2025年8月31日日曜日

おしゃべり俳句&リクルートメント現象&高村幸太郎&印象派とゴッホ

繰り返す公転自転おどり草

いつも心ににんげんだもの秋の空

今日こそは尻持ち上げん秋の声

好き勝手鉄砲百合の乱れ咲く

のびのびと鉄砲百合の気ままかな

 

■夏井いつき俳句チャンネル

【第14回おしゃべり俳句】優秀句の発表です【後編】

 

花ぐもり今日はかなしい時間割   さやぽよ11

花疲れねむいにしはいされている   大史華家8

雪なんよ何回生まれ変わっても   小物打楽器9

冬雀あの木は前は林檎の木   すがわらあつひと6

寒雀あの木は前は林檎の木   すがわらあつひと6

 

■リクルートメント現象とは

リクルートメント現象(補充現象ともいう)とは、内耳の障害により、

音の大きさの変化に対して聴覚過敏になる現象です。

具体的には、小さい音は聞き取りにくいのに、音量を少しでも上げると

急激に大きく、うるさく、響くように聞こえ、正常な聴力者よりも

小さい音量で不快な感覚を覚える状態を指します。

この現象は、メニエール病や突発性難聴などの内耳性の難聴で起こりやすく、

日常生活で「音が響く」「うるさく感じる」といった不快な症状として現れます。

 

■高村幸太郎の短歌

あながちに悲劇喜劇のふたくさの此世とおもはず吾もなまづも

木彫《鯰》の作品を包む帛紗に書かれていた短歌

揮毫された短歌は「あながちに悲劇喜劇のふたくさの此世とおもはず吾もなまづも」。

「あながちに」は形容動詞「あながちなり」の連用形。

あえて現代語訳すれば「この世の中というものは、

「悲劇」と「喜劇」との二種類にむりくり分類できるものだとは思わないよ、

私も、そしてこの鯰も」という意味だとか…。

 

■木村多江の、いまさらですが…

印象派とゴッホ~画家を支えた画商と家族~

フィンセント・ファン・ゴッホ

印象派 画家たちを広めた人物

印象派の特徴

「印象、日の出」クロード・モネ1872年 印象をダイレクトに表現

「小舟」ピエール=オーギュスト・ルノワール1875

筆触分割

「ダンス教室」エドガー・ドガ187376

都市生活 郊外の風景 身の回りの日常

「草上の昼食」エドゥアール・マネ1863

当時のパリは産業革命を経てナポレオン3世の命により1853年パリ改造

18551867年パリ万国博覧会が開催された

「ポン・ヌフ・パリ」ルノワール1872

「ラ・グルヌイエール」モネ1869

宗教 神話 歴史 アカデミックのものが主流だった

それに不満を持っていた 

ルノワール モネ マネ ドガ ピサロ セザンヌ シスレー

バジール 展覧会を開こうという気運が しかし 

1870年 ルノワール モネ ピサロ バジール 普仏戦争が勃発

画家バジールは普仏戦争で戦死 1871年パリ・コミューン

1874年 モリゾ ルノワール モネ ドガ ピサロ セザンヌ シスレー展覧会を開催

後に印象派展と呼ばれるようになった

審査のない自由な展示 この時モネは「印象、日の出」を発表していた

それを揶揄して「印象派」の語源となった 革命的な芸術へのやっかみだった

「睡蓮 緑のハーモニー」クロード・モネ1899

「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」ピエール=オーギュスト・ルノワール1876

マネはサロンでの成功を重視したため再三の誘いにもかかわらず印象派展には参加しなかった

「エトワール」エドガー・ドガ187677年頃

そのドガを慕っていたのがメアリー・カサット

「青い肘掛け椅子に座る少女」メアリー・カサット1878

「子どもの入浴」メアリー・カサット1893

印象派の人間ドラマ

「床に鉋をかける人々」ギュスターヴ・カイユボット1875

カイユボットが買い集めた作品が没後に国家に遺贈され

のちにオルセー美術館の印象派コレクションの核となる

カミーユ・ピサロ みんなより10歳年上でパパ的存在だった

「白い霜」カミーユ・ピサロ1873

「羊毛をほぐす農婦」カミーユ・ピサロ1875

 

