春の景割れたガラスにくっきりと
朧めくキリコの神秘と憂鬱と
春かなし共産党を脱党す
蛇穴を出づ熱のない火の世界
春想うこの世の終わり(マックス・)エルンスト
■一分季語ウンチク「ものの芽」
夏井いつきのおウチde俳句
「ものの芽」というのは春に出てくる色んな植物の芽の事をいうんですね
単純に「芽」といった場合も この「ものの芽」の傍題として扱われます
春にはそれこそ他にも「草の芽」だとか 「木の芽」といったものも
季語になっているのですが 「ものの芽」といった場合は
草とも木とも指定せず 春になって芽吹いていく あらゆる芽の事を
「ものの芽」というわけですね
この季語を使った時には自分が表現したいのは
「草の芽」系のものなのか それとも「木の芽」系のものなのか
他の言葉をどんなものを組み合わせるかによって どちらのことが
言いたいかって言う事を明確にする あるいは
種々雑多の中わーっと出ているっていう事を表現する
他の言葉との組み合わせが大事になってくる季語です
■一分季語ウンチク「古巣」
夏井いつきのおウチde俳句
読んで字の如く古巣なわけですねぇ
一体なぜこれが季語なのかというと 春にいろんな鳥たちが
巣の中に卵を産んで子を育てる そしてその雛たちが巣立って行った後に
残された巣のこと これが「古巣」になるわけですねぇ
慣用句として「古巣」といった時に 人間が元いた場所
なんかを指す時にも 「古巣」という言葉を使ったりはしますが
これも立派な季語になっている ちゃんと動物のジャンルの季語だと
いうところに注意をしたいですね 鳥には色んな生態のものが
ありますので この「古巣」というのも 例えば木の上に残される
タイプの「古巣」もあれば いろんな草の茂みの中にひっそりと
残されている「古巣」もあります 鳥の多くはこの「古巣」は
そのまま捨ててしまうことが多いようです
■春を詠う
啓蟄や日はふりそゝぐ矢のごとく 高浜虚子
春風や闘志いだきて丘に立つ 高浜虚子
鰯引く声のして目覚めけり 福田甲子雄
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