木頭柚子高き香りと酸味かな
冬茜信じる道へ歩み出す
残り鷺羽根に顔をうずめたり
寒落暉質素な家屋と干し芋と
そこかしこうごめく命冬ぬくし
■坂の上の雲(9)留学生(前編) より
正岡子規の俳句
から山の風すさふなり故さとの隅田の櫻今か散るらん
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺
大佛(だいぶつ)の大きさ知れず秋の風
稻(いね)の秋命拾ふて戻りけり
秋の日の一人に暮るゝ野道(のみち)かな
君を送りて思ふことあり蚊帳(かや)に泣く
■漢字ふむふむ 痴漢と名付けた理由にふむふむ
痴心漢子 恋に一途な良い男性
日本では痴漢は女性に性的嫌がらせをする犯罪者
中国では痴かんは「氵」に「又」恋に一途な良い男性
痴漢という言葉はもともと仏教用語
特に禅の用語として中国から鎌倉時代に入ってきた
江戸期にはもっぱら「ばかな男」の意味で使われた
高度成長時代の日本で女性に対して迷惑行為に
及ぶ犯罪も増え社会問題になった
大江健三郎をはじめ当時の文化人たちが
痴漢を「愚かな犯罪者」として描いたその時代に
とても必要なことだという意識があった
■漢字ふむふむ 千年の時を超え選ばれた几帳面
中国では 几⇨いくつかの 帳面⇨帳簿 よってデスクワークだと思った
几帳面という漢字が誕生したのは平安時代
几帳とは平安時代に使われた家具
面取りとは面一つで物の見た目や雰囲気が大きく変わる
簡単なようで結構難しい きょう始めて明日できるようなものではない
几帳面 細心の注意を払う作業⇨きちんとする性格となった
几帳面は歴史から消えることに…。
時は流れて江戸時代 帳面ができた
いつ誰にいくらのつけがあるかを細かくきっちりつけていた
きっちりした帳面 几帳面の意味になっていった
日本最初の国語辞典「言海」の編纂者 大槻文彦が
几帳面という漢字を採用した
■夏井いつき俳句チャンネル
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菓子鉢にレゴの混じりて三が日 五郎八
また小さくなりけり義母の鏡餅 山羊座の千賀子
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■夏井いつきのよみ旅!in秋田 後編
なまはげ館MEMO
男鹿半島に伝わるなまはげの面 150以上を展示している
男鹿真山(しんざん)伝承館MEMO
真山地区のなまはげを再現し公演している観光名所
真山神社 権禰宜(ごんねぎ) 高森博光
なまはげの語源は「なもみを剥ぐ」なもみ剥ぎがなまって「なまはげ」
なもみとは冬の仕事もしないで火にあたっていると
赤い火型ができてくる 戒めの言葉からきている
俳句ひとくちMEMO
なまはげ(なもみ剥ぎ)…新年の季語
なまはげ行事はかつては小正月に行われていた
なまはげ太鼓MEMO
2002年に誕生 男鹿温泉郷で常設公演を行う
入賞しいぶりがっこを嚙み砕く 木村レツ
いぶりがっこ…秋・冬の季語
今晩の肴やぷくり焼きだだみ 小林さおり
だだみ(鱈の白子)…冬の季語
初デート稲を見比べ種苗交換会 夫・文夫
俳句ひとくちMEMO
種苗交換会…秋田ならではの秋の季語
明治11年 種子の交換が目的で始まり現在は農作物の出展などを行うイベント
鳴り雪を伴奏にして托鉢す 渡邊紫山(しざん)
鳴り雪…冬の季語
息子 英心さんMEMO
レゲエ・ラテンを中心に国内外で活躍 父と寺でのライブを開き地元を活性化
ファミリーコンサートぐらいはやれる
店主 畠山光義
「石焼料理」を伝承している
秋の空母(かか)の姿をなつかしむ 畠山光義
秋潮や母(かか)は働く吾も働く 夏井いつき
旅鞄いぶりがっこを忍ばせて 田村陽子
いぶるがっこ…秋・冬の季語
大潟村MEMO
1964年八郎潟を干拓してできた村 全国各地から589戸が入植した
美人の里にはずれて大根(だいこ)洗ひけり 片倉由美子
大根洗ふ…冬の季語
角館中心の仙北美人とか雄勝のほうに行くと小野小町の生まれた所で
雄勝美人って言われているんですけど 私はその狭間に生まれてしまった
父からの笑える言葉春の宵 お嬢さん・万葉子
大西日厨(くりや)の母が大きく見え 多発性硬化症の万葉子
いつきセレクト 集まった俳句からもう一句紹介します!
合歓の実に余生を透かす眼鏡買う 吉田美穂
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