「印象派展」のその後 印象派を広めた画商

印象派展は18741886年の間に8回開催されました

その間辛抱強く支えたのがポール・デュラン=リュエル(Paul Durand-Ruel

1870年ロンドンに渡り彼らと知り合い援助した

1886年アメリカ ニューヨークへ300点を持ち込み展覧会を開催

これで有力な顧客を獲得

「積みわら、夏の終わり」クロード・モネ1891

等が受け入れられた

アブサン:アルコール度数が高い薬草系のリキュール

ニガヨモギ アニス ウイキョウなどのハーブやスパイスが原料

「カフェにて」エドガー・ドガ187576年頃

「アブサンが置かれたカフェテーブル」フィンセント・ファン・ゴッホ1887

 

ポスト印象派とは?

「グランド・ジャット島の日曜日の午後」ジョルジュ・スーラ1884年~86年 

点描技法

ジョルジュ・スーラ:1859年生まれ パリ出身 

盟友のシニャックとともに「新印象派」ともいわれる

 

「林檎採り、エラニーにて」カミーユ・ピサロ1888

「りんごとオレンジ」ポール・スザンヌ18951900

ポール・スザンヌ:1839年生まれ 銀行家の家に生まれる

作家ゾラとは親友だった りんごはゾラとの友情の証

多視点

「サント・ヴィクトワール山」ポール・スザンヌ190406

それに飽き足らず精神性や内面性にクローズアップしていったのが

ポール・ゴーギャン

「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」

ポール・ゴーギャン189798

フィンセント・ファン・ゴッホも自らの経験や

浮世絵に描かれている日本の文化から影響を受けて

深い精神性を絵に込めている

 

誰がゴッホを広めた?

深愛の画家 フィンセント・ファン・ゴッホ

27歳にして1880年画家になる事を決意

「小屋」フィンセント・ファン・ゴッホ1885

「モンマルトルの菜園」フィンセント・ファン・ゴッホ1887

オランダからフランスに移り住んだことが大きな転機となる

オランダ時代 デッサンに集中

「ジャガイモの収穫 農村の12カ月(10)

「ル・モンド・イリュストレ」紙より 

レオン=オーギュスタン・レルミット 1885

「坑夫、「民衆の顔ⅥJ

「グラフィック」紙より マシュー・ホワイト・リドリー1876

1886年 テオを頼ってパリへ 印象派との出会い

「ヴェルサイユ街道、ロカンクール」カミーユ・ピサロ1871

「フェリシテ号の浮桟橋、アニエール」ポール・シニャック1886

当時パリはジャポニスムブームでした

「初春の万歳と凧揚げ」不詳1875年頃

「画家としての自画像」フィンセント・ファン・ゴッホ188788年頃

1888年ゴッホ34歳の時、アルルへ

この時、後世に残る「ひまわり」フィンセント・ファン・ゴッホ1888-89

「包帯をしてパイプをくわえた自画像」フィンセント・ファン・ゴッホ1889

1890年自ら命を絶つ 弟のテオも6か月後に亡くなります

「夜(ミレーによる)」フィンセント・ファン・ゴッホ1889

「星月夜」フィンセント・ファン・ゴッホ1889

「夜のプロヴァンスの田舎道」フィンセント・ファン・ゴッホ1890

ジャンーフランソワ・ミレー:1814年フランス出身代表作「落葉拾い」「種まく人」

バルビゾン派を模写した作品を書いている

「麦を束ねる農婦(ミレーによる)」フィンセント・ファン・ゴッホ1889

「木底の革靴」フィンセント・ファン・ゴッホ1889

テオの妻ヨーの尽力により現在に至る二人の息子はオランダに帰り

下宿屋をしながら画家や作家、美術評論家との関係を築き 

地道にゴッホの作品を売っていった

1905年アムステルダム市立美術館へ480点を超える展覧会を開催することとなる

ヨーの功績としてテオへ送ったゴッホの手紙をまとめた本を作製

そこにはヨー自身が序文を記している

ゴッホの伝記を書いています

 

