朝蝉やバックムーンへいっせいに
世の中の理解ができぬ油蝉
蝉時雨益々やる気失せにけり
陽を浴びて怒涛の如く蝉大挙
■プレバト纏め 2024年7月25日
ラーメンで一句
特別永世名人締めのお手本 梅沢富美雄
夜の秋や色紙だらけのラーメン屋
(手堅く置きにきた!夜の秋が夏の季語 夏の終わりの頃秋の気配を感じる夜
だらけにはマイナスのイメージがある 有名人がいっぱい来る
美味しいラーメン屋さんに違いない 季語が効いてくる
暑いから熱いものを食べたい ちょっと涼しくなってラーメンを食べたい
夜の秋がしみじみ自分の思いを表現してくれる)
俳句史に残る句集作り 永世名人 村上健志
味玉の尻に凹みや夏の夕
(夏の夕が季語 独自の目線が健在 「嬉しいな」と詠嘆
味玉としか書いていないのにラーメン店の匂い・熱気・ざわめき・人の声
やの詠嘆の後ろに入っている これが俳句の力
季語が何であれ成功するタイプの句 ゆえに季語が難しくなってくる
暑さが少し和らいだ夏の夕暮れを選択したのは良い
醤油の色と夕暮れの空の色がかすかに触れ合う さすが!)
1位 蝶花楼桃花(ちょうかろうももか)
前座二年目具のない冷やし中華
(冷やし中華が季語 意味が読んだ瞬間にわかる
具のない食べ物はいろいろある 季語で具のない状況がわかる
冷やし中華は素晴らしい 足して17音の破調の調べ
「悲壮感」「悲哀」一句のイメージが傾く
その気持ちで作ったのならこのまま あの時代は楽しく学んでいた
最後に「かな」を入れるとよい 悲壮感がスーっと無くなる
「かな」をつけてあなたの一句にいたしましょう)
前座二年目具のない冷やし中華かな
2位 ヒデ
空蝉や雷紋消ゆる鉢の底
添削(季語は空蝉 雷紋はどんぶりの周りにある模様
季語を信じて表現したいことを書いた 屋台のようなラーメン屋さん
「空蝉」が寂しげな表情「捨てられているもの」かも⇦狙い通り
描写の精度をもう一押し 映像が精度が高くなる)
空蝉や雷紋あせる鉢の底
3位 アンミカ
盆の月ラーメンの香に父偲ぶ
添削(盆の月が季語 父親の思い出を書く 季語を信じることができたら
「偲ぶ」いらない 「よ」にあなたの思いが入っていく)
盆の月かのラーメンの香よ父よ
4位 岡田紗佳(さやか)
らあめん屋外の蝉まで舌鼓
添削(幼稚な擬人化 ひらがなで書いた工夫はどうでもいい工夫)
店外は蝉ラーメンに舌鼓
5位 勝俣州和
麵の神汗に塗(まみ)れたかたつむり
添削(汗とかたつむりは季重なり かたつむりはつまらない比喩
送られて嬉しいものになる)
(ラーメンの神 山岸さんへ)麺の神と呼ばれて汗にまみれけり
次回のお題は「秘密基地」
■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク「緋鯉」
時々俳句をやっていない人とかから
「この言葉は季語ですか❓」って聞かれる場面ありますよね
例えば「海って夏の季語ですか❓」
「鯉って季語になりますか❓」といった具合に
鯉だけだと季語にはならないんですが この「緋鯉」
あるいは「錦鯉」などのなると季語になってきます
なぜそうなるかというとこの「緋鯉」や「錦鯉」は
夏の鑑賞用の魚ということで夏の季語になっています
感覚としては金魚を愛でるのに近いのかもしれません
この「緋鯉」というのは朱色をしているのが
「緋鯉」だと学術的には分類されるそうです
鮮やかな鯉たちが泳いでいる姿 見ていて飽きないものですね
■光る君へ(28)
野辺までに心ばかりは通へども我が行幸とも知らずやあるらん
中宮定子の一条天皇に宛てた遺詠
夜をこめて鳥のそら寝ははかるともよに逢坂の関はゆるさじ
清少納言歌碑
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