日経CNBC「Voice」より 文字起こしです。
鎌田泰幸氏 曰く・・・。
先日 アメリカのタイヤ大手GOOD YEARの株価が 前の日に比べて
30%以上上昇して そして 一転して下落に転じるなど 乱高下しました。
創業110年を誇る老舗企業に 一体 何が起こったのでしょうか?
特段 大きな取引材料がなかっただけに
この日 市場参加者は驚きました。
GOOD YEARばかりではありません。
家電量販店のラジオシャックなど 実に148銘柄が乱高下したのです。
今や 市場売買の5割を占めるコンピューターによる高速売買が
またもや 市場を撹乱しているのではないか?
市場参加者の間に緊張と恐怖が走りました。
翌日 証券仲介大手のナイト・キャピタル・グループが
自動売買システムの障害で大量の誤発注が発生した事を認めました。
ナイト・キャピタル・グループ 会長 兼 CEO
トーマス・ジョイス氏 発言!
Q 証券業界全体に対する規制強化は必要なのか?
価格に基づいた取引の 一時的停止措置はあるが
出来高に基づいた取引の 一時停止措置は必要か?
1秒あたりの取引量が一気に跳ね上がった時に
システムを停止させるか 強制的に速度を落とすか?
証券取引委員会を含め 業界はどう対処するべきか?
当然 証券の取引技術向上に取り組むべきである。
ただ 証券取引委員会は 監視役としての任務を果たした。
証券取引委員会の役目は 企業救済ではなく
システミック・リスクを防ぐ事なのだ。
その点については 今回やるべき事はやった。
当局の対応に 賛否両論あるようだが 当局は2010年5月の
「瞬間暴落」以来 取引の一時的停止措置が空売り規制を設け
匿名で行う 高速の株式売買に対処し
資本市場のリスク軽減に貢献してきた。
Q 取引技術を整備する必要はあると思うが
出来高などに 基づいて取引制限などの
新たなルールの設定を支持するのか?
更なる 規制強化が必要であるのかは
システム障害の原因を調査してから考えたい。
以上でした。
鎌田泰幸氏 曰く・・・。
インタビューでのジョイス氏のコメント!
恰も 他人事のように聞こえたのは 私だけでしょうか?
ご発注によるナイト・キャピタルの損失は
340億円にのぼり 一夜にして 資本の不足となりました。
そして 資金繰り確保にも 追われていたのです。
その代償は あまりにも大きかったと言わざるを得ません。
一般投資家の株式離れに拍車をかけるのではないか?
市場関係者は 懸念しています。
2010年5月 NYダウが 一時
1000ドル近く下落したフラッシュクラッシュ!
そして 今年に入ってのフェイスブックの
上場で起きた システム障害!
何れも 高速売買が絡んでいました。
確かに 高速売買は市場の厚みを増し
取引しやすくなる効果があります。
しかしながら 高速売買の安全性を何度も確認し
プログラムミスをも回避するしくみの中で起こった 今回のトラブル!
その原因が 実は 未だに解っていないのです。
極度に 高度化したテクノロジーの怖さと囁く
市場参加者もいるほどです。
今 株式市場への信任が問われています。
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