塩田千春展を詠む
風の色力を抜いて乗り越えた
不確かな旅を彷徨うほしづくよ
瞬間を全て捉えて月の秋
秋深し禁じられたる繋がりよ
秋の夢糸絡まりて擦り切れて
共有を作品とする鰯雲
■漢字ふむふむ 履物の大変化で生まれた「靴」
日本でいう靴は長靴 ブーツのような長い履物の総称
中国で丈の短い履物は「鞋」を指す
日本では「草鞋(わらじ)」 明治以前草鞋や下駄をあてはめた
明治以降 西洋の靴が取り入れられるようになった
靴⇨動物の皮を他のものに変えるという意味
近代日本における履物の変化が漢字に反映したもの
北方に遊牧騎馬民族がいた 乗馬用の皮の長ぐつだった
■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク「下り簗(くだりやな)」
川で見かけたことあるわという方もいらっしゃるかもしれません
川に仕掛けて魚を獲るための仕掛けのことを「簗(やな)」といいます
魚たちが入り込んでくるように入り口を作ってあって その勢いのまま
簾(すだれ)みたいなものの上に打上げられたそういう魚たちを
捕まえる仕掛けを「簗」というのですが この「下り簗」と
いった場合には 秋に産卵を終えて戻っていく魚たちを
獲るための仕掛けを「下り簗」といいます
春には逆に「上り簗」という仕掛けがありまして
これは川に向かって産卵のために遡上していく遡っていく魚たちを
獲るために川下に向けて入り口があります
「下り簗」は川上に向けて口が開いているわけです
単純に「簗」といった場合は夏のこれもものになってくるわけです
「下り簗」は秋である このポイントを生かして詠みたい季語ですね
方向がハッキリしています
■光る君へ(41) 揺らぎ
小倉山嵐の風の寒ければもみぢの錦きぬ人ぞなき
藤原公任(きんとう) 大納言を務めた貴族
三舟の才(詩・歌・管弦のすべてに優れていた)
公任が隠せいした岩倉長谷の地は
「和漢朗詠集」にちなんで朗詠谷と呼ばれた
代表作
滝の音は絶えて久しくなりぬけど名こそ流れてなほ聞こえけれ
百人一首55番
0 件のコメント:
コメントを投稿