2025年10月28日火曜日

心おどる 茶の湯 表千家 利休のこころと形③

吾のために使う時間や秋麗

ドイツから修業求めて天高し

秋の空悟り探して安泰寺

秋の山ネルケ無方の笑い声

人生の意味問い続く秋の寺

懸命に今を生きたし星月夜

 

■心おどる 茶の湯 表千家 利休のこころと形③竹の道具

京都 奥嵯峨

表千家家元教授 木村雅基

竹の道具 

京都 上京区

竹細工・柄杓師 十四代 黒田正玄(しょうげん)

柄杓(ひしゃく) 合(ごう)

茶杓(ちゃしゃく) 十二代 黒田正玄 作 

中節(ぶし) 利休形(がた) 櫂先(かいさき) 

竹笹香合(たけざさこうごう) 竹節水指(みずさし)

花入(はないれ) 竹一重切(いちじゅうきり)花入 銘園城寺 伝千利休作

石割れ 景色と呼ばれている 七代如心斎 好 稲塚切花入 見立て

十四代 而妙斎 好 竹蛇籠花入 

竹蛇籠:河川の治水などで使われる竹製のかご

 

表千家 十五代家元 千宗左 

利休所持 油竹菜籠炭斗(すみとり) 

花の生け方 

「花は野にあるように」 利休

一重切花入は花窓に入れる

天龍寺竹 一重切花入 銘 さが野 キキョウ・アケボノソウ・シモツケ

 

竹籠の花入

十一代碌々斎 好 手付置籠 キキョウ・シュウカイドウ・ナデシコ

リンドウ・ハギ・オミナエシ・ワレモコウ・ススキ

 

真竹 黒竹 ゴマ竹 亀甲竹 シボ竹(真竹からできた幻の竹) 

(ひょう)竹 シボ竹

 

八代啐啄斎 作 銘 暁霜

 

茶杓づくりに挑戦

幅を削る

小刀で薄く少しずつ削る

節裏の厚みを取る

小刀をいろいろな角度から入れる

櫂先を削る

仕上げにトクサで磨く

最後に銘をつける

 

目標は利休形

 

私感

茶の泡立てについての謎が解けました。

どうしてあんなに立て方に違いがあるのか…。

裏千家は細かく泡立てる。

表千家は泡立てないのだそうです。

これをお教えくださったのは

「スイッチインタビュー」に出演された

92歳の僧侶青山俊董女史でした。

あまりにさらっと言われたので驚きと

尊敬が入り混じった感動を覚えました。

ずっと、私にとっての謎だったので…。

それぞれの茶の湯

・茶の湯 裏千家 一陽来復 より

・美の壷スペシャル「民藝」より

 鷺珠江さん(河井寛次郎氏の孫)

・心おどる 茶の湯 表千家 利休のこころと形 より




 




2025年10月27日月曜日

兼題「会う」&テーマ「目覚めても忘れられない夢」

 

秋の声唯一無二の生と死と

流れ星最後の権利安楽死

交わることのない世界線夜長

物理学の世界線や秋を詠む

騙されませぬクリックベイト秋気

 

NHK俳句 兼題「会う」

年間テーマ「語ろう! 俳句」

選者:高野ムツオ ゲスト:小川軽舟 谷さやん  

モーリー・ロバートソン かわにしなつき 司会:柴田英嗣

 

短い言葉で周りのスペースも一緒に風景ですよと(描く)ことは日本語固有

英語で少ない言葉で何か言おうとすると伝わらなくなる 圧縮不能というか

モーリー

 

「会う」超難易度じゃないか 動詞なので普通は季語か季語でなくとも名詞

「会う」は会いとか会わないとか いろいろ変化もする

誰がどんな時にどのように会うのか想像するのは難しい 高野

 

   暑さ明け会う人と語る火星の水   モーリー・ロバートソン

中八を「会えば語ろう」とすると

呼びかけにもなるし流れもよくなったのでは?

