開店を待ちわびる人夏陽射し
通過せり冷えた西瓜の甘露かな
暑き日よ裸のごとき服纏い
夏の夕汗したほくろこすれあい
飲んで貼り痒み止まらぬ夏の夜や
■舟を編む~私、辞書つくります~④
みる【見る】
視覚によって、物の形・色・様子などを知覚する
判断を下すために、物事の状態などを調べる
「味をみる」「湯かげんをみる」
ジャムる
テスト抄造(しょうぞう)
辞書は入り口 知識とか興味の入り口 誰かの入り口を作る
見出し語チェック 他社の辞書の見出し語と「大渡海」の違いを調べる
睡眠負債
もうしご【申(し)子】①ある分野で、優れた能力を持つ人「テニスのー」
③神仏に祈り、授かった子
図版 イラスト 棒ゲラ
玄武学習国語辞典四校 三校
【こだわり】俗用 匠のこだわりの逸品
こだわ・る ①心が何かにとらわれて、自由に考えることができなくなる。
気にしなくてもいいようなことを気にする。
④他人からの働きかけをこばむ。なんくせをつける。
拘りを持たないことに拘っていた
拘りのある人には辞書の挿絵は頼まない
■わたしの日々が、言葉になるまで⑭
劇団ひとり 綿矢りさ 森迫永依 川谷絵音 桐山照史
今回のテーマは「他人の不幸は蜜の味?」
他人の不幸を前にしたときどんな気持ち?
芥川龍之介が残した他人の不幸に対する気持ち
晩年の自身の体験を基に書かれた「歯車」
あ~疲れた イギリス文学史の本でも読むかなぁ
偉大な詩人は思いのほか不幸だな
「僕はこういう彼らの不幸に
残酷な悪意に充ち満ちた喜びを
感じずにはいられなかった。」
味がする不幸と味がしない不幸
順風満帆な姉が破局したときの妹の気持ち
短編の名手「小池真理子」が描いた サスペンス短編小説
才色兼備の姉が恋人に振られた時の妹の気持ち
「私は、ひたひたと押し寄せてくる後ろ暗い喜びの
予感に満たされながら、
淡い桜色のワンピース姿の姉を
どぎまぎしながら見つめた。
(中略)
姉の手が私のほうへ伸ばされ、
助けを求めるように宙を泳いだ。
私はあふれる喜びを隠しきれなくなった。」
小池真理子「贅肉」
色の対称性 うまい文章
川谷絵音 作詞家への妬み
江國香織が描く 親友が不幸なときの気持ち
女性の心理を巧みに描写 小説家 江國香織
20年以上の付き合いの親友 果歩と静枝の絶妙な関係
「ホリー・ガーデン」
5年近く前の元カレとの思い出を引きずる果歩
対照的に彼氏との関係が良好な静枝
「自分が不幸なときに相手も不幸だと
元気が出てしまうのはどうしてだろう
相手の幸福を心底
―自分よりもずっとー
願っているというのに。」
江國香織「ホリー・ガーデン」より
綿矢りさ「蜜」の使いどころ
他人の不幸は疲れる 綿矢りさ
ぎらぎら煮えたぎって揺れ落ちる地獄の落陽が、
部屋を有害な蜜色に染め上げていた
綿矢りさ「インストール」
蜜色は 夕方の色 落ち込んでいる主人公
耽美と感じる色でさえ悪く見えるぐらい気持ちが落ちている状態
蜜は禁断 危ないことは甘い 蜜は手に入れてはいけないもの
プーの不幸は蜜の味?
他人の幸せはどんな味?他人の幸せを目の前にしたときの味とは?
桐山照史 幸せな人に対して…
他人の幸せは無味無臭
綿矢りさ 幸せな人に対して
他人の幸せはだしの味 ヒストリーを知っているとうれしい
川谷絵音 結婚式の手紙で泣く?ほの暗い感情が…。
スポーツはめちゃくちゃ感動する 筋肉見れば全てがわかる
スポーツ選手同士の結婚式だったら泣いちゃうかもしれない
綿矢りさが作中につづった友達の結婚に対する感情
綿矢の故郷 京都 「手のひらの京」綿矢りさ著
三姉妹の恋と決意
綾香(31歳独身)友達の結婚に対して芽生えた気持ち
「仲間うちの二人が近いうちの結婚を発表し、
綾香は歓声を上げて祝福したが、始めて焦る気持ちが
小さいウサギが片耳をぴょこっと立ち上げたみたいに姿を現した。
あのとき手のひらに乗るくらいの大きさだった
ウサギは、今や巨大化して魔神のように青黒いでっぷりした
容姿になり、もがく綾香を尻の下に敷いている。
―綿矢りさ「手のひらの京」
「勝手にふるえてろ」
「いや、うさぎだろ。おとなしくしてふわふわっとして可愛いし」
「かわいそうだね?」
言語化のヒント 色をつけることでリアリティが増す 川谷絵音
ウサギは鳴かない 感情表現もしない 懐かない
自分でもつかみにくい 言葉にできない気持ちをウサギにたとえる 綿矢りさ
綿矢りさ流 比喩表現の作り方
言語のヒント 比喩は初めに思い浮かんだ
イメージからもう一つ飛ばして考える 綿矢りさ
読者の視点で読み直す 他人の目で後から読み直す
人気バンドの代表曲が表現 幸せな人に対する感情
物語性のある音楽が心を打つヨルシカ
「だから僕は音楽を辞めた」人の幸せに対する感情
幸せな顔した人が憎いのはどう割り切ったらいいんだ
満たされない頭の奥の化け物みたいな劣等感
―ヨルシカ「だから僕は音楽を辞めた」
寄生されている感覚
文豪の恋愛小説 親友の幸せと僕の決心
武者小路実篤「友情」
「君よ、仕事の上で決闘しよう。君の残酷な荒療治は僕の決心を
かためてくれた。今後も僕は時々淋しいかも知れない。
しかし死んでも君達には同情してもらいたくない。
僕は一人で耐える。そしてその淋しさから何かを生む。」
喜びは浅瀬、悲しみほど深く追求していない 川谷絵音
悲しみは乗り越えないといけない 劇団ひとり
幸せになった者は面白いものを作れない 萩本欣一
綿矢りさ “淋しさ”を創作にどう生かす?
川谷絵音 淋しさ乗り越える前に作品にする 作品にして乗り越える
他人の幸せの味は❓
桐山照史 フレーバーコーヒー
森迫永依 海水
外から見るとキラキラして透き通って見えるけど口に入れたらしょっぱい
綿矢りさ こんぶだし 嫌いな人の味は酸っぱい
不幸は即効性がある 幸せは想いをはせてようやく納得する
川谷絵音 具のないパスタ
劇団ひとり お前の幸せはともかく俺の祝福っぷりをみてね
0 件のコメント:
コメントを投稿