2025年5月18日日曜日

丼宙杯&「金魚」&平賀源内&兼題「田植」

青き空のむらもみじと新緑と
あるがまま丁寧に生く走り梅雨
夏痩やキロ千円の米の味
夏ねぶつ盛った話に気を取られ
夏の朝予想的中晴れました

■夏井いつき俳句チャンネル
【特別投句企画】いよいよ上位句を発表!【丼宙杯】
冬の月なると沈めて切りだせり   伊予素数
中華屋の家業に暮れて卒業歌   我ふたり
春雷や水族館の貝らあめん   空豆
吾に春は来ぬさう決めて啜(すす)りけり   広瀬康
先代の豚肉縛りきる春夜   山城道霞
雪国の文房具屋にラーメン屋   奈良香里
ラーメンのナルトの価値を蝶に聞く   秘英知

私の投句は落選だったみたい…。残念無念…。
私の「丼宙排」提出 拙句
春寒し眼鏡曇りて麵いづこ
しみ返るラーメンスープ通過せり
寒戻り坦々麺の跳ねにけり

■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク「金魚」

日本人にとっては非常に馴染みの深い鑑賞用の魚ですねぇ
日本にこの「金魚」が訪れたのは16世紀頃と言われております
品種改良によって様々な大きさや姿のものが生まれていきました
「金魚」の傍題には沢山の傍題がございまして
「金魚」のそれぞれの品種名も同じ様に
傍題として扱われているんですねぇ
和金 欄鋳 琉金 それに出目金や 長いものだと
オランダ獅子頭などもあります 
音数の調整そして それぞれの品種だからこその味わい
読み分けてみるのも楽しい季語かもしれません

■偉人・敗北からの教訓 第91回「平賀源内・マルチクリエーターの破天荒人生」
人を殺めるまで3年またしても挫折
功ならず名斗(なばかり)遂て年暮ぬ

「ああ なんと変わった人よ 好みも行いも常識を超えていた
どうして死に様まで非常だったのか」
「戯作者考補遺 」より意訳

教訓 自ら本文を逸脱するな 
源内には本草学という専門分野はあったが
その本草学を十分に活かすことなく様々なことに手を出していった
本草学から逸脱してしまったということで
本草学という本文もいつの間にか失っていた

■ギュッと!四国 家藤正人の俳句道場
兼題「田植」夏の季語
傍題 大田植。田植機・田植笠など

佳作 さあ田植大師の水も迸(ほとばし)る   森勝則
畦座り田植眺む米寿の父   高畑しき
秀作 泥の香を鼻先に聞く大田植   バラの舟
田植時お重のむすび母の味   柿本苧麻
(母の味は要注意ワード)
女子高生の田植実習ひるむ脛(すね)   あま門
佳作 田植え後Tシャツに泥日本晴れ   しまおか実由季
秀作 地にみづを挿し込む右手田植笠   岸来夢
田植え見て祈る豊作道ばたで   まさやん
(状況を絞れ込んでいないのが残念)
佳作 苗束を投げる距離にも慣れ田植   リコピン
後何年田植が出来る体だろ   しぶ朗  
佳作 田植えいつしたの下校の畦道よ   海野郎
秀作 田植機の下から苗の現れり   多々良海月

・秀作への道
「田植」にまつわる季語を知ろう
田水張る遠山に雲湧いてをり   ひだまり
田植祭神楽の面は大黒様   長月憂
(歳時記には御田植祭として掲載)
天気雨あがり植田のさわさわと   せのおあまん
(「田植」は苗を植える行為、「植田」は田植えが終わったあとの光景を表す季語。)

・ギュッと!特選
苗に空はじめて見せて田植かな   伊藤柚良
選句のポイント 苗への慈しみ

次回の兼題「夏蜜柑(なつみかん)」夏の季語

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