「暑さ明け」は「涼新た」「暑さ終え」の方が良かったのでは?

天気予報と報道のニュースって切り離されていて 温暖化を誰も議論

しないから この星火星に向かっているぞと思ってパニックしていた

表現に盛り込めなかったけど背景には自分自身のパニックを詠んだ

   とんぼうがとんぼうと会う豊の秋   高野ムツオ

「と」頭韻がうまくいっている ゆったり感がある

季語が3つ並んでいる 「が」と「は」で悩まれたとか…。

   名月や心だけ里会いに行く   かわにしなつき

「心は里へ会いに行く」調べが流れだすと抒情的な句になりそう

三段切れになっている 行儀が良すぎる 忖度し過ぎ

「会いに行くのは心だけ」という手もある

   会へば行く店あるふたり秋の宵 小川軽舟

「秋の宵」パワーワードにひかれた 季語がピッタリすぎる

俳句は意外性がないといけない 想像をひっくり返す季語が良い

   黒葡萄洗えばこぼれ会いたいなあ   谷さやん

心理描写 俳句では主観は言ってはいけない

濁音 ばびぶべぼがいっぱいある 緩急感が音声として面白かった

 

五者五様の句が並びました 柴田

 

・特選三席発表 兼題「会う」

一席 久々に会ふ白息をぶつけ合ひ   渡辺みほ

二席 星座盤まはして母と会ふ夜長   押見げばげば

三席 会()うて先ずひつつき虫を摘()り合ひぬ   中川いづみ

 

・特選六句

地下で会い地下で別れる温め酒   鈴木研児

会へばまた会つたで揉めて芋煮会   丹下京子

レコードや十五の吾に会ふ夜長   小林飄

夢に会ふ夫は逞し霜の菊   うーみん

やまひ得て出会ひし友や鰯雲   伊藤柚良

亡き父に会ふマフラーの匂ひかな   萩尾節子

 

日本語の持つ深さとか優しさとか

いろんな力が出てくる表現方法だなと思いました

この美しい言語をあと少なくとも

五十年か百年は温存したいと思っている

一言一言美しく話さないと 

一千年前の人に顔向けできないと思っている。

モーリー・ロバートソン

 

NHK短歌 テーマ「目覚めても忘れられない夢」

年間テーマ「“伝える”短歌 “伝わる”短歌」

選者:木下達也 ゲスト:ラランドニシダ 司会:尾崎世界観

 

・入選九首 テーマ「目覚めても忘れられない夢」

泣きながら置き去りにしたボクサーが俺より先に家に着いていた

大橋奥文

三席 引き留めるつもりで目から出た鎖つむるとすぐにちぎれてしまった

佐藤研哉

エレベーターの閉まるボタンを押したとたん奥に倒れて火葬をされた

高橋泰源

グローブに手が入らないグローブがしっくりこないグローブがない

中村一郎

二席 向こうだけ時間がはやく流れてて電話の声がしわがれてくる

小鷹(こたか)

駅前で配られているそれぞれの好きな固さに合うゆでたまご

葉村直(なお)

一席 私 透明なエレベーターで上昇し空まで鳥を何羽撥()ねたか

常田瑛子

 病院のシーツたなびく屋上にもういない犬の足だけ見える

公木正(こうきせい)

ラーメンの中に小さな街があり麵(めん)を啜(すす)ると見上げる人々

野口み里

 

・“伝える”短歌 “伝わる”短歌 木下流短歌の育て方

じゃあ女性代表として母さんは喉が壊れるまで叫びます

注がれたのに無駄にしたいくつもの母性と懺悔室で向き合う

わだかまりそれは叫びの輪唱であなたを責める女性の名前

 

言葉になっていないものを31音にしてみるのは

自分で短歌を作るときにもその感覚がある 木下

 

お客さんの心や目を引き付けるような言葉を伝授して欲しい 木下

自己紹介ルーレットを教授するラランドニシダさん

 

