2024年11月15日金曜日

うっかりミスで一句&現代文 道程

声冴ゆる知力・気力と胆力と
冬紅葉打ちつけ残す色永遠へ
冬ぬくしすぐに忘るる特技持ち
冬の潮自立もできず夫源病
月氷る金と病としがらみと

■10min.ボックス 現代文 道程(高村光太郎)
僕の前に道はない 
僕の後ろに道は出来る
ああ、自然よ
父よ 
僕を一人立ちにされた広大な父よ
僕から目を離さないで守る事をせよ 
常に父の気魄(きはく)を僕に充たせよ
この遠い道程のため 
この遠い道程のため

それぞれの道程
詩がたどった「道程」

どこかに通じている大道を 
僕は歩いているのじゃない
僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
道は僕のふみしだいで来た足あとだ
だから
道の最端にいつでも僕は立っている
何という曲がりくねり
迷いまよった道だろう
自堕落に消え滅びかけたあの道
幼い苦悩にもみつぶされたあの道
絶望に閉じ込められたあの道

■プレバト纏め 2024年11月14日
うっかりミスで一句

永世名人 村上健志のお手本 俳句史に残る句集作り
雑巾にガラス破片と今朝の冬
添削(今朝の冬:初冬の季語 立冬の日の朝 うっかりがダブルで入っている
   うっかりガラスを割った うっかり雑巾にガラスの破片が残っていました
   「と」並列に置いた事で季語の勢いが弱くなった 動詞の方が勢いがある)
雑巾にガラス破片冬来る

森口瑤子の昇格試験
おでんは玉子逞しき口内炎
(逞しき オリジナリティーがずば抜けている
 企みがうまい! 破調の句 575のリズムをあえて崩して詠む
 内容と調べが企めている)

1位 矢柴俊博
網棚に置きし卒論冬の朝
(エピソードを17音で書くのは難しい これは見事!
 出来事を淡々と書いただけ 物だけを書く 俳句はモノに語らせる
 背後を理解してもらう 俳句のメカニズムを理解しないと
 「これでOK」と思えない その時の心情が読み手にストレートに流れ込んでくる
 「うっかり」を見事に書いている)

2位 IKKO
帯留めに選ぶ翡翠や帰り花
(返り花:初冬の季語 草木が咲くはずのない季節に開花 
 うっかり感が多少薄い 精通している人でないとうっかりがぴんと来ない)

3位 川島如恵留
ズレているマークシートや虎落笛
添削(虎落笛:冬の季語 風が「ひゅうひゅう」と笛のような音を立てる
   状況に対してのんびりしている 読者は本番 内容と調べは連動すべき
   ずれてるとして慌てた感じを出す 基本形は出来ている 季語の位置を学べ) 
マークシートずれてる虎落笛の窓

4位 水田信二
ごみ捨て場両手見つめる冬の朝
添削(状況が把握できない)
ゴミ袋になく冬のゴミ置き場

5位 大友花恋
裸木や露天にマスクつけ浸かる
添削(裸木:冬の季語 全ての葉が散ってしまった木
   最近マスクの季節感が薄くなっている しかし冬の季語である
   早計に過ぎる 詠嘆しているから意図したことはやれている
   浸かる 音数の無駄遣い 露店とは屋根のない場所
   自分も裸で木も裸と考えたのであれば
   季語が主役ではなくネタになっている)
冬温しマスクのままで露天風呂
年の瀬やマスクのままで露天風呂
マスクを季語にしたければ
失恋やマスクのままで露天風呂

次回のお題は「お土産」

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