口にする存在でもあるのだ。

▪近藤サト ダーティホワイトボーイズ
スティーブン・ハンター著 公手成幸訳 扶桑社刊

▪宇垣美里 この世界から出ていくけれど 
キム・チョヨプ/カン・バンファ、ユン・ジョン訳 早川書房

▪角谷曉子アナ 鳥に単は似合わない 阿部智里著 文春文庫

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