・文芸って何がおもしろいと思いますか❓ ラランドニシダ

自分の中に無いものを入れてもらったとき

自分は崩れる感覚が気持ちよさにつながる 木下

短歌だと生まれてから短歌を書くまでの道はそれぞれ違う

だからその人が書く短歌も必ず違う

 

ギャグの副作用みたいなものがふわふわしています ラランドニシダ

ギャク酔い? 尾崎世界観

 

・ことばのバトン

喉焦がし明日の私へ應援歌 

宮崎県立宮崎北高校 石田千夏 岡田華音 海野漣

こぼれないよう握ったバトン

秋田県立秋田北高等学校 村田成実 佐々木乃愛 村上響

「再」の字の線対称じゃないところ馬鹿だ私だけ会いたがって 

佐々木乃愛

2025年10月26日日曜日

愛を生き切った人~瀬戸内寂聴の99年~

偏った知識とセンス秋麗

地虫鳴く交わりのない世界線

艶やかにお口ぱっかり栗拾い

栗林いがから顔を覗かせん

寝落ちから慌てふためく秋の宵

 

■愛を生き切った人~瀬戸内寂聴の99年~

寂庵 京都嵯峨野

2021119日逝去(享年99)

 

誰かを愛することは人間に許されたこと

愛していけない相手はないと思う

報いを求めなければね

19731114日 出家 得度 岩手 中尊寺

座右の銘 愛することは生きること

 

視点1 瀬戸内晴美から寂聴へ 愛の軌跡

19731114日 岩手県平泉町 中尊寺

当時51歳 超売れっ子の流行作家

虚無的になっては出家はできないの

非常に絶望して子どもが死んだりね 夫が女の所へ行っちゃったりね

形而下的な問題でした 出家は続きません

私の場合はもうちょっと違ってたんじゃないかな

 

当時は生真面目な忠君愛国のガリガリ少女だった私は、

勉強への熱意を失ってしまった。

「放浪について」瀬戸内晴美 講談社

 

20歳の時 見合い結婚

1945815日 終戦

ただ教えられた通りに素直に信じて生きて来ましたけどね

これからは教えられた通りのままじゃなく自分で考えてね

自分の心と肌で感じたものだけしか信じちゃいけないんだって

その時に私の人生で一大転換があったわけですね

1948(15)出奔(しゅっぽん)

小説家になりたいから、家を出させてください。

(りょう)太という名で小説に登場する最初の不倫相手

 

凉太への理不尽な情熱のため私は安隠(あんのん)な家庭を自ら破壊した。

「場所」瀬戸内寂聴 新潮社

最初の不倫相手の幼馴染 三井新造

 

1957年 文壇デビュー

その若者のからだの下でさえ、私の子宮はうめき声を押さえきれず、

私は快楽の極に待つあの甘美な失神に、夜明けまでに二度もおちいった。

「花芯」瀬戸内晴美 三笠書房

 

「田村敏子」「伊藤野枝」「岡本かの子」次々に描いていく。

晴美にとって恋愛は生きる糧であり生命力の源泉だった

本当の恋愛は落雷だ

恋愛は逃れられないね 理屈じゃないんだから 

雷のように落ちてくるもんだからね 打たれるしかないんですよ

それがとんでもない悪女だったりね 

とんでもない詐欺男だったりしますよ

それでも恋愛の雷に打たれないより打たれた方がいい

人間が一番成長するのは恋愛です 本ではない 学問でもない

本気で恋愛したら絶対成長します 

作家 小田仁二郎(19101979)と半同棲生活を送りながら

凉太と再会 複雑な三角関係になる

その愛憎劇を私小説として世に問いかけると高い評価を受ける

1963年第2回女流文学賞 「夏の終り」

慎吾=小田 凉太=最初の不倫相手

 

「あんたに何がわかるの、慎とあたしにはあんたのしらない、

きずいてきた生活があったのよ。

今のあたしはあの人につくられたあたしなのよ。」 

「それじゃ、ぼくのことは何だ、浮気か」

「憐憫(れんびん)よ」

「夏の終り」瀬戸内晴美 新潮社

 

