紫式部を詠む
吾と会えた跳ねのけられた紫の時
夫の死苛めに耐えた紫記
娘(こ)の成長を旨とした実紫
創造と嘘との違い玉紫
嘘ついて地獄に落ちた紫式部
■NHK俳句 兼題「眼(め)」
年間のテーマ「語ろう!俳句」
選者 高野ムツオ ゲスト俳人 生駒大祐 高田正子
ゲスト 小坂大魔王 レギュラー 中西アルノ
眼は顔にあるパーツの中で一番持っている本人の感情を引き出すところ
眼が輝く 眼が暗い 眼が一番多様で深いものを表現する題材
一 流星を数ふ眼の青むまで 高田正子
(「眼の青むまで」とは時間経過を表現している 時間と色と季節全てを内包している)
二 秋彼岸目をぎゅっとつむって「もういいかい」 中西アルノ
(彼岸は昼と夜の長さが同じになる 陽が真東から上り真西に沈む
一番あの世と近くなる時 なのでお墓参りや供養をする 作者に呼び掛けてくれた瞬間
「もういいかい」の後に あの世から「まあだだよ」と
いう声を聞いた作者という物語が見えると小坂大魔王氏)
三 ぬと頭ぎろと眼玉やセーターより 高野ムツオ
(セーターより布団・どてらのほうが良かったかな❓とは高野ムツオ氏)
四 夜長しやスマホゴロゴロ眼ショボショボ 小坂大魔王
(語順を変えると良かった)
五 天体いま眼を渡りゆく冬の街 生駒大祐
(天体とそれを見ている人を詠った句だった)
眼は見るものなのに 思える所に眼のすごさを感じた 小坂大魔王氏
・特選三席発表 兼題「眼」
一席 まず眼から近づいて来るいぼむしり 樫の木
いぼむしり:カマキリの別名
二席 ガザの子のカメラ射る眼よ秋探し 大内菅子(すがこ)
三席 ドナーより賜りし眼や初明り(はつあかり) 梅田康恵
特選
龍淵に潜む電車に眼の数多 夏風かをる
冬夕焼(ふゆゆやけ)歳を重ねて変わらぬ眼 石橋正比古
無言館出で秋天が眼に痛い 邑松美智子
眼に映る冬銀河とてひと握り 野田茂樹
みどり児とまだ眼は合はぬ冬銀河 千葉水路
スカジャンの龍の目ん玉大枯野 丹下京子
参照:https://www.nhk.jp/p/ts/6Q6J1ZGX37/blog/bl/pLvva3ZRZL/bp/pzN12gYg0q/
■NHK短歌 テーマ「ごめんね/すみません」
年間テーマ「あなたへの手紙 かなたへの手紙」
選者 枡野浩一 ゲスト BASE 司会 尾崎世界観
「じゃあまたって言いかけてから切れたからまたかけちゃったゴメンじゃあまた」
枡野浩一
・31音の手紙
入選九首 テーマ「ごめんね/すみません」
「すみません」たとえあなたが許しても私が私を許せないので
峯瀬品子(みねせかずこ)
払いのけた夜をあなたは忘れてもわたしはずっと悔やんでおくね
へそごま
三席 私 生きていてごめんなさいと言いながらおやつを食べてお昼寝もする
五月雨薊(あざみ)
気づかないふりをしておくごめんねとやっぱり思えなくてごめんね
星川郁乃
一席 ごめんねの代わりに夫(つま)がくれた薔薇これっぽっちじゃ足りないってば
スワロフ好き代
二席 荒された花野へあわてて駆けてきてごめんと言うからゆるさなければ
中村杏(あん)
私 たぶんもう渡せないけど十九から冷凍保存してるごめんね
和田直樹
ごめんなさい今朝もあなたを覚えてた私も早く忘れたいのに
れいこ
部屋の隅に誇りが積もる毎日の汚れみたいな君のごめんね
渡邉理紗
・改悪添削
ごめんねの代わりに夫(つま)がくれた薔薇これっぽっちじゃ足りないってば
⇩
ごめんねの代わりに夫(つま)がくれた薔薇これっぽっちじゃ足りないわたし
短歌は意味が面白いだけじゃダメ
口に出した時に気持ちがいいとか覚えてしまうとか
音・響きがとても大事
歌の歌詞の場合はその人の本当のことだなと感じるような部分があるとグッとくる
・Boseさんの短歌「ごめんね/すみません」
その頃の僕らと言ったらこの調子言うとりますけどまだまだ若手
Bose
ご自身の歌詞の本歌取り
「彼方からの手紙」(1993年)スチャダラパー
地平線の意味 ありとあらゆる単位 空気の密度 火そのもの
しあわせの構造 音 うわの天 石のドラマ 正気の沙汰
記憶の彼方 諸悪の根源 点と線 原点 じゃんけん 人間
それらすべてがついさっきつながった ぼくはすべてを把握した
ここにこなけりゃぼくは一生 わからずじまいで過ごしていたよ
あんがい桃源郷なんてのは ここのことかなってちょっと思った
君もはやく来たらと思う それだけ書いて 筆をおく
最初に手紙というのが1つのテーマで 手紙の書き出しで
「お元気ですか いかがお過ごしでしょうか」みたいな感じで
始まるラップはないから おもしろそうだなと思って…。
意味が何個も重なってくるようにできていたんだなと思って
一緒に年を取れる曲とそうでない曲がある
・言葉のバトン
母さんがここにいるからここは故郷で
気仙沼高校・文芸部 昆野永遠(部長)
⇩
真っ白な帆が風に広がる
杜崎ひらく 歌人
ひたすらに海はまだかというように歩き続けるこの日常を
(けっこう無理して働いていたんですよ それで体を壊したり
そこにコロナが重なって 歌集「自転車修理屋」杜崎ひらく を作った)
自転車を直す仕事に就きました人の翼を直せるように
自分が忘れたくないことを短歌にして残している気がします
■夏井いつき俳句チャンネル
【投句募集!】かがわの大名庭園俳句コンテスト
「かがわの大名庭園俳句コンテスト」詳細はこちら♪↓
【募集期間】 令和6年7月1日(月)~令和7年 1 月5日(日) ※郵送の場合は当日必着
【内容】 各庭園をテーマにした俳句 ○栗林公園部門 ○中津万象園部門
【応募対象】 ○小学生以上でご来園いただいた方
【応募上の注意】 ○応募作品は自作・未発表のものに限ります。
○応募は1人1庭園につき3句までとします。
【応募方法】 ○両庭園の受付で応募用紙をお配りします。
お帰りの際に、受付に設置した投句箱に投函してください。
○来園時に句が詠めなかった方は、応募用紙に必要事項を記入していただき、
下記の 応募先まで、郵送、FAX、E-mail のいずれかの方法で応募してください。
[応募先]かがわの大名庭園俳句コンテスト事務局
〒763-0054 丸亀市中津町 25-1 中津万象園内
FAX:0877-23-6379
E-mail:haikucontest01@gmail.com
【問合せ先】 ○上記事務局 TEL:0877-85-8860(9:30~17:00)
【結果発表】 ○令和 7 年 1 月(予定) ※入賞・入選作品は作者本人にご連絡します。
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