夏空やオオトラツグミ捕食せり
重たげにゆっさゆっさと藤の花
モノトーン街を占領夏の夕
浅き夏セール終了知らせをり
■心おどる あの人の本棚⑤ 鈴木敏夫(映画プロデューサー)
「読書道楽」鈴木敏夫の著作
中学生の時の愛読書は「赤毛のアン」モンゴメリ著 村岡花子訳
映像化された作品を見て
僕が思っていたアンと違っていた (アニメの監督をした)高畑勲さんに
会ったときそれを言ったら怒られちゃった アンって嫌な子ですよね
おしゃべりでね ああいう子でしょ って高畑さん言うんですよ
8800冊もの蔵書 本のための部屋 本の管理人さん
通称「れんが屋」 リフォームが隠れた趣味
本が8千 DVDが1万 部屋ごとに区分けすれば何とかなる
全部で8部屋ある
Room2 歴代の本が並ぶ部屋
ウィリアム・モリス(1834~96) イギリスの工芸家・詩人
手塚治虫さんの漫画が全部置いてある
若い頃出版社で手塚さんの担当をやった
1948年愛知県名古屋市生まれ
考え方を学んだ本 堀田善衛さん 加藤周一さん 好きになっちゃった
作家 堀田善衛(1918~98) 代表作「広場の孤独」新潮文庫
第三の立場がある ことの本質はどこにあるのか?
(評論家)加藤周一(1919~2008)も同じ
1967年慶応義塾大学 入学
青春の思い出の本たち
谷川俊太郎詩集 日本の詩人17
二十億光年の孤独 愛について 絵本 あなたに他
人類は小さな球の上で
眠り起きそして働き
ときどき火星に仲間を欲しがったりする
火星人は小さな球の上で
何をしてるか 僕は知らない
(或いは ネリリし キルルし ハララしているか)
しかしときどき地球に仲間を欲しがったりする
それはまったくたしかなことだ
万有引力とは
ひき合う孤独の力である
宇宙はひずんでいる
それ故みんなはもとめ合う
宇宙はどんどん膨らんでゆく
それ故みんなは不安である
二十億光年の孤独に
僕は思わずくしゃみをした
二十億光年の孤独 谷川俊太郎
参照:http://www.poetry.ne.jp/zamboa_ex/tanikawa/
二十億光年の孤独に僕は思わずくしゃみした
「二十億光年の孤独」谷川俊太郎 「谷川俊太郎詩集」より
大学時代に作っていた同人誌
谷川俊一に触発されて書いた鈴木敏夫氏の詩
大和の仏像たちが消えゆく永(とお)い空にのびのびと
熱は悲しみにそしらぬ顔でゆっくりと顔をもたげて休息をとるのは、
それは愛しつづけねばならないものが遥かどこかの海へ逝く時。
夜になった時仏像たちは深い深い欠伸(あくび)に吾を吂(わす)れた。
作家 石坂洋二郎(1900~86)
古色蒼然とした日本人の若者像を変えようとした
映画「陽のあたる坂道」石原裕次郎主演 1958年公開
宮崎(駿監督)も大好きだった
なぜそんなに本を読んだんですか?そこに未来があった
まだ見ぬ未来が本の中にある 書きたててくれた
「過去」は振り返らない 本は若者たちの背中を押した
8つの本の部屋
Room3 茶室その名は「不倚庵」(ふきあん)
茨木のり子(1926~2006)著「倚(よ)りかからず」からきている「不倚庵」
さくらふぶきの下を ふららと歩けば 一瞬
名僧のごとくにわかるのです
死こそ常態 生はいとしき蜃気楼と
「さくら」茨木のり子「茨木のり子集 言の葉3」より
Room4 作家・堀田善衛(よしえ)(1918~98)の部屋
代表作「海なりの底から」「ゴヤ」など
Room5 永六輔の部屋 遺族から蔵書を譲り受けた
Room6 映画の部屋 映画の本やDVDがたくさん
これからはどうやって減らしていくか 今後の僕の人生
何が大事で何が大事じゃないか 自分というものが見えてくる
1972年 出版社に入社
29歳 アニメ雑誌の立ち上げに関わる
そこで出会ったのが高畑勲 宮崎駿
木々を愛で虫と語り風をまねく鳥の人…
風の谷のナウシカ
平成狸合戦ぽんぽこ タヌキだってがんばってるんだよォ。
生きろ。 もののけ姫 宮崎駿監督作品
宮崎駿監督から教えられた本
宮本常一著「忘れられた日本人」
読んでいないことを「教養がない?」と誹謗された 酷いことを言われた
Communication 同じものがないと話は成立しない
Room7 執務室
お守りみたいに置いてある 「大菩薩峠」中里介山著
これまでにない悪のヒーロー 机龍之介
Room8 老後のための部屋
宮崎駿監督のイラスト 「養老院の二人」⇩
これから読みたい本
新潮日本古典集成 全82巻
なるたけ読まないようにしている でもついつい読んでいる
「土佐日記」こんなに面白かったんだとの感想
日本人は何を書いてきたか 知りたかった
一番楽しみにしているのは「平家物語」
盛者必衰(じょうしゃひっすい)ってどういうことかな
8つの部屋の本棚には鈴木さんの人生が詰まっています
青春時代の思い出の一冊やものの考え方を教えてくれた本
鈴木さんにとって読書とは?
至福の時 読んでるとき楽しいもん その時に意識するんじゃなくて
最近の特徴としては読んでいる時寝るっていうのがある
これはあの世に行くときに似ているんじゃないかと
特に読んで何にしようということはない 読んでる時間が好き
0 件のコメント:
コメントを投稿