本当に人間は自分の中のダメなね 煩悩の五欲煩悩の

どうしようもないものを吐き出したら何かそこに光が見えて来る

これかなって思ったの 私は だからもうそこにじゃあ腰据えて

自分のしたことを見つめてみましょうって感じになったの

 

4歳の娘を置いて家を出たこと

その1年後、会いに行っている

麦畑があって麦畑で潜んで待ってたの 出てこないかなと思って

そしたらね ちっちゃな女の子が遊んでたのが帰ってきたの

呼んだら素直にこっち向くんだけど 私は抱きしめて「ママは?」

って聞いたら「死んじゃった」って言ったんですよ

どきっとしましたね 

 

19731114日 瀬戸内晴美 得度

とにかく男とのことを繰り返したってね 同じだと思ったしね

50になった頃ね もういいよって気がしたの それを切るためには

どうしたらいいかって それは出家するしかないなって思った

もうこの世が嫌になってっていう出家じゃないの

私はもっと生きたいからもっと自分の人生を充実したいから

出家したんですよ

 

もう一人の不倫相手の存在

全身小説家 作家 井上光春(19261992)

 

視点2 作家 井上荒野 ❝鬼たち❞の生き方

長野県茅野市 寂聴の不倫相手の娘 井上荒野

「あちらにいる鬼」井上荒野著/朝日新聞出版

帯の言葉「作者の父 井上光晴と、私の不倫が始まった時、

作者は五歳だった。瀬戸内寂聴」

小説家の父、美しい母、そして瀬戸内寂聴をモデルに、

〈書くこと〉と純愛によって貫かれた三人の〈特別な関係〉を

長女である著者が描き切る、正真正銘の問題作 

作家生活30周年記念作品

 

お互いに4歳の時に(子どもを)捨てた女と 4歳の時に(親に)

捨てられた男が出会ったのは一個ひとつの大きい

つながりだったんじゃないかな 寂聴と井上は共に

515日生まれ 

 

光晴が開講した「文学伝習所」

井上郁子 光晴の妻であり 荒野の母親

瀬戸内晴美=長内みはる 郁子=笙子 光晴=白木篤郎

 

笙子

ただ、長内みはるが何を書いても、その小説の中に、

篤郎のことはきっとあらわれてしまうだろう。

私はそれを避けている。

長内みはるから滲み出る篤郎の姿を知りたくない。

知れば、あのふたりのことを許せなくなってしまうかもしれないから。

「あちらにいる鬼」井上荒野 朝日新聞出版

 

2014年 寂聴が倒れる

2015年 寂聴に作家仲間と会いに行く(江國香織と角田光代)

この日、光晴の思い出を口にした

祇園のお茶屋にも繰り出した

これは私が書いて残さないとダメだと思った 荒野

 

みはる

男と女の関係になってから、白木は再び私の前で、

出会った頃よりもずっと露骨に、

妻の自慢をことさらにしてみせるようになった。

そういう男を、わたしはすでにどうしようもなく愛していた。

笙子

あなたには吐き気がするわ。私はいっそう大きな声で叫んだ。

そうしなければ、シチューの鍋を篤郎めがけて

ぶちまけてしまいそうだったから。

笙子

私は篤郎と別れない。別れられないのではなく、別れないのだ。

「あちらにいる鬼」井上荒野 朝日新聞出版

 

愛とは?

