2023年7月29日土曜日

言葉にできない、そんな夜。35

名越の祓(なごしのはらえ)母を許さんセガティーニ
夏の闇涅槃を描いたセガティーニ
夏の露高い処へ移り住む
夏の空美し過ぎて怖過ぎて
茂吉には理解及ばず雲の峰

■言葉にできない、そんな夜。35
ゲスト 松下洸平 美村里江 桐山照史 朝井リョウ
司会 小沢一敬

▪テーマ 噓がばれたときの気持ち
早期撤退が大事
嘘で世界を変えてやる

ファンデーションがコンクリートのように
固まってしまった気がする。顔が動かない。
(中略)
カッと体中を巡る血が
顔の中心に集まってきたのがわかった。
「ごめんなさい」この人が求めているのは
そんな言葉ではないとわかっているのに、
言ってしまう。
朝井リョウ「もう一度生まれる」

「ごめんなさい」の間に
次何を言うか考える

外側と内側の差を書きたかった

母心配す。
然(しか)しこっちは寧ろ
ウソが明白にされたので
過去3か年半の
可なり辛い自責感を去る。
中原中也「我が詩観」

自分は、世界が一瞬にして
地獄の業火(ごうか)に包まれて
燃え上がるのを
眼前に見るような心地がして、
わあっ!と叫んで
発狂しそうな気配を
必死の力で抑えました。
太宰治「人間失格」

恥辱の業火 と朝井リョウ 

▪同じ人に同じ話をしてしまったときの気持ち
オレ、この人が次何言うかわかる…。 松下洸平   
予知能力発動
タイムリープしてる?
日常に感(かま)けてしまって体験が足りてないな…まずい… 美村里江
もってなくてよかった~ 桐山照史
会話も捻挫するのだ 朝井リョウ
リピート アフター ミー 小沢一敬

▪テーマ 言いようのない寂しさ、なんて言う?
荒療治ですね(汗) 朝井リョウ

咳をしても一人 尾崎放哉選句集・小豆島時代」

空虚な空気の中にぽつねんと一人取残された。 梶井基次郎「檸檬」

ぽつねん 朝井リョウ
自意識 美村里江 うっすら 桐山照史 ぽつり 松下洸平

小沢メモ
ぽつねん 一人で寂しそうにしているさま
三日ぶりに開いたのに
着信もメールもゼロだった。
(中略)
だるまさんがころんだで鬼になって、
かなりもったいぶって、
だ~る~まさ~んがこ~ろ~んだっ!
とやったのに
振り向いたらだれもいなかった、
みたいな心境だ。
綿矢りさ「勝手にふるえてろ」

孤独は終わらない
それでも愛されるまで
旅路は続いてく
闇に溶けるまで
松下洸平「旅路」

僕はたまらなく孤独だった。
僕は何かにつかまりたいと思った。
しかしまわりを見回しても、
つかまるべきものは何もなかった。
つるりとして捉えどころのない
氷の迷宮の中に僕はいた。
闇は白く、音はうつろに響いた。
村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス(下)」

二行目に根源的な欲求を感じた。 朝井リョウ
何かにつかまって安定したい

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