「りんごとオレンジ」ポール・セザンヌ1908-09

The Fruit Dish」ジョルジュ・ブラック1908-09

キュビズムを生み出すことになった

アンデパンダン展:無審査・無賞・自由出品を原則とするアカデミーなど

既存の団体を介さない独立した美術展

「夢」アンリ・ルソー1910年 「豪奢、静寂、逸楽」1904年アンリ・マティス 

「家族」藤田嗣治1923年 「接吻」グスタフ・クリムト1908-09年 

等に影響を与えた

美術界における革命でした

2025年8月30日土曜日

私の日々が、言葉になるまで&スティーブ・ジョブズ&「処暑」

秋さびし頭もたげる強きドル

秋懐や楽しむ余裕持てたなら

スタグフレーションの招くハイパーインフレ秋思

思い出を今日もこさえて秋の声

閉ざされた秋への扉ドラえもん

 

■わたしの日々が、言葉になるまで 

8月放送回 ぎゅぎゅっと詰め合わせスペシャル

劇団ひとり 村山由佳 渋谷龍太 小野花梨 桐山照史

 

言葉のプロ直伝!

言語化のヒントぎゅぎゅっと詰め合わせスペシャル

 

渋谷龍太

私はなめくじみたいにぬるぬると這って帰った。

「都会のラクダ」

 

15ポイントのため息を空に溶かした。

「吹けば飛ぶよな男だが」@KADOKAWA

 

村山由佳

「星々の舟」文藝春秋

29回直木賞受賞

 

「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズ 集英社

20冊にわたる人気シリーズ

 

「はつ恋」「天使の卵」「ダブル・ファンタジー」

登場人物の細やかな心理描写

 

自分の中のレギュラー言語 新人を募集しないと活性化しない

 

承認欲求

恥ずかしい事 悪口っぽく使う 

SNSで❝承認欲求❞が満たされた瞬間の気持ち

 

「ナイルパーチの女子会」柚木麻子/文藝春秋

好意的な意見の心地良さがやみつきになり、

何時間もコメントを読み返してしまう。

スーパー銭湯で低温炭酸風呂に浸かっている感覚

によく似ているかもしれない

ストレスがあまりにも少ないと、

引き上げ時がよく分からなくなるのだ。

承認欲求は心地いいだけじゃない

炭酸のシュワっと感がマイナスなエネルギーを表している

日常の生活で肯定される瞬間は少ない

肯定的なコメントをもらったら気持ちいいと感じるのは人間の性(さが)

承認欲求は知らない人から褒められた方が満たされる

世界のいろいろな人から褒められないと承認欲求が満たされなくなった

 

エゴサーチする?

なめるように読みます 村山

 

叱らないといけないとき 相手に届く言葉

優しいと響かない キツく言うと傷つける

猫も叱れない ここで私が我慢した方がストレスが少ない 村山

【ホワイトハラスメント】

上司が気を遣い過ぎて仕事の機会などを与えないハラスメント

 

オフィスコメディー漫画から学ぶ 叱るときの言葉

「今どきの若いモンは」吉谷光平

「一人で抱え込み過ぎだ 手伝わせろよ 

そんなに頼りない上司かオレは?」

 

言語化のヒント

感情を細分化して原因と一緒に伝える

 

もっとこう叱ってほしかった

 

【シットサンドウィッチ】

褒め言葉で苦言を挟む

・最初に今までの手柄を褒めて喜ばせる

・今回の失敗について言い聞かせる

・今後は以前のように働くよう戒める

・本人だけに対してやわらかい口調で伝える

徳川家康がやっていた

 

嘘 

人間関係を壊さないための嘘

自分の方を向いてもらうための嘘

 

朝井リョウが発見した嘘の役割

自身の日々を描く

「風と共にゆとりぬ」朝井リョウ/文藝春秋

全員がウソをついているって、なんて楽なんだろう。

誰も本当の自分を差し出していないので、

心が擦り減るようなタイミングが一切ないのだ。

人間関係が時にとても疲れるのは、

みんな、きちんと本物同士で関わり合っているからなのだろう。

 

