2024年7月12日金曜日

2024夏の炎帝戦SP 好きな観光地で一句

蝉生る六波羅蜜(ろくはらみつ)とあるがまま
所有から受託の意識えごの花
パッキンがいつの間にやら夏の朝
馬蹄班(ばていはん)もう消えたのね雲の峰
論語なきチャイナの未来雹の音

■プレバト纏め 2024年7月11日
2024夏の炎帝戦SP
好きな観光地で一句

ファーストステージ

関東甲信越ブロック
1位 横尾渉 雪渓のピザ屋品川ナンバー来
2位 嶋佐和也 峰雲のポッピー通りハイボール
3位 村上健志 三越の獅子は阿の口夏旺(さか)ん
4位 水野真紀 高原に横笛ピュルル夏の空
   添削 高原夏空横笛ピュルル

関西・中四国ブロック
1位 立川志らく 渡月橋の騒(ぞめ)き干からびた蜥蜴(とかげ)
2位 安藤和津 夏を追う叡電(えいでん)の影チャリの影
3位 河野純喜 USJセットファサードの片陰 
4位 藤本敏史 朝九時のビール塩こぶビリケンはん
   添削 ビリケンはんを入れ替える 阪神帽 スポーツ紙 王将碑

九州・沖縄ブロック
1位 千原ジュニア 舳先(へさき)より泡盛の神酒(みき)一礼す
2位 瀧川鯉斗 カタカナの魚ばかりや市(いち)薄暑
3位 かたせ梨乃 始発待つ素足ぶらぶら大三東(おおみさき)
4位 森迫永依 スキットルの固き四角や片陰り
   添削 季語に地域性を入れていたら俄然良くなっていた 
   スキットルの固き四角や花梯梧(はなでいご) 
   テーマに負けた一句

中部ブロック
1位 森口瑤子 黴(かび)臭いホテルだけど海がデカい
   黴は夏の季語
2位 千賀健永 熱田守護の亀の蛭(ひる)剥ぐ炎天下
   添削 熱田守護なる亀の甲羅の剥ぐ
   季重なりを解消する
3位 犬山紙子 胎児寝る風鈴数多(あまた)きゃらきゃらと
   添削 風鈴きゃらきゃら胎児眠らさん
4位 津田寛治 雨後の虹怒髪ゆるんだ東尋坊
   添削 雨後の虹白波ゆる東尋坊
   古語ゆるぶ【緩ぶ・弛ぶ】暑さや寒さなどがやわらぐ

北海道・東北ブロック
1位 蓮見翔 釧路駅知らないコンビニの冷房
2位 梅沢富美男 竜飛より海峡見ゆる翌(あす)は秋
   翌(あす)は秋が季語 夏の終わりのこと
3位 こがけん 船に群れ海猫の腹蒼々と
   海猫 夏の季語
   添削 舷(ふねべり)や腹蒼々海猫(ごめ)の群
4位 ヒデ 荒山の岩間匂ふや稚児車(ちんぐるま)
   添削 青空や岩間匂ふ稚児車
   稚児車(ちんぐるま)夏の季語

2024炎帝戦 決勝戦
千原ジュニア 宮古島ホースに溜まる水は炎(も)ゆ
   炎ゆ【夏の季語】盛夏の燃えるような熱気のこと
横尾渉 能登は虹一棟貸しの露天風呂
森口瑤子 向日葵を抜けると海や走り出す
立川志らく 油照り影が溶け出す中田島
   油照り【夏の季語】薄曇りで風がなく蒸し暑い日のこと
💮蓮見翔 夏焼の納沙布(のさっぷ)FMのノイズ

2024年炎帝戦優勝は蓮見翔!
「FMのノイズ」あると言えばあるフレーズ
短い夜が明けようとしている
納沙布 日本で一番早く日が昇る場所へ行こうとしている
車とは一文字も書いていない 
この書き方でカーラジオのFMに違いない
と、読み手は勝手に想像する 
岬が近づけば近づくほどノイズが激しくなってくる
距離感をノイズで表現
日本で最初に見る夏の朝日を声をあげて眺めるのではないか
季語がしっかり主役に立って地名が季語を支えている
しっかり作りあげた一句
今回惜しかったのは横尾渉の句
能登以外でも成立してしまう句でもあった

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