色変わる吊るしたままの秋簾
鉢を占領秋の蛙よごゆるりと
草実り桑の挿し木やまた枯れん
豊年を願う庶民や米不足
新米がやっと出回る値の上がる
■こころの時代 ヴィクトール・フランクル(6)人生の中の出逢い
ヴィクトール・フランクル(1905~1997)
フランクルの二人目の妻 エレオノーレ・カタリーナ・フランクル
小野正嗣 勝田茅生
生きる意味 ロゴセラピー
フランクルの孫 アレクサンダー・ヴェエリー
苦悩する人は、もはや運命を外面的に
変えることはできなくなっています。
けれども、その人はまさに苦悩によって、
運命を内面的に克服することができるのです。
苦悩は成長です。また、苦悩は成熟でもあります。
苦悩は人間に、ものごとを見抜く力を与え、
世界を見通せるようにします。
苦悩への勇気―これこそが重要なので
「苦悩する人間」
ちょうど病室のひとつを出て、
次の部屋へ行こうとしたときだった。
一人の若い看護婦が私のところへやってきて、
彼女の(口腔外科の)医長からの依頼を伝えた。
手術を終えたばかりの患者のために、
私の科のベッドを提供してくれないかとのことである。
私が承諾すると、彼女はありがとうと言わんばかりの
ほほ笑みをたたえて、去って行った。
私は助手たちの方に振り向いて聞いた。
「あの瞳、見たか…?」
「フランクル回想録」
これがヴェエリーとの出会いでした。
25歳の年の差でしたが話していくうちに縮まっていた。
宗教の違いはありましたが1947年二人は結婚しました。
もっとも深く考える者はもっとも生き生きとしたものを愛する
ヘンダーリン
心から感謝しつつも、私はそれをお受けできません。
というのも、エリーだけがこの栄誉に浴することにより、
その重要性がさらに際立つと考えるからです。
彼女がそれに値する人間であることは、
他の誰よりもこの私がよく知っています!
「人生があなたを待っている」
この時人生で初めてエリーの人生に光が当たりました。
フランクルは常に高いところを目指していた。
高層心理。パイロットの視覚を70歳を超えてから取得した。
「私はフランクルより25歳若いから、
本当は一緒に飛行機事故で命を堕としたかった。」エリー。
フランクルは85歳くらいからほとんど目が見えなくなっていた。
そこで孫たちがエリーの仕事を減らせようと提案したが
フランクルはエイリーの声で慣れているからと断った。
それだけ二人は必要とし合っていた。
エリザベート・ルーカス(フランクルの直弟子)
「人間とは常に決定する存在であり自分の次の瞬間
どうあろうとするかを自分で決められる」と、フランクル。
「平和は隣人やPartner 子どもとの間のものでもよいのです。
世界の平和について文句を言い騒ぎ立てる前に、まずは
あなたの家のリビングで、友人や親しい人のつながりの中で
平和を築きましょう。」エリザベート。
「耐える人こそ英雄なのです。この英雄は傷つき、侮辱され、
屈辱を味わいます。それでも英雄は、苦痛に耐え、
絶望せず、むしろ穏やかで品位のある方法で敵に接し
敵を理解しようと努め、妥協点を探り、相手に寄り添って
みようとするのです。大切なのは誰が争いをやめる勇気があるか
誰がその争いを終わらせる力を持っているかです。
争いをやめ同じ仕打ちをやり返さない人こそが英雄なのです。」エリザベート。
「ロゴセラピーは遠いものではない。
近くの事象に当てはめてられる。」小野正嗣。
ハラルド・モーリ(フランクル晩年の助手)
「フランクル氏は歩いていてわたしが付き添っています
彼は片眼が完全に見えませんでした。動きは制限されていて
もちろん思うように歩くことはできません それでも彼は
忙しくエネルギッシュで陽気でした ウィットに富み
エネルギーに満ちていました 体は疲れているときもありました
それでも彼の精神はいつも 何かの可能性や大きな目的に
向かっていたのです フランクル氏は亡くなる3年前から
心臓病を患っていました 肺水腫も起していました
とても衰弱して何度も死にかけ病院へ運ばれました
それでも彼は決して不平を言いませんでした 彼は何があっても
決して自分の人生に対して文句を言いたくはなかったのでしょう
1997年心臓の治療のため手術室に入る直前 エリーに伝えました
「ある本をプレゼントしようと思って家に隠しておいた。
きっと見つかるよ。」
手術後フランクルの意識は戻ることはありませんでした
3日後…。
1997年9月2日 ヴィクトール・フランクル死去(享年92)
その本は見つけました。
「苦悩する人間」HOMO PATIENS
開いてみるとそこにはほとんど見えなくなっていた
フランクルからのメッセージが書き記されていました。
「エリーへ
あなたは苦悩する人間を
愛する人間に変えてくれました
ヴィクトール」
フランクルの孫 アレクサンダー・ヴェエリー
祖父はいつも人々を気にかけていました
だから私は彼はこの墓に縛られてはいないと思います
ヴィクトール・フランクルは今この瞬間も
大きな世界のどこかにいるでしょう
「生きる意味」は必ずあります Viktor Emil Frankl
人間は苦悩や死さえも自らの人生の糧とすることができるのです
その時々の「意味」を見つけ出してください
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