歩み止め懐旧(かいきゅう)の念いぬふぐり
雪化粧の盆栽なお凛として
早々と蜂須賀桜ほころばん
フォローせんフォローされたり春二番
鼻甲介(びこうかい)いつまで腫れん鳥帰る
■ギュッと!四国 夏井いつきの俳句道場
兼題「鰆(春の季語)」
鰆は出世魚
関東では…ワカシ(ワカナゴ)→イナダ→ワラサ→ブリ
関西では… モジャコ→ワカナ→ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ「ハマチ」
▪放送された句
鰆など夢また夢のわが家かな むっちゃん
未だにサワラの全体像を見ず のりのり
(季語を書く時は基本漢字で表記する。)
全貌は父の図鑑で知る鰆 佐竹紫円
佳作 目の青き鰆まな板はみ出せり アリマノミコ
(描写と実感が表現されている。)
秀作 鰆の身の薄桃色や皮光り おきいふ
鰆来る義母の見まねで苦労する てるちゃん
佳作 味噌の香や形崩さず鰆焼く モリゾー
秀作 ぶしゅぶしゅと味噌焼き上げて鰆来る そまり
新人も経験重ね鰆成り 重じいじ
(季語を比喩として使うと鮮度が落ちる。)
暖かい陽気誘われ鰆焼く まさやん
佳作 鰆焼く山並み舐める雲の影 碧椿
秀作 女木島(めぎじま)の風はやはらか椿船 土佐藩俳句百姓豊哲
▪秀作への道
またやった味噌漬け鰆焦げ多し ミロミミ
やっちゃった鰆のみそ焼き少し焦げ 花の首飾り
類想類句が多かった。
連想(似たような発想) 類句(ほぼ同じ作りの句)
佳作 味噌すぐに焦げてしまひぬ鰆焼く 春海のたり
(結果を描くのではなく状況を描写する。)
秀作 やんわりとかまいすぎずに焼く鰆 佐川碧
(視点を変えて詠う。)
▪ギュッと特選
十分に鰆と呼べる一尾かな 渡辺香野
選句のポイント
鰆の特徴「出世魚」を表現
(最後の詠嘆(かな)も「皆さんはどう思いますか❓」と尋ねるのも良い。)
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