2024年2月25日日曜日

源氏物語の女君たち(2)紫の上(前編)&「春三日月」&「蕗の薹」

瞑想し真理悟らん山笑う
春塵や迷い悟りの四諦(したい)あり
春の月一切皆苦重き日々
水温む諸行無常を生き抜かん
春まけてあらゆるものは諸法無我

■趣味どきっ!源氏物語の女君たち(2)紫の上(前編)
藤井由紀子教授

藤壺の宮 光源氏の子を帝の子として産む
北山 光源氏が病気療養をしてもらう寺がある
小柴垣(こしばがき)
紫の上(後に光源氏の妻となる)は藤壺の宮にそっくりだった
紫の上の父 兵部卿宮 (ひょうぶきょうのみや)は藤壺の宮の兄
紫の上は藤壺の宮の姪 叔母と姪に当たる関係

平安一口メモ
編つぎ 編から漢字を考える遊び

光源氏が早く起きてきて
紫の上が一向に起きてこない朝があったんです
光源氏にとって理想の女性は藤壺の宮

さるは、

限りなう心を尽くしきこゆる人に
限りなく心をつくしている人に
いとよう似たてまつれるが
本当によく似ているので
まもらるるなりけり、(気づきの「けり」)
じつと見つめてしまったんだなあ
と、思ふにも涙ぞ落つる。
涙が落ちてしまう

正妻 葵の上が亡くなると いよいよ二人は結ばれる

思し放ちたる年月こそ
(対象と)思っていなかった年月は
たださる方のらうたさのみはありつれ、
娘や妹のようなかわいらしさだけはあったのだけれども
忍びがたくなりて、
こらえきれなくなる
心苦しけれど、いかがありけむ、
かわいそうだけれど どのようなことがあったのだろうか
人のけぢめ見たてまつり
分くべき御仲にもあらぬに、
周りの人たちが見てもはっきりわかる関係性ではない
男君はとく起きたなひて、
女君はさらに起きたまはぬ朝あり。
光源氏は早く起きてきて 紫の上は起きてこない朝があった

これは文学なんです
紫の上は素直に感情を表現する女性
結婚の順番がおかしい
通い婚 男性が女性の元に三日(三夜)連続で通うと結婚成立
三日夜餅(みかよのもち) 二人で餅を食べる
裳着 女子の成人式 
三日夜餅の前に裳着をしなくてはいけなかった

光源氏は自分勝手
第3回は葵の上(光源氏の正妻)

■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク 春三日月

勿論「月」といえば秋の堂々たる季語です
その「月」を秋を軸としてそれぞれの季節
「冬の月」「春の月」「夏の月」ともある訳です
「春の月」は秋の「月」に比べて
より大気が潤んで朧な風情がある
それが「春の月」という季語の
微妙なニュアンスになってくる訳です
それが更に「春三日月」となった場合
その三日月の鋭いシルエットその輪郭の朧に滲んでいる感じ
そのシャープさと朧とがより際立って比較されてくると
そんなところに「春三日月」という季語の本意が
あるのかもしれませんね

■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク 蕗の薹

天婦羅などにして食べたことが
あるという方も多いかもしれません
その他、蕗味噌なんていう食べ方もあるようですね
早春にまだ雪の残っているような
土の合間からその姿を見せる
黄色い花をつけてというあの「蕗の薹」ですね
小学校の国語の時間に「ふきのとう」という作品を読んで
記憶している方もいらっしゃるかもしれません
苦味と香りを楽しむある意味大人な食べ物でもありますね
実は春闌(た)けたかなり育ち過ぎたものを
「蕗のじい」とか「蕗のしゅうとめ」
なんて言う傍題もあるそうです

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