歳月が培う自然夏の海
閑静な時間流れん夜釣かな
美味しいが待つ美らの海夏の風
小さき島ゆるり伸び伸び夏時間
神話息づくやんばるの森南風(みなみ)
■夏井いつきのよみ旅!in大分 後編
夏井いつき ROLAND
湧出量・源泉数 日本一 別府八湯 蒸し料理(地獄蒸し)
明礬(みょうばん)温泉
みょうばん湯の里 脇屋家16代目当主 脇屋里美
天然の入浴剤 薬用の湯の花 自宅に入れると自宅が別府温泉になる
湯の花MEMO 温泉成分が凝縮され固形化したもの
江戸時代の先人が考えた知恵を私たちが活用している
祖先がやってきたのを受け継いでいる 16代目
製造技術は国の重要無形民俗文化財に指定されているので
長い間経営を維持するのが今後の私の課題です
17代目にいい形で繋いでいこうと日々考えている
1/5句
すみれ雲彼女の笑い春の憂(う)さ サルバリガシルーパブロSalvaryGassiloudPablo
フランスからやってきました
遠距離関係になっていて終わりました
憂さの意味が日本の春ってリニューアルとか新しい学年が
始まるとか そういう事なんで 日本の春のイメージと違って
今年の春は憂鬱が感じられます
春愁(しゅんしゅう 春の季語)春の季節に感じる感傷や哀愁だったのねといつき先生
「すみれ雲」とは夕暮れ 太陽の光が雲に紫色を与える印象をイメージしてみました
それですみれ雲という言葉を作ったのね ロマンチストな詩人じゃないですか
といつき先生
オシャレな言葉を使いたいんですけど 日本語のニュアンスとか頭の中のイメージに
適応している言葉を選ぶのが難しい
才能ありだからやった方がいいと思うよと いつき先生
身に余るお言葉で恐悦至極に存じます とパブロさん
パブロさんは4年前に立命館アジア太平洋大学で通っています
別府は結構田舎なんですけど人の心があったかい
大浴場にも適応してきました フランスにない事なので
その国に適応するのが絶対に必要 社会の適応するために
日本語を習うのを頑張っています とパブロさん
今は完全に別府人として生きている といつき先生
日本の文化をフランスに紹介したくて逆にフランスの文化を日本で
紹介したくてそういう職業がしたい
2/5句
母の言う「気にせんちゃよか」風薫る 後藤明彦
(風薫る:夏の季語)
風薫る季節にこの言葉を耳にして自分自身が救われた爽やかな気持ちになった
風薫る季節のありがたみがわかったという事で母親に感謝しています
小さい母親なんですが心は広い心は大きい 何もかも受け止めて貰える母でした
母・ハヤ子
自分は足が速くないので6人で走ったらだいたい6等賞
たまに5等とかに入るんですけど 1人欠席していたりコケていたり
母は「運動会の順番なんて人生を左右するものではない」
不思議な安堵感をいただいた そういう気持ちがエピソード1
エピソード2は就職したが1か月くらいで辞める決心をして
自分はサラリーマンよりも教員に向いているかもと言ったら
「きにせんちゃよか」気にしなさんなみたいな言葉を投げかけられた
2年後に採用試験を受けて教員としての生活を35年続けました
長男は浪人している 自分に合う大学を最終的に選ぶことが大切だ
伝えてきました 結果、一番行きたかった大学に入れた
娘が高校に行けなくなって不適応で中退するんですね
行きたくなかったら行かなくていいよって母の教えを忠実に守って
高卒認定試験というのを受験して大学受験もして大学生に
今は二人とも社会人として生きています
後藤家の家宝「気にせんちゃよか」という言葉
「気にしなくていいよ」という思いを私がDNAとして受け継いで
子どもたちにも伝えて
哲学があるんですね 後藤家の ROLAND
3/5句
憧れの主治医の声や春の風 佐藤あつ子
ずっと健康だったのですが60過ぎて腎臓のガンという事で
右の腎臓全摘で無事終わりましたが 術前の検査で肺に
怪しいものがあるからという事で 次は肺ですかという感じで
その時(肺の)担当の先生が
憧れの先生が出てきた ROLAND
きちんと身なりを整えて 髪も染めて日頃しないファンデーションもつけて
待ち時間も大きい病院は長いですし 「あの先生の声だ!」
通院ってどっちかって言うと楽しいってならない
だからポジティブな行事になるのはいいですよね ROLAND
先生は私が怖がらないような感じで説明も「う~んかもしれないけどね~」
「(経過を)見て行こうね~」マイルドに伝えて下さる すごーく
癒される
佐藤さんが通う俳句教室でも先生にはぁ~!今年で85歳になりました
俳句の先生はお声が若い
声が大事なのかもしれないですね ROLAND
一休み
伝統のしいたけ栽培を未来に
俳句ひとくちMEMO
春子(春の季語)春に収穫されるしいたけ 大分県産の8割が春に収穫
河合清
クヌギがいちばんしいたけに適しています
しいたけはデリケートなところがある
天白どんこ 収穫できる比率が低い 貴重品
20代で始めた建設業を長男・幸作へ
小さな時からしいたけ栽培を手伝わされてきた
状況が変わり自分がやるしかないと思うように
森を整備し森の再生にも取り組んでいる
循環型産業の絶対的なものに作り上げていかないと
春子吹く天白どんこ孫のかお 河合清
干ししいたけは100年以上の歴史がある
今まで先人がここまでやってきて 乾し(しいたけ)を日本一にまで
していただいたので あとはわれわれが次にまた繋いでいかないかん
百年を語りつ春子いつくしむ 夏井いつき
4/5句
階段の不協和音や朝曇り 衛藤日出子
朝曇り:夏の季語
子育てを終え園芸の仕事へ
久住山
くじゅう花公園MEMO
くじゅう連山を背景に秋を通じ500種類300万本の花が咲き誇る
園芸担当はだいたい7~8人
家では50種類もの花々を植えている
最近は机上も来ます 生えすぎで「自分の足の踏み場がなくなるよ」
これからは野菜をいっぱい植えようかなと
水やりを手伝ってほしい
5/5句
やっと句会?二度目の春を迎え居(お)り 園田輝実
私が立ち上げた句会の名前でして やってもやらなくてもいいけど
やっと句会?
昭和の便利な機会が何もない時代に
親族間で手紙のやり取りで句会を開いていたという
それにすごく胸をつかまれて こんな文化的な家族が
日本にいたんだと思ってできるならやってみたいと思いまして
還暦記念春の句会を始めます 句を募集しますという手紙を
句を作ったこともない親戚 友人に送ったんです
20くらい(募集の手紙を)書いたんですけど
返ってきたのが26通 私を含めて27名が参加したことになって
選句もしたことない人たちにお願いしてすごく楽しくて
うれしくて一冊(の句集)にまとめようと思って
「春の句会 二〇二三」いきなり句集を作製
皆さんが自分の句の背景を話されるじゃないですか
今までお友だちでしたけど深いところを話されるから
心の深い部分もみえてチームがずっと前より仲良くなって
絆が深まった
「読み聞かせの会」というのもやっていて
大人同士で読み合う会というのも始めて
子供向けではなく大人同士なんですね ROLAND
絵本ももちろんですし 詩の朗読もあったり
この前は写真集を持ってこられてあとがきを読んでくれるみたいな
読書は個人の楽しみですけど それが広がるっていうのは
すごく面白いなと
いつきセレクト
妻の弾く遺品のピアノ春の雪 上田望
本山の末寺の門徒藺草(いぐさ)刈る 阿部正調
托鉢の小さき編笠春の風 後藤洋子
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