小春日やボール拾ってこない犬
月氷る最期はコロナ?ワクチンか?
紅葉散る生を疎まれ生きつづけ
柿落葉隣の店に車停め
主なき家国旗掲揚冬の草
■あの本、読みました?
お仕事小説8選!元プロ雀士で元弁護士の女性人気作家
弁護士 公正取引委員会 ピアノ調律師 手話通訳士
国会議員・秘書・記者・地方議員 銀行員 辞書編集者 旅行代理店社員
元弁護士・元プロ雀士 作家・新川帆立が働く女性を語る
弁護士 「元彼の遺言状」 新川帆立/宝島社
国会議員・秘書・記者・地方議員 「女の国会」 新川帆立/幻冬舎
政界に生きる女の戦い執筆秘話 林P 気をつけなくてはいけないと思った
沢村は急いで高月に駆けよったが、とめる間もなく、高月は続けた。
「私、憤慨しています」周囲の議員たちが立ちどまる、高月を見た。
ざわりと失笑が広がる。出たよ、憤慨おばさん、と誰かが言った。
~中略~
高月のあだ名は「憤慨おばさん」である。「憤慨しています」が口癖だからだ。
痩せっぽちの四十六歳女性が顔を真っ赤にして「憤慨しています!」と叫ぶ。
その様子が面白おかしくテレビで取りあげられ、ネットでおもちゃにされている。
このモデルは市川房江参議院議員
白塗りの芸妓が三人、あでやかな着物をまとって現れた。
「佳の花(はな)です」「駒子です」「琴乃です」三人が頭を下げるのに続いて
「馨です」という明朗な声が響いた。
見ると、三人の芸妓の横で、着物姿の高月が頭を下げている。
その場がどっとわいた。雰囲気が一気に持っていかれる。
「よっ!馨ちゃん、待ってました!」どこからともなく声があがった。
それに応えるように高月は顔をあげ、にっこり笑った。
~中略~
普段からパンツスーツと丸眼鏡で、女性性を感じさせない。国民からは
「女を捨てたおばさん」とか「おじさんかと思った(笑)」と言った言葉を
浴びせられることもある。そんな高月ですら、選挙がからむと女性性を
前面に出して媚を売る。そこまでしないと勝てないからだ。
新川帆立が描く働く女性の苦悩
この本は男性が読むべき本 男性の気づいていない社会の仕組み
男性のやりやすい仕組みになっている
正当な評価を得るためにあえて女性がやっている事でもある
・文章表現が向上する㊙道具
公正取引委員会 「競争の番人」新川帆立著/講談社
仕事の理念に共感 新川帆立の推し役所
・構成力と表現力 新川帆立を支える㊙道具
新川帆立女史が鈴木保奈美女史に薦める本
銀行員「オレたちバブル入行組」池井戸潤著/講談社
これは新川帆立のバイブル 半沢直樹シリーズ
「あっという間に人は死ぬから」
「時間を食べつくすモンスターの正体と倒し方」の一文 佐藤舞著/KADOKAWA
多くの人は、死と太陽という本質を見ることを避け、代替案として
選んだ選択肢を正当化することに時間を使っているのではないでしょうか?
私たちが直視できないものとはなんでしょうか。
私はそれを、「人生の3つの理(ことわり)」だと考えました。
人生の3つの理 ①死 ②孤独 ③責任 この3つの理を避けるために
無意識に自分にウソをついて行っている行動が、
間違った時間の使い方を生み出しているのです。
・なぜ今も勇気づけられるのか?時代を超えて愛されるお仕事小説!
篠原一郎
ピアノの調律師 「羊と鋼の森」宮下奈都著/文藝春秋
「ハンマーは要りませんか」聞かれて、思わず、要ります、と答えていた。
森は深い。それでも引き返すつもりはないのだとはっきり気づいた。
「すごく使いやすそうです」「すごく使いやすそうなだけでなく、
実はすごく使いやすいのです。よかったらどうぞ。私からのお祝いです」
板鳥さんは穏やかに言った。「何のお祝いですか」こんな日に。
記憶にある限り、僕の人生で一番だめだった日に。
「なんとなく、外村くんの顔を見ていたらね。きっとここから始まるんですよ。
お祝いしてもいいでしょう」「ありがとうございます」お礼の語尾が震えた。
板鳥さんは僕を励まそうとしてくれているのだ。森の入り口に立った僕に、
そこから歩いてくればいいと、言ってくれているのだ。
小説に描かれる仕事への向き合い方
「ピアノで食べていこうなんて思ってない」和音はいった。
「ピアノを食べて生きていくんだよ」部屋にいる全員が息を飲んで和音を見た。
和音の、静かに微笑んでいるような顔。
でも、黒い瞳が輝いていた。きれいだ、と思った。
この作品は「13歳のハローワーク」村上龍著/幻冬舎 と同じ 林P
僕には才能がない。そう言ってしまうのは、いっそ楽だった。
でも、調律師に必要なのは、才能じゃない。
少なくとも、今の段階で必要なのは、才能じゃない。
そう思うことで自分を励ましてきた。
才能という言葉で紛らわせてはいけない。あきらめる口実に使うわけにはいかない。
経験や、訓練や、努力や、知恵、機転、根気、そして情熱。
才能が足りないなら、そういうもので置き換えよう。
もしも、いつか、どうしても置き換えられないものがあると気づいたら、
そのときにあきらめればいいではないか。
物との対峙だが、結局は人間と対峙することとなる…。
平木靖成
辞書編集者 「食を編む」三浦しをん著/光文社
この作品のモデルが平木靖成氏。
鈴木保奈美女史は三浦しをん女史が好きになり対談までお願いした。
主人公 馬締(まじめ)と似ている所は?なくはない…。
言葉として発するまでに時間がかかる。瞬発力がないだけ…。
言葉から生み出すというよりは言葉を集めて積み上げている。
「きみは、『右』を説明しろと言われたら、どうする」
馬締は軽く首をかしげた。「方向としての『右』ですか、
思想としての『右』ですか」「前者だ」「そうですねえ」
馬締の首の角度が深くなった。髪の毛がもさもさ揺れる。
「『ペンや箸を使う手の方』と言うと、左利きのひとを
無視することになりますし、『心臓のない方』と言っても、
心臓が右がわにあるひともいるそうですからね。
『体を北に向けたとき、東にあたるほう』
とでも説明するのが、無難ではないでしょうか」
小説から学ぶ仕事への情熱
手話通訳士 平木靖成氏から鈴木保奈美女史へのお薦め本
「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」丸山正樹著 文春文庫
旅行代理店社員 篠原一郎氏から鈴木保奈美女史へのお薦め本
「あぽやん」新野剛志 文春文庫
保奈美のオススメ本お仕事小説
「神去なあなあ日常」三浦しをん著 徳間書店
「仏果を得ず」三浦しをん著 双葉文庫
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