2026年3月16日月曜日

知られざる日本の自然 古の都

春悲し大人は嘘の塊だ

春月夜鵜呑みになんかするものか

蝋燭のほのかな灯り春の宵

八重桜ぼんぼりのごと灯(とも)りをり

遠くを見たり近くを見たり春憂う

 

■ワイルドライフSP 知られざる日本の自然 第1集 古の都

世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし

「古今和歌集」在原業平朝臣

 

私たちも長い長い宇宙の歴史からすれば

何十年か生きて どこかに帰っていくという命

移りゆく それが命の営みだということを日本人は文化として養ってきた

 

自然が豊かだということは いろんな生きものがいること以上に

生きもの同士の関係性が 豊かに支え合い うまくいっているということ

すべての生きものは別個に存在しているのではなく

お互いに支え合いながら 一体となって暮らしている

これを縁起因縁によって存在しているという

 

法然院 第31代 貫主 梶田真章さん

アオバズク ムササビ

 

お寺というのは 僧侶が暮らしながら 生きものとのご縁で私たちは

暮らしている という感覚を養うための場所 いろんな植物を昔の方が

植えたり 鳥が運んできたりして 大事に育ててきた

 

散華(さんげ)

 

身近な花と向き合って 花自体を拝む対象とすることで 

美しいという以上に 浄土の菩薩の仲間として拝んでいく

 

モリアオガエル

 

友達みたいに思っているから できれば救いたい 毎年カエルが

卵を産むことで 一緒に生きているんだなという思いをさせていただく

人だけが生きているんじゃないという感覚を いろんな生きものに

味わわせてもらう ひとつ モリアオガエルと一緒に生きていくうえで

できることはしたい という気持ちでバケツを置いている

全部カエルになったらどうなるんだろうと心配しつつしかしそうはならない

いろんな生きものが食べに来て 適度にカエルになり この庭の

営みが続いていくことを学んでいる もともと仏教は衆生という

言葉を使って 生きとし生けるもの そのひとつとして人間がいる

人間は人間として生きているけれども インドには 輪廻という物語がある

私は生まれる前はカエルだったとかシカだったとか そういう感覚があって

私も今は人として生きているけれども シカだった時があるかもしれない

死んだら何になるか分からない中で 周りの命と向き合ってきた

すべての命 そこには初めましてじゃなくて 深い縁があったんじゃないか

出会うべくして出会ったんじゃないか ありがたいなと感じていける

 

水道がない時代は 飲める水がなければお寺は建たない お寺に湧き水が

湧いているんじゃなくて 湧き水が湧いているから 寺が建った

いろんな生きものの営み この山の状態が この水を長年かけて育んだ

それを私たちが頂戴できていること自体に 法然院に暮らさせて

いただいている ありがたさを 毎日お茶を飲むことだけでも いみじみ

もちろん料理にも使っている 

 

ミカドシリブトガガンボ オオルリ キシノウエトタテグモ クモタケ

 

手入れ自体が 周りの生きものとの ご縁をよい形で育んでいくことに

つながる すべての生きものは支え合って つながっているので 人も

同じ生きものの仲間として向き合いながら 支え合って暮らしていくことが大事

 

タケウチトゲアワフキ(幼虫) 

奈良 ニホンジカ オオセンチコガネ 

 

要法寺 鴨

 

京都大学 西川完途 博士

日本産と比べて どうして交雑個体が増えているのか 成長がいいのかとか

調べられたら理想 (オオサンショウウオ)ある意味京都の顔になりつつある

交雑の問題も複雑で 何が正しいかも難しい ただ 巨大な生きものが

街中の川にたくさんいることは 自然環境がいいことを物語る面もある

オオサンショウウオを保護するのはオオサンショウウオだけじゃだめ

一見 関係なさそうな生きものがたくさんいることが大事

それは 将来の外来種を防ぐことにもなるんじゃないか 

 

貴船神社

 

ゆく河の流れは絶えずして しかも もとの水にあらず

「方丈記」鴨長明

 

ゴイサギ

 

写真家 水中伸浩さん

ずんぐりしたアンバランスなフォルムのインパクト ひと目見てかわいい

魚獲るのが下手な鈍くささ 気の弱さ ダメなところがかわいく思えて

どんどん はまっていった 真骨頂は粘り強さ

撮影よりもも守っているほうがいいかな ひとつのものを見ていると

ほかの物が見えてきたり どんどん鴨川 結構豊かやねって

山の中の大自然じゃなくて 都会の中の大自然 

人と一緒にある自然がおもしろい

 

志明院 住職 田中量真さん

お水を守る 環境を守ることに 特化した ちょっと変わった特殊なお寺

祈りをささげるのは 仏教の信仰上 大切なこと 同じくらい大切なのが

生態系を保全すること それが水の保全につながる 

 

伏見稲荷神社 長岡京市

ホンドギツネ キヌガサダケ

 

放生会

 

生きもののいただいて暮らしている 私自体がひとつの命というか

さまざまな命との重なり合いで今ここにいる 私はその命を全部

重ねて生きている という感覚が大事なんじゃないか 預かれるだけ

預かって また誰かに預かっていただく 私が生きていることは

私の一個の命とは思っていない 

 

奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき

「百人一首」猿丸大夫

 

法然院 森のセンター

雄と雌の出会いのあるいは子育てをする 

 

毎年同じことを繰り返して お寺は維持されている 生きものの

暮らしと重なる部分がある 四季の営みの中で生きてきた

日本人にとって 毎年同じことを繰り返すことは 新しいことを

していかないと という自分とは違う (別の)自分の感覚を

よみがえらせ 安心感を与える 両方の(自分の)バランスを取りながら

現代の日本人は生きていこうとしている 

 

いま一瞬 めでてますけど 目に見えて美しいとか 美しくないじゃなくて

その生きものも私も この地球の歴史の中で 長い長い年月を重ねて

今この状態であることをめでる それをご縁として受け入れる

いろんな以前の生きものの歴史があって 地球の歴史と重なって

お互いが存在してきたことを いま 縁としてありがたく受け止める

 

そして、次の千年へと導きます 

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