春の潮衒(てら)いなきままありのまま
究極の普通を生きる春の風
個性なき個性を持ちて春の夢
何故できぬ何故いたらせぬ春愁う
風光る打撃職人大谷さん
■読書の森へ 本の道しるべ(6)堀川理万子
おもちゃが大好き イチゴでおおう
いつも手本にしている本
「やまと絵の四季」花鳥画の世界(1)(学習研究社刊)
自慢のコレクション本
豆本 フランス人権宣言(1789年)
「中部地方の炉辺伝説」柴田昤之助(みちかた工房刊)
「おへやだいぼうけん」ほりかわりまこ(教育画劇刊)
(モデルは堀川さんとえっちゃん)
自分は真面目でダメだな
自作の本棚 大好きで集めている作家の本
作家 芝木好子(1914~91)代表作「隅田川暮色」「葛飾の女」など
テーマが普遍的 筆致が丁寧
特に好きな作品は「群青の湖(ぐんじょうのうみ)」芝木好子(講談社刊)
感覚的にわかる くさぎの実を求め山に入る
印象的だったのはその描写
崖際のあたりを彩る木は
枝を陽に向けて伸ばしながら、
大きな葉の先にびっしりとつけた
赤朱色の星型の咢(がく)を、
小花のように開いている。
赤い咢の真中には藍色の珠を抱いている。
咢がまだ開かずに、
ほおずきのようにすぼんでいるのもある。
赤朱色は曇り日の下で翳って
紅紫にも見える。
「群青の湖」芝木好子
(小説の)描写どおりの実で感激した
話は同じでも違う本
湯葉 隅田川 丸の内八号館
装丁の違いや収録作品の違いを楽しむ
古書道を教えてくれた師匠
堀川流 大量の本の運び方
人生で大切な本
「パパ・ユーア クレイジー」
ウィリアム・サローヤン著 伊丹十三訳(新潮社刊)
ユーモアがあって温かみがあって特に何も起きない
世の中はそうそううまくいくばかりでない
それだってなかなかな人生じゃないか
一番のお気に入りは
オーギュスト・ロダン作
「考える人」の前で父の話すシーン
息子は父にこんなふうに聞きます
「彼は何を考えているの?」
「自分のことさ。
あらゆる考える人が
考えることというのはそれなんだ」
「彼の服はどこのあるの?」
「うちさ」
「彼がいるのはどこなの?」
「そこさ。つまり、アートの中さ」
「パパ・ユーア クレイジー」ウィリアム・サローヤン著 伊丹十三訳
自分という主体があって初めて思索というものが生まれる
そのことをうまく言っていると思ったと、堀川さん。
読書の森の歩き方
堀川流 本の楽しみ方①
画家 鈴木信太郎(1895~1989)
「若い人」憧れの画家の装丁を楽しむ
堀川流 本の楽しみ方②
「それから」夏目漱石(岩波書店刊)
花が出てくるところにその花を描く
「雀の手帳」幸田文(新潮社刊)
時を経て好きになった本
「晴朗悲歌集」島田修三(砂小屋書房)
お気に入りの歌
鰤のアラ炊きつつ心ととのふる〈本なら熟読人には丁寧〉
心がザラザラした時子の歌を諳(そら)んじる 役に立つ
落ち着きます それが文学の効用
本を読んで一番うれしいのは
自分の気持ちに名前がついた時だと思う
それが複雑な名前かもしれないけど出会った時は嬉しい
読書の森の宝物が堀川さんを笑顔にする
直観を信じわくわくする方へ宝探しに行こうかな❓
0 件のコメント:
コメントを投稿