2023年12月4日月曜日

兼題「おでん」

からっ風命創るも壊したり
北吹くや素顔のままを晒し生く
虎落笛(もがりぶえ)生きる力を漲らせ
冬の波日々淡々と写生せん
冬の過疎鷹黍(たかきび)入れた新メニュー

NHK俳句 兼題「おでん」
選者 夏井いつき レギュラー 家藤正人 中西アルノ 司会 柴田英嗣
年間テーマ「凡人からの脱出」

室町時代「田楽」が「おでん」の起源。

▪ボンの段 今週の凡人パーツ「コンビニ」
コンビニでおでんを選ぶ季節かな   石橋直道
コンビニのおでん書いたし恥ずかしや   安藤洋子
にほいたつコンビニでかぐおでん出汁   M.K.
おつかいはコンビニおでん汁多め   中村有久美
コンビニのつゆ増し増しのおでん買う   猪岡義弘
コンビニや入りて漂うおでんの香   早戸順子
コンビニの無言の誘ひおでん鍋   永野琢

半ボンの段
コンビニのレジ横匂うおでんかな   高橋斉
コンビニのおでん手招くレジの横   小田虎賢

脱ボンの段
いいとこに置くなあコンビニのおでん   兼松正直
リアリティーのあるつぶやきもとても有効な俳句の種

コンビニのまだ空っぽのおでん鍋   小花風美子

▪「コンビニのおでん」で脱ボンする方法を考える!
実験室煌煌(こうこう)コンビニのおでん   樫の木
取り合わせで光景が描ける
「実験室」に変わる言葉を考える
家藤正人
夜釣りの灯 予備校の 教室の 保卵器の 動物園 
退勤の 葬送や ロサンゼルス コンビナート

柴田英嗣
駅前の リビング 町工場 高架下 商店街 教室 子供部屋

場所が変わると人物が変わる
五感に入る情報が場所が変わるだけで動いてくる
言葉をパズルしただけで俳句として機能しはじめる

言葉のパズルでオリジナル俳句を作ろう
自分の作品として磨き上げるにはあと1段階踏めばいい

高架下くぐってコンビニのおでん   柴田英嗣

▪夏井家伝来!家藤正人&中西アルノ
0から俳句
文体と表記の組み合わせ
文語   口語   歴史的仮名遣い 現代仮名遣い
書き言葉 話し言葉
ごとし  ようだ  やうだ     ようだ

▪特選六句発表 兼題「おでん」
喪服の背囲む屋台のおでんかな   一石浩司(いちいしこうじ)
 蓋とればはんぺん襲ひくるおでん   伊予素数
(擬人化のコツは映像になっているかいないか)
くたくたの俺より草臥れ(くたびれ)たおでん   丁鼻トゥエルブ
そんなもんおでんに入れるお前が好き   滝澤凪太(なぎた)
 竹輪麩を対岸へ遣る関東煮(かんとだき)   七瀬ゆきこ
汚くて旨(うま)いよおでんは三種類   若林明良

▪柴田の歩み
高架下くぐってコンビニのおでん 
脱ボン!!

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