2024年3月10日日曜日

岡倉天心著「茶の本」&「初春」&「流氷」

偏った認知と出会う春の空
卑しくも偉大なる人春の風
気晴らしの副作用木の芽時
春月夜孤独愛する人のをり
春の夜や正しくものを考える

■岡倉天心著「茶の本」

岡倉天心は1862年横浜生まれ
「茶の本」日本の美意識を紹介しようと書かれた本。

アーネスト・フェノロサの影響を受け
日本人の心を失ってはいけないと考え
日本の伝統文化財保護に力をそそぎ
日本美術院をたちあげました。
しかし、東京藝術大学の創始者であった
岡倉天心ですが政府の意向に従わなかったため
追放されてしまうのでした。
東京藝術大学には横山大観もいたそうです。

西洋の人々にも日本を理解してもらいたい
日本の文化を知るには茶道ではないかと思い
この本を記しました。
天心は茶道とは「生きるすべ」道教が姿を
変えたものであると考えました。
1、あらゆるものを相対的に見る。
枠にはめて捉える様なことはしない。
どこかに美点を見い出そうとする。

2、不完全の中に美を見い出す。
作品はあえて空白を残す
優れた芸術とは鑑賞者が一緒になって完成させる。
「腕よりも魂、技術よりも人」
「美しく生きてきたものだけが
美しく死ぬことが出来る。」
千利休がまさにその人と
千利休の最後の茶会の様子を書き記しています。

千利休の辞世の句
人生七十 力囲希咄 (じんせいしちじゅう りきいきとつ)
吾這寶剣 祖佛共殺 (わがこのほうけん そぶつともにころす)
堤る我得具足の一太刀 (ひっさぐる わがえぐそくのひとたち)
今此時ぞ天に抛(いまこのときぞ てんになげうつ)
意味
人生70年。これまで悲喜こもごも様々なことがあったが、これで終わり。
私が持つ宝剣を使い、祖仏とともに私もその生涯を終える。
上手に使いこなせるこの武器をもって、自らに一太刀を浴びせる。
そして、自らの命を天に放とうではないか。

【名著】茶の本|岡倉天心 ~日々の疲れとストレスを癒す、極上の哲学~
https://www.youtube.com/watch?v=OSYr21vzThM

■夏井いつきのおウチde俳句
▪一分季語ウンチク 初春
「ショシュン」と読んだ時は春の季語になりますが
「ハツハル」と読んだ場合は新年の季語となります
今はもう暦の上で春になりましたので
「初春(ショシュン)」と読んでこの季語
今日は扱いたいと思います
「初春(ショシュン)」というのは
春という季節を三分割した中の一番最初の1/3区分のことです。
「初春」「仲春」「晩春」というこの三つの内の最初の一つ目
まだ春が始まったばかりの少しずつ寒さから春らしさに
移り変わっていく そんな「初春(しょしゅん)」でございます。

▪一分季語ウンチク 流氷
中々南国愛媛に住んでいると見る機会がないのですが
北海道の人にとっては春を告げる風物詩として
有名な自然現象のようです
オホーツク海沿岸に流氷が接岸するとのことで
歳時記にも解説が載っている共に
俳人心を刺激する季語なのか沢山の例句も載っております
一度生で見てみたいなぁと祈るばかりなのですが
最近は技術の発達も素晴らしくインターネット上でも
「流氷」の写真や動画 見られるようになっています
海上保安庁がかなり上空から撮影したものというのを
海上保安庁のWEBページにも掲載していたりもします
思っていた以上に細かい無数の氷と所々に大きい氷とが
点在しながら流れていく写真が掲載されています
そんな感じなんだ「流氷」

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