音楽の視覚化する蚕の蝶
点は音、線は時間や夏の空
木を音符、リズムに見立て夏深む
哲学とポエム融合夏終る
異次元の難解さ夏の暁
■NHK俳句 兼題「香水」
選者 村上鞆彦 ゲスト 福田麻貴 レギュラー 中西アルノ
司会 柴田英嗣
第三週の年間テーマは「人生を詠う」
今週は「恋愛」
▪ぐっとくる名句鑑賞
木犀(もくせい)や恋のはじめの丁寧語 南十二国
恋はその人のことを想う
心理的距離はすごく近いのに
社会的距離は遠い 福田麻貴
野にて裂く封書一片曼殊沙華 鷲谷七菜子
恋の終わりを詠んだ句
別れの言葉がしたためられていたのかな
それをズタズタに裂くという
曼殊沙華は彼岸花のことで鮮烈な赤が印象的
相手からもらった手紙を引き裂いている
ドラマチックな一句です
和歌では恋愛が積極的に詠まれています
俳句は和歌の流れを汲むジャンルですから
俳句でも恋愛は詠めるんだと知っておいて欲しい
▪特選六句発表 兼題「香水」
香水の一滴離婚調停日 近藤由香子
清拭(せいしき)の湯に香水の一しづく 雅喜(まさき)
香水といふもの持たぬ余生かな 金野(こんの)喜久枝
香水でまた一騒ぎ転校生 齋藤洋(ひろし)
(人事句 「生活・行事の季語」を使って人や暮らしを詠んだ句)
私 焼く前に好きな香水振つてやり 小林禎志(ただし)
(悲しみよりも愛情の方を強く感じる 感受性が強い 福田麻貴)
私 香水とドレスの緋色(ひいろ)のみ残る 中村起一
▪夏井家伝授!
家藤正人&中西アルノ 0から俳句
白玉と愛す人にも嘘ついて 鈴木真砂女
白玉とかけて愛す人にも嘘ついてと解く その心は❓
自分の体験とか自分の記憶とその場面を
結びつけて味わうことができる
思い出とか含めて語ってくれた
0から俳句POINT
「取り合わせ」の句は自由な想像ができる
▪今日マチ子、今日の一句
今はまだ馳せる秋思(しゅうし)や渋谷駅 福田麻貴
秋の暮ハチ公前を避けて待つ 村上鞆彦
▪特選三席発表 兼題「香水」
三席 香水を一滴雲の上に寝る 島田和子
二席 パルファムをつけて瞳の強くなる 梅澤春雄
香の強さ(オーデコロン⇨オードトワレ⇨オードパルファム⇨パルファム)
「が」と「の」では音の響きが濁らないのと濁るのでは
内容からするとこの場合は「瞳の」と濁らない方がきれい。
意味としては「が」昔の文法では「が」=「の」
その句によって使い分けをしたい
一席 香水や小瓶の中に雨の森 シュリ
(超現実ではあるが鮮やかなイメージ展観が印象的な句
美しい香水瓶の中に雨が降っている 森のイメージが広がっている)
▪柴田の歩み
が=の 場合による
(一文字にこだわるのは大事なこと
一文字たりとも揺るがせにせず)
0 件のコメント:
コメントを投稿