2023年4月22日土曜日

水筒で一句

(松瀬青々本歌取り) 菜の花の化したる蝶や太龍寺
母子草絶った命の産声が
雀の子親の後追いよちよちと
(ルーベンス)セルライト好きにもほどが霜の果
春の風受けて土産と急ぐらん

■プレバト纏め 2023年4月20日
水筒で一句

特別永世名人 梅沢富美男の締めの一句
梅沢富美男
水筒の囀り満たし一息に 
添削
水筒はさへづる囀りの真下

永世名人への道
横尾渉
花冷の砂かぶり席売り子駆く
添削(砂かぶり席とは球場にあるグラウンドに最も近い観客席。
   もしくは、大相撲での土俵近くの席。
   花冷とは桜の咲く頃の急な寒さ。
   砂被り席というと多くの人は大相撲を連想する。
   野球場を連想して貰うための語順の工夫が必要。)
売り子駆く花冷の砂かぶり席

特待生昇格試験
森口瑤子
水筒の底にゐる春愁の澱(おり)
(春愁が意思を持って底にいる不穏さを表現したのは素晴らしい。
 澱とは液体の中に沈んだカスのこと。)

1位 西村真二
駆ける子と背で鳴る氷夏囃す
添削(「水筒」と書かずに状況を表現。
   「囃す」の音の印象と「氷」の音で相殺してしまっている。
   単純に「夏の空」で光景を広げたほうが良い。)
駆ける子と背で鳴る氷夏の空

2位 村上弘明
わかめ狩り水筒ころがす親父の船
添削(リズムを整えるべき。季語を「若布船」として定型にすべき。)
水筒ころが父の若布

3位 春香クリスティーン
春暁や陣痛室で握る水
添削(春暁とは春の薄暗い明け方。
   下五の「や」は不安定「春の暁(あけ)」にするとよい。)
水筒を握る陣痛春の暁

4位 篠原ゆき子
背後より歳時記覗く椿あり
添削(「椿」以外でも良い。所謂季語が動くという選択。
   状況設定の上五より季語を描写すべき。
   「目のような」で季語を擬人化する。)
歳時記覗くか目のような椿

次回のお題は遊園地

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