 

テレビを見ている男の背に、「出家しようと思うのだけれど」

と、声をかけたのは、いつのことだったか。

聞こえなかったのかと思うほどの間をおいて男のことばが帰ってきた。

「そういう方法もあるね」

「比叡」瀬戸内晴美 新潮社

 

父が唯一ものすごく誠実になったセリフ

郁子は寂聴に戦友とでも呼べる感情を抱くようになっていく

同じ穴に落ちちゃった者同士

女同士というよりは人間対人間の共感 惹かれあうものがあった

憧憬があった 評価をしたのではないか

光晴が亡くなるまで友情関係を続けた

 

渡辺勝夫 元編集担当者

奥さんと一緒に病人の井上さんを2人で足をもんでるんですからね

こんなすごいことは頭をそったからできたわけですよ

結果としてはそったおかげで最後までちゃんと付き合えたと

 

寂聴からの頼み事

「かっちゃんね 井上さんの骨取ってちょうだい」

それで「わかった」って言って僕は焼き場行ったときに

奥さんと荒野ちゃんのいる前で光晴さんの骨をパッと取って

ハンカチに包んで瀬戸内さんにあげましたよ

あとどうしたか知りませんよ 瀬戸内さんが井上さんの

「骨ほしい」って言うんだもん 

 

岩手県 浄法寺町 天台寺墓地 

井上光晴と郁子と同じ墓地に寂聴は眠っている

「愛した 書いた 祈った 寂聴」

 

三人の関係 自由という言葉を思い浮かべる 

精神の自由でつながっていた3人じゃないかな 荒野

 

視点3 寂聴に救われた人たち

1987年から2005年まで 岩手県浄法寺町 天台寺の住職を務める

2011年 東日本大震災

 

物事はどん底に落ちると はずみで上に上がるんですよ

ボールをついてごらん 下に落ちたら上がってくるじゃないですか

だんだんね よくなっていくの 信じてください つらいとき

「寂聴さんはどん底の下はない」って言ったと思い出してほしい

希望を失わないで元気を出して生きて欲しいと思います

 

結局は人間は一人なんですよ ひとりで生まれて やがて

一人で死んでいくんです 一人はさみしいけれど

でも一緒に死ぬことはできない だから 必ず

いつか一人になるんです そのことを覚悟して そして

生まれてきたんだから 死ぬまで力いっぱい情熱を込めて

自分一人の人生を生き切りましょう

 

生きている間は一人ですけど 亡くなった人の魂は

この世で一番愛した人が心配で 必ずあなたのそばに来てくれます

今日 ここへあなたがいらしたのは ご主人が

連れてきてくださったんです 一人でさみしいけれど

やがてあなたも行くんだから 向こうで会いましょう

 

私はお見舞いっていうつもりでね いろいろ各地に行ってるんですけれど

本当にショックを受けたり 強い感動を受けたりして

私が鍛えられて新しいことを見せつけられて 人間に対する信頼を

盛り返して暗く考えていたら生きていられない

 

私感

私とはかなり人生観、価値観、世界線は違うけど…。

こんなに大勢の人を救ってあげるって素晴らしい人生でしたね…。

先輩…。

 

2025年10月25日土曜日

心おどる 茶の湯 表千家 利休のこころと形①

クレアチニン数値下がりて秋の虹

秋の畑巨大なキノコオニフスベ

秋晴る叩くと弾むオニフスベ

秋日和はんぺんに似たオニフスベ

それぞれに世界線あり秋越(あきおこ)

 

■心おどる 茶の湯 表千家 利休のこころと形①

塔頭(たっちゅう) 大寺院の敷地内にある寺院

大徳寺 聚光院(じゅらくいん) 千利休の菩提寺

利休忌月次法要 月命日の28日に営まれる

表千家家元教授 木村雅基

表千家 十五代家元 千宗左

重要文化財 閑隠席(かんいんせき)

 

表千家 不審菴(ふしんあん) 千小菴:千利休の養子で娘婿

露地(ろじ) つくばい(手や口を清める)利休の聚楽屋敷に立ったと伝わる

草庵の茶室 不審菴 千利休が考案 にじり口から入る(千利休の考案)

 

表千家 十五代家元 千宗左(7年前に襲名) 家本襲名茶事2018年~2025

不審花開今日春

 

わび茶の歴史

栄西(1141-1215) 九間(ここのま) 唐物

わび茶の祖 珠光(1423-1502) 千利休(1522-1591)