スペシャル特別企画 第4弾 みんなの日々が言葉になるまで

隣の芝生実際青い 渋谷

自分の積み重ねてきた努力やかけてきた時間を付加している気がする

 

あなたはあたしを知らない世界に行くんだね。

のびのび旅しておいで。

変わらない場所はいつでもここにある。 村山

親しければ親しいだけ 旦那さんへの宣戦布告

 

気づかれぬことは何故だかきづかれる 劇団

 

■スティーブ・ジョブズ氏 曰く

神の息づかいを感じる。

私はもうすぐ死ぬのであろう。

病室のベッドで寝ていると、

これまでの人生がまるで走馬灯のように思い出される。

私は、成功の頂点をきわめた。

ほかの人には「成功者」として見えるのだろう。

しかし、私がずっとプライドを持っていた事、

「成功」や「富」は、「死」を目の前にしては

もはや何の意味もなく、跡形もなく崩れ落ちていってしまった。

今、やっと理解できた事はある。

人生において十分な富を手に入れたのならば、

ほかの大切な何かを追い求めた方がいい。

それは「人間関係」や「芸術」「若い頃からの夢」なのかもしれない。

「成功」「プライド」とは、あの世へ持って行けるものではない。

私が持っていけるのはただ一つ、愛情にあふれた「思い出」だけだ。

あなたの家族を、愛情を、大切にしてください。

他の誰でもない「あなた自身」のために。

 

■夏井いつきのおウチde俳句

一分季語ウンチク「処暑」

 

時候の挨拶の書き出しとしてお手紙などの冒頭に

書いたことのある方もいらっしゃるかもしれませんね

この「処暑」というのは二十四節気の内の一つになります

立秋の15日後ぐらいになりまして 現在の陽暦でいうと

823日頃ということになります この頃から徐々に

夏の暑さも和らいできて ようやく秋めいてくると

もう朝晩あたりは段々涼しくもなってきて 

ああようやく秋が訪れ始めましたねぇ というのが

「処暑」という時期にあたるというわけです

とはいえ2025年は夏の時点から非常に暑い日が続いております

現在でもまだまだ「処暑」秋が近づいてきたなぁという感覚は

遠いのかもしれませんね 皆さまご自愛ください

2025年8月29日金曜日

アインシュタイン⑧

秋湿りリードが邪魔となりにけり

頑ななロボットのごと秋さびし

秋あわれ想う気持ちと不器用と

傷秋(しょうしゅう)や阿(おもね)られても従えず

凛として姿逞(たくま)し秋の夢

 

   アインシュタイン⑧

小林晋平 福田麻貴

 

宇宙の果ては❓宇宙ってどうなっているのかひもときたい

宇宙の果てにもアインシュタインの理論

人類が到達した最高点の教養を本当に知らなくていいんですか

 

およそ800年前の北欧神話に出てくる宇宙の想像図

ユグドラシル という木 北欧神話の宇宙観(13世紀頃)

 

倶舎論(45世紀頃) インドの仏教哲学を体系的にまとめた論書

須弥山 金輪際 水輪 風輪

金輪際「物事の一番端っこ」みたいな意味で使っていた

 

有限に閉じている世界 端っこみたいなものが存在

昔の人が想像した世界は❝宇宙は有限❞

 

月までの距離を体感

5円玉の穴から月に見立てたボールをのぞきちょうど収まるよう距離を調整

相似

5円玉の穴 5mm ⇨7億倍 月3476km 

目から5円玉の距離は55cmくらいになる

55㎝を比の計算で7億倍 385km(実際の月までの平均距離は384400km)

 

太陽系の大きさ

地球と太陽の間の距離 1天文単位という 1AU=約15千万km

火星は(太陽から1.5AUくらい

木星(5AU) 土星(10AU) 天王星(20AU) 海王星(30AU)

太陽から海王星までは約30AU(45km)

光の速さでも4時間以上かかります

太陽系はわれわれ人間の感覚からするとそこそこ大きい

宇宙の中では大した大きさではない

天の川銀河

ウィリアム・ハーシェル(17361822)

