2012年11月28日水曜日

ロイヤル・ダッチ・シェル CEO ピーター・ボーサー氏 発言!

日経CNBC Voice より 文字起こしです。
鎌田泰幸氏 曰く・・・。

先日 IEA国際エネルギー機関が 発表した 世界の
エネルギー展望が 金融市場で大きな話題を呼びました。

アメリカの産油量は 2020年にはサウジアラビアを抜き
ガスの生産は2015年にロシアを上回り 
どちらも 世界最大になるとしたのです。

その上 2030年には アメリカが純輸出国に
変貌するというのです。

その原動力は 地中のシェール層と呼ばれる 
岩盤に含まれる ガスやオイルの開発です。

シェール革命で アメリカのエネルギー事情は
様変わりする事が これまでの報道で 既に 知られていました。

しかし 世界最大の産油国となるとは 市場関係者は
一応に改めて アメリカのエネルギー開発の技術力と
その可能性の大きさに触れた思いだった筈です。

さて 石油メジャーは どう考えているのでしょうか?
メジャー一角の トップの話に耳を傾けてみましょう。

ロイヤル・ダッチ・シェル CEO ピーター・ボーサー氏 発言!

Q 国際エネルギー機関は 米国が2020年までに 世界最大の
  産油国となり 今後 15年以内に エネルギー自給可能との
  見通しだが これは現実的な予測だろうか?

この見通しは 我々の資産とも かなり 近いものになっている。
また 天然ガスが 大変 重要である点にも触れている。

シェールガスを含め アラスカ州やメキシコ湾岸で
開発が進めば エネルギー自給は現実となるだろう。

エネルギー政策や 投資を正しく行えば 米国は
自給だけでなく エネルギーの輸出国にもなれる。

Q シェルは天然ガスに かなりの投資をしているが
  米国では どのような計画があるのか?

総合ガス事業は シェルの25%を占めるものだ。
先進的な事業で利益性も高い。

今後は 液化天然ガスを 700万トン増産すべく
向こう3年間で 200億ドルの投資を行う。

以上でした。
鎌田泰幸氏 曰く・・・。

アメリカがエネルギーの自給自足を確立する。
その影響は 世界のエネルギー市場を塗り替えます。

OPEC石油輸出国機構は IEAの見通しに意向するように
シェールガス革命で アメリカでのシェアが
大幅に縮小する見通しだと初めて認めました。

その一方で 発展を続ける アジア向けの輸出は増加し
OPECの役割 重要性は変わらないとしました。

この事は アジアの軍事バランスに
大きな変化を齎す可能性があります。

何故なら アジアへのエネルギー供給の 重要性が
増せば増すほど 有事の際に確保すべき海上交通路
所謂 シーレーンが これまでと違ってくるからです。

海に面した アジア諸国と中国との間で 
領海紛争が絶えない中で 中国はシーレーンの
確保が 益々 重要になってきます。

中国の出方のよっては アジアの
軍事バランスが崩れるかもしれません。

人類の戦争の歴史は エネルギー争奪の
歴史という側面を持っています。

今後のシェール革命の行方にはアジアでの
安全保障の視点も必要となりそうです。

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