 

大徳寺 玉林院 桐浴(さこ)邦夫

表千家七代家元 如心斎(じょしんさい)(1705-1751)

茶室 牌堂 茶室 

重要文化財 簑庵(さあん) 土壁 下地窓 にじり口 

下地窓:土壁の一部を塗り残して作る窓 

下地が見えることから「下地窓」という

 

如心斎の創意工夫 その1 長いわらすさの土壁

天下一の土壁

如心斎の創意工夫 その2 複雑な構成の天井

(ひら)天井 落(おち)天井 化粧屋根裏天井

如心斎の創意工夫 その3 大きく曲がった中柱

 

重要文化財 霞床席(かすみどこのせき)

違い棚 富士ノ画:即中斎 筆 蹴()込み:竹 

 

天王山 京都 大山崎 

妙喜庵(みょうきあん) 秀吉が利休に命じて作らせたお茶室がある

最古の茶室 国宝 侍庵(たいあん) 天正10(1582)ごろ

極限2畳の狭いスペース

狭い中にも工夫がある 塗り廻(まわ)し 室床(むろどこ)

平天井と化粧屋根裏天井(変化にとんだ立体的な空間を演出している)

無駄なものを削り落としていくことが重要なポイントだった

 

わびの茶室とは?

心の中で自然を感じながらお茶を楽しむ

400年受け継がれてきた

 

6月下旬 妙喜庵で茶会が開かれた

妙喜庵住職 武田士功 

2025年10月24日金曜日

赤穂浪士&小林凛さま

一休み価格急落秋の金

金下落ビットコインへ秋相場

アンドロイドヘ命受け継ぐ地虫鳴く

アンドロイドへ命拡がり歌女(かじよ)鳴く

なき意識と受け継ぐ記憶秋思

 

■赤穂浪士

大石内蔵助の妾として知られているのは「お軽(可留)()」。

京都の二文字屋の娘で、内蔵助が京都に滞在していた際に側女となる。

内蔵助の子供を身ごもり、そのお墓は京都の上善寺にある。

 

大石内蔵助の直接の直系の子孫は、元服後に浅野家(広島浅野家)

仕官した三男の大石主税が最後の生き残りであり、

現在は大石家の家系が「大石内蔵助」の

直系子孫を称して存続しているかは不明確。

大石内蔵助の四男である大三郎は、

戦後に家督を継ぐことはなかったため、

大石家の直系は途絶えたと考えられている。

 

大石内蔵助の子供たちと家系

主税(ちから)(長男):

忠臣蔵の作中でも活躍した内蔵助の息子。

父の死後、家督を継ぎ広島浅野家に仕官し「大石外衛良恭」と名乗る。

ルリ(次女):

内蔵助の娘で、浅野長十郎信之(後の監物直道)

妻となり二男四女をもうけました。

彼女の直系の子孫が、現在も続いているかどうかの情報は提供されていない。

大三郎(三男):

内蔵助の三男で、内蔵助の死後、

浅野家の家臣である大石主税によって養育されました。

大三郎も広島浅野家に仕官しましたが、彼の直系子孫に関する情報は

「大石」姓を名乗ったかどうか不明確な点が多く、

家系が続くかどうかははっきりしていない。

 

赤穂浪士とは?子孫と現在、生き残りについて

https://cocage-research.com/akourousi/#google_vignette

 

私感

日本人の多くは「赤穂浪士」が好きですが

私はどうも好きになれません。

私の世界線とはParallelのようです。

赤穂浪士の生き残りはあまりよい亡くなり方はしていないようです。

って、彼らはそのような最期を望んでいたのでしょうね。

 

■秋風鈴 小林凛

 

あの窓は魚群探知機いわし雲

通勤の六腑に甘きとろろ汁

秋風鈴ちりんちりんと自己主張

曇天と静を穿つは稲つるび

上田来て無言の杜と赤とんぼ

欠けた歯に染み入るような秋の風

同僚と囲む肴や新豆腐

秋晴れを着ているような洋人形

螳螂(かまきり)は芝刈りに山向かいけり

さんざめく鵯(ひよどり)の群れ波のよう

細々と出遅れ者の秋蚊かな

外国の風吹く博覧会の秋

 

