2026年1月5日月曜日

兼題「初詣」&テーマ「白」

ちゃんづけの米と野菜の冬の朝

鍋鶴や冬の田んぼへ飛来せり

ちゃんづけの牛をいただく冬の夜

昆布飾る日ごと変わる味噌の味

初雪やシャッターチャンス逃しけり

 

■NHK俳句 兼題「初詣」

選者:堀田季何 レギュラー:庄司浩平 司会:柴田英嗣

年間テーマ「俳句のコリをほぐします」

 

・今週のテーマは「人名」

①   信長に焼かれし寺の蝉しぐれ   百合山羽公(うこう)

蝉時雨:夏の季語 はかなさを表現 過ぎ去るものと合っている季語

諸行無常 人名で物語や背景が立ち上がってくる 

②   カフカ去れ一茶は来れおでん酒   加藤楸邨(しゅうそん)

カフカは不条理で暗いイメージ 一茶は暖かいイメージ

おでん酒:冬の季語 人名を2つ使ってコントラストをいかす

③   ナウシカの谷間もいまは麦の秋   高野ムツオ

麦の秋:夏の季語 俳句に小説や映画などのフィクションの作品から

人命を取り入れることもできる

④   尚毅居る裕明も居る大文字   波多野爽波

岸本尚毅さんと田中裕明さんは波多野爽波の弟子だった

大文字:京都で行われる盆行事の一つ 

如意ヶ岳の山腹に「大」の字の送り火がたかれる

読者が限定される覚悟が必要になる

⑤   露人ワシコフ叫びて石榴(ざくろ)打ち落す   西東三鬼

隣に住むワシコフの配偶者が結核で亡くなった

石榴:秋の季語 鮮烈な感情と激情とがピッタリ合っている

誰も知らない名前を使うこともOK インパクトが重要

 

ツボポイント

人名は歴史や物語を立ち上げる

 

・人命を使った句を詠もう 季語「初夢」

 

柴田

初夢やテキトーさ増す純次かな

(「や」と「かな」が一句に使われている)

夢始見てたら純次忍び寄る

(「初夢を」にした方が分かりやすい)

庄司

季何さんに怒られ笑う夢始

👑初夢や新札見た諭吉の黙(もだ)

(五六六は座りが悪い 新札をとする 新札眺め 

これは私のお気に入りとなりました)

 

まとめ

人名の持つイメージを句にいかす

 

・今週の兼題「初詣」

類想になりやすい季語 自分だけの視点を入れるようにする

 

特選六句発表 兼題「初詣」

ポケットに折り紙あなたのゐない初詣   村瀬ふみや

飛行機の腹を見てゐる初詣   関美奈子

大腸のごとき列なし初詣   松本健(たけし)

肉球を合はされてゐる初詣   玉木たまね

私 初詣ほとけも神もみな裸眼   押見げばげば

内言(ないげん)も騒がし首都の初詣   夏風かをる

 

・柴田・庄司の歩み

柴田 好きな人を詠む

庄司 思ったより自由だ!

 

■NHK短歌 テーマ「白」

選者:横山未来子 生徒:菊池銀河 横田真子 司会:ヒコロヒー

年間テーマは「三十一音で扉が開く」

 

・本日のテーマは「字余りと字足らず」

短歌の定型は「五七五七七」の五句 三十一音

 

透けたようスターの素肌映し出す瞬きさえも忘れ過ぎゆく

菊池銀河

透けるようなスターの素肌映し出す瞬きさえも忘れ過ぎゆく

(個性的なリズムを作りだすことができる)

 

悲しむべきことなきごとき冬晴れよ凧と地上の人は引きあふ

横山未来子

 

群(むらが)れる蝌蚪(くわと)の卵に春日さす生まれたければ生まれてみよ

宮柊二「日本挽歌」

(字足らずの効果によって「生まれてみよ」という強い言葉が印象深い

 これによって生まれてくることの厳粛さを感じさせる)

 

月を見つけて月いいよねと君が言うぼくがこっちだからじゃあまたね

永井祐「日本の中で楽しく暮らす」

(七七五九五)

 

ただの推敲不足ではなく意識して使うことが大事

何度も口ずさんでみてリズムを自分で吟味しながら作ってみる

 

・入選六首 テーマ「白」

私 私の手覚えていてね目が白くなりゆく犬の背中を撫でる

百野芦花(もものろか)

写真だと白くなっちゃうからスマホしまって歩こう花びら踏んで

井上智景(ちあき)

私 冬の中へ繊(ほそ)くて白い香をはなち遠くの誰かを呼ぶ沈丁花

和田直樹

一席 二十二時の新幹線は白い繭 鞄の中に眠る赤福

新井場公徳(あらいばきみのり)

ほんとうに私になにか起きた日を白いページは記憶してゆく

小鷹佳

湯気で曇るめがねを見せる時いつも笑ってくれるあなたは見えない

はるかぜ

 

・菊池銀河と横田真子の歌人への道

口癖が幽(かす)かに聴こゆ「ぬくたいわぁ」亡叔父の白きダウンを着たらば

菊池銀河 添削

口癖がかすかに聴こゆ「ぬくたいわぁ」亡き叔父の白きダウンを着れば

五七六八七 にしてもすんなり流れる 表記も考えて推敲しよう!

 

暗闇の遠くでひかる白雪に心躍らせ湯沢に進む

横田真子 添削

暗闇の遠くでひかる白雪を見つめ見つめて湯沢に進む

動詞は3つまでと以前は言ったが、たまには4つにしても良い

 

歌人への道ポイント

自分が考えた言葉で表現しよう!

 

・ことばのバトン

米はあるかとメールを送る

小池理雄(精米店3代目店主)

⇩

瑞穂国(みずほのくに)八十八(やそや)のこころひと粒に

五方山 熊野神社 宮司 千島俊司

(奉納していた)馬が像になり 絵馬になりという変遷があります

瑞穂国:稲の穂がみずみずしく実る国 日本の別称

父 騎手 祖父 調教師 

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