2023年10月3日火曜日

題「ジグザグ」

モスリンに刺繍ほどこし秋の風
風の布ショール重ねて秋の街
抵抗と希望の間秋の雲
秋の陽やダニの棲家干されけり
(トゥトアンクアメン)秋の声19歳で目を閉じる

■NHK短歌 題「ジグザグ」
選者 川野里子 レギュラー 内藤秀一郎 深尾あむ 司会 ヒコロヒー

▪三十一音の物語
入門コース テーマはカタカナ語を活かそう
拗音 ちょ ちゃ
言葉を音楽のようにオブジェのように感じ直す⇨詩の言葉にする

エボルブルス ブルーラグーン そのさきへ ゆかねばならず 未だ見ぬ花
川野里子

アヌビアス・ナナ水槽に揺れてゐてナナ、ナナ、きみの残像がある
山田航
カタカナ語が心を引き出してくる

ファルセットボイスが遠くひるがへり秋のフィラデルフィアを思へり
大辻隆弘
言葉が言葉を捕まえに行く
言葉に憧れるというのは詩の第一歩

▪入選六首 題「ジグザグ」
シマウマのジグザグ模様は生きるため強そうな服を選ぶ月曜
君村類
一席 ジグザグの光としての稲妻が僕を照らした無職の僕を
大野恭敬
ジグザグに走れ銃弾当たらぬよう赤白帽のゴムがしょっぱい
牧野冴(当たらぬは中らぬを使うべきでは❓)
ジグザグに歩いてみるとき顔を出す歩幅のちいさな無敵の私
佐竹紫円
手を広げジグザグに走る幼子がふいに消えたり夕闇の路
瀬戸口真澄
ジグザグに座るようにと指示された夏期講習で見つけた君を
佐々木泰三

▪秀一郎あむのココカラ短歌
本を読み何か足りないひとピース納得しない自分の演技
内藤秀一郎 添削(心の輪郭がくっきり出てきた)
本読み何か足りないひとピース納得できない自分の演技

瞳閉じ息吐きゆっくり目を開きポニーテールをぐいと引っ張る
深尾あむ 添削(輪郭をきちんと加える)
瞳閉じ息吐きゆっくり目を開きポニーテールをぐいと引っ張り勝負

▪ことばのバトン
岡本真帆(歌人)
ほんとうにわたしでいいの?ずぼらだし

家のドアにクリスマスの飾りまだついているし
キャベツが花を咲かせているし
チャーハンの素舐めてビール飲むし
パスタと一緒にソース茹でるし

一瞬のきらめきだったり強烈に胸に焼き付いている瞬間とか
そういうイメージでつくります

打ち水に一瞬架かる虹だった   岡本真帆

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