風の電話を詠む
結婚や電話で告る風光る
返事なき東風の電話を涙せり
春の夜や時々母をぎゅっとする
いつも当事者進行形春泥
桜蕊降る聞く耳を持ってます?
■漫勉スペシャル 羽海野チカ
将棋の❝苦しみ❞をどう描くか
連載が始まった時から描きたかったシーン(この勝負)
羽海野チカ
「3月のライオン」の連載の中で「いちばん大事な回なんだここが」
「ここを描きたいから今まで描いてきたんだ」この回失敗しちゃったら
今まで連載やってきた意味が壊れてしまう 描いて出版してしまったら
戻れないので ものすごく慎重になって描いた回です この人の苦しみは
将棋を指して生きていくからこその苦しみ なので対局とオーバーラップも
させなければならない でも「今まで島田さん そんなことを考えて
苦しんできたんだ…」っていうのも伝えたい けど「ちょっと待てよ」と
「対局って相手がいるものだ」と思って 重要な回なのに 主人公
対局相手の顔が見えない ッテいう状態は絶対ダメだと思って 零ちゃんの
時系列を作り 島田さんの時系列を作り 最後 これ 両方コピー取って
合わせていったんです 島田八段のモノローグを中心に描かれました
「この道しかない」と思った男の人が 全身全霊で考えて 悩んでいるって
とこを想像して 「どんな気持ちなんだろう?」と思ったら
私がいちばん嫌な夢で 地下鉄の通路を 道が分からなくて
ずっと走ってる夢を(思い出し) 「こんな気持ちかも知れない」と思って
「3月のライオン」
ブレーキを踏もうがアクセルを噴かそうが
辿り着く先はそう変わらないと思っている
「命が惜しい」と 思っているうちは 開かない扉があるのだとしたら
何ひとつ迷わず オレは 開けたいのだ
自分とその人の共通点をかすかでもいいから探して 同じ気持ちになった
瞬間のところを広げていく
己の不運にも、間違いにもーそして幸運にさえも
この静かな諦めと怒りのようなものが
果てしなく降り積もった 言葉にできないものすべてが
彼は流されることを良しとしない
焼野ヶ原なんかで あってたまるもんか‼
将棋と漫画家
浦沢直樹
「将棋の方の頭の回路に比べたら漫画なんて全然まだまだ」
と僕なんかも思いますけど だけどやっぱり 1人でものすごい量の
情報を取りまとめて 「何かそこで形作んなきゃいけないんだ」
ってことに関しては かなり似たことやってんじゃないかなとかいって
羽海野チカ本当に孤独で だってそんなに人は長く集中して
頭の中のものを動かし続けることなんて できないのを
「みんなやってるんだ」と思って
浦沢直樹
将棋はずっと指していくから「待った」がないんですよ
僕ら 連載してますから 連載して載せちゃうと 将棋と同じで
後戻りできないんですよね
羽海野チカ
「あのセリフ書いちゃいけなかった!」
浦沢直樹
「そんなことばっかりじゃないですか」
実は将棋とすごく将棋と似てんじゃないかなって連載漫画
羽海野チカ
10代の方から60代70代の方 一緒に戦い続けるんですね
漫画もそうじゃないですか
浦沢直樹
デビューしたての若者とね
羽海野チカ
これも似てるなと思って 私たちもう放り出されるまでは
全年齢の方と戦わなければいけないっていうのは同じだと思って
「いらない」って言われるまで がんばるしかない
浦沢直樹
道を究めようとしている人を描くっていうことを ずっとやるっていうのは
下手すると僕らのところに全部返ってくる
羽海野チカ
「これを描くに恥じない自分でいなければ…」みたいな
浦沢直樹
このグレードを超えてここまでいきたいって思ってんのは我々なわけで
羽海野チカ
つらい 本当になんでしょうね 苦痛なく 提出することは
できるんですけれども 「それをやってどうしろっていうの?」って
浦沢直樹
それやったら漫画の意味がないんですよね
羽海野チカ
描き終わるのが仕事じゃなくて 読んだ人が喜ぶところまでが仕事なので
「ゴールを間違えちゃダメだ」って
浦沢直樹
「楽しい絵が描けてないと意味がないんだよ」ってね
羽海野チカ
がんばれ!がんばれ!
羽海野チカ女史はご自身をギリギリまで追い込んでいる…。
0 件のコメント:
コメントを投稿