天の川銀河の構造を最初に模型に描いた人物

❝天の川銀河=宇宙のすべて❞ 10万光年(95km)

太陽系がつぶつぶの一つに過ぎない

(宇宙には)天の川銀河のようなものが

1000憶~1兆ぐらいあるといわれている

天文学的数字まさにそのスケール

宇宙は膨張している

膨張発見の歴史

膨張しているというのはたった100年くらい前に出てきた話

昔は宇宙は永遠不変なもので何も変わらないだろう

Rμν−12gμνR−Λgμν=8πc4GTμν

         (宇宙項)

最初に宇宙項を入れていない状態で方程式解いたら

宇宙がやがて収縮してつぶれてしまうという解が出てきた

そこでアインシュタインは宇宙項を加えた

1920年代大きな望遠鏡が作られ遠くの銀河が見えるようになってきた

遠ざかっていることがわかった

エドウィン・ハッブル ジョルジュ・ルメートル 二人は遠ざかり方を調べた

距離に比例して遠ざかるスピードが速かった

これは宇宙が膨張している証拠だということになった

同じ時間に2倍進むってことは速度が2倍速いって事

これが起こせるのは宇宙全体がブワッと膨らむときだけ

風船の表面=宇宙空間

宇宙が膨張していることは観測からも明らか

アインシュタインも自説を撤回し宇宙は膨張しているという考えに傾く

Point! 宇宙は膨張している

 

ちょっと一息 アイン豆

 

宇宙の果て カギとなるのは宇宙の形

宇宙の形3つのパターン

平坦な宇宙 無限に広がっているので 果てはない

内角の和:180

 

曲率が正の宇宙 見続けると自分の後ろ側が見える

内角の和:180度より大きい 三角形が膨らんで見える

 

曲率が負の宇宙 

内角の和:180度より小さい 三角形が縮んで見える

 

ビッグバンが深く関連 

宇宙の初期(138億年前)超高温・超高密度の状態=ビッグバン

熱かった時の熱のなごりが今も残っている 宇宙マイクロ波背景放射

微妙に熱いところと微妙に冷たいところがあった

宇宙の形に応じて模様の見え方が変わる

宇宙が正の曲率だと模様が膨らんで見える

逆に負の曲率だと模様が縮んで見える

平坦な宇宙に一番近かった

地球は平坦で果てはないのではないか❓

Point! 宇宙は平たんで無限に広がっている果てはない

2025年8月28日木曜日

北里柴三郎&「竜馬四重奏」&舟を編む⑩

風爽(さや)か乾田直播(かんでんちょくは)復活か❓

過疎の夏農業遺産伝播せり

根拠なき確信持ちて秋の空

ままならぬ浮き世の憂さを吠える秋

見上げれば月に叢雲(むらくも)生き抜かん

 

■知恵泉 北里柴三郎~日本近代医学の父~

陸軍軍医・小説家 森鴎外(林太郎)

識を重んせんとするに余りに果ては情けを忘れしのみ

「東京医事新誌」(明治2268)より

 

北里柴三郎の言葉

(北里)は情けを忘れたるものにあらず私情を制したるものなり

「東京医事新誌」(明治22921)より

 

6回 極東熱帯医学会 冒頭演説 原稿

「学問に国境なし」という言葉は医学にこそ当てはめられる

その恩恵は国・人種の差別は全くなく被るべきものである

 

■健康カプセル!ゲンキの時間

中性脂肪を減らす新ルール

   脂物を控える

   ジュース・お菓子は厳禁

   足腰を使う筋トレをする

   減量し過ぎない(1カ月1Kgまで)

   炭水化物を控える

   朝食はきちんと食べる

 

お お茶・オリーブオイル

さ 魚

か 海藻

な 納豆

す 酢

き キノコ

や 野菜

ね ネギ類

 

■芸能きわみ堂より

「竜馬四重奏」

竜馬四重奏は、ヴァイオリン担当の竜馬、津軽三味線担当の雅勝、篠笛担当の翠、小鼓など打楽器担当の仁の4人による日本のインストゥルメンタルグループ。 ウィキペディアより

