2024年3月12日火曜日

本の道しるべ(5)&ボブ・ディラン

春かなし徳なき人に蔑(さげす)まれ
聞こえくる胃のうめき声春の風邪
目に見えて劣る体力春の風邪
ウエストがまたふくよかに春の風邪
春光や大麻山で会う花鶏(あとり)

■読書の森へ 本の道しるべ(5)平野レミ

平野レミさんのお父様はフランス文学者の平野威馬雄(いまお)(1900~86)
仏文学者詩人として活躍
訳書に「モーパッサン戯曲集」「ファーブルの生涯」など
1935年~85年の日記 60冊が保管されている

昭和20年8月15日の日記
涙滂沱(るいぼうだ)わんわん泣くこと
惨敗 敗戦 終了
すべてが今日一日で変化する
新日本の歴史の第一頁也

「レミは生きている」平野威馬雄(講談社刊)
「レミ」は威馬雄さんのニックネーム

父が勧めてくれた本
「好きなことをやれ 徹底的にやれよ」
「その代わり本読めよ」
この本は、ぼくのおさないころからの、ほんとうの話です。
ずいぶん弱虫なやつだ…と思うかたもいるでしょうが、
どうにもしようがなかったのです。
「レミは生きている」平野威馬雄(講談社刊)

レミさんの人生にとって大事な人があらわれました。
イラストレーターの和田誠さん(1936~2019)
和田さんの一目惚れ。
ふたりは知り合ってわずか10日で結婚
和田さんの家に行くと本がブワーっていっぱいあった。
その中で結婚の決め手になった本は
「血の晩餐 大蘇芳年(たいそよしとし)の藝術」(番長書房刊)
この本のおかげで結婚した この本が仲人です

「お楽しみはこれからだ」和田誠著
映画の名セリフがちりばめられている。

大好きな和田さんの本
「和田誠肖像画集PEOPLE」和田誠(美術出版社刊)
著名人480人の似顔絵が載っています。
和田誠さんはフランク・シナトラさんの追っかけをやっていた。
(マレーネ・ディートリヒが来日した時)
楽屋に行って和田さんがサインを頼んだ
すると That is not me とサインしたとか…。
フランク・シナトラのサインも貰われたとか…。

家族のことを書いたエッセイ
「わたくし大画報」和田誠(講談社刊)

十二月で長男四歳、次男四か月、
オヤジはつらいよ、であるが、オフクロはもっと大変だ。
やれオッパイだ、ミルクだ、離乳食だ(略)
まず自分の時間というものは持てない。
本も読めない。(もともと読まない人ではあるが)。

食洗器を買ったとき 綺麗になるよと言ったら
「それは俺がいう言葉だよ!」と言われた
会っちゃうと先がなくなっちゃう
とっておきたい
まだ会っていない和田さんがいっぱいいる

家族のために読んだ料理本
「和風料理200選」(女子栄養大学出版部刊)
「ザ グッド クック」全26巻(タイム ライフ ブックス刊)

私の料理は今日採点すると何点かな❓
顔が答案用紙みたいなもの
(食べてる人が)100点の顔しているとうれしいね
励みになる

1986年初めてのレシピ本を出版
「平野レミ・料理大会」(講談社刊)

今いちばん楽しみな本
「たーたん図鑑」レミさんの3人の孫

■アナザーストーリーズ
ボブ・ディラン~ノーベル文学賞 原点のステージ~

歌は常にうつろうこの世界で生きていて文学とは違う
歌の詩は紙で読まれるものではなく
歌われるためにあるものなのだ
ノーベル財団HP Nobel Lectureより

ボブ・ディランのメッセージはホメロスのこんな言葉で締めくくられています。
詩神よ 私の中で歌い私を通して物語を伝えてくれ

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