2024年12月30日月曜日

NHK俳句 ドリル4&NHK短歌 スペシャルin福井

ピラカンサ赤き実ずしり冬の空
ピラカンサ重き実揺れて冬の雲
愛し方違えた人の冬の月
冬銀河吾に課せられた定めとは
冬の夜化学反応起したり

■NHK俳句 特集 夏井いつきの発想力を鍛えるドリル4
夏井いつき 司会 柴田英嗣 レギュラー 庄司浩平 アンジェリーナ1/3

兼題「思う」
帰り道思い思われ息白し   アンジェリーナ1/3
(兼題「思う」をクリア)
傘立てに宿る思いや大熊手   庄司浩平
(兼題が名詞になっている)
賞レース至福の師走思い出す   柴田英嗣
(思い出すとは動詞「思う」+「出す」複合動詞 「思う」とは違う種類の動詞
思い出しているからこの句ができたので「思い出す」は書かなくていい)

兼題「思う」を分かっていない人
動詞「思う」をどう生かしたら脱ボンにいけるのか
「思う」を効果的に使った俳句とは❓

脱ボン
母思ふゆゑに南瓜をだんと切る   きつネつき@Vtuber
半ボン
焼き芋や割りて甘美に母思い   椿けいこ
在りし日の母思ふ日々コスモスよ   浅原美恵子
母思う里のホームにない炬燵   木村一郎
ボン
母思うただ、ただ思う彼岸花   美重子
母思ひ子供にかへる秋彼岸   くちなしの香
行く秋や煌めく星に亡母(はは)思ふ   里山まさを
鰯雲施設で暮らす母思う   寺尾隆志
栗落つや入所せし母思ふ時   マーチャン
母思い子思い作る大根煮   斎藤あさ子
味の濃いおでん作りて母思う   欣喜雀躍
カレー煮で混ぜる夜長の母思ふ   林路子
栗御飯強き甘みに母思ふ   三日月なな子
里にゐる母を思ひて蜆汁   小田和夫
母思う絆はへその緒冬の雷   一瀬正秋

ボンと半ボンは動詞「思う」が
「お母さんをなつかしく思う」というありがちな母への思い
書く必要があるから脱ボンには記してある

・我思うゆえに我あり 哲学者ロダンのフレーズ
ボン
① 我思うゆえに我あり春の蝶
② 吾思ふ故に吾あり秋さびし
③ われおもうゆえにわれあり吾亦紅
④ 我思う故に我なし吾亦紅
半ボン
⑤ 秋思ふ故に我ありロダンかな
⑥ 君思う故に我あり冬の月
⑦ 我思ふゆゑに恋せり冬薔薇

・つかず離れず ちょうどいい距離 取り合わせの大事な感覚
我思ふゆゑに笑へりおでん酒   アンジェリーナ1/3
我思ふゆゑにみちたる冬夕焼   アンジェリーナ1/3
(名詞の季語にしたことで形が落ち着いている 笑へりとおでん酒は近い)

我思ふゆゑに歌へり冬の蜂   庄司浩平
(「歌へり」に対して裏切る部分と生き生きとしていた時期が重なり合っている)
我思ふゆゑに語りぬ日脚伸ぶ   庄司浩平
(動詞が二つ重なると気忙しい 冬の園の方が作品として整う)

我思ふゆゑにもの食ふ山眠る   柴田英嗣
我思ふゆゑに働く山眠る   柴田英嗣
(季語がChristmasならどっちも完全脱ボン
クリスマス(降誕祭) キリストの誕生を思い起こし祝う日
私はクリスマスに生きるために働き食べています)

「思う」に意味や効果を持たせる
季語とのつかず離れずの距離感

■NHK短歌 スペシャル 短歌で「光る君へ」を10倍楽しもう!in福井
江本佑 俵万智 渡辺祐真(スケザネ) 

「雲隠れ」五十四帖のひとつ
巻名だけが伝えられ内容は存在しない

宇治十帖
「源氏物語」五十四帖のうち最後の十帖光源氏死後の物語
舞台が宇治であることから特別に「宇治十帖」と呼ばれる

作者が違うのではないかといわれるくらい
「宇治十帖」は近代小説のように心理描写が手が込んでいる
作家として生まれ変わる その転機に道長が立っていた

もの思ふと過ぐる月日も知らぬ間に年もわが世もけふや尽きぬる
「源氏物語」「幻」より
【万智訳】
一年も一生も今日で終わるのか物思いして流れた月日

第44回「望月の夜」道長 もちづきの歌を詠む
このよをばわがよぞとおもふもちづきのかけたることもなしとおもへば

最高権力者・道長が自身の全能感を詠んだ歌と習った 渡辺祐真
国語ではなく社会科で習う 
もっと含みのある歌として読めることをドラマを通して感じた 俵万智
「このよをば」と口に出して言っているから漢字で書いているわけではない
世の中の「よ」と思っているが夜も掛けられている
「この夜がいい夜じゃないか」
「つき」も后(きさき)を重ね合わせるのが常とう
道長だけの「つき」ではなくみんなの「さかづき」チーム道長
なぜ独裁者の歌と思われがちかというと最後の「と思へば」が
ちょっと余計だったのではないか
困ったときの「と思う」 「もちづき」だと認定したのは俺だ感が強く出る
「おもふ」が2回あるのはちょっと下手… いらんことした
歌は詠もうとして詠むもの?どんな感じであらわれてくる?
ちょうどいい感じの緊張感を持って常に生きている
作るぞと思って探しに行くと歌が逃げちゃう
ぼんやりしていても歌は通り過ぎていく

御堂関白記
藤原道長が20年以上にわたって書き残した日記

三郎って江本さんだな 江本さんって三郎だな 俵万智

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