ほぼ日にまた救われんオリオン座
風冴ゆるやって良いこと悪いこと
バスタブで聞く子守歌冬の鳥
人生はラグビーボール息白し
理不尽を面白がらん寒昴
■ギュッと!四国 夏井いつきの俳句道場
兼題「相撲」
本来は年の豊凶を占う神事。
傍題には相撲節会、宮相撲、草相撲、辻相撲、相撲取り、勝相撲、
負相撲、夜相撲、土俵、角力(すもう)、すまい、等がある。
ギュッと!特選
奥宮はがらんどうなり相撲の日 沢胡桃
選句のポイント
土俵を描かず行司を描いている
見事に視点をずらしている
放送された秀作
精霊と四つに組みたる相撲かな 野中泰風
(アップになり寄っていったところを褒めたい
ここまで描写できたのは良い)
弁当は赤飯にぎり宮相撲 とことん
(めでたくて良さそう)
放送された佳作
少年の肩に湯気立つ相撲かな 木村弩凡
(上後中七良い かなで詠嘆しないで宮相撲にすると背景が立つ)
激戦の相撲髷の片寄り直しをり 竹井白髪
(上五字余り 激戦ではなく水入り相撲くらいにすると秀作に推せた)
瀬戸の島精霊相手の相撲とり 十亀
(愛媛県大山祇神社「御田植祭」一人角力を詠んだんだと思う)
放送された句
ザンバラへ出世出世とちゃんこ鍋 お恵ちゃん
(ちゃんこ鍋は季語ではない)
巡業やちゃんこにどさり山茸(きのこ) 沢野鬼ぐるみ
(相撲ではなく季語は茸が入れてある)
千秋楽かじり付く祖母こぶしの手 克甫
(無季句 千秋楽の土俵とかにすべきだった)
取り直しになってサウナを出られない GONZA
(無季句なのですがいつき先生の心の秀作)
相撲部の朝日や息と土埃(つちぼこり) なか鹿の子
(相撲部は季語とは言えない)
髷(まげ)乱れ取り組み後の息あらし 千真
(描写しようとする意識はある 無季句)
境内で豊作願う大相撲 浜松ヘイタパパ
(上後中七で季語を説明しただけとなった)
弁当は赤飯にぎり宮相撲 とことん
秀作への道
権禰宜(ごんねぎ)の行司不慣れな宮相撲 豚々舎 休庵
(権禰宜とは神職の職階のひとつ 不慣れが説明になっている)
差し違への行司は宮司宮相撲 はなぶさあきら
(説明がない 行事宮司と韻を踏んでいる 視点をずらしてある)
入選ポイント
多様な視点で季語にアプローチ
■名言
ダーウィン 曰く
「一時間の浪費をなんとも思わない人は、
人生の価値をまだ発見してはいない。」
フリードリッヒ・ブーテルベーク 曰く
「希望が逃げていっても、
勇気を逃がすな。
希望はしばしば我々をあざむくが、
勇気は力の息吹である。」
ドイツの諺 より
「侮辱した人は砂に書くが、
された人は鉄に書く。」
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