2026年1月18日日曜日

源氏物語「初音」&千玄室

短日や獅子柚子浮かべ深呼吸

冬星座ゴッホの鼓動今もなお

飼い主をなめつくす犬寒茜

風強し川面に眠る浮寝鳥(うきねどり)

思い出の切れ端たぐり冬の夜を

 

■源氏物語「初音」の巻に登場

年月をまつにひかれてふる人に今日うぐいすはつねきかせよ

 

■あの人に会いたい 千玄室(茶道裏千家15代家元)(げんしつ)

1923-2025(令和7)年 102歳没

 

1997(平成9)年 文化勲章受章

一盌(わん)からピースフルネスを エリザベス女王

ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世

 

私は毎日毎日 お濃い茶のようなお茶をずっと母親の体内から

いただいて生まれてきました ですからね 私の血は緑の血である

茶道はあらゆる宗教を超越したひとつの道である そしてあらゆる

芸術というものを包含したものである そして人様に対する大きな情

情け そういう気持ちを養っていくことができる 

 

私は6歳の6月に稽古始めをさせられたっていうんですよ 

それは覚えておりません 正直言うと8歳ぐらいのころから父の下で

横に座らされたり 着物を着せられて それで「あなたはいずれは 

ここの大将になるんですから」特別扱い 特別の目で見られる 

これは嫌でしたね 

 

同志社大学に進学 20歳の時学徒出陣で海軍へ入隊

 

そのときでも 私は非常にうれしかったですよ 

「千家の坊やが」なんて言って また兵役逃れと言われたら

「えらいこっちゃ」と思っていましたけど

完全に現役で(兵隊に)とられましたもんですから 命があれば15代は

継げるんだと でも駄目だった場合は弟を継いでくれる 

その覚悟で出ましたからね 

 

配給のようかんを切って みんながね「千 お茶にしてくれや」って

もう本当に仲間が車座になって 飛行機の横で茶をたてて 

みんなで飲みました 生きて帰れないんだと その途端にね

なんかぐっと 胸が詰まってきたことだけは 覚えていますね

僕が立って国(故郷)の方を向いて「お母さーん」って叫んだんですよ

みんな「お母さーん」もうボロボロ涙です それが最後でした

 

待機命令のまま終戦を迎えた

 

アメリカ()の顔を見るのも嫌だった 本当は軍刀でぎゃーっと

いこうかと思うぐらいの気持ちだったんですよ それぐらいの

でも こういうところにそうやって来ているって だんだんわかって

きますとね 母なんかね「本当にみんなよく勉強するわ」って

「これや!」「文化の力や」とこれからはもう日本が争いごとって

しちゃいかん やっぱりこの文化 このお茶の力を持っていけばね

日本という国は もっともっと理解してもらえるだろう

 

裏千家の茶室 又隠(ゆういん)

和敬清寂

 

和は平和であります 調和であります 敬は敬いあう お互いの人間は皆 

差別区別があっちゃいけない それから清らかな気持ちを持って それから

寂は一服のお茶によって自分が落ち着いた 安全な気持ちをお持ちになる

安らぎを与える みんながもう「俺は偉いんだ 俺は偉いんだ」

思っていても みんな人間なんだよ その人間たちをみんな一緒に

仲良く同化させるということを 利休は茶の道において教えたわけ

その精神がずっと続いているのね 

 

1951年 アメリカ サンフランシスコで茶会

(アメリカ人は)「この(じぶんの)国には文化がない」って言うんですよ

「伝統がない」って まだ生まれてから200年も…

「よその国の伝統的な歴史的なものの 在り方というものを我々は

知らなきゃならない」「どんなことがあっても それを知ることによって」

「アメリカという国がこれから 世界にいろんな仕事ができていくんだ」

「知らなくて何ができるんだ」っていうんですよ この前進 前向きの姿勢

これが(自分にも)必要だなと思った

 

1964(昭和39)年 15代家元 千宗室を襲名

1980年 中国 北京

「一盌(わん)からピースフルネスを」を合言葉に世界を歴訪

2000年 アメリカ ニューヨークの国連本部

国連 アナン事務総長(当時)

 

ざわざわっとその辺りがするんです 何だと思いましたらね

北朝鮮と南の韓国の2人が肩を並べて来られまして「これは珍しいことだ」

って アナンさんが 一緒に座られて北と南(の方)がお茶を飲まれた

これはまさしく国連だ お茶の大きな平和外交になるんじゃないか

っていうことで それでみんなお茶碗を手に取ってね もう何か

こう見ておられるんですね 中の緑の色を 緑の色っていうのは

人間の心を癒すんですね 

 

千玄室さんのキーワード「武器を捨てよ 茶碗を持て」

 

2002年 カンボジア

70か国を歴訪

 

私はいつも言うんです この茶碗丸いです 地球なんです

地球 アースの その中に グリーンがいっぱいある 

ただお茶をたてる「どうぞ」みんな「お先」「いかがですか」

勧め合う心 そういう気持ちが世界中にあったら 戦争は起こりません

 

2011年 アメリカ

2012年 ユネスコ親善大使に任命される

一盌(わん)のお茶を持って どのようなところでも出て行って

私は はっきり言えば 自分の命をそこへ 最終的にささげたい

この茶の道があってこそ 日本の国が廃れないんだと 

 

生きて帰って今日まで戦友たちの分まで じくじたる思いをしながら

生きています ですから私の命のある限り 私は世の中が本当に楽しく

みんなが幸せで暮らせるように 一盌のお茶を役に立たせたいと思う

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