2024年3月26日火曜日

兼題「父」&テーマ「続き」

財布緩まん臨時収入朧
待っていた株価上昇春の闇
月朧資産効果期待せり
日々迷い悩みに埋もる暮れかぬる
迷いけりナビ未掲載の道の駅

■NHK俳句 兼題「父」
選者 高野ムツオ ゲスト 和田花凛 安里琉太 小坂大魔王 
レギュラー 中西アルノ 司会 柴田英嗣
年間テーマ「語ろう!俳句」

① 品川の春の寒さに父と立つ   安里琉太
② 父母やいびき響かせ二人静(ふたりしずか)(や⇨は 父と母)   小坂大魔王
③ どうということない桜父にLINE   中西アルノ
④ 父の打つ碁石発止と蝶の昼(発止⇨の音や)   和田花凛
⑤ 木の芽(このめ)道父と歩きしこと一度   高野ムツオ

▪特選発表 兼題「父」
一席 終戦を海の底から聞いた父   宮澤史子
二席 父の腕には海老反りの入園児   蜘蛛野(くもの)澄香
三席 籾蒔くや親父譲りの蝮指(まむしゆび)   岡邦俊

特選
何れにも父はをらざり梅真白   赤間学
寒木瓜や母をどうする父ならば   岩切義治
青年に父は残花の如きもの   来地宇須
父逝きしビルマは知らず燕来る   三好泥子
潮干狩離れて近き父の声   尾関香
母の名は忘れぬ父や月朧   岡部正彦

参照:https://www.nhk.jp/p/ts/6Q6J1ZGX37/blog/bl/pLvva3ZRZL/bp/pDgW6dy28D/

■NHK短歌 今月のテーマ「続き」
選者 岡野大嗣 ゲスト TAKUMA 司会 尾崎世界観
年間テーマ「グッとくる瞬間」

TAKUMA
文字が足らんのこそ歌詞かなって思うときもある
十分な文字数になると全部説明でき過ぎて
歌に乗っかっているならではの
伝わる力とか魔法がなくなる気がする
尾崎
全部説明できたら歌う必要ない

あなたとはハウ・アー・ユーで始めたい百年ぶりに会ったとしても
岡野大嗣

▪入選九首 テーマ「続き」
やりかけのパズルが実家でやりかけのままでいること西日の部屋で
古川柊(ふるかわしゅう)
一席 もうつづきのないのど飴が緑茶のそこでひかってヒトカラを出る
シラソ
閉店セール続くファンシーショップ左半身だけ褪せた蛇
相内(あいうち)あみ
ショッピングモールは駅に直結で祝日をこぼさずに帰れる
佐藤研哉
ブランコが空に続いているときに降りない。夏の公園にいて
ファブリ
二席 コンベアを流れるパンを眺めてるいまがいちばん永遠らしい
ちーちゃん
かな?と言えば、だね。と言われる。クリスマス、よいお年をと言って別れた。
今村きき
続柄(つづきがら)に「友」と記してみたかった母を見送る小春日の午後
星田美紀
三席 白骨をしゃぶる白昼夢の続きキャベツの芯が甘いって知る
常田瑛子

▪表現者の原点
TAKUMA
コンプレックス
小さい頃足が遅かったりケンカ弱かったりずっと自信がなかった
あるときカラオケに行って歌うとすごく友達が褒めてくれた
そのとき初めて自信を感じられその延長線上に
ロックバンドで歌詞を書いて歌を歌ってというのがあった
尾崎
作詞作曲をするようになって何か変わったことは❓
TAKUMA
自分とは全然違う性格の人にも理由は違えど
ひっかかるものであるかどうかすごく大切にしている
尾崎 
さいしょからいきなり自分の言葉を使えるわけじゃない借り物の言葉でした。
TAKUMA
メロディーと言葉にフィットするようにだけがんばってきた
尾崎 
犯行予告みたいないろんな文字を切って貼るみたいな感覚
TAKUMA
そんな感じ。
無垢で一途な情熱を思い出せてそれはそれでいいんちゃうけって思う

岡野 
短歌は最初の本を出すまでに時間かけたり
10年経って始めての本 という人もいっぱいいる
まとまってあることでその時の自分ががむしゃらに
作っていた感じを思い出せるのはすごくいい

尾崎 
だんだん続けていくと恥ずかしいことがなくなっていく
恥ずかしいことが存在していることはすごくいいこと
だから作品は出し続けていたい
初期(の作品)がどんどん恥ずかしくなって聞くのが理想

▪TAKUMAさん 作詞の流儀
蜃気楼 
優しそうな少し困った 母親にしがみついて泣いてた少年を
見てこぼした笑みは少し固くて僕はまた無邪気さをなくした気がしたんだ

岡野 
全体的にあえて抽象度を高めにしていて観念的なところも多い
ポイントポイントで景色がある その景色があるからこそ
「蜃気楼」というのが効いてくる

尾崎 
作っている時に視力のいい時と悪いときがあって
いっぱい見える時に良くなる曲もあれば
ぼやけていてここしか見えていない時に良くなる曲もある

すごく目を凝らしていたと思う
前向きな言葉が痛いからやめてっていう僕でももうちょっと
頑張ってみようかなと思える音楽や歌詞が猛烈に欲しかった
それがないなら自分で作ろう 悲しみエンジンは結構疲れ知らず
元気パワーより走りきれる

▪それぞれの「続き」それぞれの表現
騒いでる子ども許さぬ中年よ俺もお前もそうやったんぞ
TAKUMA
俺らは許して貰えたから今がある
みんなが耐えてくれたからここまで来れた

はじめての新幹線に乗るぼくを俺が見ている富士といっしょに
岡野大嗣

NHK短歌で一首
一年が四半世紀のようだった二十五分の夢をみながら
岡野大嗣

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