朝日新聞に掲載された俳句

小林凛

2001年生まれ。大阪府在住。第37回朝日俳壇賞(長谷川櫂選)受賞。

「ランドセル俳人の五・七・五」(ぶっくまん社)、「生きる」(小学館)

 

2025年10月23日木曜日

あの本、読みました? みうらじゅん&万城目学

復活をスカラベに込め秋を舞う

舞う秋やラヴェル身体で具現化す

不完全ながら目指した星月夜

上り月神に近づけ手を伸ばせ

原始から心の進化流れ星

 

■あの本、読みました?

いま話題のエッセイ!みうらじゅん「老い」万城目学「万博」

みうらじゅん 万城目学 鈴木保奈美 山本倖千恵 林祐輔P

 

みうらじゅんが「アウト老」を語る

〇権威濃すぎ ×ケイン・コスギ

直木賞作家・万城目学 最新作「ザ・エッセイ万博」

変なものをどう文章にするか

コントスト:コントとエッセイの間

この合コンうまくいってないですね

 

初対面の印象は?

万城目エッセイ全6作品

みうらじゅんのエッセイとは?

 

「ラーメンと瞑想」の一文 宇野常寛著/ホーム社

ラーメン富士丸と「人間の条件」(後編)

僕はまずスープを啜った。甘くて、しょっぱい。運動した後の

富士丸のスープほど、人間を直接的に肯定してくれるものはない。

クタクタになったキャベツと、ゴワゴワの麵を一緒に摘まんで

口に運ぶと、生命を身体に取り込んでいるのだなと実感できる。

ときどき、少し硬めに煮込まれた豚の肉塊を齧る。

塩辛くて、味が滲み出る。これがまた、やめられない。

 

「ザ・エッセイ万博」の一文 万城目学著/ポプラ社

1京都ナイン

それではさっそく私が考える、「京都ナイン」の

スターティング・メンバーを発表していこう。

まずは1番。いきなりの坂本龍馬。

選出理由は、とにかくチャンスを拾い上げ、塁に出てくれそうだから。

いつかは太平洋を渡り、大リーグで活躍する日を夢見ている。

口癖は「アメリカぜよ」。守備位置はライト。

2番。大久保利通。

(中略)

4番、チームの主砲は、これ弁慶である。幕末勢が三人続いたのち、

いきなり時代を遡って、平安時代末期からの選出だ。

理由は言うまでもなく、力持ちで長打力がありそうだから。

(中略)

8番、残るポジションはサード。偉人がひしめき合う京都ゆえに、

選抜肢は無尽であるわけだが、ここは少し切り口を変え、

サードという視点から「長嶋一茂枠」を設けたい。どういう

ことかというと、偉大な初代のあとを継ぐ難しさが、

いずれの二代目にもあったはず。

(中略)

チョイスするのは藤原頼道である。

大政大臣藤原道長の長男である藤原頼道。

(中略)

強烈な満月エピソードを持つ父親と異なり、

頼道自身に巷に知られたパーソナルな逸話は皆無で、

ただ平等院鳳凰堂を作ったという

十円玉的記憶が刻まれているのみである。

 

思考ゲーム 京都ナイン

万城目学の京都ナイン

1()坂本龍馬 2()大久保利通 3()土方健三 4()弁慶

5()在原業平 6()楠木将成 7()那須与一 

8()藤原頼道【長嶋一茂枠】 9()源義経 DH 西郷隆盛

 

作家に早生まれが多い謎

 

