2012年8月10日金曜日

ピムコ 最高投資責任者 ビル・グロス氏 発言!

日経CNBC「Voice」より 文字起こしです。
ピムコ 最高投資責任者 ビル・グロス氏 発言!

Q 投資見通しの中で 株式市場を槍玉にあげ
  株式信仰は死にかけているとしている。

  6.6%の投資リターンについては 
  ねずみ講のようなものだと言っている。

私の主張は3~3.5%の実質成長率に比して 
6.6%のリターンは極端に高い水準という事だ。

今後の低成長環境でインフレ率を2% 
株式リターン8~10%を見込む事などできない。

株式に悲観的という訳ではない。
個人資産では 債権よりも株式が多い。

ピムコには株式ファンドが複数有り
どれもパフォーマンスは好調だ。

今後10年の債権見通しは 株式と同様に低く
何も 株式だけが悪いと言っていない。

その後 債権は1.5~2%なのに対して
株式は4%程となっている。

長い間 投資家が経験してきた二桁台のリターンは
今後は有り得ないと指摘しただけだ。

ベビーブーマー世代は 自分が一生懸命働くよりも
お金を運用する事に慣れてしまった。

社会はアップルのように 新製品を開発するよりも
アップルの株に投資するのを好んできた。

そのツケが 低いリターンなのだ。
しかし 長期的には債権より株のほうがいいだろう。

以上でした。
豊嶋広氏 曰く・・・。

アメリカで長期的に株を保有すれば 必ず 
儲かると信じている人が多いのは事実です。

アメリカの投資家に広く読まれている 
STOCKS For The RONG RUNでは 

ジェレミー・シーゲル教授は 200年の歴史を調べて 
株式投資がほかの金融資産より有利だと説いています。

グロス氏は これまで 経済見通しの読みの鋭さから
支持を得て 債券ファンドに巨額の資産を集めてきました。

今回 指摘しているのは アメリカの成長力が
低下しているという 構造問題!

ただ 突っ込んでいきますと 長期的には 株式の方が
債権より リターンは良いと述べており 
衝撃的な見出しほどの話では どうもなさそうです。

グロス氏の話の背景には これまで 債券利回りより低かった
株式配当利回りの方が高くなるという 逆転現象があります。

成長期待の低下が続けば キャピタルゲイン 売却益も
見込みにくくなり 逆転現象も異常とは言えなくなります。

金融緩和で 債券利回りを もっと下げる事は
大事かもしれませんが やはり 成長期待を どう上げて行くか?
地に足のついた政策議論が盛り上がる事を期待して止みません。

今週も 素晴らしい番組を ありがとうございました。(禮)

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