2023年3月21日火曜日

題「元カレ・元カノ」

春の川小さき命の囲まれん
(太宰府天満宮)宮司への挨拶の語尾伸ばしをり(無季句)
思考停止か守株待兎(しゅしゅたいと)嫁菜摘む
(モディリアーニ)長き首目のなき女春の霜
陽春や花粉光環煌めきて

■NHK短歌 題「元カレ・元カノ」
選者 江戸雪、ゲスト 山崎樹範 
レギュラー カン・ハンナ 司会 星野真里

▪冒頭の短歌
雨の日のあなたのシャツの空色を忘れずにいるまた出逢うため
江戸雪

▪恋のフレーズ短歌
元カレ・元カノのイメージを七音のフレーズに表すと?

カン・ハンナ ダークチョコレート
山崎樹範 僕の細胞
星野真里 恋に恋した

あのころの□さようなら□ □
あのころのダークチョコレートさようなら恋に恋した僕の細胞

▪入選九句 テーマ 元カレ・元カノ
元気でね手を振る絵文字をつけながらもう触れ合わない湿度を思った
溝口のぞみ
玄関に枯葉が来てたもう君と手をつながない冬がはじまる
守谷直紀
カン ひとひらの約束そっと手放せば春だよ僕は君を忘れる
大野恭敬(やすたか)
彼女とはもう会うことはないだろう夢ではくりかえし赦されて
虫追篤(むそうあつし)
春風がたまに揺らしに来てくれる君だけにしか見えない羽根を
谷川利音(りおん)
元カレの名前を検索してしまう窓に張りつくヤモリのように
久藤さえ
💮星野 「元気?」って「ああ」ってふたり立ち尽くし折りたたまれた夜空が開く
星野さいくる
元カノの夢に私が出るときは笑った方がいいのだろうか
澁戸なずむ
山崎 動物園のキリンに変えたい人がいる時々ひとりで会いに行くから
小西和子

▪恋バナ短歌
君の声薄れゆくけど失ったCDは今日もビートを刻む
カン・ハンナ 添削
君の声薄れゆくけど僕たちのCDは今日もビートを刻む

CDのラックにできた隙間には君ぽろぽろと夜がこぼれる
星野真里 添削
CDを抜き去りできた隙間には君ぽろぽろと夜がこぼれる

「おかえり」が消えた2月のリビングで音もないのに舞うホコリたち
山崎樹範

音楽が涙を燃やすしゅんかんを見たいからこれ、貰っていくね
江戸雪

これからも思いがけないフレーズを楽しんでいきたいと思いました。
私は湿ったNegativeな表現は苦手だということがはっきり解りました。

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