メンバー: 竜馬(ヴァイオリン); 雅勝(津軽三味線); 翠(篠笛); 仁(小鼓ほか打楽器)

YouTube  https://www.youtube.com/channel/UCEE-w4D2ZKBmzjQrH2u6Rhg

Instagram  https://www.instagram.com/ryomaquartet/

Facebook  https://www.facebook.com/ryomaquartet/

 

■舟を編む~私、辞書つくります~⑩

がん【癌】

生命を死に至らしめる病気。

 

やくめ【役目】

役として果たさなければならないつとめ。役割。

 

セクシャルハラスメント ブラック企業

 

れんあい【恋愛】

特定の二人が、互いに引かれ合い、恋や愛という心情の間で

揺れ動き、時に不安に陥ったり、時に喜びに満ちあふれたりすること。

 

三年間の観察、検証の結果、大渡海の「恋愛」の項目には、

「異性」「男女」の表記は不要とする。

 

はげ・む【励む】

熱心に事を行う。精を出す。務める。

 

いど・む【挑む】

難しい仕事などをやり遂げようと立ち向かう。

 

つ・む【積む】

長い期間をかけて、次第に増やしたり高めたりする。

 

なず・む【泥む・滞む】

深く心を寄せる。打ち込む。

 

あ・む【編む】

文章を集めて本を作る。編集する。

 

私感

あたたかいドラマに出会えて良かった…。

こんなに次回を楽しみにしたことはありませんでした。

やはり、心あるドラマって良いですね…。

それから勉強になりました。

何気なく使っていた日本語の意味を知る事が

物語への深みに繋がりました。

感謝でしかありません…。ありがとうございました。

2025年8月27日水曜日

100分de名著 サン=テグジュペリ❝人間の大地❞③

一昼夜サイレン響く盆休み

精霊花あなた好みの花はなく

独りよがりを好む人をり秋思

秋暑し強きに媚びる人のをり

流れ星デフォルトモード下りてこい

 

100de名著 サン=テグジュペリ❝人間の大地❞③砂漠に落っこちる

野崎歓 伊集院光 阿部みちこ

 

アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(19001944)

1900 フランス・リヨンの伯爵家に長男として生まれる

1903 ライト兄弟初飛行

1912 初めて飛行機に乗る

1914 第一次世界大戦勃発

1921 兵役 飛行士を志願するも地上勤務 自費で民間の飛行免許取得

1926 ラテコエール郵便航空会社に採用

1931 「夜間飛行」

1932 破産状態だった郵便航空会社を退社

1939 「人間の大地」

1940 アメリカに逃亡

1943 「星の王子さま(ちいさな王子)

1944 地中海で偵察飛行中に消息を絶つ

 

大変な浪費家で金銭感覚がなかった

193515万フランの賞金が懸かったパリ~サイゴン間の長距離飛行に挑戦

不時着して夜

自分を憐れんで泣いているわけじゃないからな

そう、そう、それが耐えられないのだ。

待ってくれている人々の目を思い浮かべるたびに、

焼けつくような焦燥を覚える。

立ち上がってまっすぐ、前に駈け出していきたい衝動に駆られる。

彼方では人々は助けを求めて叫んでいる。船が難破しているのだ!

沈黙の一刻一刻が、私の愛する人たちをじわじわと殺していく。

そう思うとわたしの中には大きな怒りが広がり出す。

待っていてくれ!…すぐいく!…すぐ行く!

われわれこそが救助隊だ!

サン=テグジュペリ「人間の大地」野崎歓訳 ⑦砂漠の中心で より

 

先輩飛行士ギヨメのエピソード

先輩飛行士の経験がサン=テグジュペリに受け継がれている

捜索隊が探すには2週間かかる

人間は水を飲まないと3日しかもたない

 

あの動物たちは砂漠で何を食べて生きているのだろう?