「ザ・エッセイ万博」の一文 万城目学著/ポプラ社

10 早生まれの甘え

勢いを得た私は、手っ取り早くデータが取れる作家の集合体として、

直木賞選考委員の誕生日を調べてみることにした。

角田光代氏が三月、辻村深月が二月、米澤穂信が三月、宮部みゆき氏が

十二月二十三日生まれなので、これも一週間くらいならと「早生まれ」に

含めてしまおう。そこに先ほどの京極氏を加えると、選考委員九人のうち

五人が早生まれという結果が出た。一月、二月、三月生まれである確率は

四分の一なので、かなり偏りが発生している。

 

エッセイのこだわり 

エッセイはオチが必要?  コントスト

エッセイは著者の素顔

 

万城目学氏から鈴木保奈美女史へのお薦めエッセイ

「気になる部分」岸本佐知子著/白水社

翻訳家/岸本佐知子がヘンでせつない日常を

強烈なユーモアとはじける言語センスで綴ったエッセイ集

 

エッセイの教科書「気になる部分」

 

「ここで唐揚げ弁当を食べないでください」の一文

小原晩著/実業之日本社

社会人一年目の夏。仕事に慣れてきた私はサボることを覚えた。

先輩にバレないルートでファミリーマートまで行って、

唐揚げ弁当を買い、建物と建物の隙間に入って

唐揚げ弁当を貪り食う。

(中略)

ある日、唐揚げ弁当を持って、いつもの場所へ行くと、

「ここで唐揚げ弁当を食べないでください」と、

書かれた紙が張り出されていた。私は驚いた。バレていた。

青山というお洒落な街の建物と建物の隙間でファミマの

唐揚げ弁当を食べている人間が存在するということが

バレていたのだ。

 

ダイヤの原石 小原晩の唐揚げエッセイ

ジャックナイフからバターナイフへ

 

「アウト老のすすめ」みうらじゅん著/文芸春秋

売れ行き好調!本音は…

老いるショック・老け作り・アウト老

理想の老い方がわかる「アウト老のすすめ」

 

「アウト老のすすめ」の一文 みうらじゅん著/文芸春秋

ありがたき無怒菩薩

老人が怒りっぽくなる原因のひとつなのかもなと思った。

でも、それだけはどうにか避けたい。何かいい対策は

ないものなのか?そうだ!何があっても怒らない人を一人、

僕は知ってるじゃないか!今更だけど、あの人を見習うんだ!

と強く思ったのだった。あの人とは、NHKEテレでやってるアニメ

「おさるのジョージ」に出てくる、通称“黄色い帽子のおじさん”。

(中略)

要するに黄色とは金色なり。

悟りを開きし者のみが光り輝くという仏教的発想。

実は黄色い帽子のおじさんはお釈迦様や弘法大師レベルの

覚者だったんだと、僕は思い込むことにしたのであった。

当然、そうなるとその無怒菩薩グッズが欲しくなった。

ネットで調べると数種出てたが、ここは出家だ。

いや家を出てショップに買いに行くのが修行と、

都内の何店舗か巡ったがジョージはあっても黄色い帽子の

おじさんはなくて、ようやく錦糸町パルコで見つけた。

しかも売っていたのはこの一尊のみだった。

だから、今はイライラし出したら

これに向かって拝むことにしてるのだ。

 

アウト老的 趣味の見つけ方

レジスタンス活動 とりあえずレジの前に立つ

 

みうらじゅんさんから鈴木保奈美さんへお薦めの一冊

「日本の人魚伝説」髙橋大輔著/草思社

人魚の肉を食べ不老長寿となった少女の伝説

「日本の人魚」の正体に迫る異色のノンフィクション!

 

人魚が好きになるレジスタンス活動

 

「見仏記」いとうせいこう・みうらじゅん KADOKAWA/角川文庫

みうらといとうが全国の仏像を巡る旅エッセイ

ユーモアと深い仏教愛が交錯する“見仏”シリーズ

三十三間堂で果たした33年前に約束

(私これ拝見しました。私も感動しました。

 33年後の約束が叶いますように…。⇩)

https://www.youtube.com/watch?v=a6IoPT8xDHw