2023年4月5日水曜日

人丸忌(ひとまるき)と十二単

花開く点灯された山の道
春の雨提灯揺れて花揺れて
桜咲く湿った空気ずっしりと
吉野川Swayきかせて春の鷺
妻の弾くピアノの音色春陽射し

■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク 人丸忌(ひとまるき)

誰かが亡くなった日を季語として扱うというのが
忌日というジャンルの季語になってきます
人丸忌というのは陰暦3月18日
誰の忌日かと申しますと
「万葉集」にも登場する柿本人麻呂の忌日です
実は同じ忌日として小野小町や和泉式部も
同じ忌日と扱われています
しかし柿本人麻呂は生没年不詳とされており
何故この日が近世初期の歳時記以来
人丸忌として成立しているのかは
ちょっとこの歳時記の記述だと
正確なところまでは分かり兼ねる側面があります。
兵庫県明石市柿本神社では
4月18日を中心として例祭が行われているようです
お近くの方は是非吟行に行ってみてはいかがでしょうか

■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク 十二単

「十二単」と聞いて皆さん思い浮かべるのは
平安時代 宮廷に仕えている女官たちが着ている
あの衣装を思い浮かべるのではないかと思いますが
実はこの季語はその「十二単」
着物を指すのではございません
植物の名前なんです
しそ科の多年草で丘陵地帯本州や四国の丘陵地帯で
よく見かけるということだそうです
高さは20~30センチ程度
スーッと縦に伸びた茎の周りに
四方八方に青紫蘇色の花をつける
そういう花なのだそうです
その花弁がうち重なりあっている様から
「十二単」という名前がついたよ言う説があります
一体どれだけ「十二単」っぽいのか
生のお花を眺めてみたいものです

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