2019年4月20日土曜日

自動ドアで一句

亀鳴くや 刻(とき)のしじまに 吐息敷き
濃密な 愛と尊敬 うらうらと
物差しの 意図するものや 朧めく
退屈な 波動はいつも 後ろ向き
老いてなお 年に負くるな 花遍路

プレバト纏め 2019418
全国俳句強豪校VS名人・特待生!春の他流試合SP

自動ドアで一句

中山寛太君 春はひらく 立ち止まること 許されず
      (瑞々しい句)
村上健志 花の夜や 靴履き終えて 無言の汝(な)
     ⇓(夏井いつき先生添削 喋り過ぎ 詰め込み過ぎ
汝はなれと読んだ方が良い 物語の余韻が深くなる)
     花の夜の 無言や靴を 履き終えて

山内那南さん 減便の 航路の島々を 躑躅
       (助詞の「を」と「の」で解釈が変わってくる
        リズムは悪いが島に住む人の思いが表現されている)
千賀健永 「運命」の ドア叩く音 春疾風
      (「」は要らない 
ベートーベンの運命より一般的な運命の方が良い)

武田歩君 青空や アポロ飛ばぬ 半世紀
     (若々しい 壮大すぎるともとれる)
梅沢富美男 退院の 雲なき空や つばくらめ
      (つばくらめは春の季語で燕のこと 発想が類想)
      (近くと遠くの時間の闘い)

森貞茜さん 春日の エンドロールや 伊予灘線
      (比喩対決 エンドロールは暗喩 ごとく・ようなは直喩)
中田喜子 囀(さえずり)を 合図のごとく 始発来る
     (宇田喜代子先生添削) 
     囀を 合図の始発電車 来る

小川一磨君 鉄塊の 森の底飛ぶ つばくらめ
      
      つばくらめ 飛ぶ鉄塊の 森の底
(擬人化 比喩 の対決でした)
立川志らく 自動ドア 開けて子を追う シャボン玉

見応え満点の1時間でした。
勉強になりました。
愛媛県立松山東高校の生徒さんの素晴らしかったこと。
相手の良い点を惜しみなく言葉にしていたことに感銘を受けました。
相手へのリスペクトなくしては実力は磨かれないですもの…。
相手の句を批判する時は自分なりの添削を示すべきだと思います。
今回の審査員は毎日俳句大賞の審査を担当しておられる
宇田喜代子先生、井上康明先生、高野ムツオ先生でした。
いつも物静かで批評などしない宇田喜代子先生なのに、
昨日の高野ムツオ先生とのバトルには驚きました。
NHK俳句では見たことのない一面を知るところとなりました。
どっちも最高に好きだったりして…。
お三人の素晴らしい論評に感銘を受けました。

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