僥倖(ぎょうこう)を得た人のいる夏の夜
通し鴨視線変えれば果報者
薫風や愛とユーモア持ちてこそ
蚊の唸り(うなり)そっと夫に忍び来る
夏の夜突如力の湧きいでし
■NHK短歌 題「親に、子に思うこと」
選者 山崎聡子 ゲスト 浜島直子 司会 ヒコロヒー
短歌は一言では言えない思いを込めることに向いている
そんなにいい子でなくていいからそのままでいいからおまえのままがいいから
小島ゆかり
▪つぶやきを短歌に
浜島直子さんの呟きを短歌にしたら…。
お風呂場に声は歪んで届くからおかあさんってもう一度呼ぶ
山崎聡子
(自分の心にフォーカスする)
▪テレビ歌会
入選九首 テーマ 「親に、子に思うこと」
②献立を訊(き)きあいましょうそれぞれに暮らしをそっと鳴らし続けて
鳥原さみ
汗をかく水差しの肌ゆるしてもゆるさなくてもわれらは母娘
芍薬
わけもなく駆けだす子らの遠ざかりわたしだってと舌だけが追う
小鷹佳
③寂しさの雨雲と住む母さんのおしゃべりにただ相槌を打つ
山田香ふみ
しかし子は吾(わ)が遺伝子を消せはしない森の柏(かしわ)がうるさい夜だ
弾正佼一(だんじょうこういち)
こうなりたい、なりたくないの天秤がわずか傾く吾(あ)も子も生みて
瀧口美和
💮母にもう聴こえていない笹鳴きへ耳を傾けスープを煮込む
こやまはつみ
(笹鳴きとは冬うぐいすが舌鼓を打つように鳴く声)
星座版確かめながら父と見たリゲルはいまも青くかがやく
中谷眞理
(リゲルとはオリオン座の1等星)
風に舞うビニール袋のような子を追いかけていた日のスニーカー
門田祥子(しょうこ)
▪浜島直子さんの「親に、子に思うこと」
静と動流れる時は違えどもそれぞれの目に鮮やかな虹
浜島直子
▪ことばのバトン
ひび割れたメガネで明日をのぞいてる
藤井渚央
⇩
春夏秋冬咲け山桜
池野弘葉
■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク「松魚(かつお)」
実は「松魚」は「初鰹」を季語として
使う方が多いと思いますが
「松魚」単独でも季語としてたっています
いろいろな傍題もあります
「堅魚」と書いて「かつお」と読んだり
「えぼし魚」「鰹売」「夜鰹」「鰹時」
なんかが「松魚」の傍題として
歳時記には収録されている場合があります
初夏の頃になって日本近海に泳いでくることから
初夏の季語とされています
特に初めてとれる「松魚」「初鰹」の印象が強いために
そちらの印象が強く残っているのかもしれません
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