2026年4月1日水曜日

100分de名著 シルヴァスタイン「おおきな木」

山笑うけだかいクマと暮らしたが

隅田川春の気嵐もくもくと

春憂うなくなってゆく交番が

(勝浦町)春光やイグアノドンの歯を見っけ

春の潮情熱だけで生きられず

 

100de名著 絵本スペシャル④ 

シルヴァスタイン「おおきな木」しあわせとは何か

若松英輔 伊集院光 阿部みちこ

 

木は神様?女性の自己犠牲?環境破壊?

シェル・シルヴァスタイン(1930-99)

アメリカの作家・イラストレーター・シンガーソングライター

グラミー賞を2度受賞し アカデミー賞歌曲集にノミネートされた

 

原題は「The Giving Tree」与え続ける 

実際にもらっているときには あまり気が付けない

年を経ていくと 

「あのとき自分は分からなかったけれど 与えられていたんだ」

 

村上春樹・訳

その木は ひとりの少年の ことが だいすきでした。

少年はまいにち その木の下に やってきました。

そして はっぱを いっぱい あつめ ました。

少年はその木が大好きでした。

誰よりも何よりも 木は幸せでした。

「いらっしゃい、ぼうや。わたしに おのぼりなさい。

えだにぶらさがって、りんごをおたべなさい。

わたしのこかげであそんで、しあわせにおなりなさい」

「もう木登りをして遊ぶ年じゃないよ」と少年は言いました。

「ものを買って楽しみたいんだ お金がいるんだよ 僕にお金を頂戴」

「ごめんなさい、おかねはないの」と木はいいました。

「私にあるのは葉っぱと林檎だけ 林檎を持っていきなさい 坊や

それを町でお売りなさい。そのお金で幸せにおなりなさい。」

少年はありったけの林檎を集めると 再び姿を見せなくなりました。

長い時間を経て また少年が姿を現すと 今度は家が欲しいと木にねだります。

すると木は 自分の枝を切って持っていくよう勧めました。

少年は言われた通り 枝を切り落とし 根こそぎ持っていきますが

それでも 木は幸せでした。

 

幼い頃は木と少年は言葉を超えてつながっていた

言葉がいらないときのつながりは次元が違うくらい深い

言葉でないものにも意味が豊かにある 

 

少年が求めたもの お金 家 船 休める場所

木が与えたもの  林檎 枝 幹 切り株

 

相手が自分に信頼してくれていることももらっている

ある心理学者曰く「人生には2つの側面がある 

1つは所有だ もう1つは存在」

 

所有 100円もらった(物的)

存在 人と人との間に信頼が深められた

 

しかし所有には限界がある

もっと欲しい もっと欲しい

 

「満足」と「充足」

満足 量的=所有に近い

充足 内から湧き上がってくるもの(質的)

 

所有を豊かにすることで存在を満たすことはできない

所有の世界に生きていると満足できないと不足に苦しむ

木は所有的よりも存在的 存在対存在のつながりを深めたい

与えることによって一緒に生きていきたい

Boy(少年)と一緒に何かできることが大事

あえて言わないことがたくさんあるんだ 人間と人間のつながりには

この関係はAIにはできない

 

また長い月日が経ちました 再び少年が訪れると木は再会を喜びます

ところが少年は

「ぼくはあそぶにはとしをとりすぎているし、こころがかなしすぎる

(中略)ぼくはふねがほしい。ここじゃないずっととおくに

ぼくをはこんでくれるふねが。ぼくにふねをおくれよ」

「わたしのみきをきって ふねをつくりなさい(中略)

それにのってとおくにいって…しあわせにおなりなさい」

それで木はしあわせになんてなれませんよね。

And the tree was happybut not really

上記一行はアニメーションではカットされた

シルヴァスタインも「これが幸せ」「あれが幸せじゃない」

と簡単に判断しないほうがよいと思ったのではと若松英輔氏

 

さらに随分時が過ぎ すっかり年を取った少年が戻ってきました。

「ごめんなさい、ぼうや(中略)

あなたになにかを あげられるといいのだけど…

でもわたしにはもうなにものこっていない。

いまのわたしは ただのふるい切りかぶ。わるいんだけど…」

「ぼくはもう、とくになにもひつようとはしない(中略)

こしをおろしてやすめる、しずかなばしょがあれば

それでいいんだ。ずいぶんつかれてしまった」

「それなら」と木はいいました。

そして できるだけしゃんと、まっすぐからだをのばしました。

「ふるい切りかぶなら、こしをおろして やすむにはぴったりよ。

いらっしゃい、ぼうや、わたしにおすわりなさい。

すわって、ゆっくりおやすみなさい」

少年はそこにこしをおろしました。

それで木はしあわせでした。

おしまい

 

どんな老い方をしても「めでたしめでたし」伊集院

 

何も所有していない人間がただただ存在する

「所有」は「能力」という言葉に置き換えられる

老年になってくると所有の幅は減ってくる

親に寄り添うことはまさに「存在」

人は本当に大事な居場所を深いところで求めている

 

『「おおきな木」の贈りもの~シェル・シルヴァスタイン~』

マイケル・G・ボーガン=著/水谷阿紀子=著 より

何歳の人でも、ぼくの本の中でじぶんを見つけ、

それを拾いあげて、発見するという個人的な感覚を味わってほしい。

これはすばらしいことだと。

ぼくにとってじゃなく、その人たちにとってね。

 

発刊されて60年 問いと気づきを与え続けている

読み手は書き手とは別の創造者

この本は「いつ読むのか」が大事

 

とある家庭の次男はパラサイト、事あるごとに長男に説教をされていた。

しかし、時を経て両親と一緒に居てくれる次男がありがたい存在になった。

伊集院

最近、生まれ育った過疎地に戻って行く人が増えている

あんなに嫌って出て行った場所なのに…。

伊集院

この話が教えてくれる何か…。

色んな幸せの価値感があることについて学んだような…。
過疎にずっと暮らして今私が思うこと…。

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