2023年7月25日火曜日

兼題「噴水」

坊主頭や霧立ち込めた夏を行く
まとわりついた山の大気と御来光
炎天下病の兆しありありと
山雀(やまがら)や虎視眈々とホバリング
ベガスではキャッシュの人気夏の星

■NHK俳句 兼題「噴水」
選者 高野ムツオ ゲスト ニシダ レギュラー 中西アルノ
司会 柴田英嗣

第4週のテーマ「語ろう!俳句」
兼題「噴水」
「涼しさを呼ぶ」「人が集まるところ」がポイント
ニシダ 黒岩徳将VS斉藤志歩 中西アルノ

▪一回戦
噴水に人を待つ白ワンピース   青山ネモフィラ
噴水や溺れる羽虫打ちつづけ   ニシダ
(やの切れ字は場面が切り替わりますが
 全く違った場面じゃなくてもいいと思います。
 「古池や蛙飛び込む水の音」でも同じ場面で
 「や」を使ってここでリズムを整えて
 余韻を残すという方法もあります。
 今回も効果的に使われている。)

▪特選三席発表 兼題「噴水」
三席 噴水の止んでひとりになりにけり   川辺靖修(やすのぶ)
二席 噴水にも一礼をして退職す   清水呑舟(どんしゅう)
一席 噴水のなかで時間が混ざり合ふ   野上卓(たかし)

特選
噴水とホットドッグと中也の詩   古賀游
噴水の鉾先誰も傷付けず   はせがわ水素
話さうとすれば噴水不意に止む   山田蹴人
噴水や銃口からはなぜ噴かぬ   北里有李
噴水の何処へも行けぬ高さかな   白石昌弘
噴水のやうに泣ける子だつたなら   横縞

参照
https://www.nhk.jp/p/ts/6Q6J1ZGX37/blog/bl/pLvva3ZRZL/bp/pm3AA45qB2/

▪二回戦
噴水が何も濡らさず落にけり   黒岩徳将
(空虚感 虚無感を詠んだ句
 瀧の上に水現れて落ちにけり 後藤夜半の本歌取り
 「けり」も良く響いて良い句。)
噴水や都に歌のよく流行り   斉藤志歩

黒岩チームは人がいない句 齋藤チームは人のいる句となった

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