(東福寺)苔むして石と共演春の雨
(東福寺)苔と石市松モダン風光る
龍安寺石庭に座し春の風
南禅寺方丈庭園夏近し
一切の無駄をなくしてのんどりと
■NHK短歌 題「待ち合わせ」
選者 岡野大嗣(だいじ) ゲスト TAKAHIRO 司会 尾崎世界観
年間テーマ「グッとくる瞬間」
TAKARIRO 曰く
無限の可能性が小さな言葉のつづりの中に入っている
踊りは秘めていることをもう一つのパートとして見せる道具
言葉が伝えたいこと以上に前に出て感じてもらう
言葉と踊りは相性がいい
岡野大嗣
短歌にして初めて気づく心の動き
玉手箱という表現がぴったりだと思った。
▪岡野大嗣の❝グッときた九首❞
今月のテーマ「待ち合わせ」
ガチャガチャの店をカフェから眺めてた途中から来た君も一緒に
酒部朔(さく)
待ってなどいない深夜の空港でここには本を読みに来たんだ
だいだい
先頭に並ぼう開場してすぐの空気をふたりでたくさん吸おう
早坂つぐみ
あまりおしゃれはしないであげる出張で東京へ来た父と会うとき
久藤さえ
💮のぞきこむ顔があなたで驚いたわたしあなたと会えるだなんて
半島
英単語拾い集めて会いに行く未来の私、そこで待っとけ
美好ゆか
何口か確認したらまぶしくておっきい方の改札だって
薄暑なつ
② めづらしく気をつけてなと「な」を付けて見送る夫(つま)とあとで落ちあふ
松浦冨美子
③ ブランコは揺れやむ時が待ち合わせいつか一緒に暮らして欲しい
枇杷陶子(びわとうこ)
▪表現者の原点
TAKAHIROさんのダンスの原点
「静」「柔」「動」の3段階で徐々にたねが芽吹いていった
静:オーストラリアの青いパフォーマー
柔:パントマイムAさんBさん
動:風見しんごさん
身体だけそこに無限をつくれることに衝撃
言葉なき表現で世界中の人と対話できる
岡野大嗣
身体が言葉のひとつになっている
▪それぞれの待ち合わせ それぞれの表現
雨に立ち雪にも立ちて日は流れされど立つ日の待ち人よ
TAKAHIRO
時間の流れだけが印象深く残る短歌 岡野大嗣
とがろうとがろうと毎日を切磋琢磨
この方はとがりも何もなくただその場所にいる TAKAHIRO
TAKAHIROさんの短歌の種
アメリカに住んでいた時
人通りの少ない交差点で立っている人がいた
毎日立っているお爺さん横切っても何も言ってこない
夏の日も雪の日もずっと立っている
「この人はあの日の約束を信じてずっと待っているんだ」
そう思った記憶が今も鮮明に残っている
待ち人はその待つ人自体であり
想像する待たれる人でもある
この種で一句
十字路に約束を待つ老人のバックパックに振りつもる四季
大野大嗣
▪尾崎さんと岡野さんの「待ち合わせ」
「昔昔あるところに」って曖昧過ぎてわからなくて
おじいさんとおばあさんじゃなんだか物足りなくなって
流れてきた桃を無視してそのまま見送った
~中略~
今今ここに君とあたし どうでもいい2人だけの話
いつもニコニコ君とあたし なんの確信もないけどね
いつだって今がおもしろい
「今今ここに君とあたし」より 尾崎世界観
ここを旅先にあなたがやってくる見せたい光を考えて待つ
岡野大嗣
▪ことばのバトン
神様の胚にぬる燗注ぎ足して 金井真紀
⇩
会議室との通信を切る 桜井あらん
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