あれはおそらく「フェネック」あるいは砂漠のキツネだ。

ウサギ程度の小型の肉食獣で大きな耳がついている。

好奇心に勝てずにその一匹の足跡を追ってみる。

扇状に広がった三本の指が形作る、かわいらしいシュロの

葉のような足跡に見とれてしまう。

そうやって奇妙な喜びを覚えながら彼らの朝の散歩に参加する。

生命の痕跡にわくわくする。喉が渇いていることも

少しばかり忘れてしまう…。

ここでわたしは大いなる自然の神秘に直面する。

もし手当たり次第に腹を見たしてしまったら、

カタツムリはいなくなる。

カタツムリがいなくなれば、フェネックもいなくなるだろう。

足跡をたどるうち最初の巣穴に戻る。

フェネックはそこに潜んでいて、わたしの足音に怯えながら

聞き耳を立てているのかもしれない。

わたしはフェネックに語りかける。

「小さなキツネくん、ぼくはもうおしまいだ。

でもおかしなことに、きみのご機嫌はどうかなと、

興味を持たずにはいられないんだ…」

 

生存の危機なのにフェネックの足跡を調査!

何もない場所だからこそ生き物からギリギリの知識を教えて貰っている

赴任したキャップ・ジュビーの基地でフェネックを飼っていた

妹宛ての手紙に書いている(1928)

「星の王子さま」の中ではキツネが王子様の友だちになる

「大切なものは目に見えない」キツネの言葉

砂漠に順応しているフェネックの姿から相対的な価値観を強めていった

3日を心から生きれば30年と等しい時間になる

「呼びかける人」としてのサン=テグジュペリ

 

そうだ、引き返そう。でもまずほかの人間たちに呼びかけてみよう。

「おーい!」いやはや、この惑星には人間が住んでいるはずなんだが…。

「おーい!人間!…」

さらば、わたしが愛したみんな。

きみたちを苦しませること以外には、何の後悔もない。

結局のところ、すばらしく幸運だった。

もし生きて戻れたら、また同じことを繰り返すだろう。

人間の仕事をし、人間の苦労を知る。

風、星、夜、砂、海を相手にする。

人間の仕事をし、人間の苦労を知る。

風、星、夜、砂、海を相手にする。

自然の力と駆け引きをする。

勝負をして、負けた。この仕事にはつきものだ。

でもともかく、わたしは胸いっぱい吸い込んだのだ、海に吹く風を。

それを一度でも味わった者は、その糧を決して忘れない。

そうだろう、わが仲間たちよ?自分が何を愛しているのかはわかっている。

それは生きることなのだ。

 

「おーい!人間!」

「人間の仕事」に砂漠で目覚めた

「ニーチェを抱えていく」哲学者ニーチェの言葉「わたしは飛ぶ」

わが兄弟よ、わたしはあなたがたに切願する。大地に中絶であれ

「ツァラトゥストラはこう言った」氷上英廣訳

超人思想 具体化されているのが飛行機乗りたち

 

砂漠、それはわたしだ。もう唾液は出なくなったし、それを想って

うめくような甘い幻影を思い描くことももはやなくなった。

太陽はわたしの涙の泉を干上がらせた。

それなのに、わたしは何を見たのだろう。

希望の風が、海の上を吹く疾風のようにわたしの上を吹いていった。

 

その姿がわたしには神のように見える…。奇跡だ…。

彼は砂の上を、われわれに向かって歩いてくる。

海を渡る神のように…。われわれを救ってくれたリビアのベドウィンよ、

それなのにきみは、わたしの記憶から永遠に消え去るだろう。

きみの顔を思い出すことは決してないだろう。

きみは「人間」であり、わたしの前に同時にありとあらゆる人間の顔で現れる。

きみは顔をまじまじと見たりするまでもなく、すぐに我々を認めてくれた。

きみは最愛の兄弟だ。そしてわたしもまた、

あらゆる人間の内に君を認めるだろう。

私のあらゆる友、あらゆる敵が、きみを通してこちらに歩み寄る。

するとわたしにはみはや、この世に一人の敵もいなくなる。

 

ベドウィンの顔を忘れてしまう理由

個人を超えた「人間」への信頼を吹き込んでくれた

「人間」Hommes と表記されている

砂漠でこそ得られた宗教 信仰